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Monday Feb 28, 2022
平和経 第128話
Monday Feb 28, 2022
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しかし、現実世界は、神様が理想とされていた本然の世界ではなく、罪悪と闘争と苦痛に満ちた地獄世界になりました。自然界と霊界は、本然の秩序の中にありましたが、ただ人間始祖だけが病気にかかり、むしろ自然界と霊界にまで害を与えています。このように病気にかかって故障した人間世界について、宗教的には堕落したと表現します。神様はこのような世界を原状に戻そうとする救援摂理をされるようになり、またその救援摂理は復帰摂理であり、すなわち再創造摂理だと、私は今まで教えてきました。
天意に従って、復帰摂理の主役を担ってきたのが宗教です。宗教は、神様の真の愛と真の父母思想を中心とした本然の理想的な家庭、さらには理想的な世界を復帰する目的をもっているのです。メシヤの使命を、神様の愛を実現する真の父母の使命として理解する場合、私たちはこの使命を追求し、成就するために召命を受けています。またメシヤの使命は、今まで神様に反対してきたサタンを追放し、その文化生活圏を追放し、またその血統を天の側に転換させることによって、神様を中心とした理想世界に変えなければならず、実際にそれがすべての宗教が遂行すべき、宇宙史的な使命なのです。
聖書に記録された神様の最初の息子と娘だったアダムとエバは、神様の真の愛の中で育ち、また結婚の祝福を受けて罪のない子女たちをもつことによって、彼ら自身が真の父母となり、直接天国に入っていくようになっていたのです。そのようになっていたならば、この世界は地上天国となり、神様の真の愛と神様の生命と神様の血統を受け継ぎ、永遠な神様の理想家庭がつくられ、国家と世界まで神様が直接主管する血族になっていたでしょう。
ところが、アダムとエバが未完成期に天使長と不倫な性的関係を結び、天使長はサタンになり、アダムとエバは悪の先祖になって、死亡の世界が始まったのです。すなわち、この世界はサタンの血族になってしまったのです。
このようにサタンは淫乱の神となったため、神様は淫乱を最も嫌われます。ソドムとゴモラ、ローマ、そして今日のアメリカとヨーロッパも、淫乱で滅びていく時に遭遇しました。アダムとエバが青少年期に淫乱の種を蒔いたので、今日、青少年たちを通して淫乱の実を刈り取られるのを目撃するとき、私たちは終わりの日になったことを知り得るのです。人類はサタンの愛、生命、そして血統から解放されようとするので、真の父母を再び探さなければなりません。そのお方が、正にメシヤとして来られるお方なのです。
アダムとエバが堕落して、本然の責任を果たせないことによって、神様は真の子女を失い、人類は真の父母をもつことができない一大悲劇がもたらされたのです。その結果として、神様の真の愛と真の父母理想を具現する実体がなくなりました。この悲劇的失敗を正し、原状回復をするように指導する目的のもとに、神様は宗教を立てました。
これに対し、メシヤは真の父母として、これまで偽りの父母が植えた偽りの根を抜いてしまい、本然の創造理想を復帰する重大な責任をもってくるお方です。神様は、宗教を創設し、メシヤを遣わすことが本当の理想ではありませんでした。神様の不変の目的は、真の愛の家庭と国家と世界の実現です。
宗教はこの目的にどれほど寄与するかによって、その価値が付与されます。このような点から見るとき、宗教の目的が達成されれば、真の愛と真の家庭が現実化されるのです。これと反対に、このような目的に寄与せずに、その宗教自体だけのために存続する宗教は、たとえ神様を口実にしても、神様とは関係がないのです。人間の家庭を見ても、血縁と兄弟関係は父母を前提としてこそ存在します。この世の中が真の愛と真の家庭の領域に入るためには、まず真の父母の位置が確立されなければなりません。正にこの使命を果たすために、神様は私を召命しました。この目的のために、私はすべてのものを捧げてきたのです。
私が世界的に展開している統一運動をはじめとして、超宗派的な活動はもちろん、学術、教育、言論、科学技術、企業、金融など、各分野で展開してきたすべての事業も、すべてこの目的のためです。私は苦難と迫害の峠を越え、死地をかき分けてきながらも、自分を生んだ父母よりも、自分の兄弟よりも、世界の五色人種を愛そうという、ために生きる父母の心をもって生涯を生きてきました。真の愛が訪ねていく道は直短距離を通るようになります。真の愛の実践には、前提条件や言い訳があり得ず、そのどのようなものも障害になりません。ただ自己犠牲によって、ために与える道のみを直行する道です。全人類が真の父母を迎え、真の愛の生活をしない限り、世界平和は実現されません。真の父母の理想と世界平和の理想は直結しています。すべての国家と民族と文化と宗教が、互いに一〇〇パーセント以上ために生き、寛容でありながら、和合することによって、世界平和を成し遂げなければなりません。
尊敬する宗教指導者の皆様。私はきょう、皆様の前に「世界平和宗教連合」の創設を唱えます。根幹の外的な世界情勢は冷戦の終息、東西和解に進んでいます。対決と分裂を克服し、人類一兄弟、世界一家族として和合していく統一の時代を指向しています。
二十世紀を締めくくる最後の十年は、神様が人類に本然の世界へ復帰できるように許諾した貴重な機会です。私は既に去る六月一日、外的基台として「世界平和連合」の創設を提唱し、アメリカ、ソ連など、世界各国の指導クラスの要人数万人が呼応してきています。この機構の目標を達成するための内的基台が存在しなければならないのですが、それが正に「世界平和宗教連合」です。
数多くの人々が真の和合と一つの世界を成し遂げるために苦労してきましたが、どうして真の調和一体の世界がまだ成就していないのでしょうか。誰もが和合を願いますが、真にその動機がどこから来るのか知らずにいるのです。真の和合と一体の動機は、自分の相対、息子、娘、隣人、国家、世界のような相手側にあるのではありません。自分自身にあるのです。自らが本心を中心として、調和一体を成し遂げた心と体をもつ和合の実体になったかどうかが問題です。人間が神様と真の父母の心情をもつようになるとき、初めて人のために生きることができ、また相手と真に和合する真の愛が中心となった生活を貫くことができます。
これらは信仰の領域です。究極的平和世界の実現のための宗教の役割は絶対的なので、これから宗教者たちが宗派の壁を崩し、神様が願う目的のもとで、連合された力によって世界平和具現に立ち上がらなければなりません。世界平和のための宗教者の役割が不足だったことを自省し、世界和合の動機であり根本要素である真の愛を、宗教の中で啓発し、これを実践する「世界平和宗教連合」運動を大々的に展開すべきときです。
尊敬する宗教界指導者の皆様。神様は宗教者たちの実践と模範を求めています。宗教のために神様が存在するのではありません。世界のために生きる本然の状態に回復させようとする、神様のみ旨を成就するために宗教が立てられました。神様がこの時代を経綸するために願われる宗教は、真の父母の宗教です。真の父母の心情を抱いた宗教、真の愛を実践する宗教こそ、葛藤と不正に満ちた今日の世界において、神様のみ旨を実現する宗教になるでしょう。
歴史的に見れば、今まで養子レベルの宗教、庶子レベルの宗教、子女レベルの宗教などの各レべルの宗教があります。しかし、そのどのレベルを問わず、宗教は自分の宗教が第一であり、自分の宗教を通さなければ世界平和を成し遂げることができない、という偏狭性から抜け出さなければなりません。そうして、すべての宗教の教えは、究極的に真の父母レベルの宗教に吸収され、統合されなければならないのです。そのようになれば、すべての宗教が体験している宗教の斜陽化も終わるのです。真の愛を中心として絶対的にために生きる立場に立った宗教は、互いに統合して世界平和を成し遂げるために、そして地上の天国のために前進するでしょう。
このようなことを知れば、私たちは今、世界が直面した深刻な問題を解決するためにも、真の宗教者の実践生活を見せなければなりません。世俗化された信仰から生活信仰に変える問題から、混乱した価値観の再確立、荒廃した人間の本性の回復、道徳基準の高揚と退廃文化の清算などの問題の解決は、すべて永遠の神様の真の愛と真の父母様の真の愛主義によってのみ可能になるのです。
今日、世界の若者たちは、私たちの前に置かれた、このような偉大な機会を直感的に認識していると思います。宗教指導者としての私たちは、今日の若者たちに対して真の師の役割を果たさなければなりません。永遠に不変な絶対価値の基準である真の愛を指向して、私たち自らの心身の統一はもちろん、唯心論と唯物論の世界までも連結、統一させなければならないのです。そのことこそ、世界平和の土台をつくることになります。
このような基盤の上に、私たちは内的世界である宗教界を統一し、外的国々を統合して、結局は永遠の世界平和を成し遂げなければならないのです。このような目的を達成するためには、すべての宗教者たちが、男女を問わず責任的役割を果たさなければなりません。
多くの若者たちが真の愛に飢えています。他のために生きる人生を実践するのが真の愛です。したがって、宗教指導者である私たちが、神様の真の愛と真の父母様の絶対価値の道を手本として見せなければならず、宗教の伝統も真の愛の道に進む姿を見せなければなりません。そのようになれば、神様と人類が一つになって新たな希望の世界に前進するようになり、神様の創造理想も達成されるようになるのです。したがって、新しい時代が開かれたことをはっきりと見せましょう。
結論として、今回の大会の期間、皆様の活発な議論が、神様のみ旨のもとで真の宗教の具現と真の愛の発見に連結され、世界平和に対して大きく寄与することを願います。神様の祝福が常に共にあることを祈ります。
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