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Wednesday Mar 02, 2022
平和経 第133話
Wednesday Mar 02, 2022
Wednesday Mar 02, 2022
神様の真の愛は投入して、また投入しても、その投入したことを忘れる愛です。神様御自身も愛の相対を創造されるとき、神様御自身がために生きる立場に立って、御自身が所有しているすべてを百パーセント投入して、また千パーセント、万パーセントをさらに投入したいと思うのです。なぜなら、愛の相対と愛する子女は、自分よりも優秀なことを望むからです。このように真の愛が行く道は、与えてまた与える道です。真の愛の化身体である真の父母が行く道も、他から受けようとする道ではなく、人のために犠牲になる道です。
神様の救援摂理のために立てた宗教が見本を示すべき道も、この一つの原理です。人の生命は愛の理想を中心として育まれたものなので、人間の生命の本質は愛です。
ですから、愛を本質として生まれた生命は、神様がそうであられたように、ために生きる生活を送らなければならないのが天理です。それで人間は、真の愛のために生まれた存在だと言うことができます。真の愛はために生きるところから始まります。
創造本然の人間は、その心と体に神様の真の愛を備え、それにそのまま感応しながら生活するようになっています。言い換えれば、心は真の愛を中心として神様に感応し、体はその心に自動的に共鳴するのです。心と体が闘うことのない真の統一の起源は、神様の真の愛をそのまま受け継いで体感するところにあります。
心と体が統一体になる人間の理想は、神様の真の愛を完全に所有するときに成し遂げられるのです。心と体が真の愛を中心として統一されるところから、真の自由と平和の理想が出発できるようになります。そして、心と体が統一された基盤の上で、自由で平和な個人、家庭、氏族、民族、国家、世界を成し遂げることができるのです。ですから、世界と国家の中においてではなく、個人の心と体の間において平和の基点を探さなければなりません。
尊敬する宗教界の指導者の皆様。昨日は世界全域から集まった三万以上のカップルが神聖な祝福を受け、神様を中心とした新しい家庭の伝統確立を誓いました。皆様も参観しましたが、その行事がある一教団の重要な結婚儀式とだけ考えてよいでしょうか。性道徳の紊乱、青少年の脱線、そして家庭破綻で社会がその根元から揺れる現実を、何によって解決しますか。
サタンと人間始祖がばらまいた不倫が歴史的に実を結んでくるとともに、天道と人倫を破壊し、人間を獣にする地上地獄の終末的現象が起きているのです。このような悲劇は、不倫が美化されるようなフリーセックスを容認する風潮や、極端な利己主義により一層深刻化しつつあります。現実世界は精神的、道徳的に深刻な危機に置かれており、秩序正しい家庭が崩壊するだけでなく、次世代を担当する青少年の心と体を害しています。
家庭は創造理想の基本単位
このような人類の危機は、神様の真の愛と真の生命の主人であられるメシヤ、真の父母様を通してのみ解決されます。神様が願われる結婚観は、世の中の風潮に反して、神様のみ前に永遠の一夫一婦制、愛と性の尊厳、神様の祝福、そして子孫のための結婚を強調します。世界百六十ヵ国以上で人種と国境を越えて、神様の愛を中心として永遠の夫婦と家庭理想を成し遂げようとするこの運動は、人類の明るい未来であり、希望なのです。
神様の創造理想の基本単位は家庭です。家庭は、国家と社会を形成する基礎になります。人種を超越した神様の真の愛によって、世界一家族理想は平和世界の具現と直結します。人類は、神様の真の愛の理想のもとで祝福家庭をつくり、模範となる夫と妻になるとき、善の子女をもって正しい倫理を実践することができるのです。
このようになるとき、真の愛が実を結ぶ理想的な家庭が完成し、理想的な社会、国家、世界を形成していくことができます。そして、国際合同結婚行事を通して本然の家庭を復帰することによって、現代社会の慢性的な弊害を根本的に解決していきつつあるのです。
世界から来てくださった宗教界の指導者の皆様。今、宗教が世の中でその指導力を発揮する時になりました。指導力とは、盲信的で、かつ偏狭から来る傲慢で独善的な態度からは出てくることはできません。真の指導力は、天のみ旨に自分を従属させ、利他的であるときに生じるのです。宗教者たちは、この時代の状況と様々な非道に対して責任を感じ、深い自己省察がなければならない時だと思います。
今まで宗教者たちは、愛の実践において手本になることができず、自分個人の救援や宗派の利益に汲々とするあまり、全世界の救援のために尽力できなかったことを悔い改めなければなりません。今こそ、信仰だけでなく愛の実践が求められている時です。神様は私たちを呼んでいらっしゃいます。世の中の不義と罪悪に挑戦し、真の愛を施すことを熱望していらっしゃるというのです。
すべての宗教が一心になって、神様の人類に対する熱望を代弁して実行しなければなりません。信じる者たちは儀式や教理の論争を越え、生きていらっしゃる神様との深い霊的対話と交流を通して心霊が成長することを、神様は望んでいらっしゃいます。
宗教は、情熱をもった人間が関係を結ぶべき霊的秩序を確立し、これを制度化して論理的に表現する人生の形態を、この世の中に創造しなければなりません。宗教指導者たちは自らの浄化の先頭に立ち、さらに他教団の指導者たちと互いに尊重し合いながら、影響力のある宗教協力体を育てていかなければなりません。
教団間の和合を通した世界平和の実現
尊敬する宗教界指導者の皆様。私は昨年、「世界平和宗教連合」を創設するときまで、千辛万苦の困難を乗り越えてきました。誰も果たすことができなかった教団間の大和合と神様のみ旨を中心とした世界平和の実現という目標をおいて、私は四十年以上、ために生き、与える献身の路程を歩みました。
特に世界各国の偏狭な一部教団の迫害と歴代政権の無理解の中でも、終始一貫した歩みによって、超教派運動をはじめとして、超宗派的な神学校設立、世界的な新しい教会一致運動、世界宗教協議会活動、『世界経典』刊行、教団間の和合のための様々な会議の持続的な支援、世界宗教議会創設など、私ができることは、これまであらゆる犠牲を顧みず、すべて行ってきました。
私はこのようにして、何をしようというのでしょうか。私の宗教議会開催も、「世界平和宗教連合」の組織活動もすべて、人類の父母であられる神様のみ旨を成し遂げてさしあげようという一念なのです。私が願うことは、自覚された宗教指導者、学者の皆様と共に、神様と人類の希望を地上に実現することしかありません。
今、ここから私たちが一段階さらに進んでいく道は、教団間の和合に満足せず、学会、政界、言論界等の社会指導者と共に、世界平和のための汎統一機構を構成し、より積極的な対社会活動をすることです。宗教は、この機構が神様のみ旨を地上に実現できるように教育し、率先しながら、ために生きる道において模範にならなければなりません。
私たちは、もう一度、心霊を高め、天の声に耳を傾け、謙虚な姿勢で神様の勧告に従いましょう。そうして、神様がこの時代の宗教指導者たちに任せた使命を自覚し、人類の心霊を正しく指導して、新しい文化世界に霊的、精神的秩序を確立しなければなりません。
今回の会議が人間的な見識の次元を越えて、天の知恵を中心とした討議になることを願います。大会議長として組織と運営に模範を見せたシリア東方正教会のグレゴリウス司教の献身に敬意を表しながら、分科議長団と代表の皆様の労苦に感謝を申し上げます。皆様と皆様の教団と家庭の上に、神様の祝福が共にあることを祈りながら、私のお話を終えようと思います。ありがとうございました。
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