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Wednesday Jul 06, 2022
平和経 第268話
Wednesday Jul 06, 2022
Wednesday Jul 06, 2022
13.アベル女性国連創設大会基調演説
日付:二〇一二年七月十六日
場所:韓国、京畿道、加平郡、清心平和ワールドセンター
行事:アベル女性国連創設大会
尊敬する世界百九十四ヵ国からお越しいただいた内外の貴賓、ならびに親愛なる「世界平和女性連合」の指導者の皆様。歴史的な「アベル女性国連」創設大会に、全世界百九十四ヵ国から来られた女性代表、平和指導者、そして女性連合会員の皆様を、私の妻である韓鶴子総裁と共に、温かい心で歓迎する次第です。
早くから私たち夫婦は、天のみ旨に従い、創造本然の平和理想世界のビジョンを満天下に宣布し、来たるべき基元節以降この地球上において、これ以上葛藤と戦争のない、永遠の平和世界を創建しなければならないという摂理的目標を達成するために、「アベル女性国連」の創設を発議し、アメリカでの忙しい摂理の日程を終え、きょうこの場に到着いたしました。
私たち夫婦が既に宣布したように、大韓民国は神様の故郷であり祖国です。そのため、摂理史的に新しい時代において平和世界の創建の主役となる「アベル女性国連」の創立大会は、必ずここ大韓民国で、神様のみ旨に従って宣布されなければならないのです。
愛する世界の女性指導者の皆様。皆様もよく御存じのように、国連は第二次世界大戦が終わり、世界の全人類が悲惨な戦争の惨禍の中で耐え難い苦痛を受けながら、これ以上この地上に戦争があってはならないという、平和への切なる願いを込め、神様のみ旨によって創設されました。一九四五年六月、世界四十五ヵ国の代表がアメリカのサンフランシスコに集まり、「国連憲章」に調印することによって、その創設がなされました。そして今、国連は世界百九十四ヵ国が会員国として参与する、世界唯一の世界的平和維持機関として発展してきました。
世界の平和指導者の皆様。しかし、今日の現実はどうでしょうか。過去六十年余りの国連の歴史の中で、朝鮮戦争をはじめとする数多くの局地的戦争を防ぐことができず、今も世界の至る所では、冷戦が終息したにもかかわらず、貧富間の葛藤、人種間の葛藤、さらには宗教間の葛藤により、大小の戦争が絶えることなく起こり、国連は、創設主旨にのっとって究極的世界平和を維持するという、その本然の使命を果たせないまま、挫折を重ねているではありませんか。
創設当時から国連は、冷戦の対決構図によるアメリカとソ連との妥協の産物だったため、個別の国家利益を超越して究極的世界平和を成し遂げるには、生まれながらの限界をもっていました。したがって、私は神様のみ旨から見て、今の国連はカイン的位置を抜け出すことができないと公表したのです。そのため、永遠の創造本然の世界平和定着のためには、国連の刷新が絶対的に必要であると主張しているのです。
そして具体的な行動として、私は、アベル的な「超宗教超国家平和協議会」を国連の中に設置し、個々の国家利益争奪の場である現在の国連総会を下院とし、その上に世界の宗教指導者たちで構成された「超宗教超国家平和協議会」を上院とする両院制の国連に改編されなければならないと主張し、フィリピンを代表国家として、既に国連にその改正案を提出しました。
尊敬する指導者の皆様。しかし、今の国連は問題解決のためにそれぞれの国家利益を調整する段階から壁に突き当たり、一歩も前進できずにいるのではないですか。そのため、現在まで歴史的に男性中心のGO(Governmental Organization:政府機構)に依存してきた世界平和定着の限界を克服するために、これからはNGO(Non-Governmental Organization:非政府機構)を中心として女性平和運動が現場の問題を解決する新しいシステムとして定着しなければならないと主唱するのです。そしてこの女性平和運動は、個人や一つのNGOの次元では成し遂げることができず、全世界的な組織との連携のみがそれを可能とするため、今日のこの「アベル女性国連」の創設が絶対的に必要なのです。
きょう、このように「アベル女性国連」の歴史的な創設大会を行うことができたのは、私と韓鶴子総裁が共同で、一九九二年四月、ソウル蚕室のオリンピック•メーンスタジアムにおいて、世界七十ヵ国以上の女性代表と十五万人を超える韓国の女性たちが雲霞のように集まる中、「世界女性時代の到来」を宣布し、天意に従って女性平和運動の中枢機関として「世界平和女性連合」を創設したのがその出発でした。その後、女性連合は今年で創設二十周年を迎えるまでに、全世界百六十ヵ国を超える国々に支部と活動基盤を構築し、世界の女性たちを中心に平和運動のネットワークを結成し、世界平和運動を絶え間なく展開してきたのです。
女性連合の創設は、決して一つの女性団体をつくって残すことを目的としたのではありません。それはフェミニズム、男女平等、女性労働運動など、主に男性を相手とした、外向的で、政治的で、闘争的な、世俗的女権回復の運動ではなく、神様の創造理想世界の実現という摂理史的意義をもつ、新たな次元のグローバルな平和運動です。
このような創立の摂理史的意義をもって出発した女性連合は、去る二十年間、地球村の至る所で、真の母性愛を土台とした真の愛の家庭を確立する運動や、女性の地位向上のための多様な支援および教育プログラムを運営しながら、目覚しい発展と成長を遂げました。