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Tuesday Jul 26, 2022
平和経 第288話
Tuesday Jul 26, 2022
Tuesday Jul 26, 2022
9.文明間の対話と調和
日付:二〇〇一年一月二十七日
場所:アメリカ、ニューヨーク、国連本部
行事:「二〇〇一世界文化体育大典」国際特別会議
尊敬する議長、世界各国からお越しになった元および現職の国家元首、各国を代表する世界の指導者であられる皆様。皆様は、今大会の主題である「文明間の対話と調和(家庭、普遍的価値、世界平和)」について論議を行うために、各国の様々な活動現場からお集まりになりました。
この主題は、簡単なものではありません。この大会は、超越した平和文化世界を指向するこの時代において、超道徳的責任を実践する、人類の良心の理想的な場と見なければなりません。
文明間の平和と超宗教的対話
私たちは、歴史を通して、多くの文明が興亡盛衰を繰り返してきたことを知っています。様々な文明が、一時は巨大になり栄華を極めたとしても、その後、滅亡し、忘れ去られていきました。
このような文明の衰退は、気候や疾病、あるいは外敵からの侵略、自然災害のような外的な要因によるものもありますが、その多くは内的な腐敗、特に宗教や道徳性が衰退したことによるものです。
現在、私たちは、宗教間の誤解と不調和によって発生した様々な紛争と、そのことによる深刻な危険性の増大に直面しています。もし宗教が、超宗教的な対話や調和を優先し、これを積極的に実践していかないとすれば、文明間の調和と平和は不可能でしょう。
宗教が世界文明の内的な中心だとしても、その根底の軸として家庭があります。皆様がよく御存じのように、人類は、父と母の愛の関係の中で血統の関係を通して生まれ、またそれは、代々受け継がれてきています。
家庭は、個人的な人間性を啓発し育成することにおいては、学校や政府よりも重要な訓練場です。また家庭は、文化や文明を創造、発展、再生産する発源地としての役割を果たしてきました。家庭なくしては、時代を越えて文明を持続させることはできません。
家庭は、愛を学ぶ最初の重要な学校です。また父母と子女の愛、夫婦の愛、兄弟姉妹の愛はすべて、神様の真の愛に基づかなければなりません。もし、家庭が神様の真の愛と直接的に連結されるならば、その家庭は、神様の真の愛の文化を実体として成し遂げるようになります。真の愛と平和の文明は、そこから創建されるのです。真の家庭は、真の男性と真の女性の二人にかかっています。真の家庭の完成は、全人類と世界の問題を解決するモデルとなるのです。
真の愛と平和の文明は真の家庭から
今、私たちが暮らしている国と世界を見ても、悪の戦争史によって綴られてきたという事実を私たちは知っています。また自分自らを探ってみると心と体が闘っています。そうだとすれば、最初にアダムとエバが愛によって夫婦関係を結ぶとき、喜びの関係ではなく相克的な関係において結ばれ、それが闘争の起源となったというのは論理的なことです。聖書の「腰に巻いた」(創世記三•七)という言葉は、堕落が淫乱によってもたらされたということです。私たちの体の中で、神様の姦夫となったサタンの血がうごめいているという事実が問題なのです。
本然の人間であれば、心身統一が完成するはずなのですが、サタンの血を受け継ぐことによってプラスとプラスが相克し、そこから闘争が始まったという事実をはっきりと認識しなければなりません。今や時代は終末となり、個人主義の王国時代であり、フリーセックス時代、父母否定時代、夫婦否定時代、子女否定時代であり、同性愛、エイズと麻薬が理想家庭を完全に破壊する地上地獄時代です。神様は、これを天国に転換するためにメシヤを再臨させるのです。メシヤは、真の父母として来られ、心と体の統一、夫婦の統一、子女の統一、家庭の統一、国家の統一、世界の統一を成就していかれるのです。
現在、私たちの体は地獄の基地、良心は天国の基地となっており、二つの世界の分岐点を自体の中に抱えていることを知りませんでした。良心よりも肉身が強くなったのは、堕落するときにサタンと関係を結んだ偽りの愛の力が、良心の力よりも強かったことによるのです。したがって、この点が人生問題における重要な解決点になるのです。
このようなことをよく御存じの神様は、宗教を立て、良心よりも肉身を弱め、救いのための体制を立ててこられたのです。ですから、過去にも宗教が必要だったのであり、現在でも宗教が必要なのです。
心と体の争いを解決するために宗教が必要
それでは、宗教が果たすべき使命とは何でしょうか。体が最も嫌うことを提示し、実践するようにすることです。「断食をせよ」、「奉仕をせよ」、「犠牲となれ」、そして「供え物になれ」というのです。供え物は、血を流して生命を捧げることができなければなりません。
堕落した人間は、偽りの愛の根を中心として偽りのオリーブの木となりました。言い換えれば、私たち人間は、真のオリーブの木となることができなかったのです。これを清算するには、どのようにしなければならないのでしょうか。終末に再臨のメシヤであられる真の父母が来られ、神人愛一体理想を完成し、真の愛、真の生命、真の血統の家庭を成し遂げられるのです。
地上のすべての人間はもちろん、天上の霊人たちもすべてここに接ぎ木され、真の家庭的真のオリーブの木となるための二次祝福結婚を受け、復帰完成するのです。そうして、本然の血族を立て、真の家庭と真の国家を築き、真の地上、天上天国に入っていくことができるのです。
これまで私は、世界平和の実現のために、超宗教、超文化、超人種、超国家的な祝福結婚によって真の家庭を完成することが、とても重要な神様のみ旨であることを教えてきました。そして、この崇高な理想を実現しようと決意し、全世界から同参した数億組の人々に祝福行事を施してきました。理想社会と平和世界の礎となる真の愛の家庭のために、私は生涯を捧げてきました。
偉大な宗教を研究してみれば、そこには文化と人種、宗教と国家間の境界を跳び越える、人類の普遍的な価値がみな含まれています。宗教の教えは、結局、真の愛の実践を通して、絶対者との関係を復元するということです。
言い換えれば、信仰を通して、絶対、唯一、不変、永遠の神様と一つになるとき、人間は神様と父子の関係を回復し、その本然の価値を取り戻すようになるのです。
真の愛によって形成された心情圏は、いくら小さくても天倫に従って宇宙と連結するのです。人は、神様の真の愛の中においてのみ、共生、共栄、共義の理想を実現することができます。それは、霊界を含めた天宙がすべて同一な神様の真の愛の原理のもとに存在するからです。
真の愛と真の家庭実践運動で平和世界を成し遂げよう
きょう、私たちは、平和の殿堂として設立された国連において大会を行っています。国連が、その創立精神を実現する真の平和機構としての役割を果たすことができるよう、私たち全員が積極的に支援していかなければなりません。
人類は、超国家的な公益を第一に心配しなければならない時を迎えました。国家の公共機関はもちろんのこと超宗教活動とともに、非政府の民間機構が一つとなって、真の愛と真の家庭実践運動をしなければ、平和世界を成し遂げることはできません。世界の指導者であられる皆様が、他のために生きる真の愛運動と真の家庭運動に積極的に同参し、新しい心情文化の世界を成し遂げてくださるようお願いいたします。
神様の祝福が皆様と皆様の御家庭に常に共にあることを願います。ありがとうございました。