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Thursday Oct 13, 2022
平和経 第368話
Thursday Oct 13, 2022
Thursday Oct 13, 2022
13.世界と国連が行くべき道
日付:二〇〇〇年八月十八日
場所:アメリカ、ニューヨーク、国連本部
行事:「二〇〇〇世界平和超宗教超国家連合」総会(真のお母様)
満場の貴賓、そして高名な各界の指導者の皆様。私はきょう、このように美しく厳粛な国際連合会議場で、皆様と共に、「世界と国連の行くべき道」に対する私の情熱と所見の一端を紹介することができ、心からの感謝をお捧げいたします。
世界平和実現のための国際機構再編の必要性
過去四十年余り、私が展開してきた超宗派、超国家の組織と活動の目的は、すべて神様と人間が共に望んできた平和世界の実現でした。平和世界に対するビジョンは、超宗派運動の核心でした。
人類は、二十世紀に凄惨な世界大戦を二度も体験し、そして七十年間の無神論共産思想の横暴と冷戦時代を体験しつつ、先鋭な対決と葛藤を経験しました。冷戦時代が終息し、世界はしばし平和のための祝杯を挙げることができました。
しかし、間もなく人類は、その冷戦の終わりが自動的に平和の時代へと連結されるわけではないことに気づきました。世界の至る所で、激烈な戦争が続いており、今も様々な所で殺戮戦が繰り広げられています。これらの紛争は、主要宗教間の根深い葛藤が背景になっていることは周知の事実です。宗派間の対話と和合がいかに重要であるかを悟らせてくれる事例です。
現代において宗教的な理想実現のための活動は、しばしば世俗権力と一定の距離を置いて行われてきました。今日の一般的な認識は、これを当然なものとして受け入れています。しかし、世界平和の理想に貢献する国際組織は、世界の偉大な宗教的伝統との関係を再検討すべき時になったと思います。
いかなる国際機関よりも、国連が良い例になるでしょう。多くの人々は、国連は世界平和のための人類の理想が制度化された組織であると思っており、これに期待をかけています。国連には、世界の問題を解決し、平和と人類繁栄を促進するために、共に働く、あらゆる国の代表者たちが集まっています。
しかし、国連で国家の代表者たちが世界平和を実現しようとする努力には、相当な障害があります。国連を通じて得た実績と成果を否定してもいけませんが、国連自体が改善されるべき点も多いと思われます。世界の政治家と宗教指導者が国連を中心として、互いに協力し、尊重する関係が切実に必要とされる時となりました。
本然の人間は、心と体が神様の真の愛に感応しながら一体となって生きるようになっています。心と体が闘わず、真の統一の起源を成し遂げるのは、人が神様に似たその息子と娘だからです。神様は心と体が闘いません。絶対者である神様は、自体内に矛盾や葛藤がありません。
レバレンド•ムーンが展開してきた超宗派•超国家活動
心と体が統一体となるという人間の理想は、神様の真の愛を完全に所有するときに達成されます。「平和をつくり出す人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう」(マタイ五•九)という聖句も、神様を中心として心身一体の理想を成し遂げたことを前提とします。
ところが、人間は堕落によって、心と体が統一調和の基準を失ってしまい、葛藤を起こしながら自己矛盾の中で生きてきました。それだけでなく、個人の中で生じる心と体の葛藤と闘争は、家庭、社会、国家と世界に拡大されてきました。兄のカインが弟のアベルを殺害した犯罪も、ここに由来しています。
歴史始まって以来、この地球上で起こったあらゆる対決と戦争は、本質的に、より悪なるカイン側とより善なるアベル側との闘いでした。このようなカイン側とアベル側との闘いは必ず終息し、原状に復帰されなければならないだけでなく、心と体の対決も終わり、調和一体となって復帰されなければならないのです。
個人の心と体が統一されなければならない、その原理を、世界的な次元に適用、実践しなければなりません。この目的のために、私は、世界平和を具現するに当たって、心の世界を代表する「世界平和宗教連合」と体の世界を代表する「世界平和連合」と「世界平和島嶼•半島•大陸国家連合」を創設したのであり、また二つの世界の調和のための「世界平和超宗教超国家連合」などを創設しました。
人間社会の諸般の問題は、根源的に、単なる政治的な問題ではないため、社会的、政治的解決だけでは常に不十分です。人間社会のほとんどは政治的に統治されていますが、その一方で、大部分の国家的、文化的アイデンティティーの根底には宗教があります。実際、ほとんどの人々は、その心の中に、宗教的な忠節のほが政治的な忠誠よりもはるかに重要であるという認識をもっています。
国連の両院制構築の提案
今や宗教が、世の中でその真の指導力を発揮する時となりました。宗教人たちは、この時代の状況と様々な不正に対して責任を感じ、まずは深い自己省察をすべきであると思います。宗教人たちは、愛の実践において模範になれませんでした。自分個人の救いや、宗派の利益にきゅうきゅうとするあまり、世の中の救いに尽力できなかったことを悔い改めるべき時です。
今こそ、信仰生活だけでなく、愛の実践生活が求められる時です。神様は、私たち指導者、特に宗教指導者を召命していらっしゃいます。世の中の不義と罪悪に挑戦し、真の愛を施すことを願っていらっしゃいます。すべての宗教人が心を合わせて、神様の人類に対する熱望を代弁し、実行しなければなりません。
体と外的な世界を代表する政治家や外交家たちの経綸と実践だけではなく、心と内的な世界を代表する超宗教指導者たちの知恵と努力が合わさってこそ、平和世界が完全に達成されるのです。そのような点から、国連を再構成する問題まで深刻に考慮すべき時です。両院制の形態をもった国連を考慮することもできるしょう。
国家の代表たちで構成された既存の国連を、各国家の利益を代弁する下院と考えることができます。一方、著名な超宗教指導者など、精神世界の指導者たちで、宗教議会、あるいは国連の上院を構成することを、深刻に考慮していただくことをお願いします。このとき、超宗派的な宗教讓会は、地域的な個々の国家の利害を越えて、地球星と人類全体の利益を代弁しなければなりません。
そして両院が相互に尊重し協力し合うことによって、平和世界の実現に大きく寄与できるはずです。世界の指導者たちの政治的な経綸は、世界の偉大な超宗教指導者たちの知恵とビジョンにより効果的に補完できるでしょう。