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Thursday Oct 13, 2022
平和経 第369話
Thursday Oct 13, 2022
Thursday Oct 13, 2022
すべての国境地帯に平和地区建設を
世界は、今も国境線を中心とした衝突地域が増えつつあります。このような紛争地域によって、世界は途方もない人命被害を被っており、数十億ドルに達する戦争費用と平和維持費を注ぎ込んで、あまりにも多くの資源と努力を消耗しています。しかし、どれ一つとして満足に解決の進展を見せる所はありません。
私はこの場で、国家を代表する国連と超宗教の指導者たちが心を合わせ、すべての国境地帯に平和地区をつくることを提案する次第です。山や川、あるいは平原や海を問わず、国境線と紛争地域の付近一帯を緩衝地区、すなわち平和地区にするという案です。
その場所は、国連の直接的な統治と管轄下に置くようにし、全世界から平和定着のために集まってきた人々が暮らせるようにするのです。国連は、そこが国連の創立趣旨と引き継がれてきた平和宣言の内容に符合する、最も模範的な地域となるように指導しなければなりません。
このような平和地区は、平和と繁栄、そして和解のための安息所です。そして、人種や性の差別がなく、人権の侵害や戦争から解放された典型的な地域です。さらにそこは、生態学的にも環境的にも、万象にとって楽園のような場所にならなければなりません。
このような平和と自由、生態学的な調和を追求する地域を確定するためには、該当国家が国土の一部を提供しなければならないという問題があります。私は、この提案に対して陣害となる実質的な問題点を解決するために、少なからぬ努力を傾けてきました。
私は、「冷戦体制の犠牲となった韓半島の分断と戦争には、摂理的な意味がある」と教えてきました。朝鮮戦争は、平和守護のために世界十六ヵ国の若者たちが国連の旗のもとで血を流した、歴史上類例のない聖戦になりましたが、いまだに平和統一は、未解決の課題として残されています。私が、摂理観に立脚して、平和世界の実現のための国連の厳粛な使命を考えるのも、このためです。
去る六月から進展した韓国と北朝鮮の和解と協力のムードが、このまま続いていくことを切に願います。南北が対峙してきた、韓半島の百五十五マイルの軍事境界線周辺の緩衝地帯すべてを、国連の管轄下の平和地区とし、そこに、人類が教訓を得ることのできる展示館と博物館、教育の場と平和公園をつくることに、国連が先頭に立ってくださるようお願いします。
私は、現在、南米のメルコスール(南米共同市場)地域に、約百二十万へクタールに達する肥沃な土地を準備しつつあります。国連の平和地区設定によって喪失した国土の代わりに、これを補償するためです。韓半島の南北の指導者たちに、その一部を寄付すると通告もしました。
私は、このような内容を明らかにすると同時に、心ある世界の指導者たちが、私の提示した趣旨に同参してくださるよう訴えるものです。そして、私と共に、国連管轄区域となる平和地区の確保のために、自らの土地と基金を喜んで寄付してくださるよう願ってやみません。平和地区は、国連の指導下で、自然と人間が共存する理想的な道義社会として建設されるでしょう。
世界平和地区造成のための基金創設
私は、既に二年前の一九九八年十二月に、「対話を超えて実践に向かう超宗教的理想の実現」という主題で開催された国際会議の席上で、世界の宗教指導者たちが集まる中、「世界平和基金」の創設を提案したことがあります。この時に参加したすべての宗教指導者たちは、世界の宗教者がまず世界平和のための基金の募金に率先する意味で、七数に該当する寄付金を出す運動を展開することを決議しました。
各個人と国家ごとに、各々経済的な状況が違うので、ある人は七ドルを出すのも精いっぱいかもしれませんが、七百万ドルを寄付する人もいるでしょう。
この世界に生きている、すべての宗教者が心情的に一つになるならば、基金の募金に積極的に同参するでしょう。そればかりでなく、このように集められた基金によって平和地区を造成し、平和に対する理想と知恵を教えることに用いることができるでしょう。
国連は、宗教者だけでなく、すべての国々に対して、毎年、自発的に平和基金を納付するように指導できるでしょう。富裕な博愛主義者や経済界の指導者、企業人をはじめとして、各界各層の指導者や団体、そして個人たちも、国連平和地区の建設に積極的に加担し、世界的な平和ムードの造成と募金運動をする上で、先頭に立たなければなりません。
私は、国連の上院の使命を果たす超宗教的な宗教議会の基盤とするために、「世界平和超宗教超国家連合」を創設しました。各国家から超宗教的な大使が、既存の大使と共に国連に派遣され、宗教議会、すなわち国連の上院を構成するのです。
超宗教的な理解と修練や、超国家的な平和理想を指導すべき国連の上院議員たちが担当する任務は、狭い視野で特定の国家の利益のみを代弁しようとすることとは正反対になるのです。彼らは、絶対者である神様のみ旨に従って、世界と人類全体の平和理想のための任務を遂行するようになるのです。
国連の上院議員となった超宗教大使は、一旦派遣されたら、それ以降は、国連の世界的なビジョンと議題を代弁できる、全地球星的な業務を遂行しなければなりません。そのような意味で、国連の国際大使とも言えます。
このような国連国際大使は、既存の国連大使と共に、世界のどこに赴いても、平和と福祉社会の具現のための共同運動を代表するようになるでしょう。また彼らは、地球上のあらゆる国で、正義、安全、平和の高い理想を守る、良心の守護者の役割を果たすようになるでしょう。
このような措置は、世界の市民たちと青少年たちに、希望とともに、愛と平和を追求する理想的家庭の安着を、直接確認する機会を提供するでしょう。選出された超宗派超国家的な大使は、各国の後援のもとに展開されている健康、教育、福祉厚生事業などの理想的なプロジェクトが、積極的に遂行されているかどうかも点検できるでしょう。
私は、様々な団体と組織を通じ、宗派と国籍を超越して、真の愛の教育を絶えず展開してきました。このように絶えず投入し、対話と和解の努力を展開した、過去数十年の歳月を通し、人類が一つになるための最も堅固な基礎は、正に真の家庭の理想から始まる、普遍的かつ核心的な愛であることが明確なものとなりました。
国連公認記念日制定
このような内容を土台として、私は、今から国連に属するすべての機構および組織の活動を促し、三つ目の提案をしようと思います。国連を率いている上位の政策を決定する人たちが、国連で定められた規定に従って、世界的な公認の日を制定することです。
私は、国連が「児童の年」、または「平和文化の年」のような多様な宣言的な日と十年周期の記念日を制定していることを知っています。私が勧めようとするのは、意義のある国連公認記念日を制定して、世界が毎年、その日を記憶し、記念するようにしようというものです。
すなわち、「真の父母の日」を制定し、世界的な祝祭の日として記念し、同時に、「真の家庭の日」を二つ目の世界的な記念日として制定することを提案する次第です。人種と宗教、文化を超越して、誰もが愛することができ、大切にできるこのような日を、みな一緒に祝うことによって、人間としての共通した真の根を確認し、真の家庭の大切さを確認できるようになるのです。併せて「国連軍の日」を制定し、国連の正義と平和維持軍の神聖な使命を宣揚するようになることを願います。
尊敬する指導者の皆様。私たちは今、一緒に心を合わせて努力し、宗教と世の知恵の中にある高貴な内容が、緊急で深刻な問題が存在する世界で援用され、適用されるよう、体制と組織を補完していかなければなりません。
このような体制は、超宗教指導者で構成された協議体が、国連の政治指導者および外交官たちと協力し、共同の歩調を取ることで成し遂げることができるのです。「世界平和超宗教超国家連合」は、絶対者と超越の世界(霊界)、そして永生と霊魂の問題に対する正しい指導とともに、このような目標のために献身していくでしょう。さらに、平和のための国連の努力に添って進み、神様を父母として迎える人類が一兄弟となって、宇宙一家庭を形成する、そのような永遠の愛と和楽の天国、神様の祖国を成し遂げていくでしょう。
専門識見と経験、そして知恵を備えた世界の指導者と国連関係者の方々は、私の提示したこのような理想をいかに補完していくべきかについて、よく御存じであると思います。
国連をはじめとする政府機構が、これを成し遂げられないときは、NGO(非政府機構)などの民間組織を通してでも、このことを必ず成し遂げるようになるでしょう。私たちが持続的な努力によって協力していくならば、必ずや地上に平和と幸福の理想が実現されるでしょう。
神様の祝福が、皆様の携わるお仕事と国連の上に、共にあることをお祈りいたします。ありがとうございました。