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Sunday Oct 23, 2022
平和経 第383話
Sunday Oct 23, 2022
Sunday Oct 23, 2022
還故郷と氏族的メシヤ活動
皆様。人類は、再び故郷を訪ねていかなければならない運命に置かれています。ところが、故郷を一時離れた人はその故郷を再び訪ねていくことができますが、故郷を失った人は、思いどおりに帰っていくことができません。人類歴史の始まりとともに、人間は故郷を失ってしまい、追い出されて彷徨するジブシーとなって生きてきました。帰ろうとしても帰ることのできる立場に立つことができず、帰る道も知らないまま、故郷を失った旅人となって数千年さまよっているのです。
北朝鮮から独り避難してきて失郷民となって暮らしている方々は、その無念でつらい生活がよく理解できるはずです。友人もなく、兄弟もなく、父母もない立場です。
故郷があることは知っていますが、思いどおりに訪ねていくことができる故郷ではありません。訪ねていく道も知りません。極端な環境で生活しなければならない立場です。それこそ何の基盤もなく、ゼロから再び人生を開拓していかなければならない壮絶な立場なのです。たとえ運がよく、避難生活の中で裕福になり、出世したとしても、彼の心の深いところに根づいた故郷に向かう哀切な願いは、消し去ることはできないのです。
同じように、人間始祖の堕落によって天涯の孤児となってしまった人類は、今日まで故郷を失ってしまったかわいそうな立場に転落して生きてきたのです。故郷の主人であられる神様が厳然として待っておられるのに、人類は故郷に帰るという願いまでも忘却したまま生きてきました。天地の前に顔も上げられない恥ずかしい姿になってしまいました。
六十億に規模が拡大する時まで、人類は昼夜を区別できない悲惨な生活を送ってきたのです。そのような子女たちの姿を見つめておられる神様は、どれほど悲惨な心情でしょうか。子女の悲惨な姿を見て、父母以上に悲しく苦痛に思う人がどこにいるでしょうか。神様は人間を御自身の子女として創造されたのです。
そうだとすれば、神様の願いは何でしょうか。何としてでも、道に迷った子女たちが故郷を訪ねてこられるように解放してあげることです。その道を開くための作戦が宗教の出現です。宗教運動を通して、それぞれが置かれている環境、言語、文化、民族的背景、理念、体制、思想を超越して、共に故郷に帰っていくことができる基盤を築いてこられたのです。神様は、皆様が暮らしている環境圏を数限りなく訪ねながら、心を痛め、気をもみつつ、その日だけをお待ちになったのです。
各時代と文化に合う宗教運動を通して摂理してこられた人類の縦的真の父母が、ほかならぬ神様であることを、皆様は知らなければなりません。このすべてのものは、ある特定の宗教団体のためのものではなく、ある特別な国家のためでもありません。すべてが皆様自身の解放のための、神様の真の愛の発露だったのです。皆様が自由に故郷を訪ねていける橋を架ける作業だったのです。
したがって、皆様一人一人は、皆様の家族はもちろん、皆様の国家と人類全体を代表し、さらには霊界に行っている皆様の先祖たち、そして、将来生まれてくる皆様の子孫までも代表する立場に立っていることを銘記してくださるようにお願いします。そのような貴い解放された姿として、天と人類の前に責任を完遂する私たちにならなければなりません。
私たちが故郷を慕うのは、そこにために生きる愛があるからです。父母の愛、兄弟姉妹の愛、妻子と隣人、親族たちの愛が所々にしみ込んでいる地です。そのすべての縁と関係が、ために生きる愛によって結ばれており、すべて抱きかかえたいと思う情愛深い所です。解放された自分となって、そこに堂々と現れ、山川草木を抱き、一家親族を愛しながら歓喜の歌を歌いたいと思うのが、故郷を失った旅人の郷愁であり、願いなのです。
故郷を追われ、本郷の心情の根を失ってしまい、故郷に行きたくても行けなかった、永遠の孤独の敗亡者である人類が、流浪の旅人として生きたのちには地獄にしか行けなかった人類が、今や解放されて、夢にも忘れられなかった故郷を訪ねていくことのできる道が開かれたのです。人類にとって、これほど大きな祝福の日がいつまたあるというのでしょうか。アダムとエバが失ってしまった故郷を、皆様が見つけ出してあげるのです。
天一国家庭を探し立てることが氏族的メシヤの使命
皆様が故郷を訪ねていく時は、アダム完成の立場で、イエス様完成の立場で、そして再臨主の代身者の立場で行くのです。その家庭には神様が臨在されます。祖父母、父母、子女、孫と孫娘が一緒に暮らす四代の家族となるのです。祖父を歴史的な先祖の根として侍って暮らさなければなりません。
そのような家庭に歴史の根が生きており、天国の根が伸びて入ってきているのです。地上天国の根が下りている所がそのような家庭です。永遠に続く王権の根もそこに定着するのです。過去、現在、未来の根がそれぞれ祖父母、父母、孫と孫娘で代表されるのですが、過去の根は霊界を代表し、現在の根はこの世界を代表する王宮であり、未来の根は孫と孫娘を王子と王女として立て、二つの世界、すなわち霊界と肉界を代表する平和の宮殿を建てて暮らすのです。
このように祖父母、父母、子女、孫と孫娘を中心として、四代が一つの家庭で、永存される神様に侍って暮らす天一国家庭を探し立てることが氏族的メシヤの使命であり、神様の願いなのです。神様も、どこかに外出してから、慕わしくて再び訪ねてくる家庭を探し立てなさいというのです。父母が子女の家を訪ねていくように、気楽に訪ねることができる家庭を準備しなさいというのです。それがほかならぬ神様に侍って暮らす生活なのです。
そのような家庭には、神様が縦的な良心の主体となり、その縦的主体に従って皆様は心と体を統一するのです。そこでは、父母の愛、夫婦の愛、子女の愛、兄弟の愛の四大愛圏、すなわち四大心情圏が完成するのです。そのような家庭であってこそ、上下、前後、左右が一つに連結され、球形運動を続けながら、永存するようになるのです。
皆様。結婚はなぜしなければならないのでしょうか。主人の位置を見いだすためです。男性も女性も、独りでは片側の人間にしかなりません。神様の創造はそのようになっています。それで神様は、愛の器官である生殖器の主人を互いに取り替えておいたのです。妻の生殖器の主人は夫であり、夫の生殖器の主人は妻なのです。互いにために生きる愛を中心としてこそ、相手の主人の位置に立てるのです。このような主人の位置を確保するために、人間は結婚するのです。
それでは、主人の位置を見いだしてからは何をしようというのでしょうか。その位置で神様を占領しようというのです。神様は三大愛の主体でいらっしゃいます。天宙の主人として、「真の愛の師」、「真の愛の主人」、「真の愛の父母」でいらっしゃいます。これが正に真の三大主体思想です。このようなすべての教えと真理が、真の家庭の生活を中心として創出されるのであり、これを拡大すれば、社会と国家、そして世界と天宙までも平和の王国に変えることができるのです。