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Tuesday Nov 29, 2022
平和経 第402話
Tuesday Nov 29, 2022
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5.メシヤと真の父母
日付:二〇〇四年一月二十七日
場所:韓国、ソウル、新羅ホテル
行事:「超宗教超国家平和協議会」創設記念および真の父母様御聖誕祝賀晩餐会
世界各国からお越しの高名な指導者、尊敬する国内外の貴賓、そして紳士淑女の皆様。この場は、きょうで八十四回目を迎えた私と、韓鶴子総裁の誕生日を祝賀するために設けられた晩餐会場です。しかし、私たち夫婦は、今晩自分たちがお祝いを受けるよりも、ここに席を共にしてくださった霊界の聖賢たちと霊界の祝福家庭、そして「世界平和のための頂上会議」に参加された皆様にこの晩餐をもてなしたいと思います。
偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統を受け継いだ人類
皆様は、ここ数日間、「世界的危機に対する地球村次元の統治」というテーマのもとで、多くの討論と会議をされたことと思います。皆様の汗と情熱が結集され、日増しに危機へと向かう今日の世界に、新しい希望と夢を植えつける契機になると思います。もう一度、このように私たち夫婦の故郷韓国に来られ、大望の天一国四年を共に開いてくださったことに対して、深甚なる感謝をお捧げします。
今晩私は、八十有余年の生涯をかけて、天のみ旨のみを伝えて生きてきた伝統に従い、「メシヤと真の父母」という題目の天のメッセージを伝えることによって、挨拶の言葉に代えさせていただこうと思います。人間は本来、神様の子女として創造され、神様の子女として成長し、神様から祝福結婚を受けた家庭となり、子孫万代、罪のない善の血統の子孫たちを繁殖させなければならない運命をもって生まれました。人類の始祖アダムとエバは、神様を縦的真の父母として侍り、真の父母であられる神様を軸として横的実体の真の父母にならなければなりませんでした。その世界は、メシヤという言葉が存在する必要のない世界になっていたでしょう。その家庭は、創造本然の理想家庭になっていたのであり、その世界は、神様の創造理想が完成した地上天国になっていたでしょう。そのような世界で暮らして肉身の生を終えれば、人間は誰もが自動的に天上天国に入籍し、永遠無窮に自由と平和と幸福の世界で暮らすようになっていたのです。
しかし、不幸にも、人間始祖の堕落によって、人類は、抜け出すことのできない絶望の奈落に落ちてしまったのです。霊的五官を通して神様と直接通じながら暮らし、肉的五官を通して万物を自由自在に主管し、それと同時に霊界と肉界を代表した真の主人、真の父母、真の王にならなければならなかったのです。
しかし、彼らは、堕落によって霊的五官が完全に麻痺してしまい、目は開いていても見えない、そのような立場に転落してしまいました。肉的五官にのみ頼って生きなければならない片側だけの人間になってしまったのです。父母である神様を見ることも、その声を聞くことも、感じることもできなくなったので、どうして父母の愛を知ることができ、その事情を知ることができるでしょうか。
メシヤは真の愛、真の生命、真の血統の実体
本来、神様が占有する真の父母の位置に、サタンが押し入ってきて、偽りの父母の振る舞いをしながら人類を徹底的に拘束し、奴隷にしてしまったのです。したがって、今日私たちがもっている愛、生命、血統はすべて、サタンがアダムとエバに蒔いた偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統を受け継いだものにならざるを得ないのです。このように直系の子女として生まれた人類が、サタンの偽りの血統を受け、僕の僕の位置に転落してしまったという事実を御覧になった神様の苦痛は、どれほど大きかったでしょうか。
しかし、原理原則の神様は、御自身の立てられた創造原理と創造理想を自ら破ることはできないので、数千、数万年の復帰摂理を通して、救世主メシヤを待ち続けてこられたのです。宗教によって、それぞれ異なる名前で呼ばれていますが、その名前が弥勒仏であろうと真人であろうと救世主であろうと、人類が必要とし、神様が求めてきた方は、真の父母であられるメシヤお一人だったのです。そうだとすれば、メシヤは誰であり、どのような人でしょうか。個人はもちろん、家庭、氏族、民族、国家、世界と天宙まで歩み、信仰と希望と愛の実体として立つことができる主人です。そのような方をメシヤとして侍ることができる時に、はじめて人類歴史上に残っている信仰が結実されるのであり、希望が結実されるのであり、愛も結実されるのです。
その結実体には、人類歴史が息づいており、私たちの過去、現在、未来が連結されています。人間はもちろん、天とも連結されています。メシヤは、堕落によって父母を失い、天涯の孤児になってしまった人類のために来られた、実体の真の父母、真の主人、真の師、真の王になる方です。偽りの父母のもとで苦痛を受け、呻吟していた偽りの子女たちを、真の子女として取り戻して立てるために来られた真の愛、真の生命、真の血統の実体であられるのです。
ユダヤ人の不信によって真の父母になれなかったイエス様
皆様。二千年前、天はイエス様をメシヤとしてこの地に送られました。父母を失った子女たちを再び抱き、天のみ前に復帰させるために来られた方が、正に真の父母であられるイエス様でした。アダムとエバは、堕落によって真の父母の位置を失ってしまい、真の夫婦にもなることができず、真の子女をもつことができなかったので、神様に三代圏の血統、すなわち孫と孫娘を抱かせてさしあげることができなかったのです。
したがって、神様は、再び数千年間準備し、選民として立てたイスラエル民族を通して、救世主でありメシヤであるイエス様を送られたのです。歴史上、初めて一つの国の主権と国土と民を立て、その基盤の上に、全世界をサタンの偽りの血統から復帰させ、真の善の血統へと復帰するための闘いの総司令官として来られた方がイエス様だったのです。
しかし、立てられたユダヤ教とイスラエル民族の不信によって、イエス様は、無念にも十字架によってその一生を終えてしまったのです。真の父母となって真の子女をもち、王の王として即位されなければならなかったメシヤが、神様の祝福を通じた真の夫婦の位置まで行けなかったことによって、真の父母になることができなかったことはもちろん、真の子女を繁殖することもできずに、十字架で亡くなってしまったのです。
ヨハネの黙示録にある「小羊の婚宴」は、正にメシヤが新婦を迎えて真の夫婦になる儀式を意味するのです。その当時、もしイスラエルとユダヤ教がイエス様を敬い侍っていたならば、神様が望まれた創造本然の世界、すなわち平和の天国は、その時に既にイエス様の血族を通してこの地上に成し遂げられていたのです。
このように、二番目のアダムとして来られたイエス様の真の父母の摂理は、選ばれた人たちの不信によって途中で挫折し、人類は、再び再臨のメシヤを待たなければならなくなってしまったのです。