Episodes

Sunday Jan 02, 2022
平和経 第79話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
歴史を通じて、人間は、自分たちの解放と救援を求めて叫んできたのですが、それでは、神様の状況はどうでしょうか。神様は、解放が必要なく、常に喜びに酔っていらっしゃる方ですか。歴史的に罪と苦痛の中で呻吟する人間の姿を見つめてこられた父母として、神様の心情が解放の喜びを享受できたでしょうか。決してそのようにはできません。地上と天上に理想家庭と理想天国が成し遂げられる、その程度によって神様の心情も解放され釈放されるのです。そのようになって、初めて人間も真の愛の家庭生活を通して解放、釈放されるようになり、万物もまた、そのような人間を通じて解放、釈放され、さらには霊界も解放されるのです。
天国は、真の愛の本体であられ、生きていらっしゃる神様を中心として、子女である人間が喜びを共有しながら、情で感応し、呼応する真の愛の宮殿だと言うことができます。「世界平和統一家庭連合」が真の家庭祝福運動を世界的に展開してきたのは、このような超国家、超宗教、超人種的天国を実体的に成し遂げるためです。
尊敬する指導者と愛する食口の皆様。人類は、歴史を通じて理想世界、天国の夢を育ててきました。ところが、現実はどうでしょうか。現代社会は、家庭の崩壊と価値観の混沌の中で、フリーセックスと個人主義の王国になりつつあります。このような環境の中で、堕落した人間が中心になっては、正しい人生観と価値観を立てることはできず、さらには、正しい世界観と宇宙観も確立できません。したがって、個人と全体が完成して調和を形成するということに対しては、何の希望も期待できないのです。
二十世紀、多くの人々は、「共産」と「平等」によるユートピア運動に希望をかけました。この運動が世界を煽動し、揺るがしましたが、実際、共産圏の人々は、不平等と搾取、不幸と恐怖を経験しただけであり、この運動は失敗に終わってしまいました。
また一方では、「民主」と「自由」が最上の価値であり理想だとして、その体制を構築して夢を育ててきました。結果はどうでしょうか。これまた、人間の享楽的、利己的欲望をより一層刺激して、堕落と腐敗、不均衡と混乱の結果を生み、その未来が不透明になりました。
また、世俗的な「人本主義」や「主体思想」による理想世界の建設を叫ぶ運動もありますが、これもまた人間をして非人間化、動物化へと追い込んでいます。それだけではなく、「世界化」を主張してはいますが、これもまた自己中心に流れ、神様が願う縦的な絶対価値を確定することができず、横的な相対的価値観の混沌と葛藤の中で身もだえしています。したがって、人類は、共に幸福になることができる世界大家族への道とは無関係の立場で、自縄自縛の道ばかりを進んでいるのです。これらのことは、すべて人類が長い歴史を通じて、真の父母であられる神様を遠ざけてきた業報と言わざるを得ません。したがって、不幸と苦難から出口を見いだすことができずにさまよっている現代人の急務は、神様を正しく知って取り戻すことです。また、原罪を正しく知り、霊界を正しく知らなければなりません。
個人は、一人でその理想を成し遂げて幸福になることはできません。家庭と氏族、民族と国家、世界と天宙、さらには、神様と正しい関係を確立する時にのみ可能です。これが正に、共に完成できる神様の真の愛の理想なのです。
未来の新しい時代の世界は、人間を中心とする主義の世界ではありません。神様を王として侍る神主義、天父主義の世界です。したがって、真の父母、真の愛主義時代が到来しています。国家主義時代は過ぎていきます。どんなに超強大国でも、一国では存続することはできません。したがって、一国主義時代は過ぎていきます。国境を撤廃して、超国家、超宗教、超人種的にお互いに協助して暮らすことのできる新しい時代が訪れるからです。
その到来する世界秩序の核心は真の愛です。すなわち、相手のために投入することです。このような天道に逆行して、利己的、自国第一の保護主義政策をとる国は、だんだんと影響力が弱くなり、結局は滅びます。未来の世界は、何よりも先に宗教が看板を下ろし、真の愛と慈悲を実践する生活を政治圏や世の中よりも先に率先垂範しなければなりません。閉鎖的な宗教ほど、早く衰亡の道を歩むようになります。あらゆる教団は、超宗教的に和解協力して、超国家的、超人種的和解一体を牽引しなければなりません。天父の心情を抱いて真の愛を実践し、手本にならなければなりません。
私は、「世界平和統一家庭連合」を立てて真の家庭運動を世界的に展開する一方、戦争を防止し、平和世界を具現するために、すべての資源と人材を惜しみなく投入してきました。このための統合推進機構として、一九九九年二月には、「世界平和超宗教超国家連合」を創立しました。
これまで教団間の和解のために数十年間努力してきた基盤をより一層拡大し、政治、経済、教育、社会、文化、NGOなど、各分野の指導者たちも同参するようにしました。世界百九十一ヵ国に五万人以上の平和大使を任命し、国連が真の世界平和のために献身する機構になるよう国連刷新運動も進行しています。
また、二〇〇三年十月には、「平和国連」と呼ぶことができる「超宗教超国家平和議会」を創設し、平和世界実現の中心機構として活動を拡大しています。それだけではなく、到来した天運に合わせて、天上世界と地上世界の精誠と勝利的な基台の上に、二〇〇一年一月には、神様の王権を奉献してさしあげました。永存される王であり、王の王であられる神様を解怨してさしあげた歴史的な行事でした。これを通じて、神様の善の主管圏が、世界万国に実体的に版図を広げるようになりました。「統一運動」が公式的な機構として出発してから、いつしか五十年です!統一運動の第一段階は、宗教圏を主とした個人救援次元の活動期間でした。
次の第二段階は、天国の基本単位となる真の家庭を探し立てる運動でした。この運動は、地上と天上の万民がすべて祝福を受ける時まで、氏族復帰と統班撃破運動などを通じて継続されるでしょう。一方、第三段階である平和の理想世界創建運動も、既に本格化しています。昨年一年間で、中東平和のための大小の集会を十六度も主導しながら、あらゆる精誠を尽くして努力しています。それ以外にも、南北平和統一運動、国連刷新ないし新しい平和国連運動、全世界五万人の平和大使たちの平和運動などを世界が注視しています。
尊敬する各界指導者の皆様。この時は歴史の大転換期です。私たちは、今世紀に驚くべき変化を経験するようになりますが、特に三つの分野において大覚醒が大きく浮かび上がってくるでしょう。
第一に、現代の風潮は、過度に物本主義的、人間的、無神論的ですが、霊的現象に対する関心と認識が急激に増大し、歴史を変化させる驚くべき霊的経験をするでしょう。
第二に、人類は、発展する霊的体恤とともに、最も貴い真の愛の基礎学校として、家庭の神聖な価値と社会的意味をより一層悟るようになるでしょう。世界的に家庭が崩壊し、異常に変形してしまった、過去数十年のつらい経験から得られた覚醒でもあります。
第三に、私たちの霊性が開発された基台の上で、平和に対する希望と努力が著しく大きくなるでしょう。人間関係が国家と人種と宗教の壁を越え、すべての人が、ために生きながら一緒に暮らしていくべき温かい隣人であり、人類一兄弟だと感じる驚くべき変化が訪れるでしょう。
これらのことは、すべて生きていらっしゃる神様の摂理の進行です。神様は、人間の霊性を啓発し、その基台の上に真の愛の家庭を確立し、また、この家庭の基台の上に真実で永続的な平和理想世界を成し遂げようとされる摂理をしていらっしゃいます。実に、人類の本性が願ってきた理想世界、すなわち真の愛の神様を絶対価値の王として侍る神様の祖国、平和王国を創建していかなければならない時が訪れたのです。
このように途方もない天運の時を迎えたので、皆様が、この天道によって平和王国を創建していく役軍になることを願ってやみません。神様の祝福が皆様と皆様の家庭、そして皆様の国に共にあることを願います。ありがとうございました。
<訓読者を募集しています。御言葉を読んでみ旨に貢献しませんか?ご希望の方は樋口まで連絡して下さい。>