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Wednesday Jul 12, 2023
真の父母経 第206話
Wednesday Jul 12, 2023
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11 一九六五年十月、江原道で民間人家族がスパイに殺害される事件が起きましたが、その事件によって、与党と野党が口をそろえて、「江原道を反共模範道に指定し、反共闘争を強化しなければならない」と言っています。江原道が反共の模範道になり、これが次第に他の道にまで拡大していかなければなりません。そうして、十九歳から五十五歳までの男性たちによって反共組織を編成しなければならず、統一教会も反共闘争を強化しなければならないのです。このような局面なのですが、政府には反共闘争に対する理念的な代案があません。
私たちの勝共運動が、江原道から起きるようになった原因がここにあります。一列になって進んでいた群れ全体が回れ右すれば、一番後ろにいた人が先頭になるのと同じように、江原道は私たちの国で一番後れた道ですが、摂理的に見るときには、一番近い道になるのです。
また、江原道には軍の部隊がたくさんいますが、私たちが願うとおりに、これから統一教会の思想によって韓国軍を思想武装させることができます。そうして、北朝鮮までも思想的に押して上がっていくのです。
12 神様を身代わりし、民族のために立ち上がった皆さんが反共講義をするのは、幾人かの人のためではありません。復帰途上で、共産主義は必ず打ち破らなければならないサタンの勢力だからです。神様が、勝利する民族を立てようと苦心されているので、民族全体が歓迎するその日が来るまでは、自分たちが歓迎を受けることはできないという考えをもたなければなりません。
民族が歓迎するとき、皆さんが前に立つよりも、先祖として来ては逝ったすべての義人たちを前に立てて、神様を喜ばせてさしあげようという謙遜な心をもって向き合わなければなりません。もう皆さんは、歓迎を受ける場にいてはいけません。それは過程的な現象です。まだ皆さんには、越えていくべき峠がたくさん残っており、駆けていくべき道がたくさん残っています。その道を行くのに妨げとなる要件があっても、それを必ずや越えていこうという皆さんにならなければならないのです。
13 最近、地区長たちの報告によれば、地区長たちが道で人気者になったというのです。道知事が表彰しようとし、内務部の長官(日本の総務大臣に当たる)が表彰しようとするというのです。それは、理念的に見て、国が私たちを失ってはならないと認識したからです。昔は、お父様が少しでもどこかに出れば監視をしていた各警察局の情報課が、今や「統一教会でなければ駄目だ」と言う段階に変わりました。日陰が日向になり、日向が日陰になるのと同じ道理です。
彼らは、ますます急変する世界情勢のもと、さらには反共体制を強化すべき国家的な危機に直面した時点で、自分たちの生命と財産を失うことを恐れ、少し間違えば自分たちが死ぬだけでなく、親族や氏族まで死んでしまうこともよく分かっているのです。
14 ある地域長が、反共講師としてある地方に行った時のことです。講演会場には町の有志たち、警察署長から郡守に至るまで、公務員たちがみな集まっていました。ところが、「反共思想講座に責任をもった先生が来る」と言っていたのに、その先生は来ないで、どういうわけかぼさぼさ頭の青年がとぼとぼと歩いてくるというのです。最初は、彼のことを講師の使いをする人かと思い、「君、どこから来たのかね。講師の先生はいつ来られるのかな」と尋ねてくるので、彼は当惑するしかありませんでした。「きょう、講師として統一教会の誰々が来ると言っていたのだが、どうなったのか」と聞いてくるので、「私がそうです」と答えると、そのぼさぼさ頭の青年が講師だとは思わなかった彼らは、ひそひそと話し始めたというのです。自分の息子と同じ年頃の若い青年が講師とは、これ以上に恥ずかしいことはなかったでしょう。
しかし、自分たちが公文で招請したので、壇上に立たせないわけにはいきません。それで、二時間半にわたって講演をしたところ、仰天したというのです。反共講師である私たちの地域長たちは、大体が二十代の青年です。このような人々が群守や警察署長の友達になりました。
いくら理念が良いとしても、実績がその理念の基準に及ばなければ、その理念は価値を表すことができないのです。しかし、実績が理念の基準を越えるときには、その実績以上に、理念の価値が上がっていくのです。私たちは実績をもって闘わなければなりません。私たちは何ももたずに出てきましたが、忍耐心をもって実績を積み、近隣の人々を糾合しなければならないのです。
「国際勝共連合」の創設と勝共運動の展開
真の父母様は、国民啓蒙運動として、一九六五年十一月十日、反共啓蒙団を公式的に発足された。そして、一九六八年一月十三日、韓国全土の各道に組織された反共啓蒙団を一つに統合し、「国際勝共連合」を創設された。「国際勝共連合」の設立目的は、内的には韓国の国民を「勝共思想」によって思想武装させるためであり、外的には世界的に拡大する共産勢力に対処するためであった。
15 なぜ「国際勝共連合」をつくったのでしょうか。権力構造の、ある象徴的な一つの目標にするためにつくったのではありません。終局の目的達成のため、韓国に必要であり、世界に示し得る実績基盤に連結できる思想をもった団体がなければならないと考えたのでつくったのです。
私たちは、いずれにせよ思想戦の関門を通らなければなりません。何らかの主義をもったと誇る国でも、民主主義を追求しているアメリカでも、これから思想戦の関門で落伍する立場に立つようになれば、流れていってしまうのです。
私は、そのような面で終始徹底している人です。これから迫りくる世界の思想戦で、誰が主役になるのでしょうか。深刻な問題です。
16 私が今まで韓国で、教団を後援して超教派運動を進め、勝共活動をしているのは、南北統一のためです。南北の統一は、世界統一の起源になることを私は知っています。南北の解放は、世界の人類解放の起源になります。その根は一つです。その根が韓国にあるというのです。ですから、韓国解放のために生涯を捧げて闘ってきたのです。
今や、影響を及ぼし得る世界的な基盤を築きました。南北の分立は、私たちの民族が求めて起きたことではありません。強大国によって起きたことなので、これを解くことも、強大国の頂点を追い立てながらしなければならないのです。このように操ることができる背後をもたなければ、解放は不可能です。
17 私たちは、共産党を韓半島から追い出さなければなりません。韓国の歴史は、世界の歴史を縮小させたものです。ですから、韓半島は北朝鮮と韓国を中心として、民主世界と共産世界の最前線になっています。休戦ラインにある板門店は、世界で一つしかない討論の場です。これは、神様とサタンが対立している門と同じです。ですから、今や韓国が世界的な主導権を握ることができる新しい時代が来たのです。
ここで、共産主義を凌駕できる理念をもって、休戦ラインを押して越えていくことができ、キリスト教の腐敗性を抑制して新しい世界に駆けていける力の母体、団結の母体になれるのは、統一教会しかありません。ですから、統一という名前を中心として、世界的な新しい理想をつかんで前進していくのです。
18 お父様は、反共という言葉が好きではありません。しかし、反共をしなければ勝共が出てきません。反共をしてからさらに準備して、勝共をしなければならないというのです。
今からは、私たちが共産党に対して攻勢をかけなければなりません。お父様がこのための挙国的な団体を組織しようと計画し、かなり進んだのですが、世の中から反対を受けるようになり、今に至るまで延期されています。大変ですが、私たちは何としてでも、この段階を越えなければなりません。そうして、韓国を動かし、ひいては日本と中国を含むアジア全体を動かさなければなりません。今後、韓国とアメリカに世界的な反共団体をつくろうと思います。そうして、他の反共関連団体をすべて吸収し、新しい思想と理念で武装させて、反共指導要員を養成しようと思うのです。
19 私たちは、神様が喜ばれる道を求めながら、迫害を受ける道を歩んできました。それで、お父様は、今まで歩んできた道について考えてみました。ある時代の一時を思って神様に祈ったことが、そのとおりになりました。北朝鮮に入っていって祈ったその内容が、的中したというのです。韓国に来て、困難な峠を越えながら神様に談判祈祷をした、その時のことが思い出されます。神様が私をこのように苦労させるのは、滅ぼすためでもなく、死に追い立てているのでもありません。大きな誘惑と波風から抜け出し、希望の一時を迎えさせるための神様の摂理であることが分かりました。
私たちは寝ても覚めても、統一を考えなければなりません。第一次七年路程を歩みながら、私たちでなければならないという言葉が広まり始めました。国だけでなく、アジアが生きようとするなら、共産党を屈服させなければならないというのです。
20 「国際勝共連合」は、文字どおり、共産主義をこの地球村から追い出すことよりも、共産主義に勝利して消化できる運動をする連合体です。連合というのは、組織体を意味します。一人だけではできません。必ず組織体が必要だというのです。
共産主義は、世界的な組織基盤の上に立っています。その組織基盤が国家です。ですから、共産主義者たちは、世界のいかなる主義も消化できると考えるのです。「今日の民主主義も、私たちが行く道の前には必ず終わりを告げる。私たちだけが勝利する」と言うのです。共産主義は世界的な基盤、すべての国家を合わせたその基盤の上にあります。世界に向かって前進するそれ自体にもやはり、国々だけではなく、国家を連結させた世界的基盤があるからです。
ですから、共産主義を防ぐためには、私たちもそれ以上の組織的基盤が必要です。個人に連結された関係から、家庭を越え、氏族を越え、民族を越え、国家を越えなければなりません。それを克服し、それ以上の目的に向かって、一つの連結体をつくっていかなければなりません。そのように、切っても切れない関係の上で、世界的な共産主義、国家の上に立っている共産主義を防ごうというのです。
21 これから「国際勝共連合」の活動は、教会より先に立たなければならず、国より先に立たなければなりません。私たちは今、宗教の次元を超え、国家の次元を超えて、どの団体よりも先頭に立つことができる活動をしています。ですから、私たちの幹部たちに講義をするように指示しています。皆さんは「国際勝共連合」の活動を中心として、挙国的に新しい方向を定め、闘っていかなければならないのです。そのような段階に入ってきています。
統一教会の活動を通しては、国を率いていくことができません。キリスト教や数多くの教団が反対するというのです。しかし、「共産党に勝利しよう」と主張することに対しては、すべてがもろ手を挙けて歓迎するのです。私たちが勝共教育をするようになれば、宗派を超越することができます。