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Friday Jul 14, 2023
真の父母経 第207話
Friday Jul 14, 2023
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22 お父様は、一九六〇年代から勝共活動を展開しようと考えていました。その時から、法務部(日本の法務省に当たる)の対共関係の部署を通して、刑務所のスパイたちに勝共教育をしました。それを見ても、時は必ず訪れてくることが分かります。
一九六〇年から十年間、統一教会が歩んできた道は受難の道でした。しかし、これからは変わるでしょう。国家のために活動する統一教会なので、統一教会が発展できる外的な環境を国家がつくってくれるでしょう。私たちが勝共教育をしてきたのですが、勝共修練会で修練を受けてきた人々を見てください。なぜ、それほど変わるのかというのです。わずか数日問の教育を受けて、どのようにしたらそのように変われるのかというのです。
地方の有志たちを集めて教育したときにも、最初は自分たち同士で争い、ありとあらゆることが起きましたがあとから、「なぜ、五日間の教育を受けてこれほど変われたのか」と、彼ら自身もそれを不思議に思い、感嘆するほどでした。明らかに、理解できない何かがあるというのです。いくら尋ねてみても、彼らも「なぜそうなのか分からない」と言うのです。
23 「国際勝共連合」の活動が良い成果を収めているという事実を、大韓民国の人たちはみな知っています。ですから、内務部(日本の総務省に当たる)や情報機関では、自分たちの情報要員を秘密に送り込み、勉強させています。すなわち、国家観を担当する教授や、共産主義批判を担当する教授たちに教育を受けさせて、立体的に分析、報告させているというのです。
ところが、彼らが「これからはこのような教育を、国を挙げて行わなければならない。今まで、共産主義に対する批判はすることができたが、それを克服できる代案が分からなかった。しかし、今ようやくそれを学ぶことができて痛快だった」と報告するので、情報機関が驚きの目で見つめるようになったのです。
24 私たちは、反共闘争をしてきました。ところが、韓国政府は私たちを歓迎しませんでした。政府に隸属した多くの団体が、私たちの前で押されていき、勢いを失っていく環境になるので、かえって私たちに反対したのです。その機関長たちは、ありとあらゆる圧力を加えて私たちを消そうとし、当局と歩み寄って数多くの迫害を加えました。しかし、真理と公義は勝利するのです。
韓国では、一九七一年の一年間だけでも、千人以上のキリスト教牧師たちに勝共教育をしました。過去五年間に、合わせて六百五十万人を教育したのです。今になって、韓国における反共戦線の橋頭堡が統一教会であることを知り、すべて押し寄せてきています。今や、大学でも私たちが中心になっており、思想界でも既に中心になって、公務員、あるいは教育機関の思想講座は、私たちが担当するようになりました。
一九七一年にも「統一思想」を中心として、韓国の著名な教授四百人を教育しました。内的にはキリスト教を擁護し、外的には共産主義を防がなければならないのですが、それをする人が、私たち以外にはいません。反共戦線では、日本と台湾など、アジアの最先端で闘っています。
25 一九七九年十月の大統領殺害事件以降、統一教会は何をしたのでしょうか。金日成主席が韓国を侵犯できる良い機会だと考えたので、「国際勝共連合」を中心として七十万人の会員を確保し、団結大会を行いました。命を懸け、莫大な資金を投入しました。政府がこのようなことをしなくても、国民が何と言おうとも、これを抱き、基盤を築いて闘わなければなりません。
神様のみ旨によって、そのようにしたのです。反共戦線を構築し、韓国の地から共産主義を防ぎ止めなければならず、青少年たちの淪落を防がなければならず、没落していくキリスト教を復興させなければならないというのです。もしキリスト教が受け入れなければ、キリスト教を差し置いて、統一教会の基盤をもってしなければならないというのです。
26 一九八三年にお父様が韓国の為政者と関係者たちに会った時、彼らは非常に驚きました。それは、お父様が常に永遠の真理の側に立っていることを知ったからです。その時、韓国の国民は、大韓航空機撃墜事件とミャンマーのラングーン爆破事件によって、大きな苦痛を受けていました。しかし、彼らと会った時、彼らは、一筋の希望を見いだしたという表情で、お父様を迎えたのです。
国民は士気が大きく低下し、落胆した表情をしていましたが、共産主義に勝つ方法をお父様から見いだせるのではないかという希望を抱いていました。全国勝共決起大会の時、「共産主義に勝てる」というお父様の明快なメッセージに接し、すべての国民が歓迎しながら拍手で応えてくれたのです。お父様は、絶望の中で怒りを静めようとしている彼らに、希望を次き込んであげたのです。
27 私が勝共運動をする目的は、共産主義者たちを滅ぼそうということではなく、真の真理と真の愛によって彼らを解放して生かしてあげるためです。これが目的なので、今、水に溺れて苦しんでいる共産世界を、私心なく犠牲になって助けてあげようとするのです。
一九八九年十月十二日に開催された「世界平和教授アカデミー・ソ連重鎮言論人招請懇談会」に、私の招請でソ連の著名な言論人たちが韓国に来て参席しました。そして、帰国する時、彼らは断ろうとしたのですが、私が説得して彼らを平壌に送り、金日成主席にメッセージを伝えさせました。
そのメッセージの内容は、第一に、私は彼の怨讐ではないということであり、第二に、韓国赤化の野心を捨てなさいということであり、第三に、世界的な趨勢に逆行せず、真理に帰り、門を開いて手を広げれば、私たちは兄弟になって、みな一緒に繁栄し、幸せに暮らせるというものでした。
28 金日成主席を生かしてあげ、一人の証人として立てなければなりません。お父様はやはり偉大だと証する証人が必要です。私は、反共指導者ではなく勝共指導者です。共産党を滅ぼそうとするのではありません。共産党を救ってあげようとするのです。神様は善なる人を中心として救うので、(善の人を)滅ぼそうとする人は滅びていき、善の立場で打たれる人は栄えていくのです。これが天理の行く大道です。
第二節 「南北統一運動国民連合」
「南北統一運動国民連合」創設の背景
一九八七年五月十五日、ソウルのリトル、エンジェルス芸術会館において、「南北統一運動国民連合」が創設された。これに先立ち、五月四日から韓国の十大都市で、南北統一運動国民大会が開催された。真の父母様は、「国際勝共連合」の活動基盤を南北統一運動に転換させるため、汎国民運動である「南北統一運動国民連合」を立てられたのである。
1 お父様は、光復直後にキリスト教とキリスト教文化圏を中心とした国、カイン圏とアベル圏の世界的な国家が一つになれなかったことに代わって、一つになったという条件を立てるとともに、韓国が南北に分かれてお父様を追放したので、韓国に戻ってきて再び国民を収拾して蕩減復帰するのです。それで、「南北統一運動国民連合」をつくりました。
カナン復帰路程で、イスラエル民族がヨルダン川を渡ってカナンの地に入るのと同じです。結局は、北朝鮮に入っていかなければなりません。カナンの地にはカナン七族が暮らしていました。共産圏を中心として、そのような怨讐たちが私たちを狙っているというのです。私たちが入っていって、彼らを消化しなければなりません。
2 お父様が行く道は、新しい祖国を求めていく道です。定礎石を据えるべき最後の息詰まる帰着点に向かって前進しています。この国で行われた一九八七年の「四・一三護憲措置」から「六・二九民主化宣言」までの多事多端な環境の中で、「南北統一運動国民連合」というタイトルのもと、ここに鉄柱を差し、「あなたが退くか、私が退くか」という闘いを繰り広げたのです。
お父様はたった一人で走ってきました。一介の男として、個人を代表し、一族の族長を代表し、一国の民族を代表し、世界の万民を代表する立場で、それだけでなく、歴史時代に来ては逝ったすべての聖人、賢哲たちを代表して神様の愛の恨を解いてさしあげることにおいて、「私を手本にしなければならない」という権威をもち、追われてもこの道を死なずに走ってきました。
この事実は、私が優れていたからできたのではありません。神様もお父様を持ち上げて、誇りたいというのです。怨讐たちが自然屈伏し、自分の息子、娘よりも、自国の国民よりも先にたたえる歓声が、地上から湧き上がることを願う神様なので、お父様が試練の舞台を克服するとき、助けるのではなく激しく追い立てたのです。そこに、歴史にない賞を与えるための神様の愛があったというのです。それを知ったので、私は死ぬことなくこの場まで来たのです。
3 北朝鮮の人々は、金日成主席が命令さえすれば韓国を侵攻できる武装を完備しています。しかし、武装完備したその力、すなわち欲心によって押す力と、統一教会が愛によって押す力があるとき、宇宙の力はどちらを協助すると思いますか。天運は、私たちを協助するというのです。
ですから、「私の家庭を祭物の立場で犠牲にしてでも、北朝鮮にいる数千、数万の家庭を救おう」という真の愛の心をもたなければなりません。そのような心が芽生えるときに、北朝鮮は崩れるようになります。自然に根の下のほうから腐るようになります。生命の要素はすべて(根から)上がってくるので、そこでは死、死亡の世界が始まるのです。結局、統一教会が準備できていないために、北朝鮮が残っているのです。ですから、これを準備するために、お父様は「南北統一運動国民連合」をつくりました。
4 韓国を統一するというのは、世界全体を統一するのと同じくらい大変なことです。しかし、これが摂理的な焦点になっているので、すべてが一つにならなければなりません。一つになるためには、二つになるという過程を経なければなりません。そのようになってこそ、二つをすべて消化できる能力をもてるのです。その基盤の上に、一つの存在として残るようになります。
ですから、皆さんは罪悪に満ちたこの世界を統一しなければなりません。罪悪の世界を統一するためには、まず罪悪の世界で麴にならなければなりません。麴になろうとすれば、どのようにしなければならないのでしょうか。それは、力でするのではありません。愛でするのです。涙と血と汗を通してしなければなりません。
ですから、私たちは責任を果たさなければなりません。その責任を果たせば、統一の理念がこの地上に立てられるのです。したがって、私たちがやらなければならないことは、私たちの理念を基盤として、三千里半島から共産党を追い出すことです。アジアから追い出さなければなりません。この地から追い出さなければならないのです。
5 韓半島の韓国と北朝鮮さえ統一されれば、民主世界と共産世界が一つになるのです。これは、ユダヤ文化とギリシャ文化が一つになるのと同じです。これが一つになれば、東西が統一されるのです。宗教世界と文化世界、神本主義と人本主義、すべてのものが統一されます。
北朝鮮では金日成主席を「父」と言い、韓国では私を「父」と言って、二人の父が闘っています。一人はサタン側のメシヤであり、もう一人は天の側のメシヤです。二人のメシヤが闘うのです。そうして、お父様は上がっていき、金日成主席は下がっていきます。このようになることによって、世界の問題はすべて終わるのです。