Episodes
Friday Jul 28, 2023
真の父母経 第210話
Friday Jul 28, 2023
Friday Jul 28, 2023
12 私は金日成主席に会いに行きましたが、彼が私に対して、今までどれほど多く非難しましたか。私もそうです。金日成主席に対して批判し、「引っ込めなさい!何が主体思想だ」と言いました。マフィアは悪いことを教えても、永遠に残そうとは考えないのですが、彼は永遠に残そうと、主体思想を掲げてきたのです。お父様が主張する主体思想と、金日成主席が主張する主体思想は、根本的に違います。
北朝鮮に行って金日成主席に会えば、彼の父母以上の思いをもたなければなりません。敵という概念をもっていけば、(こちらの)版図が崩れます。水平にならないのです。ですから、金日成主席のことを、あたかも四十年前に失った兄のように考える弟の立場に立ち、天のみ前で互いが敵愾心なく、歓談できるようにしなければなりません。
そのようにするためには、忠告すべきときは忠告もしなければならないのです。兄が誤ったのに、「お兄さん、大丈夫です!」と言っては、天が正義の立場に立てることができません。ですから、万寿台議事堂に行って、「主体思想では駄目だ。『神主義』でなければ世界の平和を実現することはできない!」という話をしたのです。
自分が赤い王になり、今まで銃剣を持ってやってきたのですが、今や最後の崖から落ちてしまいました。しかし、お父様は、崖から出発して、反対の位置に上がってきたのです。金日成主席は韓半島の北側にある手のひらほどの地で主体思想を主張していますが、お父様は全人類が暮らす地球星全体に「神主義」を主張して、公認を受けました。今ではもう統一教会が行く道から迫害の黒い雲は消え去り、歓声と歓迎一辺倒のムードだけが残りました。
13 私は「頭翼思想」について、北朝鮮の祖国平和統一委員会の委員長に話をしました。「頭翼思想」は「神主義」です。それで、人がなぜ生まれたのかという宇宙の根本問題から考えてみようというのです。哲学とは、人間の知性を通して神様を探し出そうというものです。神様を失ってしまっては、宗教も哲学も混乱するばかりです。最後に人間が求めるベものは、宗教を通してであれ、哲学を通してであれ、神様なのです。神様を中心として生きようというのです。今までの歴史を見るとき、人間は神様、根本を探し求めてきましたが、失敗しました。
それでは、「統一思想」を主張するのであれば、どのように統一するかというのです。その統一は、世界的な次元で始まるのではありません。統一の根本は、神様と人間です。神様が願われる理想と、人間が願う理想は同じです。しかし、何を中心としてその理想を実現していくのかというのです。神様はなぜ人間を造られたのでしょうか。ここで、進化論が問題になります。神様の創造論は、進化論より進んでいるのです。
人間の根本を見れば、男性がいて女性がいます。これは否定できない事実です。動物世界を見れば、雄と雌がいて、植物世界を見れば、雄しベと雌しベがあります。鉱物世界、分子世界を見れば、ブラス・イオンとマイナス・イオンがあります。原子世界を見れば、陽子と電子があるのですが、本来そのすべてが、一つになることを前提にして創造されたものであると言うことができます。
14 私は北朝鮮を訪問して、万寿台議事堂に行った際、そこに集まっている党の幹部たちに話をしました。「何が主体思想だ。人間の生涯を見れば、八十年も生きられないではないか。四十年の歴史を通して立てたものが正義になり得るのか。手のひらほどにもならない所で、いくら主体思想を通して強制的にすべてのことを解決しようとしても、そうはいかない!」と、堂々と話したのです。「『神主義』が正しい」と堂々と宣言しました。命を懸けたのです。
その国の真ん中に一人で入っていっても、恐怖感に包まれて躊躇してはいけません。神様の権威と体面はどうなるでしょうか。ですから、堂々と語ったのです。勝つか負けるかとい天下分け目の一大決戦のようなものです。そこでは、度量のある人が勝ちます。金日成主席は、やはり男らしい男でした。自分の秘書陣が三度も、「文総裁は危険な人物です。会ってはいけません」と報告したにもかかわらず、そのたびに金日成主席は、「だから私が会わなければならないのだ」と指示したというのです。
15 韓国がアベルであれば、北朝鮮をカインと考え、ために生き、投入しながら、神様のように忘れてしまわなければなりません。韓国の国民が北朝鮮の住民の二倍になるというのですから、二家庭が一家庭ずつ消化するだけでよいのです。国民同士、兄弟のように一つにならなければなりません。そのようにしてこそ、統一された国が出てくるのです。統一方案は、このような原理原則から出てくることが可能なのです。私に任せれば問題ありません。私の言葉どおりにしたならば、頂上会談のようなものはすべて終わっていたでしょう。
金日成主席が私と約束しました。(私が)「あなたと私は今や兄弟の間柄として、あなたを兄とし、私を弟としましょう。弟は文鮮明、兄は金日成、このようにしますか、しませんか」と提案し、そのようにすると約束しました。
接見室から玄関まで百メートル以上になります。そこから出てくる時、「お兄さん、手を出してください」と言いました。その手を誰も握ったことがなかったのですが、私が握ってこすり、焦げたとしても不平を言うなということです。
16 金日成主席と私が会った姿が収められた映像を一度見てください。私と金日成主席の顔と姿勢を見れば、誰がより堂々としており、誰が主体かというのです。私が彼を引き回したのであって、金日成主席の案内は受けませんでした。彼は手が少し震え、四肢が不自由でした。私より七歳年上で八十歳を越えていたので、兄の立場になりますが、私がつかんで引っ張り回したのです。
このようにするので、その周辺にいた保安の責任者たちがどれほど緊張したか分かりません。金日成主席の体が傷つきでもしたら、死刑だというのです。即決処分です。ですから、周辺の人々の神経はどうだったでしょうか。私が引き回したのであって、引き回されたのではありません。
17 金日成主席は、私についてよく知っていました。私が北朝鮮に行く八ヵ月前から情報をすべて収集したというのです。彼は度量も大きいですが、率直でした。「このような報告を受けました」と、私に率直にすべて話しました。ですから、私も率直に話しました。「度量が大きいと思ったのに、これは何だ」とパンマル(対等もしくは目下に対する言葉遣い)で語り、最後には、兄、弟と呼ぶようになったのです。
金日成主席は、今まで誰かに会って写真を撮る時は、いつも手を後ろに組み、「自分が一番だ」と言うように、白頭山の絵が飾ってある所に立って撮ったそうです。その部下たちが言うには、金日成主席が相手の手を握って写真を撮るのは、北朝鮮の歴史始まって以来、私が初めてだというのです。これは歴史的な記録です。「どのようにしたら、あのように一つになれるのか」と、党でも問題になり、北朝鮮全体でも問題になったのです。
18 金日成主席が八十歳になるまで、これほどの度量をもった人に会えなかったというのです。彼が私に会うとき、「怨讐に会う」という思いは少しもありませんでした。兄弟に会うとか、昔、最も親しかった友人に会うような感覚を覚えたというのです。共産主義理論では、神様を否定します。しかし、自分の心の世界がなぜそのようになるのか、分からないというのです。それを説明する方法がありません。(彼は)今も(私に)会いたいと思っているのです。
19 私が北朝鮮に行った時、サタン世界の再臨主型の人物である金日成主席を条件的に屈服させてきました。今や私が願えば、どこにでも行くことができます。金日成主席が私に、「文総裁が来ると言うなら、文総裁の故郷に、私が住む家よりもっと良い家を造りましょう」と言いました。それが自分だけの思いではないというのです。それで、私が「本当ですか」と聞くと、金日成主席は「もちろんです」と言ったのです。だからといって、私は金日成主席に利用される男ではありません。歴史がどのように流れていくのかを知っているのです。
20 金日成主席は、サタン世界の再臨主です。ですから、父母の位置に来ているのです。北朝鮮では、金日成主席を「父」と言います。金日成主席が父母の位置にいるというのです。それを、兄弟の位置に立てました。そうして、屈服させたのです。長子権を復帰して屈服させたので、父母権復帰が可能なのです。長子権復帰の基盤の上で金日成主席を屈服させることによって、父母権が復帰されます。
父母権を復帰することによって、王権が復帰されるのです。南北が統一されれば、新しい王権が成立するというのです。そのような次元に入ってきています。それによって、王権を中心として皇族が地上に現れるのです。真の父母である完成したアダムとエバが、王権と皇族圏を備えられていないので、それに向かって前進しなければなりません。
21 私が北朝鮮に行って金日成主席に会った時、彼に「あなたを兄とし、私は弟になりましたが、弟の言葉を聞かなければなりません」と言いました。「お兄さんの思想では、世界を料理することはできませんが、弟の思想なら世界を料理することができます」と詰め寄ったのです。北朝鮮より私のほうが、ソ連や中国にもっと大きな勢力基盤をもっているというのです。アメリカも同じです。韓国は私に反対しても、金日成主席自身は私のことが好きだというのです。
22 私は北朝鮮に行き、金日成主席と会ってきましたが、驚くべき事実とは何でしょうか。金日成主席のいとこの子供に当たる人が私に語ったことによれば、私が来る前に北朝鮮にいる霊通人たち、占い師たちに(私の)写真を鑑別してもらったところ、「この方は絶対に裏切らず、北朝鮮に利益になる」と言ったというのです。
有名な人がこのように話すので金日成主席が歓迎し、このように会うようになったと言いました。金日成主席が幹部たちを通してそのように報告を受けたので、金日成主席も(このことを)よく知っていると言いながら「最高幹部たちが文総裁を尊敬できる環境になりました」と誇っていました。
23 金日成主席の部下たちは、お父様のことを本当に特別な方だと思っているのです。ですから、「神様はいないとは言えない」と言います。金日成主席には、私が監獄生活をしていた興南の地で会いました。金日成主席の一人の部下が「神様はいないとは言えない」と言った言葉は当たっているというのです。「自分は興南で会っては駄目だと反対したのに、どうしてそのように願うとおり、興南に行って会うことになったのだろうか」と言いながら、「神様はいないとは言えない」と話したのです。そこで会ってはいけないと(その人は)思ったのですが、その真ん中に行って会ったのです。それはすべて蕩減復帰です。北朝鮮の地で苦労したすべてのこと、今まで天の摂理のすべてのことが、蕩減復帰されるのです。
24 私が北朝鮮に行った時、金日成主席が言うには、「あなたが言うカイン・アベル問題を中心として見るとき、アベル圏の韓国が責任を果たせず、北朝鮮が責任を果たすようになれば、韓国の福まで受けられるというのが、文総裁の理論的観点ではないですか」と言うのです。
それに、私がどのように答えなければならないでしょうか。驚くべきことです。「文総裁、あなたが来るというなら、何でもすべてしてあげます。私が生きるためにも、そのようにしなければならないことを知っています」と言ったのです。ですから、どのようにしますか。それで、私が個人的に誓約書を書いたものがあります。それが、私の手帳にすべてあります。そのようにしながら、サインをすべてもらってきたのです。
25 中国にいる韓氏という人が、お父様と一緒に北朝鮮に行きました。北朝鮮に行ってきたあと、中国にある韓国大使館がその人に様々な質問をしたのですが、その答えを聞いて、大使館が驚いたという報告がありました。大使館が「文先生が北朝鮮で、史上初の大きなことをされたというのですが、そのように度量をもって話をしたのは事実ですか」と聞いたというのです。お父様は、そこで党の幹部たちを教育したというのです。北朝鮮で、今まで偏見をもって対してきたのですが、もはやお父様に反対する人はいないと誇っていました。そして、北朝鮮がお父様に対してもっている否定的な認識を変えるために教育材料をつくり、四日間、教育したという報告も受けています。お父様に対して悪く思わないよう、そのようにしたというのです。