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Tuesday Aug 08, 2023
真の父母経 第235話
Tuesday Aug 08, 2023
Tuesday Aug 08, 2023
第四章 環太平洋文明圏時代と韓半島
第一節 環太平洋文明圏時代の到来と韓半島
環太平洋文明圏の背景
真の父母様は、韓半島を中心とした環太平洋文明圏時代が到来することをいち早く宣言された。東洋と西洋の文明が韓半島で結実することにより、世界平和が定着できると見通されたのである。そして、「環太平洋圏の国家が復帰摂理の完成と完結のために、先駆的使命を果たさなければならない」と語られた。
1 人類歴史の発展過程を調べてみれば、人類最初の文明のうちの一つであるエジプト文明は、ナイル川を中心として形成された河川文明でした。すなわち、エジプト文明は、ナイル川を母体として発祥した文明だというのです。
そのエジプト文明は、どのようにして発展したのでしょうか。エジプト人たちは、「川の向こう側には何があるのだろうか」と関心をもっていました。いつも、川の向こう側に行ってみたいと願っていたのですが、そのような思いが、エジプト文明を発展させる精神的な背景になったのです。
河川文明時代が過ぎ去ったあと、地中海文明が形づくられました。彼岸を眺める切実な思い、希望の心情が動機となって、人類社会が発展してきました。彼岸に向かう切実な心情が、文明の革命を起こしたというのです。
2 文明は、河川文明から地中海文明に、その次は大西洋文明に、その次は太平洋文明に、その次は宇宙時代文明の順に発展するのです。大西洋文明時代は、白人たちが島嶼を中心として、足場を定めた文明時代です。
地中海文明は、ローマ封建時代の文明です。インドやエジブト、シリアは、昔の古代文明国家です。インダス川やナイル川、黄河を中心とした古代文明は、すべて河川文化でした。今は太平洋文明圏時代です。そして、宇宙時代と連結されています。
3 本来、キリスト教は東洋の宗教です。しかし、イエス様が亡くなったのちに、西欧を中心として発展したので、「西欧のキリスト教」という言葉が出てくるようになりました。逆さまに回ってくるのです。ローマを経て、イギリスを経て、アメリカ大陸を経由し、今や極東まで一周回ったのです。蕩減復帰は、歴史的環境と似た環境をつくって蕩減するのが原理です。そうだとすれば、「復帰歴史の中で蕩減しようとすれば、主はイスラエル民族のところに来なければならないのではないか」と考えるかもしれませんが、それはできません。
そのような観点で、必ず西欧文明と連結され得るアジアのある国、アメリカとやり取りができて関係をもち得る国、長い歴史をもった単一民族の国が必要だというのです。ですから、島国を経て逆さまに回っていくのです。
島国として、イギリスに相当する国が日本であり、イタリアに相当する国が韓国です。それゆえ、韓国は、霊肉を中心として、西洋文明と東洋文明を連結できる一つの見張り台になるのです。半島は、海と陸地が接し得る良い条件を備えているので、これは必ず文化の交流地になります。ギリシャやイタリアも半島であり、スペインやポルトガルも、半島を中心として連結されるのです。文化の移動は、半島を通して行われるというのです。
4 イエス様が体を失ったので、その本舞台の基台がなくなり、アジアの基盤を失ってしまいました。ですから、反対方向に進むのです。ローマに反対に引っ張られてしまったのです。アジアから西洋に行き、西洋から逆さまに回っていくので、蕩減の道に一致して血を流し、犠牲になりながら歩んだのです。そのようにして、ローマを中心としてイギリスとアメリカを経て、再び太平洋文明圏に一周して戻ってくるのです。
なぜかというと、イエス様の体を世界的に失ってしまった所がアジアだからです。ここで霊と肉が分かれてしまいました。ですから、西洋文明、すなわち物質文明が逆さまにずっと巡って、アジアに連結されるのです。
5 太平洋には黒潮という潮の流れが、四千マイルを中心として周期的に巡っています。太平洋に、このような主流があるのです。天運も同じです。太平洋に黒潮のような主流があるのと同じように、この人間世界にも黒潮のような思想的流れが存在し、全人類がその思想的主流に従って理想世界に進んでいける世界にならなければなりません。
このように見るとき、現世では、民主世界の中のアメリカを中心とした流れも黒潮になることができず、共産世界の中のソ連を中心とした流れも黒潮になることはできません。それは、人間による主義、思想の結果によってできているからです。
それでは、のちのち残って、黒潮のような主流になり得るものとは何でしょうか。すべての思想的世界を超越し、新しい宗教や思想を束ねて、大洋の中の黒潮のような役割を果たす運動になるのは何かというのです。それは、神様を中心とした新しい思想的運動、新しい思想的体系、新しい思想を中心とした歴史の出発になるのではないかというのです。
その新しい思想がこの地に暮らす全人類を幸福の大洋、理想世界に導くのです。アフリカやインド洋の波だからといって、太平洋に来ることができないということはありません。すべて混ざるのです。そうして、一つになるのです。
6 半島は、男性の生殖器と同じです。ですから、文明は半島から始まるのです。生命の理想的な起源は半島で設定されるというのが調和の原則です。進行法度の順理(道理にかなった)的過程を備えた中間に置かれているので、半島を中心として文化が発達したのです。ギリシャ半島やイベリア半島のように、そのすべての理想的基準が地中海を中心として形成されました。
男性と女性が一つになる愛が作動できる母体型がイタリア半島です。ですから、イタリア半島の文明圏は、歴史を支配するのです。イタリアの気質が陰陽の調和になっているので、そのような立場になっています。太平洋を中心としてそのような立地的立場にあるのは、韓国しかありません。日本がぴったりと包んでいます。
太平洋を中心として、愛の波動がこの大洋を動かし、大陸を動かし、天下を動かし得る調和の文化世界を創建できる所は、アジアにおいてイタリア半島に相当する韓国しかありません。すべてのものが象徴的になっているのです。
7 地中海は、女性の子宮と同じです。女性の子宮の一番深い場所、それがイスラエルの国です。ここで主が生まれました。生命の根源が出てきた、ここで問題になるのです。それが世界的版図を形成して、半島を中心に地中海を経て、大西洋と太平洋を経由し、そのような半島文化圏を中心として、世界統合が実現されなければなりません。本来は、イタリアを中心として統一されなければなりません。
ところが、イタリアがなぜ統一を成し遂げられなかったのでしょうか。ローマにおいてキリスト教文明を中心として教皇庁を造り、全世界を支配したのは、ローマのためではありません。それが分かりませんでした。ローマを犠牲にしてでも、中世の時代に全世界を統治できるように愛で抱いていたならば、その時に統一が成し遂げられていたでしょう。それができなかったので、その使命がイギリスに移っていきました。半島から島国に流れていったのです。
イベリア半島のスペインを中心として、海洋圏占領運動が十六世紀の初頭から始まり、海上路開発を中心として、イギリスと競いました。キリスト教思想を受け継ぎ、イギリスを中心としてローマ教皇庁に反対したのが聖公会です。そのような歴史的事実が、すべて道理に合うのです。
イギリスを中心として、そこで生まれた息子のような宗教が清教徒ですが、彼らが追い出されました。そのように追い出された新教がアベルの立場です。次子の側のこの清教徒が、新教文化圏を受け継ぐことができる新しい大陸に来て、新教の独立国を建てたのですが、その国が今のアメリカです。
太平洋文明圏時代の到来
人類文明史は、ギリシャとイタリアを中心とした地中海文明圏から、イギリスとアメリカを中心とした大西洋を経て、世界人口の過半数を占める太平洋文明圏に結実している。特に、韓半島は、環太平洋文明圏域において、過去のイエス様の時代における、イタリア半島のローマのような位置に置かれているため、大陸文明と海洋文明、東洋・西洋文明、精神文明と物質文明が出会い、大統一和合を成し遂げなければならない所である。また、太平洋沿岸と連結された国家は、六十数ヵ国に及ぶ。真の父母様は、「海が生命を懐胎し、養育するように、これらの国家が母の役割を果たすことによって、世界平和の実現に寄与しなければならない」と語られ、一九九六年六月十六日、日本の東京で「世界平和島嶼国家連合」を創設されるなど、島嶼国家連合運動にも多くの関心を傾けられた。
8 世界情勢を見れば、今の時代は太平洋時代に差し掛かってます。河川文化圏から地中海文化圏、そして、大西洋文化圏から太平洋文化圏時代に移動してきているのです。大西洋文化圏時代から太平洋文化圏時代に移動してくるのですが、ここで「主役をしよう」と言って出てきているのが、ロシアとアメリカです。
しかし、これから世界を指導するためには、アジア人を消化しなければなりません。それができなければ、世界を指導できないのです。アジアの人口が、世界の人口のうちで五分の三を超えます。ですから、アジア人を消化できない主義は、世界をリードできません。
9 太平洋文化圏を中心として、西洋文明と東洋文明がシルム(朝鮮相撲)をし、西洋文明が東洋文明の下に入ります。今、そのようなシルムをしているのです。東洋の文明は愛の宗教と愛の真理をもっています。ですから、神様は父母様を送って、人類を抱き得る新しい天の世界をつくるための、神様の真の愛を中心として天の懐に抱くための運動を行うのです。
10 物質文明を発展させたのは西洋人たちです。西洋世界は、知識を通して版図を拡張したのです。しかし、東洋では反対に、物質に背を向けました。ですから、精神的基準と物質的基準が一体化するとき、統一が起きるようになります。物質文明がアジアを訪ねてくるのです。太平洋圏で西欧文明とアジア文明が連合し、新しい世界に越えていく文明時代が訪れます。それが太平洋文明圏時代です。