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Saturday Sep 16, 2023
真の父母経 第260話
Saturday Sep 16, 2023
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第四章 文化・芸術団体の活動
第一節「リトル・エンジェルス芸術団」
リトル・エンジェルズの創団と公演
真の父母様は、一九六二年五月五日、「リトル・エンジェルス芸術団」を創団された。リトル・エンジェルスは、子供たちだけで構成された韓国伝統芸術団であり、韓国の美しい文化芸術と韓民族の平和愛好精神を世界に知らせることにおいて先頭に立った。リトル・エンジェルスは一九六五年九月、アメリカのゲティスバーグでアイゼンハワー元大統領のための特別公演を起点に、今まで六十回以上にわたり、六十数ヵ国を歴訪しながら公演を行ってきた。特に、六千回以上の国内外での舞台公演と、五百回以上のテレビ出演記録を立て、四十数ヵ国の首班たちとの面会を通し、「平和使節団」としての役割を十分に遂行した。また、一九九〇年四月七日から十七日までのソ連のモスクワ公演、一九九八年五月四日から七日までの北朝鮮平壌公演、二〇一〇年六月から二〇一一年十一月までの、国連平和軍聖戦追慕連合会とともに行われた、六・二五動乱参戦二十二ヵ国巡回報恩公演などは、特別な関心の中で実施された。
1 お父様はオリニ(子供)舞踊団をつくるときに、多くの反対を受けました。私たちは、他の人がお米の御飯を食べているときに麦だけの御飯を食べ、一銭一銭貯めたお金を貧しい人々に分けてあげました。そして、ありとあらゆることを言われても、お父様は国を愛しました。それだけでなく、アメリカに行って大韓民国を紹介することを考え、オリニ舞踊団をつくったのです。
2 お父様は、韓国で謎の人物になっています。世の中の人々は、世界を動かし、戦闘のためにお金を使いますが、お父様は一銭もなしに数千人を動かしています。億万長者ができないことを、一銭もかけずに一日でやってしまうのです。
お父様がやろうと思えばできます。大きなことをするというのです。
舞踊団のことも、誰も知りませんでした。「三年間練習しなさい。昼も夜もしなさい」と言って、現在の基準に到達したのです。一年六ヵ月で、「よし。このくらいなら、世界の注目を集めるだろう」と自信をもちました。これは、韓国本土の兄弟たちも知りません。
宗教団体と芸術団体は違うのです。社会悪を解決する最先端にいる統一教会が、なぜ芸術団体をもっているのかというのです。本質において違うものなのです。
3 今や、二十世紀の後半期に、文化国家を建設しようという先進国が「統一思想」に注目する圏内に入ってきました。ですから、世界人類に韓国文化を誇ることができる一日を迎えるために、私たちは仙和オリニ舞踊団を創設したのです。多くの資金を借り入れてこれを進めてきましたが、同調する人はいませんでした。
しかし、結局はお父様が正しいことが分かったのです。それをするのがいくら大変だとしても、それを推し進めていく実力があり、神様が同調できる絆があれば、絶対に滅びないことが分かりました。数十年間訓練した芸能団体も、アメリカの文化世界に入って公演をしては、彼らから批判を浴びて倒れていきました。しかし、私たちは幼い子供たちを集めて、三年という短い期間に訓練をさせたあと、神様が役事されることを信じ、アメリカに行ったのです。そして、最初の公演をしたときから、大歓迎を受けました。これは歴史的な奇跡です。
4 私たちは、子供たちが公演する前に一ヵ所に集まり、涙を流しながら、「天のお父様、今回、公演するこの子供たちの姿が、子供の姿としてだけ映らないようにしてください。この子たちは天の民としての天命を受けている神様の使者ですから、アメリカの社会でも歓迎されるようにしてください」と祈りました。このように天を慕ったために、彼らはこのような厳粛な使命を背負い、天命を遂行するために立ち上がったというのです。この子供たちが言うには、不思議なことに、祈祷をしてから舞台に出れば、踊りもよく踊ることができ、失敗もしなくなるというのです。ですから、世の中の芸術団体が、私たちより大きいとしても、私たちに勝つことはできません。
5 リトル・エンジェルスが(他と)違う点は、祈ってから舞台に出て歌い、踊りを踊ることです。
ですから、踊りを踊っていても、もはや考えることが違うというのです。踊り全体にそのような背景があって反射鏡のような作用をするので、聴衆は知らないうちにそこに夢中になるというのです。
子供たちの踊る技術がどんなに素晴らしいからといって、聴衆がそれに感動し、拍手をして大騒ぎするだろうかというのです。そのような何かがあるからです。そのような背景があって、そこから放射される目に見えない宇宙線のようなものが照らされて、心をつかむというのです。
しかし、これは一瞬にしてできることではありません。長年、精誠を尽くした背景がなければなりません。一般の人にはそれがないのです。そのような背景をもってこそ、このようなことが起きるのです。
6 一九六九年に入って、「リトル・エンジェルス芸術団」が日本で大歓迎を受けています。ところが最初は日本の責任者が、お父様に「リトル・エンジェルスの公演を最小限に減らしましょう」と言っていたのです。韓国のオリニ舞踊団が来て公演をしても、日本人が関心などもつだろうかというのです。だからといって、お父様の特命によって始まったのですから、しないわけにもいかず、何とかして公演の回数を最小限に減らそうと考え、顔色を窺っていたのです。自分の大変な事情を話して、お父様が「良きに計らえ」と言えば、初めから何ヵ所かだけで公演をするようにして、一週間以内に公演を済ませてしまおうと考えていました。それで、お父様は、「相撲でも、試合をしてみて初めて勝敗が決定する」と言って、公演を始めたのです。
7 日本の同胞社会が主導し、韓国の舞踊団を招請して公演をするときは、主に無料公演をしてきました。このように無料で公演をしても、大人たちは来場せず、幼い子供たちが来てわいわい騷いでは、「来ました」とか「行きます」という挨拶もなく、いつの間にか帰っていたというのです。このように、招請した韓国の舞踊団が今まで芳しくなかったので、「リトル・エンジェルス芸術団」も、日本で成功できないと思ったというのです。ところが、どこからともなく日本人たちが先頭に立ってこの活動をしたので、同胞たちの立場は果たしてどうなったでしょうか。
一九六九年一月の公演は、日本政府や財界にいる人々を動員し、日本で私たちの権威を表すことのできるきっかけになりました。そして、日本政府と日本に住んでいる同胞たちは、多くのことを悟るようになりました。今回の特別公演は、日本の著名人たちの協助を受けて行えるほど、日本で大きな成功を収めたのです。
8 「リトル・エンジェルス芸術団」の日本公演は、大きな冒険でした。私が組織を組んで一つ一つ指示しました。二ヵ月以内に全国的な大会をするために、推し進めていったのです。
「私の言うとおりにやりさえすれば、人々が統一教会に押し寄せ、大盛況になるだろう。お父様にそのような作戦がある」と言ったのですが、責任者たちも信じませんでした。「私を信じなさい!滅びるなら私が滅び、死ぬなら私一人が死ぬ」と説き伏せてきたのです。そうして、何であっても、個人の主観に従ってやればすべて失敗し、お父様がしなさいというとおりにやれば成功することを見せてあげました。
9 「リトル・エンジェルス芸術団」が、公演のために、東京の日劇を四十日も借りたというのは、前例がないことです。四十日、昼に夜に劇場を借りて公演するというのは、歴史にない記録を立てることです。
日本の芸能分野では、私たちのことを「理解できない人々だ」と評しています。専門家の立場からしても、一週間超満員にするのも大変なことなのに、四十日の間、昼に夜に公演するというのですから、正常な人々ではないと判断しているいうのです。
ですから、やり甲斐があります。すべてが反対し、そのような評価をしているので、私たちはやり甲斐を感じるのです。これをひっくり返そうというのです。そのような時に、これをひっくり返すというのは、私たちの底力を誇示することになります。このような世論を踏み越えて、日本だけでなく、アジアで基盤を築かなければなりません。
10 統一教会は、リトル・エンジェルスを通して、世界的に、黙々と大韓民国の宣伝をたくさんしました。今もそうです。日本の東京の銀座で一番大きな劇場を借りて、四十日間、昼と夜に公演をしています。
これは、韓国のためにしているのです。統一教会のためではありません。民団は、金日成主席の主体思想を宣伝する朝鮮総連に巻き込まれています。このようなときに、韓国は文化民族であり、日本人までも感動して敬服する古代文化があることを知らせて、韓国の権威を高めるのです。私たちは、そのようなことをしてきています。ですから、私たちのすることはうまくいかないように見えましたが、神様が助けてくださり、今まで冒険の道を経ながら成功を収めてきました。私たちのためにしたことではないからです。それで発展したのです。私たちが犠牲になり、善のために生きたからです。
11 私は一九七一年にアメリカに渡りましたが、アメリカに行く前に、既に多くの基盤を築いておきました。ですから、アメリカにお父様が現れるやいなや、直ちにCIA(中央情報局)が問題とし、FBI(連邦捜査局)が問題としたのです。アメリカに初めて来た人としては、膨大な活動基盤があったからです。それでは、いつから基盤を築いたのでしょうか。
「リトル・エンジェルス芸術団」をつくって、海外公演をする前から築いたのです。リトル・エンジェルスを後援する「韓米文化自由財団」をつくる時、その財団の理事に、アメリカの政府を動かしてきた人物たちを投入しました。トルーマン元大統領、アイゼンハワー元大統領など、百四十人以上がその時に加入したのです。彼らを通してリトル・エンジェルズが活動するようになりました。
例えば、普通、ホワイトハウスで公演をしようとすれば、一年半前から準備しなければならないのですが、リトル・エンジェルスは、わずか一週間でホワイトハウスでの公演を実現しました。なぜそのようなことができたのでしょうか。私たちの後援財団の顧問だったアイゼンハワー元大統領の協助があったからです。アメリカに行く前に、既にそのような基盤を築きました。