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Sunday Jan 02, 2022
平和経 第82話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
神様との一心、一体、一念の境地
貴賓の皆様。このように、神様を明確に知り、生活の中で侍って暮らし、霊界の実在はもちろん、実相までも信じて知れば、私たちの生涯は、高速道路を走る自動車のように簡単で、何の心配もなくなるはずです。運転手が高速道路の法規を守ってハンドルを握り、居眠りさえしなければ、無事に目的地に到達できるように、私たちは、天が下さった良心の指向に従って、一生懸命に生きさえすればよいのです。
ここで私たちの心と体も一つになるのであり、ここで人間完成の花が咲いて実が実るのです。深い山中に入っていったからといって個性完成ができるのではなく、図書館に整然と並んでいる聖書や哲学書を習得したからといって心と体の統一が成就できるのではありません。
神様は、知恵の大王でいらっしゃいます。人間が完成に達する道を遠い所には置きませんでした。私たちと最も近い所、最も秘密で安全な所、正に皆様の良心の中にその道を準備しておいてくださったのです。
皆様。良心は皆様の主人です。皆様の師です。皆様の父母の代わりです。良心は、皆様のすべてのことに対して誰よりも先に知っています。皆様の考えまでも、隅から隅まで知っているのが皆様の良心です。師より、父母より、神様よりも先に知っています。このような良心が、皆様のために一生の間どれほど多くの忠告をしてくれるでしょうか。
昼も夜も、悪いことを考えただけで、「こいつ!」と叱りながら、疲れもせずに皆様を引っ張っていき、川を越え、峠を越えようとどれほど苦労したでしょうか。良心は、いつも真の主人の姿で皆様を保護して助けようとしたのに、いつも裏切った皆様だったのではないでしょうか。天から譲り受けた一つしかない貴い師であるにもかかわらず、この師を徹底して冷遇した皆様の体をどうするつもりですか。
皆様の本然的愛を引き継がせてくれた父母の代わりに送ってくれた良心を、無慈悲に蹂躙した肉身ばかりにしがみつき、その肉身の欲望に捕らわれて無為に歳月を過ごして一生の幕を降ろしますか。それでレバレンド•ムーンも、「宇宙主管を願う前に自己主管の完成!」という標語を立てて修養の道を開拓したのです。そして、心と体の葛藤を解決できる唯一の道は、「真の愛の道」であることを探し出しました。
心が体のために犠牲を繰り返しながら神様の代わりの立場に立ち、「ために生きる真の愛」を実践するときに、初めて心と体の統一が成就されるのです。
このように、良心が指向する道に従えば、宇宙が皆様の心の中に抱かれてきます。その場では心と対話するようになります。何かをしようと思っただけで、すぐに良心がその答えを見せます。神様が皆様の心の中に臨在された証を見るようになるのです。
このような位置に進んでいった人は、神様と一心、一体、一念の境地に入っていき、一元、一和の世界を成就して生きるようになるのです。その世界が、正に神様が太初にアダムとエバを創造して願われた理想世界であり、地上天国です。
神様と人類の解放、釈放のための一生涯
尊敬する貴賓の皆様。私がこのような途方もない天の秘密を探し出し、人類救済の道を歩み始めて以来、既に八十有余年です。歴史上、空前絶後の苦難と逆境をかき分けてきたかわいそうな男の姿でした。遍在される神様の実在性を証明し、教えてきた道でした。
青盲の人になって一寸先も見ることができなくなった人類の歴史は、哲学者や神学者でさえも、天の真理に対して明確にすることができないまま、神様の胸に恨を植えつけてきたのです。
神様に、ために生きる心、かわいそうに思う心、すなわち真の愛がなければ、復帰摂理歴史は当初から出発することもできなかったはずです。私は、このような神様の内情的心情の世界を知ってから、どれほど多くの日を涙と痛哭で夜を明かしたか分かりません。
御自身の子女として創造し、永遠の真の愛の対象の位置に立てようとした人間の先祖が堕落の道に落ちたのち、数千、数万年の蕩減復帰路程を摂理してこられた神様の恨に満ちた姿を、誰が想像できたでしょうか。哀れで無念な神様であり、爆発するような憤りと恨に満ちていたのが神様の路程でした。
栄光のお父様であり、大王として来られた神様が、その王座と父母の位置を怨讐サタンに奪われました。厳然と生きて役事していらっしゃるのに、「死んだ」と嘲弄され冷遇されても、忍苦の道を歩んでくださり、人間が自ら悟るその日だけを待ち望まれた神様であられます。
ために生きる真の愛を土台として、永遠を前提として創造の摂理をされた神様であられるので、子女が堕落の奈落に落ちるのを目撃しながらも、宇宙を爆発させて最初からやり直すことはできない神様であられたことを、皆様は知らなければなりません。
全知全能の権限で全世界とサタンまでも一度に審判し、粉砕してしまうことができる神様であられ、そのような能力をもっておられる方であられるのに、今まで神様は、孤独単身であらゆる侮辱と讒訴を甘受されながら、自ら進んで監獄生活をしてこられた私たちのお父様でいらっしゃいます。
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Sunday Jan 02, 2022
平和経 第81話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
神様が願われた世界
皆様。人間の生涯について一度考えてみてください。私たちは全員、母親の腹中で最初の生を送ります。腹中を胎児の状態で過ごす十ヵ月間は、羊水に囲まれたままで過ごす水中生活です。話すことができず、思いどおりに動くことができないからといって、腹中の生活を「生活ではない」と言うことができますか。厳然と天が下さった生命をもって、次の地上界の生活を準備する段階としての生を営むのです。
鼻で息をしないからといって生命力がないのではありません。腹中の胎児としての人間は、次の段階の生活である地上界での生活は想像もできないはずです。母親の腹中を抜け出した世界は、夢にも見ることができないでしょう。へその緒を通して母体からすべての栄養素を供給されて暮らす生活以外には、何も想像できないはずです。
しかし、人間は、時になれば誰でも母親の腹中での生活を清算して、地上界での生活を始めるようになっているのです。自分が願おうと願うまいと宇宙の法則がそのように運行しています。想像もできず、夢にも見ることができなかった広大無辺の新しい世界が広がり、水中生活の一生涯が終わって地上生活の一生涯が展開するのです。腹中生活の十ヵ月が地上生活の百年に変化して発展するのです。そして人間は、色とりどりの変化無双な生涯を生きていきながら、最終段階である霊界、すなわち死後の世界のために準備する生活を送るようになります。腹中生活の期間中では、地上界の生涯は想像もできなかったように、肉身をもって暮らす人間としては想像もできない永遠無窮な別の世界が私たちを待っています。
霊界生活をあらかじめ準備しなければならない
限定された地上界においての百年の生涯が、時間と空間を超越した永遠の世界へと変貌するのです。腹中ではへその緒を通して母体から栄養を供給されて生き、地上生活の期間は、宇宙の水と空気、そして光の三大基本要素と栄養素を中心として生を営むのですが、一旦霊界に入っていけば、物質的栄養素はそれ以上必要とせずに愛を呼吸しながら永生します。
このように人間は、誰彼を問わず、水中生活十ヵ月、地上生活百年、そして霊界においての永生、このように三段階の生涯を生きるようになっているのです。これは、私たちが選択したことではなく、天が私たちに下さった祝福であり恩賜です。これより大きな祝福と恩賜がどこにあるでしょうか。
したがって、霊界をよく知らなければならないというのは、霊界の実在だけを漠然と信じて生きなさいという意味ではなく、好きでも嫌いでも、永遠に生きなければならない霊界での生涯のために、私たちが地上界でどのような準備をしなければならないかを知って、徹底的に準備をしなさいということです。
腹中で問題が起きた子女は、生まれても、生涯を不自由な身で生きなければならないように、私たちが短い地上界での生涯の中で、天のみ旨を正しく知らずに罪を犯し、悪を行えば、結局因果応報の宇宙法則により、霊界に行ってその代価を払うようになるのです。言い換えれば、霊界に入っていった霊人体が、言い表せない苦痛と蕩減を払わなければならないという意味です。
一度肉身を脱げばもう遅いのです。肉身は、死ねば一握りの土に戻ってしまいますが、私たちの生命、私たちの心、私たちの心情、そして私たちの希望までも埋められてしまうのでしょうか。絶対にそうではありません。私たちの百年の一生は、神様が設置しておいた「霊人体」というスーパーコンピューターに、間違いなく記録され、撮影されて、自動的に評価されるのです。
それで、誰でも地上界で生を営む間、立ち止まって揺れ動く心と傾く心情を鼓舞し、「あなたはどこに向かうのか」と数えきれないほど自問自答してみるのです。このような諸問題を解決するために、生涯を苦悩して闘っていかれた方たちが、聖人や賢人であり、宗教指導者です。
しかし、その誰一人として明快な解答を提示できずに旅立ちました。彼らの教えが足跡として残り、宗教も生じ、経典も出版され、多くの衆生(しゅじょう)たちの道案内になっているのも事実ですが、いまだに人類は一つの心も治めることができずに苦しんでいるというのもまた事実です。
真の愛の真理を明らかにしたレバレンド・ムーン
私は、これまで世界を巡回しながら、数百回以上公開講演を通して天の真理を宣布し、教育してきました。世界のどこに行っても、どのような聴衆の前に立っても、私が必ず彼らに問い掛ける質問があります。それは、「皆様の中で、心と体が闘わない人がいれば、手を挙げてみてください!」という挑戦状のような質問です。しかし、どこの誰も手を挙げる人はいませんでした。
これは何を意味するのでしょうか。いまだに人類は、私たちの先祖であるアダムとエバから伝授された堕落性の奴隷になっており、その束縛から抜け出すことができずにいるという意味です。生涯を断食と禁欲、そして途方もない犠牲の苦難の道を貫いて旅立った聖人、賢人たちの告白がそれを証しています。肉身の欲望を完全に根絶できずに旅立たざるを得なかった彼らの告白は、いまだに地上界で同じ道を踏襲している弟子たちと信徒たちに向かって哀切に訴えているのです。
聖人、賢人の隊列に入る自分たちが、ついぞ悟ることができなかった真の愛の真理を、レバレンド•ムーンが初めて天からもって降りてきたので、その方の教えを絶対的に信じて実践しなければならないと、異口同音に叫び宣布しています。
地上界でレバレンド•ムーンに会い、その方を救世主として、メシヤとして、再臨主として、真の父母様として侍って生きることができなかったことを嘆くメッセージが、数限りなく殺到しています。彼らの霊界決議文が世界の随所に響き渡っています。
今から遠からず、すべての宗教人は、彼らの宗主から直接啓示と導きを受けて、レバレンド•ムーンを真の父母として侍って暮らすための民族大移動が行われるはずです。レバレンド•ムーンから心と体を統一する真の愛の真理を学び、愛する父母と子女たちと共に、永遠の幸福を謳歌できる霊界においての生涯を準備するために、真の家庭の道を学ぼうと雲霞のように押し寄せてくるはずです。
神様はいないと主張して、物本主義の祭物として消えていった世界的共産主義者たち、言論人として一つの世代を思いどおりに動かした世界的な知識人たち、そして絶対者の剣を振り回して数え切れないほど無数の生命を犠牲にさせた独裁者や帝王たちまでも、霊界のメッセージと決議文を通して、今レバレンド•ムーンに懺悔の涙で赦しを求めています。
皆様の中で、いまだに霊界の実相をはっきりと信じることができない方たちは、このようにはっきりと伝えてくれる霊界のメッセージまでも半信半疑かもしれません。そのような人たちには、「信じられなければ、今すぐにでも死んでみなさい!」と忠告します。
地を打って痛哭しても二度と戻ってくることができない道であり、百年、千年身もだえしても、地上界で犯した罪は一人ではどうすることもできないので、皆様の先祖も、機会さえあれば、皆様の生涯を協助して自分たちの罪を蕩減しようと涙で皆様の生涯を見守っています。数千、数万の先祖の瞳が、皆様の一挙手一投足を、時には悲しんで泣きながら、時には喜んで注視しているという事実を、このようにはっきりと教えてあげているのに、霊界の実相を信じることができない人がどこにいるというのですか。
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Sunday Jan 02, 2022
平和経 第80話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
10.神様の祖国と平和王国は解放と釈放圏の上で
日付:二〇〇四年五月一日
場所:韓国、忠清南道、牙山、鮮文大学校
行事:「世界基督教統一神霊協会」創立五十周年記念式
尊敬する前•現職の首班、世界各国から来られた貴賓と大韓民国の内外の指導者の皆様。きょう、公私共に多忙でいらっしゃるにもかかわらず、この式典に御出席され、このように満場の盛況を呈してくださったことに対して、心から感謝申し上げます。
神様は私たちの父母
私が一九五四年五月一日、ソウル市北鶴洞(プッカクトン)のみすぼらしい「三つの門の家」で、幾人にもならない弟子たちと共に、「世界基督教統一神霊協会」という看板を掲げて天のみ前に深刻な祈りを捧げたことが、きのうのことのようです。
しかし、今日、世界百九十一ヵ国に宣教部を置き、日進月歩の飛躍的な発展を繰り返す「世界平和統一家庭連合」に成長したという事実を前にして、これを「天の奇跡ではない」と言う人がどこにいるでしょうか。
私がかつて、十六歳(数え)の胸を躍らす青年期に天の召命を受け、悲壮な覚悟で出発したのが、この天の道でした。この道は、実に言い表せない苦痛と受難の道でもありました。
蕩減の峠を越えるたびに、血と汗と涙を流す犠牲の道でした。立てた息子の悲惨な姿を見守られ、胸を痛める神様の心情を慰労してさしあげるために、血の涙を心の中だけに抑えて生きてきた孤独な男の道でした。
それでも、過ぎし八十有余年を、天から受けた真理を教えることに捧げて生きてきたのが私の人生です。その内容を総整理するという意味で、「神様の祖国と平和王国は解放と釈放圏の上で」という題目でお話ししようと思います。
私たちがはっきりと知らなければならない神様と霊界
貴賓の皆様。私が生涯をかけて教えてきた内容の中で、最も重要だと強調してきたことがあります。それは、神様と霊界についてはっきりと知らなければならないということです。言い換えれば、漠然と頭だけで知り、数学の公式を覚えるようにして理解する神様ではなく、私たちの心臓に、そして骨髄の中にまで神様の存在を刻みなさいというのです。
神様が私たちとどのような関係をもっている方であり、どのような属性をもっておられる方なのかということです。そして、神様が太初に願われた理想世界とはどのような世界であり、いつそのような世界が成し遂げられるのかということです。霊界についても同じです。人間の選択権外に厳然として存在する死後の世界を正確に知っていてこそ、現世において私たちの人生の中で徹底的に準備することができるのです。
皆様、胸に手をおいて静かに一度考えてみてください。皆様が、本当に神様がいらっしゃることを知り、その神様に常に侍って暮らせば、世の中のすべての諸問題の中で、解決できない問題がどこにあるでしょうか。
きょう私は、皆様に単刀直入に宣布します。神様は、明らかに存在され、私たち全員の人生の中で生きて役事される私たちの父母でいらっしゃるのです。その方は、無形の存在であられます。大きいとすれば無限大に大きい方であり、小さいとすれば無限に小さな存在であられます。人間なら誰でも心をもっていますが、その心がどこに位置しているのかを、自信をもってはっきりと語ってくれる人がいるでしょうか。
世の中には、エネルギーが明らかに存在し、私たちの生を営為させていますが、そのエネルギーを私たちが見ることができないのと同じように、神様も絶対的に存在され、永遠、不変、唯一の属性をもっておられる方ですが、私たちの肉身の一部である人間の目では見ることができないのです。神様は、エネルギーの本体なので、霊界に行っても見ることができません。
それで、神様は全知全能で遍在される方だと言うのです。無形の存在なので、存在世界を思いどおりに出入りしても、全く支障がありません。
神様が皆様の体を通過していっても、皆様は何も感じることができないというのです。うとうと居眠りしている皆様の頭を、踏んでいっても分かりません。ですから、どれほど便利でしょうか。もし神様が、皆様の一挙手ー投足に対して、一つ一つ顕現して指摘し干渉されるとすれば、どのようにして生きていくのでしょうか。皆様の目で神様を直接見ながら生きていきなさいと言えば、生きていけると思いますか。恐らく神経が衰弱して、一日も生きていくことができないでしょう。
皆様が今この場に座っていながら、ものすごい量の空気が体の中を出入りしても、それを見ることができないのに、ましてや無形の存在であられる神様が皆様を通過して役事されるのを、どうして見ることができるでしょうか。皆様は、「神様を見せてくれれば信じる」という愚かな主張をするのではなく、神様が私たちの目に見えないことをむしろ有り難く思うべきです。
世界の指導者の皆様。皆様は愛をもっていますか。生命をもっていますか。血統と良心ももっていますか。そうだとすれば、愛を見たことがありますか。生命、血統、良心を見たと言うことができますか。それらが明らかに存在することははっきりと知っていますが、これらを触ることも、見ることもできないという事実を認めざるを得ません。心で感じて初めて知ることができるのです。同じ論理で、神様がいるかいないかと言うとき、あるいは、神様を見たのか見なかったのかと尋ねるとき、いないということも、見なかったということも言うことができないでしょう。
心の中に神様が入ってきていらっしゃれば、心が感じます。全知全能の神様が共にいらっしゃれば、何千年前に死んだ聖人たちを呼んでくることもでき、厚い壁の向こう側に誰が座っているのかもはっきりと見ることができます。永遠であられる神様が心の中に入ってくれば、そのようなことが可能なのです。永遠を時間で捉えることはできません。永遠の中に時間があるからです。
堕落によって失ってしまった神様
そして、私たちがいるこの宇宙は、神秘に包まれています。その大きさが数百億光年にもなる大宇宙です。地球の周囲を一秒間に七周半も回る光が、一年間で進む距離が一光年なのですから、この大宇宙を創造して主管する主人とはどのような方かを考えてみてください。
大きければどれほど大きく、重ければどれほど重いでしょうか。知恵の大王であられる神様は、御自身を無形で存在するようにされ、あっという間に全宇宙を運行なさることもでき、小さな針の穴でも思いどおりに運行なさることができるのです。
最高の宝物である神様をどこにお迎えするのかを自問するとき、私たちの心しかないという結論が自動的に出てくるはずです。私たちの心より安全で、安らかにお迎えできる所はないというのです。神様の対象の位置に立ち、球形運動をしながら永続できるのが心なので、人間は永生できるのです。
人類が堕落せずに本性の善の父母を通して生まれていれば、「神様がいるかいないか」という論争は必要なかったはずです。赤ん坊がおなかの中でお乳を飲む方法を学んで出てくるのではないのと同じように、人間の先祖の堕落がなかったならば、人間は誰でも自動的に神様を父として侍って暮らすようになっていたのです。
人間の先祖としてつくられたアダムとエバを、神様御自身の実体として立てるために、神様の男性性稟はアダムの心の中に、そして女性性稟はエバの心の中に定着して永生するようになっていたのです。だからといって神様が二つに分かれるのではなく、アダムとエバの心の中に臨在しながら、二性性相の中和的存在として、愛を中心とする統一的存在として永存なさるのです。
しかし、堕落によって人類は、すべてのものを失ってしまいました。忘却の世界へ落ちて、神様がいるかいないかさえも分からない青盲の人になったのです。人類史上、これより悲惨な事件がどこにあるでしょうか。
もし神様に似た人間の先祖アダムとエバが堕落せずに成長し、完成して人類の父母の位置を確保していたならば、人類は、彼らの姿を通して生きていらっしゃる神様の実在をいつでも認知できたはずです。そして、「神様はいる」、「神様はいない」という論争は考えることもできなかったはずです。神様は、人類の真の父母として、永遠に私たちと苦楽を共にされたことでしょう。神様は、私たちの生の中心であり、根になっていたはずです。
私たちが生活の中で、五官を通して直接神様を感じ、神様の実在を知るようになって、初めて本当に神様を知っているということになるのです。言い換えれば、神様の実在を体恤しなければならないということです。
このように、神様の実在を私たちの生活の中で直接体恤して生きるようになれば、私たちは、自動的に神様のみ旨とは何かをその一瞬一瞬で感じ、自ら進んですべてのことに臨むようになり、罪を犯そうとしても犯せない完成した人間の姿になるはずです。そのようになっていれば、無形でいらっしゃる神様は、人間の実体をもって主人的人格と形体を備え、有形世界である地上界の万物万象はもちろん、霊界までも主管されるようになっているのです。このように、神様をはっきりと知ることは、人間の生涯において最も優先的で重要なことなのです。
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Sunday Jan 02, 2022
平和経 第79話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
歴史を通じて、人間は、自分たちの解放と救援を求めて叫んできたのですが、それでは、神様の状況はどうでしょうか。神様は、解放が必要なく、常に喜びに酔っていらっしゃる方ですか。歴史的に罪と苦痛の中で呻吟する人間の姿を見つめてこられた父母として、神様の心情が解放の喜びを享受できたでしょうか。決してそのようにはできません。地上と天上に理想家庭と理想天国が成し遂げられる、その程度によって神様の心情も解放され釈放されるのです。そのようになって、初めて人間も真の愛の家庭生活を通して解放、釈放されるようになり、万物もまた、そのような人間を通じて解放、釈放され、さらには霊界も解放されるのです。
天国は、真の愛の本体であられ、生きていらっしゃる神様を中心として、子女である人間が喜びを共有しながら、情で感応し、呼応する真の愛の宮殿だと言うことができます。「世界平和統一家庭連合」が真の家庭祝福運動を世界的に展開してきたのは、このような超国家、超宗教、超人種的天国を実体的に成し遂げるためです。
尊敬する指導者と愛する食口の皆様。人類は、歴史を通じて理想世界、天国の夢を育ててきました。ところが、現実はどうでしょうか。現代社会は、家庭の崩壊と価値観の混沌の中で、フリーセックスと個人主義の王国になりつつあります。このような環境の中で、堕落した人間が中心になっては、正しい人生観と価値観を立てることはできず、さらには、正しい世界観と宇宙観も確立できません。したがって、個人と全体が完成して調和を形成するということに対しては、何の希望も期待できないのです。
二十世紀、多くの人々は、「共産」と「平等」によるユートピア運動に希望をかけました。この運動が世界を煽動し、揺るがしましたが、実際、共産圏の人々は、不平等と搾取、不幸と恐怖を経験しただけであり、この運動は失敗に終わってしまいました。
また一方では、「民主」と「自由」が最上の価値であり理想だとして、その体制を構築して夢を育ててきました。結果はどうでしょうか。これまた、人間の享楽的、利己的欲望をより一層刺激して、堕落と腐敗、不均衡と混乱の結果を生み、その未来が不透明になりました。
また、世俗的な「人本主義」や「主体思想」による理想世界の建設を叫ぶ運動もありますが、これもまた人間をして非人間化、動物化へと追い込んでいます。それだけではなく、「世界化」を主張してはいますが、これもまた自己中心に流れ、神様が願う縦的な絶対価値を確定することができず、横的な相対的価値観の混沌と葛藤の中で身もだえしています。したがって、人類は、共に幸福になることができる世界大家族への道とは無関係の立場で、自縄自縛の道ばかりを進んでいるのです。これらのことは、すべて人類が長い歴史を通じて、真の父母であられる神様を遠ざけてきた業報と言わざるを得ません。したがって、不幸と苦難から出口を見いだすことができずにさまよっている現代人の急務は、神様を正しく知って取り戻すことです。また、原罪を正しく知り、霊界を正しく知らなければなりません。
個人は、一人でその理想を成し遂げて幸福になることはできません。家庭と氏族、民族と国家、世界と天宙、さらには、神様と正しい関係を確立する時にのみ可能です。これが正に、共に完成できる神様の真の愛の理想なのです。
未来の新しい時代の世界は、人間を中心とする主義の世界ではありません。神様を王として侍る神主義、天父主義の世界です。したがって、真の父母、真の愛主義時代が到来しています。国家主義時代は過ぎていきます。どんなに超強大国でも、一国では存続することはできません。したがって、一国主義時代は過ぎていきます。国境を撤廃して、超国家、超宗教、超人種的にお互いに協助して暮らすことのできる新しい時代が訪れるからです。
その到来する世界秩序の核心は真の愛です。すなわち、相手のために投入することです。このような天道に逆行して、利己的、自国第一の保護主義政策をとる国は、だんだんと影響力が弱くなり、結局は滅びます。未来の世界は、何よりも先に宗教が看板を下ろし、真の愛と慈悲を実践する生活を政治圏や世の中よりも先に率先垂範しなければなりません。閉鎖的な宗教ほど、早く衰亡の道を歩むようになります。あらゆる教団は、超宗教的に和解協力して、超国家的、超人種的和解一体を牽引しなければなりません。天父の心情を抱いて真の愛を実践し、手本にならなければなりません。
私は、「世界平和統一家庭連合」を立てて真の家庭運動を世界的に展開する一方、戦争を防止し、平和世界を具現するために、すべての資源と人材を惜しみなく投入してきました。このための統合推進機構として、一九九九年二月には、「世界平和超宗教超国家連合」を創立しました。
これまで教団間の和解のために数十年間努力してきた基盤をより一層拡大し、政治、経済、教育、社会、文化、NGOなど、各分野の指導者たちも同参するようにしました。世界百九十一ヵ国に五万人以上の平和大使を任命し、国連が真の世界平和のために献身する機構になるよう国連刷新運動も進行しています。
また、二〇〇三年十月には、「平和国連」と呼ぶことができる「超宗教超国家平和議会」を創設し、平和世界実現の中心機構として活動を拡大しています。それだけではなく、到来した天運に合わせて、天上世界と地上世界の精誠と勝利的な基台の上に、二〇〇一年一月には、神様の王権を奉献してさしあげました。永存される王であり、王の王であられる神様を解怨してさしあげた歴史的な行事でした。これを通じて、神様の善の主管圏が、世界万国に実体的に版図を広げるようになりました。「統一運動」が公式的な機構として出発してから、いつしか五十年です!統一運動の第一段階は、宗教圏を主とした個人救援次元の活動期間でした。
次の第二段階は、天国の基本単位となる真の家庭を探し立てる運動でした。この運動は、地上と天上の万民がすべて祝福を受ける時まで、氏族復帰と統班撃破運動などを通じて継続されるでしょう。一方、第三段階である平和の理想世界創建運動も、既に本格化しています。昨年一年間で、中東平和のための大小の集会を十六度も主導しながら、あらゆる精誠を尽くして努力しています。それ以外にも、南北平和統一運動、国連刷新ないし新しい平和国連運動、全世界五万人の平和大使たちの平和運動などを世界が注視しています。
尊敬する各界指導者の皆様。この時は歴史の大転換期です。私たちは、今世紀に驚くべき変化を経験するようになりますが、特に三つの分野において大覚醒が大きく浮かび上がってくるでしょう。
第一に、現代の風潮は、過度に物本主義的、人間的、無神論的ですが、霊的現象に対する関心と認識が急激に増大し、歴史を変化させる驚くべき霊的経験をするでしょう。
第二に、人類は、発展する霊的体恤とともに、最も貴い真の愛の基礎学校として、家庭の神聖な価値と社会的意味をより一層悟るようになるでしょう。世界的に家庭が崩壊し、異常に変形してしまった、過去数十年のつらい経験から得られた覚醒でもあります。
第三に、私たちの霊性が開発された基台の上で、平和に対する希望と努力が著しく大きくなるでしょう。人間関係が国家と人種と宗教の壁を越え、すべての人が、ために生きながら一緒に暮らしていくべき温かい隣人であり、人類一兄弟だと感じる驚くべき変化が訪れるでしょう。
これらのことは、すべて生きていらっしゃる神様の摂理の進行です。神様は、人間の霊性を啓発し、その基台の上に真の愛の家庭を確立し、また、この家庭の基台の上に真実で永続的な平和理想世界を成し遂げようとされる摂理をしていらっしゃいます。実に、人類の本性が願ってきた理想世界、すなわち真の愛の神様を絶対価値の王として侍る神様の祖国、平和王国を創建していかなければならない時が訪れたのです。
このように途方もない天運の時を迎えたので、皆様が、この天道によって平和王国を創建していく役軍になることを願ってやみません。神様の祝福が皆様と皆様の家庭、そして皆様の国に共にあることを願います。ありがとうございました。
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Sunday Jan 02, 2022
平和経 第78話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
宗教は、故障した人間を修理して原状に戻すための訓練所であり、修練教育院です。宗教の教えは、宗教自体のためのものではありません。人間を御自身の子女として教育し、再創造しようという神様のみ旨を成就してさしあげる道だからです。宗教がつくった制限された教理と儀式の中に、決して神様が入っていくことはできません。信仰を通じた教育と修養により、実生活の中で神様に侍ることのできる人格を養成することが宗教の使命なのです。
私たちが学校に入学すれば、所定の過程を履修することによって卒業しなければなりません。このように、教団が、伝道と宣教を通して信仰の道への入門を強調する以上に、個々人を教育、修練し、人格完成を通して生活信仰者として育成し卒業させることを、より一層重要視しなければなりません。
本来人間は、宗教と信仰生活を通して神様と関係を結ぶようにつくられた存在ではありません。本然の園には宗教はなかったのです。本然の神人関係は、信仰儀式の手順が必要なく、実生活において真の愛の幸福に酔いながら、理想的家庭を中心として暮らすことのできる真の父母と真の子女の関係です。
私は、初めからこのような天道と原理を、既存の宗教、特に神様が準備されたキリスト教の基盤を通じて教育、指導しようとしました。不幸にも無知と独善と教派主義によって神様の中心摂理は発展できず、むしろ迫害を受けました。そのような状況のもとで、私は、「世界基督教統一神霊協会」を立てて出発するしかありませんでした。教団の創設が目的ではなかったので、草創期から開かれた活動として、超教派的、超宗派的な運動をしてきました。世の中で私たちを指して、長い「協会」の名前の代わりに「統一教会」と呼び、通称「統一教会」になったのです。
以前から、私は、統一教会の看板を下ろす日を待ち望んでいると話してきました。神様の理想を地上に回復して再現することが統一教会の使命だからです。
神様が理想とする天国、創造本然の世界は、神様に背いた人類始祖の過誤を完全に清算し、超宗教超国家的な解放圏、釈放圏を完成して、本然の愛圏、四位基台理想を結実して初めて成就されます。それには、協会や教団自体の使命を超越し、真の愛の家庭理想を完成しなければなりません。しかし、従来の教会や宗教は、個人救援を目標とみなしてきました。今まで家庭救援に力点をおいた宗教はありませんでした。
家庭救援のためには、神様の真の愛の祝福を受けてこれを守っていかなければならない祝福結婚式が絶対的です。堕落した人間の先祖が成し遂げることができなかった真の父母の理想は、堕落した子孫が自ら成し遂げることはできません。神様が送ってくださる救世主を通してのみ可能なのです。
その方は、堕落した人間の先祖に代わって真の父母、真の先祖として来られるからです。人類の先祖が神様と無関係な偽りの血統によって繁殖させた堕落人間たちは、野生のオリーブの木の畑をつくったのと同じです。したがって、真のオリーブの木として来られる真の父母によって接ぎ木され、復帰されなければならないのですが、その儀式が「祝福結婚」です。
私は、純潔教育と真の家庭運動を世界的に実践した基盤の上に、一九九六年七月三十日、アメリカの首都ワシントンDCにおいて、多くの国家元首と世界最高位の宗教指導者を含む四千人以上が同参する中で、「世界平和統一家庭連合」を創設しました。そして、この日を期して、公式的に「世界基督教統一神霊協会」の看板を下ろしました。家庭連合の創設を通して、超宗教的、超国家的、超人種的に家庭救援摂理時代が開かれるようになったのです。旧約時代と新約時代は、理想家庭時代ではありません。個人救援だけが主な関心事である個人救援摂理時代です。
しかし、家庭救援時代は成約時代です。家庭が連合すれば、氏族救援摂理、さらには国家救援摂理時代に越えていくのです。実際に、堕落人間の宿命的課題である誤った血統を清算して所有権を転換し、心情を転換する祝福儀式の恩賜以上に大きな祝福がどこにあるでしょうか。天国は、特定の宗教の看板のもとで成し遂げられる所ではありません。宗教を超越された神様のみ前に、真の愛の父子関係を回復した人が、神様に侍り、真の愛に酔いながら暮らす所です。天国は、祝福を受け、真の愛の家庭を築いて神様に侍った人が、その一族と国と一緒に入っていく所です。
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Sunday Jan 02, 2022
平和経 第77話
Sunday Jan 02, 2022
Sunday Jan 02, 2022
9.神様の祖国と平和王国の成就のための摂理の道五十年
日付:二〇〇四年四月三十日
場所:韓国、ソウル、マリオット•ホテル
行事:「世界基督教統一神霊協会」創立五十周年記念晩餐会
尊敬する国内外の貴賓、百九十一ヵ国の代表、紳士淑女、そして食口の皆様。きょうは、私が天意に従う道において、五十年前、すなわち一九五四年五月一日、初めて統一運動のための公式機構をつくって出発した意義深い日です。過去半世紀間にわたって開拓してきたこの道は、誰も理解できない、神様だけが動機となられた一本道であり、血と汗と涙に染まった迫害と苦難の道でした。
私が唱導したこの統一運動は、神様の願いが摂理史的な関係によって連結されているため、私は、過去五十年間、雪が降ろうと雨が降ろうと、一瞬も時代的使命と未来に対する責任を忘れたことがありませんでした。
きょうこの意義深い席で、私は、このように「統一運動」の動機となられた神様の根本趣旨が何であり、さらには、統一運動の帰結と目標が何かを明らかにしようと思います。
私は、教派や宗派をつくりませんでした。それが神様の願いではないことをよく知っているからです。五十年前、統一運動は、「世界基督教統一神霊協会」、すなわち統一のための協会として始まりました。世界のキリスト教の統一、さらには、宗教統一と霊界統一を標榜したこの名前自体が、実際にはとても大きな冒険でした。
キリスト教の伝統の定着とその文化圏の形成は、歴史的に模範となるキリスト教徒と指導者、そして学者の信仰と犠牲、情熱と研究によって成し遂げられました。それにもかかわらず、キリスト教は、現在数多くの教派に分裂して葛藤しています。このような状況下において、キリスト教の統一が簡単なことでしょうか。ましてや宗教統一、さらには霊界統一がどれほど大きな難題でしょうか。
私が主張してきた統一は、単に外的で形式的な概念の統一ではありません。神様の理想である根本的で完全な調和統一を意味するのです。第一に、これは神霊の役事によって成就される統一です。宗教と霊界の統一は、力や権力や、ある外的条件によって達成することはできないのです。神様が運行される基盤が地上に造成され、聖人が望んできた条件が成立すれば、神霊の役事が起きます。神霊を誘発できる力は神様と霊界にあります。
本来、人間の内なる人である霊人体は神霊の感応体です。しかし、堕落人間は、故障した霊人体をもったので、霊人と霊界の存在さえ分からずに生きてきました。これを修理して浄化すれば、万人が自然に神霊の役事を経験することができます。したがって人間は、霊界を必ず知らなければならず、そのような時が来つつあるのです。
私は、全生涯を通して、神様と霊界が支援する統一運動を展開してきました。神様を中心とする神霊の役事によって、心身統一、人間と人間の統一、霊界と肉界の統一、神様と人間の統一を成し遂げることができるのです。
第二に、真理と愛で統一を成し遂げます。これまで私は、神様と人間の関係が真の愛の父母と子女の関係であることを明らかにしました。そして、人生と宇宙、原罪と復帰の問題、霊界と摂理歴史全般に関する宇宙の普遍原理を天下に明らかにしただけではなく、真の愛を直接実践して教育してきました。
真の愛は、相対のために投入することです。真の愛は、相対が自分よりも優れていることを願うからです。投入してまた投入すれば、相対は自分自身よりもっと大きくなります。
しかし、真の愛は、その投入したことを忘れてまた投入するのです。これは、自分の利益と自分の位置をすべてなくす犠牲を意味します。ここで真の統一が成し遂げられます。したがって、利己心は、統一を成し遂げていくにおいて最も大きな障害要因になるのです。
過去五十年間、私は、完全に投入してきました。個人的にすべてのものを投入し、家庭的にすべて投入し、氏族的、民族的にすべて投入し、統一教団をすべて投入し、今でも世界と全人類のために絶え間なく投入しています。これらすべては、真の愛で完全な調和統一を成し遂げようとされる神様の創造理想を成就するためです。
正に神人愛一体理想が、人間に対する神様の願いなのです。人間が渇望してきた自由と平和、理想と幸福も真の愛の中で調和統一される時にこそ可能です。したがって、統一運動とは、すなわち真の愛世界化運動なのです。
無形の真の父母であられる神様は、真の愛の相対的存在を立てるために人間と万物を創造されました。特に、御自身の子女としてつくられた人間は、絶対愛の主体であられる天の真の父母にとって最も貴い相対です。したがって、人間の先祖は、無形の神様の体であり、聖殿であり、真の愛の実体対象なのです。
本来、アダムとエバは、神様の真の愛を中心として真の愛の人格体として成長したのち、真の夫婦となって真の子女を繁殖することによって、真の父母になるようになっていました。そのようになっていれば、彼らは、神様の真の愛、真の生命、真の血統の実体として完成していたはずです。
神様を中心にお迎えし、アダムとエバ、そして子女、このように真の愛の四位基台を完成していれば、神様は、真の愛の血統を継ぐ子孫をもつようになり、人間の理想家庭が定着するようになっていたはずです。
真の愛の属性は、自分より相対のために投入することだと言いました。したがって、神様には、御自身の対象としてつくられた人間が、罪を犯して地獄で苦痛を受けるようになるという概念はあり得ません。これは、すべて人間の先祖が真の愛の理想に逆らって堕落することによって、後天的に生じた結果なのです。本然の世界から追放された人間の先祖は、神様の真の愛の祝福の下で真の生命、真の血統の子女をもつことができませんでした。人類は、神様の真の愛、真の生命、真の血統とは関係のない存在として生まれるようになったのです。したがって、人間は、生まれる時から宿命的に救い主と救援が必要な存在になりました。救援は原状回復、すなわち復帰です。人間が堕落する前の原状に戻り、失ってしまった神様との関係を回復するのです。堕落人間は、必然的に蕩減復帰の道を行かなければなりません。したがって、神様は、時代と場所に合わせて宗教を立て、人類を復帰する発展的な道に導いてこられたのです。
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Monday Dec 27, 2021
平和経 第75話
Monday Dec 27, 2021
Monday Dec 27, 2021
私は生涯、私が体恤して経験した神様の心情と願われるみ旨を教育してきました。私の教えは決して思弁的な理論ではありません。神様は生きて役事していらっしゃいます。ただ人間は、堕落によって本然の位相を失ってしまい、神様を完全に感知できないまま罪悪と紛争の中で生きてきました。
全能で完全な神様であっても、その前にふさわしい相対がいなければ、御自身の全能性を示現させることができないのです。人間始祖が神様に背いて以後、神様は御自身が相対する善の基台を失ってしまい、したがって善の絶対的な能力が現れることがないまま歴史が進行してきたのです。
神様は、人間を原状回復させることによって、御自身の位相と天意を回復する摂理をされるのです。神様は人間始祖が成し遂げられなかった真の愛、真の父母、真の家庭の理想を回復するための使命者として、第二アダム、第三アダムを立てながら摂理されるのです。私がかつて神様の召命を受け、真の父母の使命を果たしてきた背後には、このような摂理的な事情が連結されています。
尊敬する指導者の皆様。今、私の預言的な宣布に深い関心をもってくださるようお願いします。人類は歴史的な転機を迎えています。今までは見えず、無力で存在しなかったかのよう思えた神様の権能が、人類の生活の中に示現する時になりました。万象と宇宙に厳存する神聖な秩序と合法の主人である神様の絶対権を、人間が自分の日課の中で体得する驚くべきことが起きる時になったというのです。歴史に通じる神様と真の父母様、そして義人たちの犠牲と無条件的な愛の実践基盤の上で成し遂げられた神様の善の相対基台が、堅固に造成されたために可能となった、奇跡のようなことです。
そして、人類は今後、次第に神様を感知し、霊界と霊人たちの役事を知るようになります。人々が自分たちの内なる人である霊人体を自覚し、霊性が啓発されるのです。このようにして、人間は自然に宇宙の公法を体得し、確かな人格変化を起こし、真の人になることができます。これを通じて人類は、宇宙の存在秩序と人間の関係が、利己的、自己中心的になっているのではなく、利他的に他のために生きるようになっていることを学ぶでしょう。
神様の創造本然の平和理想は統一理想です。相対理想となっている存在世界自体が調和統一を前提としているのです。相対を度外視したり、不幸にさせたりして成し遂げられる平和理想はありません。上下、前後、左右の関係や霊界と地上世界がすべて相対のために生きる真の愛の理想で調和統一を成し遂げるとき、完全な平和が実現します。したがって神様の喜びと幸福も、その相対である人間の喜びと幸福を同伴しながら成就するようになっています。
また、すべての存在の個体目的は、より大きな全体目的、すなわち公的目的のもとで成就するようになっています。すべての宇宙秩序は、このように二重目的の連体として大きな調和統一を成し遂げるようになっています。ところが、堕落により神様に背いて無知に落ちた人間は、堕落性である利己的欲望の主管下で本然の存在秩序に逆らって生きてきたのです。
公的なことよりは私的なこと、全体目的よりは個体目的を先に立てて生きてきました。その帰結は明らかです。永続的な自由と平和と幸福が保障されることはありません。外的な力と物質と自己中心の享楽を追い求めながら葛藤と対立の中で駆けてきた人間は、今、悲惨な不幸の泥沼をさまよっています。今こそ人類が自己省察をして天から来る声に耳を傾けなければならない時です。
摂理的な恩恵により、生きていらっしゃる神様が私たちのすぐ近くに来ていらっしゃいます。今からは人類がかつて経験してみることができなかった霊的な経験、すなわち超越の世界と交流を多くするようになるでしょう。
頻繁に起きる霊的役事によって人類は直接•間接的に大きな影響を受けるようになるでしょう。
特に神様と善霊の役事による感化を経験した人間は、神様を中心として霊性の啓発とともに決定的な人格変化を起こすようになるでしょう。このように、天道にふさわしい人格に変わった人が、すなわち神様が願われた真の人です。
私たちは、怨讐を愛する真の愛を実践し、霊界を正しく知る真の人となり、真の父母となって、真の家庭をつくらなければなりません。平和世界の基点はここにあります。神様が願われる理想国家の基点がここにあるのです。
自分を真の愛の実体として立て、和睦する理想的な家庭生活を経験できなかった人に、幸福と平和を謳歌しながら生きる理想的な国家や理想的な世界はありません。神様が願われる理想的な祖国は、怨讐を愛する道、すなわち個人の怨讐を愛し、家庭の怨讐を愛し、氏族の怨讐を愛し、国家と世界の怨讐を愛する伝統を残しておく道を通して訪れてくるのです。
多くの人々は、国連が世界の問題を解決し、平和を実現してくれることを希望しています。しかし、国連はこれまで、制約もありましたが、その活動で宗教と霊性の重要性を見過ごすことにより、さらに影響力が弱化せざるを得ない道を自ら招きました。
国連が現実問題を分析し、また解決を試みるとき、一方にだけ偏ってきた結果です。これが続けば、国連は本来の創設目標を決して果たすことができなくなり、その存在を認めてもらえなくなるでしょう。平和世界実現の理想に包括的、根本的な面から接近するために、国連に超教的代表者たちの議会を併設することを再度提唱します。
この時、代表たちは、その宗教の創始者たちが実現しようとした最も貴い理想を実践すべきですが、模範となる真の愛の人格と知恵をもってしなければなりません。多くの指導者は、この点を深刻に考慮して、国連内に上院のような協議体を構成する努力を継続してくださるようお願いします。
私は、神様の真の愛のみ旨である、天上と地上に一つの国を形成するために生涯を忙しく駆けてきました。これまで、宗教界だけでなく、政界、思想界、学界、財界、言論界、およびNGO(非政府機構)の指導者たちに、「他のために生きる人生」を生きるべきであると指導してきました。
理念的な教えだけでなく、私が先に立って模範を見せる実践を通して指導してきました。このような私の世界的な基盤の上に「世界平和超宗教超国家連合」を創設し、世界的に「平和大使」を任命しました。利他的な真の愛の実践生活の手本を見せながら、対立し葛藤する境界線を越えて、調和統一の世界を成し遂げていく指導者を養成するためです。また、世界各国で平和運動と奉仕運動を展開する拠点として、また超宗教連合が主張するビジョンと普遍秩序を指導し実践する教育の場として「平和大使館」を建立しています。
指導者の皆様が、皆様の家庭と国を真の愛で新たに創建してくださるようお願いします。さらには、真実で永続的な平和世界、神様が願われる国境のない地球星を成し遂げるために努力する、「世界平和超宗教超国家連合」のビジョンを支持してくださり、共に働いてくださることを希望します。今回の会議で皆様の経験が生産的で自らを鼓舞するものとなり、平和世界の実現が早まることを祈りながら、お話を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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Monday Dec 27, 2021
平和経 第74話
Monday Dec 27, 2021
Monday Dec 27, 2021
7.平和世界実現のために
日付:二〇〇三年二月六日
場所:韓国、ソウル、ロッテ•ホテル
行事:真の父母様御聖誕祝賀晩餐会
尊敬する前•現職国家元首、世界から集まってこられた宗教界、政界、学界の指導者の皆様、そして外交官と国内の高名な指導者の皆様。皆様が収められた世界平和のための首脳会議の実績をまず祝賀し、きょう私と韓鶴子総裁の生まれた誕生日を各方面から祝ってくださったことに対して、深く感謝申し上げます。このすべての栄光を、この日まで私を守ってくださった神様にお捧げします。
この意義深い席で、平和世界実現のための私の所信を皆様と分かち合おうと思います。世界平和を願う前に、宗教団体間の理解と宗教人相互間の和解が、今日のように切実な時はありませんでした、宗教の貴重な教えは、人類歴史を明らかにしてきた知恵の根本です。ところが、宗教人たちは三つの弱点をもっています。
第一に、彼らはとても来世的であり非現実的です。第二に、彼らは偏狭的であり党派的です。第三に、彼らは狂信的になりやすいのです。宗教指導者たちは、開かれた心で万人を包容しなければなりません。すべての宗教人の真の責務は、人間の多くの境界線、さらには宗教自体の障壁までも乗り越えることです。
宗教は、宗教自体の勝利や信徒たちだけの救援のために存在するのではなく、神様のみ旨を果たすために存在するものです。決して偏狭的であったり自己満足的であったりしてはいけません。愛する心をもって生きていくときには、すべての障壁が崩れていきます。偉大な宗教の創始者たちはこの点を理解し、このような理想を実現しようとしました。
神様は真の愛の本体です。真の愛は無条件的にために生きようとするその属性上、必ず相対を求めます。神様が創造した動機についても、また創造した目的についても、ここで正しい理解が求められるのです。このように神様は、御自身の真の愛の相対として被造世界を創造されたというのです。その中でも人類は神様に最も近い愛の相対、すなわち子女として造られました。最初の人アダムは、個人だけでなく、真の愛の家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙の始原なのです。
神様の創造理想は、一つの真の愛の主管圏内で相対のために生きる和合統一の理想でした。人間の先祖はこの真の愛の理想を完成する前の成長期間に神様に背き、偽りの愛によって堕落してしまいました。そして、神様と人間の間に葛藤が起こるようになりました。神様とサタン、人間とサタン、そして人間相互間に対立と闘争が起こるようになったのです。この地球上に数多くの国があったということは、数多くの闘争があったことを証明することでもあります。
このような闘争の起源を乗り越えていける運動を展開するところにおいてのみ、理想世界に向かう出発点を探し出すことができます。葛藤と闘争を解決する方法は、利他的で犠牲的な愛、すなわち「他のために生きる人生」です。神様の理想国家の実現は、怨讐を愛する思想をもった個人から出発します。怨讐に勝つ秘訣は、腕力を通じてではありません。怨讐まで抱く真の愛の力を通じてのみ可能です。
豆を植えれば豆ができ、小豆を植えれば小豆ができ、赤い花の種を植えれば赤い花が咲きます。同じように、怨讐を討つ悪魔サタンの種を蒔けば、怨讐を討つ悪の木が育ちますが、怨讐を愛する善の種を蒔けば、怨讐を愛する善の木が育つのです。怨讐を愛する精神をもった人々で構成された国が出てくれば、その国が神様の願う理想郷になり、人類が入ることができる理想的なモデルになることができます。
去る三十年以上の間、私は休むことなく家庭崩壊、性的な非道徳性、青少年の退廃、道徳的堕落、そしてキリスト教の衰退などのアメリカの問題を解決するために至誠を尽くして働いてきました。私のこのような努力にもかかわらず、キリスト教徒を含む多くのアメリカ人は、私がする仕事を誤解し、迫害し、投獄までしました。私に対して虚偽的な誹謗と否定的な態度を貫いてきました。しかし、私は憎悪や怨恨の感情にとらわれることを拒否し、迫害者のために変わることなく与える愛の人生を生きてきています。
私は、どのような事情のもとでも、神様の愛とみ旨を心情の深いところで最も大切に守ってきました。このような理由のため、時間がたつとともにアメリカ人、特にキリスト教徒たちで、私の教えと生活の価値を新たに悟る人が多くなり、彼らの心境に変化が訪れていることを見るようになりました。
私は公式的な演説で、「キリスト教徒が、彼らの真の根である神様のみ旨を果たすための使命に応えなければならない!」と直接的に語ってきました。キリスト教徒は、彼らの生活方式と態度を変えなければなりません。キリスト教の創始者は「怨讐を愛しなさい!」という原理を教えました。もしキリスト教徒がこのような根本原理を実践することに失敗すれば、彼らには衰退する道しかないのです。そのようになれば、彼らはイエス様の教えと自由の神聖な法則から離れるようになるからです。
一方、イスラームと他の宗教の指導者たちも、道徳的な面で、そして他のために生きて愛するときに高次元の愛を実践できれば、彼らの怨讐も、外的な力によってではなく、それよりさらに偉大な真の愛の力によって屈服するはずです。私は、西欧社会の指導者たちに、世界に散在している十三億のイスラームの信徒、また三十四億のアジア人と宗教人、それ以外の他の宗教人を無視したり見過ごしたりしてはいけないと常に語ってきました。
もしアメリカがこの巨大な人類家族構成員の存在意味を理解することに失敗すれば、どうしてアメリカが私たちの子孫のために、より良い未来を構築し、平和世界を成就できると期待できるでしょうか。同じ理由から、イスラム世界や他の宗教人たちもまた、どうして西欧社会とキリスト教文化を見下したり、その大切さを見過ごしたりすることができますか。私たちが互いを無視したり拒否したりすれば、私たちには、いかなる希望もないのです。すべての宗教指導者は、他の宗教と社会を包容する高い愛を実践する汎世界的な運動を引っ張っていかなければなりません。これが正に、すべての宗教創始者の崇高な教えです。
神様のみ旨と歴史の要求する方向はどこですか。神様の究極的な理想は、宗教と人種と国家を超越して、真の愛で平和統一された世界、すなわち「人類一家族」を形成することです。神様の目標は、ある一つの宗教や一つの理念の勝利ではなく、全人類が平和と統一と幸福の中で生きていく愛の世界を実現することです。
現代社会が技術的、物質的発展によって統一化されていく外的な趨勢の前で、人類が内的な和合統一を成し遂げるように導くのが宗教の役割です。宗教がこのことの先頭に立って模範を示さなければなりません。宗教界の和合と協力を成し遂げることは、遅らせられない歴史の要請であり、神様の神聖なみ旨です。それができなければ、宗教は衰退します。
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7.平和世界実現のために
日付:二〇〇三年二月六日
場所:韓国、ソウル、ロッテ•ホテル
行事:真の父母様御聖誕祝賀晩餐会
尊敬する前•現職国家元首、世界から集まってこられた宗教界、政界、学界の指導者の皆様、そして外交官と国内の高名な指導者の皆様。皆様が収められた世界平和のための首脳会議の実績をまず祝賀し、きょう私と韓鶴子総裁の生まれた誕生日を各方面から祝ってくださったことに対して、深く感謝申し上げます。このすべての栄光を、この日まで私を守ってくださった神様にお捧げします。
この意義深い席で、平和世界実現のための私の所信を皆様と分かち合おうと思います。世界平和を願う前に、宗教団体間の理解と宗教人相互間の和解が、今日のように切実な時はありませんでした、宗教の貴重な教えは、人類歴史を明らかにしてきた知恵の根本です。ところが、宗教人たちは三つの弱点をもっています。
第一に、彼らはとても来世的であり非現実的です。第二に、彼らは偏狭的であり党派的です。第三に、彼らは狂信的になりやすいのです。宗教指導者たちは、開かれた心で万人を包容しなければなりません。すべての宗教人の真の責務は、人間の多くの境界線、さらには宗教自体の障壁までも乗り越えることです。
宗教は、宗教自体の勝利や信徒たちだけの救援のために存在するのではなく、神様のみ旨を果たすために存在するものです。決して偏狭的であったり自己満足的であったりしてはいけません。愛する心をもって生きていくときには、すべての障壁が崩れていきます。偉大な宗教の創始者たちはこの点を理解し、このような理想を実現しようとしました。
神様は真の愛の本体です。真の愛は無条件的にために生きようとするその属性上、必ず相対を求めます。神様が創造した動機についても、また創造した目的についても、ここで正しい理解が求められるのです。このように神様は、御自身の真の愛の相対として被造世界を創造されたというのです。その中でも人類は神様に最も近い愛の相対、すなわち子女として造られました。最初の人アダムは、個人だけでなく、真の愛の家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙の始原なのです。
神様の創造理想は、一つの真の愛の主管圏内で相対のために生きる和合統一の理想でした。人間の先祖はこの真の愛の理想を完成する前の成長期間に神様に背き、偽りの愛によって堕落してしまいました。そして、神様と人間の間に葛藤が起こるようになりました。神様とサタン、人間とサタン、そして人間相互間に対立と闘争が起こるようになったのです。この地球上に数多くの国があったということは、数多くの闘争があったことを証明することでもあります。
このような闘争の起源を乗り越えていける運動を展開するところにおいてのみ、理想世界に向かう出発点を探し出すことができます。葛藤と闘争を解決する方法は、利他的で犠牲的な愛、すなわち「他のために生きる人生」です。神様の理想国家の実現は、怨讐を愛する思想をもった個人から出発します。怨讐に勝つ秘訣は、腕力を通じてではありません。怨讐まで抱く真の愛の力を通じてのみ可能です。
豆を植えれば豆ができ、小豆を植えれば小豆ができ、赤い花の種を植えれば赤い花が咲きます。同じように、怨讐を討つ悪魔サタンの種を蒔けば、怨讐を討つ悪の木が育ちますが、怨讐を愛する善の種を蒔けば、怨讐を愛する善の木が育つのです。怨讐を愛する精神をもった人々で構成された国が出てくれば、その国が神様の願う理想郷になり、人類が入ることができる理想的なモデルになることができます。
去る三十年以上の間、私は休むことなく家庭崩壊、性的な非道徳性、青少年の退廃、道徳的堕落、そしてキリスト教の衰退などのアメリカの問題を解決するために至誠を尽くして働いてきました。私のこのような努力にもかかわらず、キリスト教徒を含む多くのアメリカ人は、私がする仕事を誤解し、迫害し、投獄までしました。私に対して虚偽的な誹謗と否定的な態度を貫いてきました。しかし、私は憎悪や怨恨の感情にとらわれることを拒否し、迫害者のために変わることなく与える愛の人生を生きてきています。
私は、どのような事情のもとでも、神様の愛とみ旨を心情の深いところで最も大切に守ってきました。このような理由のため、時間がたつとともにアメリカ人、特にキリスト教徒たちで、私の教えと生活の価値を新たに悟る人が多くなり、彼らの心境に変化が訪れていることを見るようになりました。
私は公式的な演説で、「キリスト教徒が、彼らの真の根である神様のみ旨を果たすための使命に応えなければならない!」と直接的に語ってきました。キリスト教徒は、彼らの生活方式と態度を変えなければなりません。キリスト教の創始者は「怨讐を愛しなさい!」という原理を教えました。もしキリスト教徒がこのような根本原理を実践することに失敗すれば、彼らには衰退する道しかないのです。そのようになれば、彼らはイエス様の教えと自由の神聖な法則から離れるようになるからです。
一方、イスラームと他の宗教の指導者たちも、道徳的な面で、そして他のために生きて愛するときに高次元の愛を実践できれば、彼らの怨讐も、外的な力によってではなく、それよりさらに偉大な真の愛の力によって屈服するはずです。私は、西欧社会の指導者たちに、世界に散在している十三億のイスラームの信徒、また三十四億のアジア人と宗教人、それ以外の他の宗教人を無視したり見過ごしたりしてはいけないと常に語ってきました。
もしアメリカがこの巨大な人類家族構成員の存在意味を理解することに失敗すれば、どうしてアメリカが私たちの子孫のために、より良い未来を構築し、平和世界を成就できると期待できるでしょうか。同じ理由から、イスラム世界や他の宗教人たちもまた、どうして西欧社会とキリスト教文化を見下したり、その大切さを見過ごしたりすることができますか。私たちが互いを無視したり拒否したりすれば、私たちには、いかなる希望もないのです。すべての宗教指導者は、他の宗教と社会を包容する高い愛を実践する汎世界的な運動を引っ張っていかなければなりません。これが正に、すべての宗教創始者の崇高な教えです。
神様のみ旨と歴史の要求する方向はどこですか。神様の究極的な理想は、宗教と人種と国家を超越して、真の愛で平和統一された世界、すなわち「人類一家族」を形成することです。神様の目標は、ある一つの宗教や一つの理念の勝利ではなく、全人類が平和と統一と幸福の中で生きていく愛の世界を実現することです。
現代社会が技術的、物質的発展によって統一化されていく外的な趨勢の前で、人類が内的な和合統一を成し遂げるように導くのが宗教の役割です。宗教がこのことの先頭に立って模範を示さなければなりません。宗教界の和合と協力を成し遂げることは、遅らせられない歴史の要請であり、神様の神聖なみ旨です。それができなければ、宗教は衰退します。
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Friday Dec 24, 2021
平和経 第73話
Friday Dec 24, 2021
Friday Dec 24, 2021
「世界平和統一家庭連合」創設の背景
神様の摂理の中心宗教であるキリスト教が、私の教えである天道を受け入れなかったことによって、私が初めてつくった組織が「世界基督教統一神霊協会」でした。教派でも、宗派でもなく、「協会」です。宗教界が継続して不信し、計略を巡らせて迫害しながら、無条件に異端だと規定して顔を背けたにもかかわらず、私たちの集まりが大きくなっていったため、世の中が私たちの長い公式名称の代わりに「統一教会」と呼ぶようになり、そのために「統一教会」になってしまいました。
しかし、私は、数十年前から私たちの教会の看板を下ろす日を望みながら、その事実を予告してきました。一九九六年に教会の看板を下ろし、「世界平和統一家庭連合」として出発しました。
これは、人類史における重大事件です。偽りの父母から受け継いだ罪のくびきをかけ、苦難と葛藤の中で、悔い改めと祈祷の信仰生活を通してのみ神様を求めてきた人類が、真の父母から祝福を受けて重生し、真の愛の生活の中で神様に報告して生きる世界に変わる、天地開闢が始まったのです。
これまで私が、天命に従って真の父母の使命を果たしながら、地上だけではなく霊界の垣根も崩し、地上と天上に祝福の恩賜を自由に下してあげる時までの過程は、誰も知ることができません。歴史の中で、偽りの主人として振る舞いながら、人間を管掌し、神様に逆らってきたサタンを屈服させることが簡単なことでしょうか。サタンが公認しない立場では、真の父母の位相を立てることはできないのです。
サタン主管下の死亡圏にいる万人に、真の父母が管掌するとおりに祝福の特権が及び、霊界にいる霊たちや地上人が真の愛の生命圏に転換される奇跡の時代が開かれたのです。
神様の真の子女として生活しなければならない
満場の紳士淑女の皆様。今訪れてきた天運と共に、人類は、宗教生活を履修し、真の愛の祝福を受けて真の家庭をつくりながら、神様の真の子女として生活しなければなりません。地上で祝福を受け、このような真の愛の生活をした人だけが、永遠の本郷である天上の理想世界、すなわち神様の国に入っていくことができるのです。
霊界に行く時に、何をもって行きますか。お金ですか。権力ですか。知識や名誉ですか。これらは、この世のものなので、超越した世界に行く時は、すべて置いていかなければなりません。これらは、永遠な本質の世界であるその世界では何の役にも立たず、もっていくこともできません。
霊界は愛の世界であるがゆえに、地上で体恤した真の愛、特に天地父母から許諾された真の愛の生活内容が最も貴く認定される世界です。どうぞ霊界をより深く学び、祝福家庭としての生活を通して、真の愛を完成する神様の子女となってくださることをお願いいたします。
私の教えは、人から学んだことを根拠とするものではありません。また、私は、一般教訓的な次元の教育や慣例的な教育はしません。神様と天道に根源をおいた生命のみ言を直説的に訓導しているのです。
私の真の父母の使命が神様の下さった使命だとすれば、きょうこの時間、皆様が私と結ぶ関係がとても意味深く、貴重な関係になることを知って、心の深い所に刻んでおかれるのが良いと思います。神様の祝福が皆様と皆様の家庭、そして皆様の公道の上に共にあることを祈りながら、この場を終えたいと思います。ありがとうございました。
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Friday Dec 24, 2021
平和経 第72話
Friday Dec 24, 2021
Friday Dec 24, 2021
神様の実体対象に「改造」することが宗教の目標
宗教は、人間を「改造」する道だと言うことができます。堕落がなければ、宗教は必要ありません。堕落によって心と体が闘っている人間を、永遠に闘わない平和な存在に、また神様の実体対象に改造しようとするのが宗教です。すなわち、神様に似た本然の人格に変えるのです。
私たちの心と体を見たとき、体は悪神サタンの基地になっており、良心は神様の基地になっています。一般的に、体が心を引っ張り回すのです。宗教は、心を引っ張り回す体を打って、弱めさせようとするものです。宗教の教えは、体が最も嫌うものを提示します。「断食しなさい。奉仕しなさい。犠牲になりなさい。祭物になりなさい」と言って、義のために苦行の道を歩み、生命を捧げることまで要求します。
聖書において、「自分の命を救おうとするものは、それを失い、それを失うものは、保つのである」(ルカ一七•三三)という逆説的な論理で教えていることも、肉身が要求するとおりに生きれば、死亡世界である地獄に行くのであり、肉身を抑えて良心の解放圏をもてば、永生の天国に行くということです。
心と体が統一されずに闘う人は、統一された神様の愛の理想世界に適応することができません。一般的に、宗教をもつことによって天国や極楽に行くといいます。しかし、天国は、神様の真の愛を中心として、心と体が一つになった子女が入っていくようになっています。
堕落した世界の愛は、主に自分自身を中心とした愛ですが、それは、心ではなく体に関係しています。堕落した体は悪魔の舞踏場になっています。本心は、神様に代わる主体、すなわちプラスの位置にいるのですが、体は、もう一つのプラスとなって本心を籠絡(ろうらく)しているのです。これを正さなければなりません。この目的のために神様がつくられた修理工場が宗教です。心と体が永遠に一つになった人、完全な人格に正す修理工場なのです。
ですから、宗教においては、休まずに祈祷し精誠を捧げることを教えています。悪魔は、体を横的な舞台として、二十四時間休まずに活動しています。神様は、縦的な基準に立っていらっしゃるので、縦的な心を通してのみ役事(働き)されます。心が、横的な体の強い作用に引っ張られていかないようにするためには、心自体が垂直の位置で精誠を捧げることによって、神様から三倍も四倍も力を受ける必要があります。このような精誠の生活を三年から五年行えば、心が体の環境的、習慣的影響力から自由になることができるのです。
宗教は復帰摂理のための機構
尊敬する指導者、そして紳士淑女の皆様。宗教生活は、してもよく、しなくてもよいという選択の問題ではありません。堕落人間は、サタンを中心とした偽りの愛と偽りの父母の因縁から生まれてきたので、誰もが例外なく修理工場である宗教を経て、必ず真の父母様と出会い、真の愛と真の生命の関係を結ばなければなりません。
ここで、一つ重要な事実を知らなければなりません。修理工場に訪ねていくのは、そこに永遠にとどまろうということではなく、再生して出てくるためだという事実です。宗教生活は堕落人間の必須課程ではありますが、宗教生活自体が人生の根本的、総体的な目的ではないというのです。人生の究極的な目的は、宗教生活を正しく履修し、模範生として卒業して、創造本然の人間として生活することです。
堕落ゆえに生じた宗教ですが、その宗教の中に埋もれて生きることだけが人生のすべてでしょうか。堕落していなければ、本然の人間はどのように生きていたのでしょうか。本来人間は、神様の子女として、真の愛の理想のもとで真の家庭をつくり、一つの世界を形成して、自由、平和、統一、幸福の天国生活をするようになっています。
神様は、宗教を通じて修理され再生された子女に出会うために、人間を創造したのではありません。罪を悔い改めながら葛藤の中で苦悩している子女を見ることを願う父母がどこにいるでしょうか。まして、創造主であられ、全知全能であられる天のお父様が、御自身の子女を、苦痛の中で罪を犯して生きるようにさせることが本来のみ旨でしょうか。堕落世界は、神様が計画された本来のみ旨ではありません。人間始祖が神様に背くことよって、本然の構想が成し遂げられなくなったのです。絶対的な神様であられるので、そのみ旨も絶対的です。神様は、再びそのみ旨を成就されます。それで、神様の救援摂理は、復帰摂理であり再創造摂理です。
宗教は復婦摂理のための機構です。人間は、真の父母様と出会って宗教生活の過程を履修するだけではなく、神様の子女となって、生活の中で父子の関係をもって神様に侍って生きる生活信仰の世界に飛躍しなければなりません。長い歴史の中で、人間は誰もが宗教生活を卒業しなければならないという、この貴い真理を明らかにした人はいませんでした。早くから神様のみ旨を知った私は、教派や宗派を創設しませんでした。
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