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Tuesday Jun 27, 2023
真の父母経 第180話
Tuesday Jun 27, 2023
Tuesday Jun 27, 2023
22 興南の肥料工場でする仕事は重労働です。一般社会の人でも、一週間に一度ぐらいは豚肉を食べなければなりません。豚肉は脂が溶けていきます。牛肉は脂が固まりますが、豚肉の脂は流れ落ちるので、細胞を洗浄する作用があるのです。肥料の成分が体の中に入って固まってはいけません。ですから、人々は、一週間に一度くらい豚肉の脂身を無性に食べるのです。しかし、そこに肉があるでしょうか。「御飯でもたらふく食べられたらよい」と思うのです。
朝御飯は、お父様なら三さじも食べれば終わりです。口を大きく開けて食べれば、三さじにしかならないというのです。それを食べて八時間、重労働をするのです。
収容者たちは、朝御飯を食べて工場に出掛けるのですが、工場まで一里以上の道のりです。一里を超える距離を歩いていけば、足もふらつきます。そのような状態で八時間労働をしなければなりません。
23 食べることができずに病気になり、死にかかっている人にとって、御飯は救世主です。一握りの御飯は、この世の一軒の家と取り替えても余りあるのです。ですから、御飯を食べている途中で息絶えると、その人の口にある御飯を取り出して食べるほどになります。狂気の沙汰といっても、そのような狂気の沙汰はありません。食べている御飯の中に石があって吐き出したものに御飯が一粒付いていれば、他の人がその石に付いた一粒を拾って食べるのです。生き地獄です。
そうしながら、反動分子を音もなく除去するのです。千人いたら、死んで監獄の後門から出ていく人が、一年で四百人近くになります。三年から四年もすれば、すべて死ぬということです。脂気がすべて抜けて死ぬまで仕事をさせるために、そのような政策を取るのです。無慈悲という程度ではありません。無慈悲なことにも、ある程度の限度があります。冷酷なことにも限度があるというのです。これは、限度をはるかに超えたことです。
24 私が興南の監獄に入っている時、千人近くの人がいました。その千人の中で、一年だけ過ぎると、四〇パーセントほどが死んで出ていきます。ですから、毎日葬式を行うのです。毎日、後門から棺が出ていくのを見なければなりません。自分の部屋にいる人たちも、そのように死んでいくのです。三十人いれば、十人以上死ぬことになります。
看護する人がいて、御飯を食べて死んでいくのではありません。病気になって苦しむことよりも、おなかがすく苦痛のほうが上回っているのです。病気になった人でも、仕事をしなければ御飯は半分しかもらえません。監獄で大きな一握りの御飯をもらうのと、半分をもらうのを比較してみると、大きいのをもらう時は天国のようで、小さいのをもらう時は地獄のようです。いくら話しても、皆さんには理解できないでしょう。
結局、仕事に出掛けて帰ってきて、やっと御飯がもらえるので、病気でも仕事をするのです。門を出る時に座り込んでいたとしても、這ってでも仕事に出掛けます。仕事をするふりでもしなければなりません。もう半分の御飯のために、あがきながら、仕事が終わるまで我慢するのです。帰って御飯をもう半分もらうことが、最高の理想だというのです。
ですから、御飯をもらう時間には、具合の悪い人はいません。自分のノルマに相当する御飯は、すべてしっかり食べるのです。そのように御飯をもらって戻り、死に物狂いでその御飯を食べている途中で、結局スプーンを落とし、目を閉じて死んでいく人が一人や二人ではありませんでした。
25 今でもお父様が一番忘れられないことがあります。私が興南の監獄にいるとき、母が一ヵ月に一回、面会に来ながら持ってきてくれたはったい粉を、監房にいる囚人たちと分け合って食べました。一つの監房に三十人以上いたので、たくさん分けてあげることはできず、新聞紙の切れ端に一さじずつ盛って、分けてあげたのです。
それは、牛カルビなど問題になりません。そこでの豆一粒は、外の世界での大きい雄牛十頭に勝るのです。いくら体面をつくろって威信をかざしたてる人でも、一粒の豆が落ちれば手を伸ばすようになっています。三十以上が一斉に手を伸ばし、互いに豆を拾おうとするのです。恐らく皆さんは,そのような境地を想象することもできないでしょう。
26 監獄にいる時、はったい粉を分けてあげる日は、正に祝宴の日です。お父様は、それをあげるのが惜しいからといって一人では食べません。絶対に一人では食べないのです。このはったい粉を水でこねて、はったい粉餅を作り、新聞紙に包んで作業場に持って出掛けます。食べたいのを我慢して、昼食の時間まで耐えなければならないのですが、その食べたい思いがどれほど切実か分かりません。それでも、それを分け合って食べたいので我慢するのです。汗を流して仕事をしながらも、一日中、そのことしか考えません。そうこうするうちに、昼食の時間になれば、それを分けて食べるのです。
私たちが働いていた肥料工場は大きいので、第一作業場と第二作業場に分かれていて、大きな肥料の山がそれぞれいくつかあります。作業時間にはそこで仕事をしますが、休み時間の十五分間は、それこそ天国です。その世界の生活というものは、体験してみたことがない人には分かりません。このような体験は、億万のお金とも交換することができません。それは血の涙で染まっているからです。自分の生涯のすべてを投入しなければならない世界が、正にその世界です。
27 監獄にいると、みな、おなかがすいて死にそうになります。肝油はどれほど生臭いでしょうか。その生臭い肝油に御飯を混ぜて食べても、生臭さが感じられないのです。それをコップに一杯そのまま注いで飲んでも、生臭くありません。それだけ体に脂気が不足しているということです。それがどれほど芳しいか分かりません。それだけ飢えているのです。ですから、(普通の人なら)仕事をしていても御飯が恋しく、自分が死ぬことも知らずに、ただ御飯ゆえに苦労して働くのです。働かなければ御飯を半分しかくれませんでした。御飯を半分しかもらえないというのは、死ぬほどつらいことです。そのような世界で彼らを慰労してあげ、彼らを教育してあげなければなりません。
私はたくさんの人を生かしました。「この工場で働けば、何ヵ月間はこのような症状が起き、また、このような症状も起きる。何ヵ月間はこれこれこのようになるが、この峠を越えられなければ必ず死ぬことになる。だから私の言うことを聞きなさい」と話し、大勢の人がお父様の言葉どおりに生活したおかげで、死にゆく環境の中で生き残りました。その人たちが弟子になったのです。ですから、監獄に行っても、教えてあげなければなりません。
28 興南の監獄にいる時、人々は御飯が恋しいので、どんなに具合が悪くても仕事に出掛けます。そうして帰ってきては、御飯をもらって三さじも食べられないまま、口に入れてかみながら死んでいく人もいます。すると、周りにいた人たち同土でけんかが起こります。口に入っていた御飯粒までも取り出して食べるのです。
お父様はそのような中でも、二、三週間も(御飯の)半分を人に分け与え、半分だけを食べて生きました。三年ではなく、五年、十年でも生きるのです。自然の中には目に見えない波長があります。自然が私を生かすために何かをあげたいと思うのです。私が自然を好むからです。近くの丘にりんご畑があれば、そのりんご畑から香りが漂ってきます。その香りをりんごのように感じて、ごくりとのみ込めば、本物のりんごを食べるのと同じなのです。
29 お父様は、りんご一つを握り締めて本当に感謝したことがあります。共産圏の監獄にいた時のことです。一年に二回、五月一日と一月一日には果物をくれます。りんごが一つ配給されるのですが、自分で良い物を選ぶのではなく、順番に分けてくれるのをもらうのです。虫食いの物でも、どんな物でも、ただ配給してくれる物を受け取らなければなりません。りんごを分けてもらうと、普通の人たちは受け取るなりむしゃむしゃと、一分もかからずにすべて食べてしまいます。
しかし、お父様は、「この色は、どれほどきれいなのだろう!この色を味わおう」と考えました。そして、「色を味わい、それから味を味わってみよう」と考えました。そうすると、口を開けて食べようという思いが湧かないのです。食ベずに取っておいてこそ、目の保養にもなり、匂いも嗅いだりできるので、食べようという思いをもつ自分になれないことを感じました。
かといって、それを持って行き来するような状況でもあません。ですから、食べることは食べるのですが、食べる時は、神様のみ前に祈りながら、「りんごを食べますが、私が世界で最初にこのような思いをもって食べます」という自負心をもって食べたことがありました。
30 お父様は、監獄で御飯をもらっても、「おかずがない」と不満を言うことはありませんでした。水を置き、おかずのない御飯を食べても、天の父を呼びつつ「あすの希望をもって歩んできたお前ではなかったか」と言って食べました。そこでは、おかずがあったとしても御飯と一緒に食べることはできません。
監獄の中は、食事をする人が千人近くいるので、お汁と御飯を一緒に与えることはできません。一時間以内に御飯を食ベなければなりませんが、お汁は向こうで、御飯はこつちでと、別々にくれるので混雑するのです。御飯だけ受け取るのに三十分かかります。そのように御飯とお汁を受け取っていれば、食事の時間が過ぎてしまいます。また、食事の時間が終わるやいなや、三分以内に作業場に出発しなければなりません。ですから、一方の手にお汁を受け取り、もう片方の手に御飯を受け取ってこのようにそろえて食べる余裕がありません。手当たり次第に、お汁はお汁で、御飯は御飯で列に並び、受け取ってすぐに食べるのです。御飯を先にもらえば御飯から食べます。おかずなしの御飯を食べるのです。
そこで、おかずなしで御飯を食べる方法を学びました。御飯だけでも本当においしいのです。私は昔から、おこげがとても好きです。神様はよくぞ私を訓練してくださったと思います。昔、私が食べたおこげの味が、その御飯の味です。そこにこげた味が少し加われば、普通の御飯には見向きもしなくなるほどおいしくなります。いつもそのように、お汁はお汁だけで、御飯は御飯だけで食べました。そのような場でも、私はみ旨を中心として生命を捧げる覚悟をし、神様のために孝の道理、忠の道理を尽くすのだと思って生活しました。
Monday Jun 26, 2023
真の父母経 第179話
Monday Jun 26, 2023
Monday Jun 26, 2023
11 興南は、冬に零下二三度まで下がる所です。そのような所でお父様は、単衣の服を着ていても寒いとは考えませんでした。その場で、「もっと寒くなれ。もっと寒くなれ。もっと寒くなれ」と思いながら、それを克服する闘いをしました。寒ければ寒いほど、綿入れのズボンと上着はすべて人にあげ、単衣の服だけを着て仕事をしました。厚い服は人に与え、単衣の服を着ようとしたのです。
また、最も困難な仕事はどこにあるのかと考えて、その場所を訪ねていこうとしました。ほかの人たちは最も易しい仕事を求めるのですが、最も困難な仕事を探し回ったのです。これを越えられなければ死ぬと考えました。そうでなければ、共産党やこの世界を制覇するという考えをもつことはできないのです
12 お父様の歯を見ると、割れているところがあります。監獄で針を作ろうとして割れました。監獄では針が本当に貴重です。手に入れることができないので、作って使わなければなりません。その時、肥料工場に肥料を入れるかますを結ぶために使う手かぎがありました。その手かぎの端を非常に軽く、百回でも千回でもたたくのです。突然強くたたいてはいけません。軽くたたくと平らになります。その平らになったところを、ガラスで裂くのです。
その次に、それを研いで針を作ります。その時、穴が丸いといけないので、歯でぎゅっとかんで細長く作るのです。その次には、これを切らなければならないのですが、切る道具がないので、歯でかみ切るのです。そうしようとしたところ、歯がこのように割れました。今でもこの歯を見るたびに、監獄での生活が思い出されます。
そのようにして針を作っておくと、そのうわさが監獄全体に広まり、土曜日になると針を借りに来るのです。すると王様のように座って、「あなたも受け取っていきなさい。あなたも受け取っていきなさい」と言いながら貸してあげるのです。そうしてから朝、出ていくとみな挨拶をします。そのような時には、針も作れなければなりません。私が精誠を込めて作った針なので、世の中で作った針よりもよく鏠うことができると考えました。
13 皆さんは、共産党の監獄での生活がどのようなものか、よく知らないでしょう。ソビエト革命後、多くのソ連人が強制労働に苦しみました。共産主義理論では、彼らの前に、何らかの有産階級や反共産主義分子たちがいてはいけません。共産党は反対者たちをすべて粛清したいのですが、世界の世論のゆえにそうすることができないのです。そこで共産党は、彼らを強制労働に動員して、厳しい労働によって彼らが死ぬ時を待つのです。
北朝鮮で監獄にいた時、お父様は強制労働収容所に収監されました。北朝鮮の共産党は、ソ連の経験に倣って、すべての囚人たちを厳しい労働に動員し、彼らが死ぬまで放っておきました。
14 重労働をさせて死なせるのが共産主義の作戦です。興南の監獄に入ってから三年過ぎると、ほとんどがみな死んで出ていきます。間違いなく三年以内にそうなります。食べ物をろくに与えずに重労働をさせるので、ここに入ってきた人は、まず死んだも同然です。
この世の普通の人の基準では、一日三食、脂気のある食べ物を食べて精いっぱい仕事をしても、十人で一日に七百かますしかできません。しかし、この工場では、その倍近くの量をしなければならないのです。食べる御飯は少なくて、大きな口で、三口も食べれば終わってしまいます。そうして重労働をするので、朝食を食べて工場に向かうその道で、既に足がふらつきます。そのような足を引きずっていって朝から仕事をするのです。その姿は、本当に悲惨極まりないものです。
15 私が仕事をした興南の硫酸アンモニウム肥料工場に、大きな広場があります。白い硫酸アンモニウムが生産されて出てくると、ベルトコンベアを通ってその大きな広場の真ん中に積もるのですが、滝の水が落ちるように、白いものが落ちてきます。その高さが二十メートルほどになります。そのように高い所から広いコンベアを通って落ちる様子は、滝のように壮観です。それが地面に落ちると冷めるのです。
熱いと固まりになるので、固まらない程度に冷ますために、そのように高い所から落とさなければなりません。落ちて積もった大きな肥料の山はピラミッドのようですが、それをすくって入れるのです。
しかし、時間がたったものは、熱で溶けて、岩山のように固まってしまいます。まるで氷山のように青白くなるのです。そのような肥料の山を中心として、それをすくって袋に入れる作業をします。大きな広場に八百人から九百人が出ていって仕事をするのですが、大きな山を二つに分けて積み上げるのと同じようなことをするのです。
16 お父様は、北朝鮮の共産政権の(興南)監獄に入って、二年五ヵ月の間、重労働をしました。何の労働かというと、肥料工場でする仕事です。硫酸アンモニウム肥料工場で、肥料がベルトコンベアに載せられて、広場の真ん中に落ちるようになっています。その肥料をかますに入れて秤に掛け、貨車に積む仕事をするのです。熱処理をして作るものなので、生産されて出てくる硫酸アンモニウムは熱いのです。それが冷めると塊になります。それを何年もの間放っておくと、岩のようになってしまいます。本当に大変な重労働でした。
一日八時間の労働時間に、一人一人の責任分担があります。十人一組になって仕事をするのですが、一組の一日のノルマは千三百かますです。これを八時間以内に終わらせなければ、食事が半分に減らされることになっていました。
17 硫酸アンモニウム肥料工場で仕事をしたのですが、そこはアンモニアガスが充満しています。ですから、硫酸アンモニウムが皮膚に溶け込み、絞ると水が出るほどです。どこを絞っても水が出てきます。細胞が、半分は死んでいるというのです。そのような環境では、精神力でなければ持ちこたえられません。
そこでは、いくらしっかり食べている人たちでも、三年も仕事をすると肺病になります。ならなければうそです。そのようなアンモニアガスが工場の中に満ちているのです。ですから、大体六ヵ月過ぎて咳をすれば、血の混じった痰が出ます。必然的に、そうなるようになっています。そこできつい仕事に疲れ果てず、自分の精誠の基盤を築き、蘇生した体をもってこそ持ちこたえられるのですが、普通の若者たちはそれを知りません。ですから、お父様が経験を通してそれを指導し続けてきたのです。
18 肥料工場でする仕事は、かますに肥料を入れ、秤に掛けて縛り、引っ張っていって貨車に積むことです。どんどんと肥料をすくい出すので、肥料の山の近くに場所を取ってはいけません。およそ十メートル、十五メートル離れた所からしなければなりません。ですから、その距離の分だけ、引っ張っていかなければなりません。
そうやって、それを港で待っているソ連の船に積み込むのです。数万トン積み込むのですが、それを毎日計算しながら、行わなければなりません。それが間違った場合は、大きな問題になります。国家間の外交問題がかかっているからです。ですから、ノルマは絶対に完遂しなければなりません。
そのような中で、仕事ができなければ二級に落ちるのです。かますを縫う仕事をする二級に落ちると、御飯は半分しかくれません。その次に、それもできなくなれば、縄をなう所に行くことになります。縄をなう所に行くと、御飯は三分の一にしかなりません。それは死ねということです。
結局、一握りの御飯をもらうために、必死になって働きに出るのです。夕方、帰ってきて、ほかの人と同じように一握りの御飯をもらうことが一番の希望なのに、その半分や三分の一をもらうことになれば、茫然とするのです。
ですから、死に物狂いで、御飯のために死ぬまで働かざるを得ないというのです。
19 お父様は、監獄でマラリアを患っても祈りませんでした。かえって、そのような時には断食をしました。「ようし、やるぞ!」と言って、薬も飲むことができずに二十四日間患っても、責任量の仕事を完遂していきました。朝、働きに出掛ける時に、監房から出るように言われます。広場に全員集めておいて、不法な所持品を持っていないか、すべて身体検査をします。そうすると、そこで一時間から二時間が費やされます。こうして九時に作業が始まるとすると、一里以上の道のりを歩いていくのに一時間から一時間二十分かかります。御飯を食べる時間を入れれば、二時間以上はかかるというのです。
ですから、働きに出るとなると、普通明け方の四時半に起きて、九時に作業場に到着するのです。そうやって出掛けて座り込むと、頭が非常にくらくらします。頭がくらくらして、立つことができません。ですから、横の人の肩をつかんで立ち上がるのです。作業場に行っても、自分の力で働くのではありません。
限度を超えた冷酷な監獄の食事
収監者たちには、少量の雑榖御飯と塩の汁物が配給された。御飯は粘り気がなく、大口で食べると、三口ほどにしかならなかった。それでも、仕事をしなければ配給量が半分に減るため、具合が悪くても作業場に出ていかざるを得なかった。御飯を食べながら死んだ人の口の中から、御飯を取り出して食べることもあった。正に、興南監獄は冷酷さの限界線を越えた場所だった。このような所でも、真のお父様は、最初の二、三週間、配当された給食の半分を収監者たちに分け与えられたのである。
20 監獄でお父様は、決して一言も話しませんでした。共産主義者たちの組織を知っていたからです。お父様にとって最も大変だったことは、虚偽の演説を聞いたあとに感想文を書くことでした。監視員たちは監視の目をお父様に集中させて、告発する条件を探し求めていました。共産主義者たちは、お父様の部屋にスパイを入れておきました。ですから、お父様は一言も話さなかったのです。
監視員たちは、一人の囚人に御飯を少し多めに与えて、その囚人を手先として利用しました。これは、とても簡単にできることです。共産主義の世界では、御飯で人々を操るのです。皆さんが御飯を食べながら、時々、石が入っているときがあると思いますが、ある人はそれを吐き出すでしょう。しかし、囚人たちは、吐き出したものまでも、ことごとくなめて食べるほどでした。このような状況が続いたのです。
21 お父様は、一九四九年十二月十七日から二十一日までの期間を、一生忘れることができません。当時、監獄に入っている人には、大概とうもろこし御飯や燕麦御飯、それから豆かすのようなものが与えられました。殺すことができないので食べさせるのです。
その期間には、そばを半分しかひいていないもので作られた御飯が与えられました。そのようなものを配給して食事にしたのです。それを最初に食べたときは、肌がむくみました。そばの御飯だけを食べると腫れるのです。その御飯を食べるとき、御飯に気をとられた人たちは、胃がどうなろうと食べます。胃のことを考えません。おなかがすいているので、それが食べづらくても、そのままごくりとのみ込んでしまい、病気になったのです。
お父様はそのことを既に知っていました。ですから、普段、御飯を食べる時間よりも三倍ゆっくり食べました。すべて一つ一つ皮を剥いて食べたのです。ほかの人たちは、その食べ物を食べて、消化できないので顔が腫れました。ですから、食べる時は、唾を倍以上も出すようにして、長時間かんで食ベなければなりません。その時、そば一粒一粒、すべて皮をむいて食べたのですが、それが一生忘れられません。
またその上、仕事は重労働をしました。その時、この世で御飯がどれほど貴重なものかを知りました。米一粒がどれほど貴いかを、その時に知ったのです。食膳が出されると、その時のことが思い出されます。
Monday Jun 19, 2023
真の父母経 第172話
Monday Jun 19, 2023
Monday Jun 19, 2023
9 皆さんは、世界に行ける主導的な運動を起こすべき、主体的な一つの団体をつくらなければなりません。これが、一九七五年を中心として出発する国際(伝道)機動隊です。
これから、(伝道)機動隊を先頭に立てて全世界を席巻していくでしょう。イエス様の時代において、百二十門徒は世界的代表の国家型なので、百二十ヵ国に宣教部を設置しなければなりません。ですから、一九七五年からは、その数に該当する私たちの宣教部をつくります
今までは、外国に宣教に行くとき一人で行きましたが、これからは三人ずつ一緒に送り出そうと思います。日本人、アメリカ人、ドイツ人を送りますが、お父様を中心として見れば四人と同じです。このようにして、私たちは超民族的であり、新しい国家の民族になるのです。なぜかというと、既に世界的時代を越えたからです。
私たちは、国家的基準の前に、アダム国家、エバ国家、天使長国家をもてる圏内に立っているので、世界が共同で出発できる時を迎えました。ですから、宣教師を三人ずつ送るのです。天使長国家であるアメリカから出発して日本に行き、その次には韓国で活動をするのです。アジアの天使長国家である中国、ヨーロッパのエバ国家であるイギリスと、天使長国家であるドイツなど、七ヵ国さえ連結させれば、どんな国でも私たちが自由に往来できる道が開かれると見るのです。
10 日本の若者たちにとって、アメリカは第二次世界大戦のときの怨讐国家です。ドイツの若者たちも、やはり同じです。ですから、日本とドイツの若者たちを、最も多くアメリカに来るようにさせました。日本人とドイツ人が、怨讐の国であるアメリカにおいて、自分の国よりもアメリカをさらに愛するようになれば、ここから世界の超民族的な新しい国が誕生するからです。全世界のために、誰かがこのような目標を立てて働かなければならないようになっています。
日本の若者たちが、日本を超越してアメリカでそのようなことをやり遂げることを考えるとき、これは日本の誇りとなるに違いありません。歴史的に、日本とアメリカの関係は非常に複雑です。ところが、彼らが今していることが歴史に残るようになるとすれば、これは将来、日本とアメリカを一つに束ね得る動機となります。このようなことを目標として、日本の若者たちが先頭に立ち、「ために存在する世界」建設のために活動しているのです。これは、皆さんと日本人全体の誇りに違いありません。そして、韓国人と日本人と台湾人この三ヵ国の人々を、アメリカで一つに束ねるのです。そうして、東洋に影響を与え、アメリカを抱えて動き始めるとすれば、日本が救われる道が開かれるかもしれません。台湾や大韓民国の現況を考慮するとき、そのような道を模索する以外には、共産圏から追われる緊急な立場にいるアジアを再生させる道はないと考えるのです。
11 アメリカは天使長国家です。アメリカは、堕落した世界で失ったものをすべてもってきてくくりつけなければならない復帰的天使長なので、すべて抱えているというのです。アメリカは、ヨーロッパを中心として、アベルの立場にあります。ですから、アメリカを中心として、韓国、日本、アメリカ、ドイツの四ヵ国を一つにするのが、神側にとって最も容易な道だという結論が出てきます。それゆえ、お父様が、韓国ではこれを一つにすることができないので、世界的舞台を中心として、自由世界の中心であるアメリカに来て基地を築かざるを得ないというのが原理観です。
私はここに来るとき、日本人を連れてきました。その次には、ドイツ人を連れてきました。その次には、お父様とアメリカ人です。ですから、四ヵ国を連結させる作戦をせざるを得ません。ところが、ドイツ人、アメリカ人がするのではなく、日本人がするのです。日本人がすべてしなければなりません。エバがしなければならないのです。日本は母の立場です。日本が二人の息子の国家を復帰しなければなりません。その国々の中で、アメリカは天の側であり、ドイツはサタン側です。ですから、アメリカで、日本の食口たちがアメリカの人たちとドイツの人たちを抱いてあげるのです。お父様はアダムの立場です。日本はエバの立場です。これは自動的なペアです。(アメリカ人とドイツ人を抱いた)そののちに、アダムとエバが一つになるのです。そのようになれば、アダムであるお父様が、その三人を抱くのです。そうして、二人の息子の立場にある国々を抱いてこそ、私たちは本郷に行くことができます。それが原理観です。お父様が百二十七ヵ国に宣教師を送り出すときも、アメリカ人ドイツ人日本人を送ったのですが、「あなたたちは一つにならなければならない。日本人を中心として一つになりなさい」と言いました。それは、命令されてするのではなく、自動的にしなければなりません。日本人宣教師は、アメリカと一つになり、ドイツを一つにしなければなりません。
12 今や全世界は、秋の季節の収穫を待っています。今までは統一教会に反対しましたが、これからは統一教会に反対してはいけません。統一教会に反対する雰囲気が、完全に消えています。世界は収穫の役軍を呼び求めています。神様は今回の機会に、収穫の役軍を動員することを願っています。人類は収穫の役軍を待っており、神様は収穫すべき役軍を送り出すことを願っています。ですから、皆さんの決心の上にお父様の決心を連結させ、代わりに行こうという決意をしてほしいというのです。お父様の伝統的な思想を受け継いで、新しい第二のレバレンド・ムーンになろうという決心をしなければなりません。そうすれば、お父様はいなくなっても問題ありません。ですから、全世界の統一教会の責任者たちと、宣教部で生活している宣教国の代表たちが、皆さんのような決意をすることにより、天地と霊的世界が連結されるという事実を宣布します。このような契機が設定されたという事実は、世界史的なことです。これは目に見えませんが、世界史的な出来事です。今からは、皆さんが第二のレバレンド・ムーンです。ですから、迫害を受け、困難なことがあるとしても、自分を中心として考えるのではなく、お父様を中心として考えなければなりません。第二のレバレンド・ムーンとして、「お父様はこのような立場で、どのようにされただろうか」と、常に考えなければならないのです。これが生活様式です。
13 世界に広がっている数多くの統一家の子女たちは、天の父母様を中心として、心情的な絆を結束させなければなりません。ここで与え合うその思いは、人間世界のいかなる心情の内容よりも、国家や天宙を中心とした膨大な心情的絆によるものでなければなりません。そのようになれば、自分を中心として神様と与え合うその心情的基盤は、「万民が通過しても、その方向が交わることはない。進み行く途中で切れることがない」と言える確固たる場になることができます。言い換えると、韓国と外国の宣教本部を中心として見れば、韓国を通した摂理の関係がその宣教本部を通して伝達されるときには、支障がないというのです。そのように伝達されることを願い、また伝達されれば、それを自分の国の全土に拡張させたいと思うのです。このように確固不動たる心情の橋が連結されているとすれば、その橋を通して、歴史と世界に新しい天運を引き入れることができます。このような点で、韓国であれば韓国を中心として、摂理的な立場から見るとき、中心は一点しかありません。その中心の支え、あるいは基盤が傾いてはいけません。これが傾けば、かえって破綻の要因になるのです。
宣教師たちの試練
世界の至る所に宣教師が派遣されるとともに、迫害も伴った。特に共産圏国家では、宣教師たちが地下で命を懸けて闘った。一九七六年一月二十三日、フランス・パリのヴィラ・オプレ教会で爆破事件が発生し、多くの食口が重軽傷を負った。フランスの食口たちは、エッフェル塔からトロカデロまで力強い抗議行進を行うなど、ヨーロッパの各教会の支援を受けて、三月まで講演と屋外集会を開催した。このような渦中で、一月二十九日、三百人以上の市民デモと襲撃により、一つの伝道所の器物が破損したこともあった。一方、一九八〇年十二月十八日には、笹本正樹・タンザニア宣教師が殉教するなど、宣教師たちが各国で相次いで苦難を受けたのである。
14 一九七六年(当時)、アフリカまで百二十七ヵ国に宣教師が出掛けています。しかし、四ヵ国からは追放されました。それは、共産党と闘ってそのようになったのです。ほとんどが共産国家です。ですから、百二十三ヵ国に行っているのですが、出ている最前線の宣教師たちは、困難なことに遭うときに涙を流して祈れば、すべて啓示で教えられるのです。
皆さんも啓示を受けますか。そのような体験がなければ、統一教会員ではありません。一〇〇パーセント、教えてくれるようになっているのです。統一教会を信じない人は、いくら説明しても分かりません。
15 一九七五年と七六年は、私たちに最高の迫害があった時でした。七五年に宣教師をすべて送り出しました。このようなことが摂理を短縮させるのです。一九八一年までにすべきことを、七六年までに短縮させるのです。その時は、全世界が統一教会に反対しました。百二十七ヵ国に宣教師を送ったところ、父母様が反対を受けると同時に、宣教師が監獄に行くという出来事も起きました。
16 お父様が皆さんを苦労させればさせるほど、神様は助けてくれます。霊界が助けてくれるというのです。外国の宣教師たちが監獄に入れば、神様が教えてくれます。それは本当です。事実です。私はよく知っています。私が一生の間、そのような困難にぶつかるたびに、神様が現れて、助けてくれました。その時が、私には誇らしい時であり、黄金時代でした。私には最も秘密めいた時でした。それは、私だけが知っているのです。
17 一九七五年に全世界的に派遣された宣教師たちが迫害を受けましたが、それは、一気に越えていくための出来事です。「統一教会はアメリカだけにあると思っていたのに、私たちの国にもあるのだな」と言われ、話題になりました。日本人、アメリカ人、ドイツ人、この三ヵ国の人々は、互いに怨讐です。彼らが一つにならなければなりません。また、今や新しい時代において、摂理的な立場から、その人々が使命を果たさなければなりません。ですから、世界を代表して、迫害を受けるのです。アメリカで立ったうわさが、各国に伝わります。アメリカで「良い」と言えば、みな「良い」と言う時代になりました。ですから、今や、一九七七年からは、すべて方向を変える運動をするのです。このようにして方向を変えれば、伝道するのは簡単です。そのようになれば、八十四人ほどなら、私であれば一週間以内にみな伝道してしまいます。一週間、修練さえすれば、すべて終わるのです。できるだけ、そのような時をつくり、皆さんが伝道を簡単にできるようにするために、今、このことをしているのです。
18 一九七六年まで、世界が統一教会に反対しました。世界全体が反対しなければなりません。ユダヤ教からキリスト教、その次にはイスラーム、ヒンドゥー教など、すべての宗教とすべての国の国民、共産世界までがそこに力を合わせ、総攻撃を仕掛けなければならないのです。そのようにしなければ、全体から勝利したという条件を探し出すことはできません。それが、一九七六年を中心として、アメリカで統一教会が繰り広げた一大闘争の歴史です。
一九七五年に世界の百二十七ヵ国に宣教師を送ると、世界がくるっとひっくり返りました。アメリカが大使館を通じて各国で反対させることにより、世界の統一教会の宣教師たちは、十字架の試練を受けるようになるのです。追いやられ、ありとあらゆることをされるのです。それは、サタン世界を否定することになります。私が否定しなくても、サタン世界が私を攻撃することによって、否定された立場に立つようになるのです。
Sunday Jun 18, 2023
真の父母経 第171話
Sunday Jun 18, 2023
Sunday Jun 18, 2023
21 今まで、皆さんが父母様のみ意を受け入れ、内外的に様々な方面で努力しながら苦労してきたことを、日本をよく往来する指導者たちの話を通してたくさん聞いています。私は本当に、どのようにすれば皆さんを慰労し、励まして、少しでも力になれるのか、たくさん考えてみました。
人類歴史は栄光で出発しなければなりませんでしたが、アダムとエバの堕落によって、恨多き復帰歴史として出発しました。このような歴史を考えてみるとき、一人の生涯が、迫害と苦難と絶え間ない受難の路程を経て、今日の世界の統一教会の基盤として広がるまで、言葉では表現できない隠された事情が多くあったというのです。一言で言って、涙が止めどなく流れる中で、身の置き場もない血と苦痛の歴史であることを、皆さんは体験したでしょう。サタンは私たちに余裕を与えません。少しも譲歩することがありません。今回、アメリカにおける裁判を、皆さんは詳細に知っているでしょう。必ず、天が勝利されるというのです。
22 一九九二年に父母様が日本を訪問したのは、韓国と日本、アダム国家とエバ国家が一つになり、アメリカとドイツが一つになるようにするためです。それ以外のすべての国々は、地上天国の一族王国です。今まで、長子権、王国権をもっていませんでした。直系の長子権をもって、万人の歴史を指導して余りある伝統的な基準を立てなければならないというのです。天的な愛、真の愛を植えて定着することにより、一万年を越えても変わらない基盤を残すことが、神様の理想です。そのことを日本国民に再教育しなければなりません。
日本は国にとどまらず、真の父母と一つになって、世界に跳躍することができなければなりません。日本が今から、経済的に祝福を受けた基盤の上で、精神的な内容を備えるようになれば、心身分裂の悲劇の歴史が終わり、心身が統一されて完成実体を成し遂げた国になるでしょう。
第三節 世界宣教師の派遣と受難
世界宣教国の拡張
一九五八年に日本、五九年にアメリカで開拓伝道が行われたのに続き、世界宣教が本格化したのは、六五年の真の父母様の第一次世界巡回以降であった。第一次世界巡回をきっかけに、イギリス、イタリア、ドイツ、オーストリア、オランダ、ヨルダン、ブラジルなどの地に宣教師が派遣された。その後も宣教師の派遣は続いたが、一九七五年二月、日本巡回中に日本の教会本部で開かれた世界宣教師会議で、真の父母様は、世界九十五ヵ国に宣教師を派遣することを決定された。これにより、五月五日付で本格的に宣教師が派遣され、百二十七の宣教国が確定し、その後、百九十五ヵ国に統一教会が設立されるなど、世界宣教の歴史に新たな記録を打ち立てたのである。
1 私たちは、世界を救わなければなりません。一九七四年までに、百二十ヵ国に宣教師を派遣しなければなりません。これは必ずしなければならないのです。それを準備するために、お父様は世界四十ヵ国に百二十ヵ所の聖地を定めました。第二次七年路程中に、そのようなことを果たさなければなりません。
誰が派遣されるのでしょうか。祝福家庭を送れば、迫害がより少ないでしょう。ですから、他の食口たちよりは、祝福家庭を送らなければならないと考えています。しかし、もしふさわしい祝福家庭がいなければ、その国で生まれた父母や祖父母がいるなど、その国と特別な関係がある食口を選抜して送るでしょう。その国と何かしらの血統的関係を結んでいる食口がいれば、その食口を派遣します。
第三次七年路程に入れば、私たちはこの百二十ヵ国を基盤として、世界に進んでいかなければなりません。ですから、この第二次七年路程の間に、第三次七年路程を準備しなければならないのです。
2 一九七五年には、百二十ヵ国に三百六十人の宣教師を送るでしょう。今までは一人で送り出しましたが、これからは三人ずつ送るでしょう。一人は日本人、一人はヨーロッパ人、一人はアメリカ人で構成します。ヨーロッパ人千人で一チーム、アジア人千人で一チーム、その次に、南北のアメリカ人千人で一チームとして、国際(伝道)機動隊をつくります。そうして、三千人の国際(伝道)機動隊が回りながら、一つの国に一ヵ月ずつ行って、千人ずつ伝道する運動を強力に推し進めるでしょう。一チーム千人ずつですから、三千人が一ヵ月に一人ずつ伝道しようというのです。少なくとも、三ヵ月に一人ずつは問題ないと考えます。いくらできなくても、三ヵ月に一人ずつは伝道できるのです。ですから、急進的に統一教会の食口が増えていきます。
そうして、現在、国際(伝道)機動隊の中で、ドイツ人であるとか、フランス人であるとか、優秀な人々を、今後、国際的な宣教事業に輩出できるように準備しています。彼らは三年間、宣教活動をしなければなりません。三年あれば、完全に基盤を築くことができるというのです。
3 宣教師を送るとき、一国の人だけを送るのではありません。ドイツ人、日本人、アメリカ人、三ヵ国の人を一度に送って問題を起こす宣教運動は初めてです。ですから、その国で問題になれば、これは世界的な問題になります。その国が日本人に反対すれば、日本人もその国の人に反対するのであり、ドイツ人に反対すれば、ドイツ人もその国の人に反対するのです。全世界的に引っ掛かっていくというのです。ですから、全人類の讒訴条件から免れることができません。私は人類を救ってあげ、人類に希望を与え、善の運動を展開するために送るのです。ところが、それに反対するようになれば、反対した人が引っ掛かるのであって、善のために生き、善を支持するように導いた人は、引っ掛からないというのです。
4 イエス様が百二十門徒を中心として出発した基盤のもとで、キリスト教が世界的な出発をしたのと同じように、統一教会も百二十ヵ国に三人ずつ宣教師を送って、世界的な出発をしなければなりません。一九七五年四月、遅くても五月中旬までには、すべて送り出すでしょう。イエス様を中心とした三弟子のような四位基台の形態を形成したものを、全世界に広げておく作戦をするために、一九七五年に、百二十ヵ国に宣教の道を開かなければなりません。
そのようにしてこそ、今から国家基準を中心とした基盤と世界の横的基盤が相対的関係を結び、すべての霊が再臨して世界に協助できる基盤ができるのです。ですから、国家基準がなければなりません。そのようなことをここで総括的に蕩減してあげてこそ、すべての霊たちが地上全体を自らの活動舞台にして、自由に活動できるのです。
5 世界のキリスト教全体が一つになり、強力な組織を整えて国をコントロールできる基準になってこそ、神様のみ旨が成就されます。神様のみ旨の前に立てるのがアベルなので、アベルの立場にさえ立てば保護を受けるのです。ですから、そのキリスト教を中心として神様のみ旨を成就できるのですが、そうでなければ神様は離れてしまうというのです。
神様が打つとすれば、キリスト教を先に打ちます。今がそのような時です。カイン・アベル問題を中心として、世界の問題がこのように解決されていかなければなりません。それが神様の観点です。滅びてはいけないので、神様は、一つの団体がこのような使命に責任をもつことを願うのです。その団体が統一教会です。
このような実情が私たちの目の前に迫ってきたのですが、この事実に体と心でしっかりとぶつかり合って防ぐ責任を、誰が負うのかというのです。私たちが世界百二十ヵ国に宣教師を送りこのことをしようというのです。ですからアメリカを中心として、強力な体制を形成していかざるを得ないのが私たちの立場です。アベルの世界的版図を再確保しようというのです。
6 統一教会は、今まで国家的な使命を目標としてきましたが、これからは世界的な使命をもって展開する時なので、私たちの本部にいる祝福家庭の皆さんが責任を果たさなければなりません。ですから、三十六家庭から七十二家庭、百二十四家庭は、可能な限り第三次七年路程で、世界を代表して十字架を負うための先頭に立たなければならないのです。
三十六家庭、七十二家庭、百二十四家庭は、イエス様を中心とした国家的基盤の十二使徒と七十門徒、百二十門徒を象徴するのです。七十門徒は国家代表であり、百二十門徒は世界代表なので、百二十四家庭までは世界的責任が内外に連結されています。ですから、世界的な受難の途上で先頭に立って進まなければなりません。それゆえ、世界宣教は、み旨から見れば、本来、百二十四家庭、七十二家庭、三十六家庭が行かなければならないというのです。
7 なぜ日本人、アメリカ人、ドイツ人を宣教師として送るのでしょうか。今、統一教会が大韓民国を中心として、平面上で復帰すべき国家があるとすれば、それは日本、アメリカ、ドイツです。これらの国家を連結させれば、共産圏までも世界から追放できると考えるのです。
ですから、このような世界史的な責任を背負わなければならない国々が日本、アメリカ、ドイツなので、これらは今まで、復帰の使命において家庭が備えられなかった、言い換えれば、三十六家庭ができず、七十二家庭ができず、百二十四家庭ができなかったことを、世界的に出ていって代わりに蕩減しなければなりません。そうして、今後、それらの家庭が立つ位置のために、犠牲を覚悟して、代わりに進み出なければならないというのです。
国家が違い、民族が違いますが、彼らが私たちの家庭を代表して宣教の最前線に立ったという事実を知って、第三次七年路程が終わる時まで、皆さんの家庭が一致団結し、彼らと一つにならなければなりません。そうして、世界の運勢を回しておかなければならないのが、摂理的な観点から見た第三次七年路程です。ですから、できれば、彼らを代表し、彼らを総括的に指導できる体制を三十六家庭からつくらなければなりません。
韓国で、世界の六大州を巡回できる巡回師制度をつくり、それを次第に拡大して、その宣教部が発展するに従って三十六家庭を代表として投入し、七十二家庭を代表として投入し、百二十四家庭を代表として投入して、七年路程で、内外で一つになるようにし、世界復帰の運勢を回しておかなければなりません。これが、皆さんの家庭を中心とした第三次七年路程です。このような緊迫し、息詰まる歴史的な転換期に置かれているというのです。
8 私たちが世界的基盤を築くために、百二十ヵ国に宣教師を派遣する時、日本人、ドイツ人、アメリカ人を送りました。韓国人を送れば良かったのですが、その時、韓国はパスポートを取得するのが難しく、外国に送り出すことができませんでした。統一教会で「何々をする」と言えば、「駄目だ」と言われるのは明白です。ですから、仕方なく日本人、ドイツ人、アメリカ人を送ったのです。
彼らはすべて、第二次世界大戦の時には、互いに怨讐関係でした。彼らは、世界各国に派遣されていくのですが、煉瓦造りの家や豪華なビルに住むようにはなっていません。小さなテントで身をかがめて暮らすのです。「あなたたちがその国の民族の生命を指導しようとすれば、彼らよりもっと苦労しなければならない。あなたたちはいかなる困難があっても、一つにならなければならない」と話しました。そのようにして、その三人のうち一人は教会の責任者、一人は経済の担当者、一人は言論界の責任者として活動しなさいと訓示して送ったのです。
Sunday Jun 18, 2023
真の父母経 第170話
Sunday Jun 18, 2023
Sunday Jun 18, 2023
一九七四年、四度にわたる日本訪問
真の父母様は、一九七四年二月一日、アメリカのホワイトハウスでニクソン大統領と会談されたのち、イギリスのロンドンを経由し、五日に日本を訪問して、二月八日まで滞在された。そして、四月二十二日には、二度目となる日本訪問をされ、四月二十五日まで滞在された。続いて五月六日から十三日まで、三度目となる日本訪問をされ、七日に東京の帝国ホテルで「希望の日」晩餐会を主宰された。この日の行事では、大蔵大臣と農林水産大臣などの閣僚と、四十人の国会議員をはじめとする千八百人以上の各界主要人士が参加する中、真のお父様は、「ために生きる」というタイトルで講演をされた。また、アメリカで四十ヵ都市大講演会を終え、この年の十二月二十五日から二十九日まで、四度目の日本訪問をされた。
13 世界の問題は、各国が互いに求める中心的基準が立っていないために生じます。もし、世界万民が慕い、求める核心を得られるとすれば、そこから新しい方向を見いだすことができます。統一教会は、日本で最も難しいことに責任をもとうとしています。動揺する日本で、動揺しない希望をもち得る基準を今、立てなければ、もう遅いのです。
ソ連やアメリカも解決できない問題を解決できる道を探し出した人が、正にお父様です。今から何十倍の数を、どのように集めますか。個人伝道も必要ですが、団体伝道も目標に定めて行わなければなりません。今、どれくらい緊急にキリスト教を動かせるでしょうか。団体を動かさなければなりません。日本の将来は、待ってくれません。日本を中心に、伝統の基準をどれほど積み上げるか、世界の中心を誰が養成するかが重要です。日本の若者を立て、世界の中心的伝統基準を立てようというのが、お父様の考えです。
14 今まで、日本の教会では信仰基準が間違って整理されていました。カインがアベルに屈服すればよいのでしょうか。もちろん、絶対服従させるのはよいのです。しかし、それだけでは通じません。カインを服従させようとするなら、自分自身(に投入すること)の三倍以上を投入しなければなりません。そのようなときに、一つ復帰されるのです。これが原理原則です。なぜなら、蘇生と長成はサタンがもっていて、完成基準が神様の基準として復帰の基台になっているからです。三倍投入すれば一つ戻ってくるのが、復帰路程の原則です。
15 父母様が地区長、あるいは教会長に任命した人が、「私はアベルであり、あなたたちはカインだ。直ちに服従せよ」と言ってはいけません。父母様が公職者を任命すれば、「アベルになりなさい」ということであって、アベルになったから任命するのではありません。人事措置は、「アベルになることを期待」する任命であって、「アベルになった」という任命ではありません。そのような理由ゆえに、日本教会が発展できなかったのです。多くの人々が心情的に傷つき、離れるからです。このような現実的問題を確かな原理的観点で解決しなければ、取り返しのつかない問題が起きるでしょう。私たちの行くべき道は忙しいのです。死ぬ前にこの蕩減の道を清算していかなければ、神様の元に行くことができません。まず信仰の基台を勝利した土台の上で、実体基台を勝利しなければなりません。実体基台は、サタンを自然屈伏させなければ、勝利できません。神様が旧約時代、新約時代、成約時代の三時代を通して得ようとされたアダムの実体を、現実世界で成し遂げたという基準を立てようとすれば、迫害を受けても離れない三人の弟子をもたなければなりません。
16 なぜ、日本の統一教会が発展しないのでしょうか。皆さんの信仰姿勢がよく確立されていないからです。地区長たちの観念的意識は、天的に通じる基準に立っていません。地区長は、命令だけしてはいけません。寝るときも、食口たちをまず寝かせる父母の立場に立たなければならないのです。良いものがあれば、食口たちにまず与えなければなりません。良い服があれば、自分が着てはいけません。これが原則です。食口のために真心を尽くして与えたのか、涙を流してみたのか、手を握りながら自分が責任をもって救ってあけようという心情圏に立ってみたのか、反省しなければならないのです。原理的な指導方法をいつも考えなければなりません。カイン・アベルの原理を誤って適用すれば、とんでもない結果が現れるのです。原則的方法を適用し、原則的な発展をするのが原理です。基準を立てなければ、原理的結果が現れません。そのようにするためにも、食口が必要です。
皆さんは、氏族メシヤにならなければなりません。氏族を救うメシヤになることが重要です。開拓伝道をする以上に真心を込めて、父母と兄弟に侍り、必ず一家と一族を復帰しなければなりません。数を増やす重要な位置に立っているのは、青年ではありません。
壮年たちは、社会的基盤をもっています。親族をいつでも導ける基盤があります。男性は男性の親族、女性は女性の親族と基準を合わせれば、数百人まで集められる条件をもっているのです。このような基盤は、青年に期待することはできません。統一教会の使命を果たすためには、これを守り得る数が重要です。数が少なければ、国に影響を及ぼすことができず、十分に防備することもできません。
今後、日本を動かすためには、社会的影響力のある壮年を伝道しなければなりません。ですから、原理を学ぶ以上に、氏族を復帰するために努力しなければならないのです。
18 祖国を離れ、他国でいろいろと環境的に困難な立場で、韓国の同胞の学生である皆さんが闘ってきたことを、お父様も知っています。学生時代、日本で勉強したので、誰よりもそのような心情がよく分かります。主権を失った国の国民が感じる悲しみを、ここにいる人々はよく分からないでしょう。
光復以前に生まれた皆さんの父母たちは、自分なりの考えを通すことのできない苦しい立場に置かれ、環境的にも主体的なビジョンをもったり、主張をしたりすることのできない不遇な立場で、様々な苦労をしてきたことを、皆さんは知らないでしょう。しかし、お父様はよく知っています。お父様は日本統治時代、日本の帝国主義に反対して地下運動をした経歴もあります。
国を愛せない人は、神様を愛することができません。国を失った人は、神の国を継承するようになっても、結局、それを失わざるを得ないことを、学生の時から考えていました。
皆さんは韓民族の血統を継承した人々ですが、この日本の地で暮らしています。皆さんの人生は、疎外され、苦しい生活の連続だったので、本国の韓国人とも少し違うでしょう。日本の中で信頼される人にならなければなりません。
韓国人同士で集まった場合、建設的な話よりは、悲観的で批判的な話ばかりすることが多くあります。そのような不平を口にする前に、まず自分が熱心に働き、周囲から尊敬を受けられるように努力しなければなりません。死の境地を越えても、神様の信頼を受けられる青年になるように、訓練しなければなりません。
一九七五年以降の日本訪問
真の父母様は、一九七五年一月二十日から二十二日まで、千八百双の祝福式に参加する日本食口たちのマッチングのために日本を訪問されたのに続き、二月十日から、日本の東京にある武道館で開かれた「希望の日」フェスティバルで演説するために日本を訪問された。
特に十二日には、世界宣教師会議を開催し、九十五ヵ国に宣教師を派遣することを決定された。そして、一九七八年九月二十日から二十五日まで日本を訪問され、当時の埼玉県の神川村で、千六百十双のマッチングと約婚式を主管された。
また、一九八三年当時、アメリカ政府は、真のお父様を社会的に葬り去るため、脱税容疑で起訴していた。そのような深刻な時に、日本教会の食口たちを激励するため、真のお母様がお一人で日本を訪問され、三月十三日から二五日まで滞在された。一九九二年三月二十六日、真の父母様は、日本の「北東アジアの平和を考える国会議員の会」の招請により、十四年ぶりに日本を訪問された。特に三月三十一日、東京のホテルニューオータニで午前は国家的指導者らと会談するなど、過密なスケジュールをこなし、四月一日に帰国された。
19 家庭教会は、父母様が世界的に勝利し、すべての氏族・民族・国家的基準を統合して縮小した世界を代表する基盤です。それは、世界の主権を縮小した基盤であり、世界人類を縮小した基盤であり、各民族を縮小した基盤です。ですから、ここで勝利した場合は、カイン圏家庭だけでなく、民族、国家、世界まで通じるのです。故郷に帰っても、それは世界まで通じるアベル圏、勝利圏になります。
家庭教会は、今から三年間、皆さんが完遂すべき目標となります。今回、父母様が日本を訪問したのは、そのようなシステムをつくるためなのです。父母様には、これをはっきり教えてあげるべき使命があり、皆さんには、はっきり知るベき使命があります。三百六十家庭の基盤を中心に、氏族復帰、民族復帰へと拡大していかなければなりません。
20 皆さんは、神様のみ前に、果たして面目を立てられる人だったのかを、考えてみなければなりません。復帰の世界的な開拓の道を父母様が歩んでいるのに、自分はどんな基準で父母様に向き合ってきたのか、冷静に批判し、きょうの位置をはっきりさせなければ、あすの勝利を迎えることはできません。国家的な側面で、日本がアダム国家に対応するエバ国家の位置に立っているとするならば、父母様が何らかの嫌疑を受けたり、苦難の道を歩んだりしてはいけないという観念をもっていなければなりません。堕落したエバが歴史的な過ちを犯したことを考えれば、その生涯全体を懸けて、世界を代表し、父母様の心情にたった一つの点でも傷を与えたりしないという思いをもたなければならないのが、エバ国家である日本の立場です。不平を言ってはいけないという意味です。完全否定の姿勢で、伝道の最前線に立たなければなりません。このような原則があれば、今すぐに完成することはできないとしても、未来においては完成できます。それは、父母様が保証することができます。皆さんは、歴史を延長して完成するのがよいでしょうか、父母様が生きている時代に完成するのがよいでしょうか。父母様が生きている時に完成するためには、必死に身もだえして力を養わなければなりません。
今日まで、歴史的に宗教を信じて霊界に行った人々は、いくら努力しても、現代に再び生まれることはできません。今の時代は、他のどの時代とも換えられない価値ある時代です。それを考えるとき、私たちは、この地上で父母様に直接お会し、このように教育を受けながらみ旨を成し遂げていくという事実に、感謝しなければなりません。
Saturday Jun 17, 2023
真の父母経 第169話
Saturday Jun 17, 2023
Saturday Jun 17, 2023
第二節 真の父母様の日本特別巡回
真の父母様家庭の日本特別巡回
真の父母様は、一九六五年の第一次世界巡回(真のお父様のみ来日)と、一九六九年の第二次世界巡回、一九七一年の第三次世界巡回の際に日本を訪問され、それ以外にも、数回にわたって日本を訪ねては、食口たちを激励された。特に、一九六七年六月十二日から八月十日まで、真の子女様と韓国の幹部を帯同し、日本を訪問された。
この日本訪問は、真の父母様の伝統相続に焦点を合わせたものであった。具体的には、第一に真の父母様のみ言、特に『原理講論』の相続、第二に信仰の相続、第三に祝福の恩賜の相続、第四にエバ国家としての使命完遂などであった。真の父母様は、六月十七日から二週間にわたって、中心幹部修練会を開催されたのに続き、七月八日から二十一日まで、地方巡回をされた。
1 私(お母様)は、皆さんに会った時、言葉で表現することのできない切実な心情でした。心は皆さんといつもつながっていましたが、言葉が通じないことが残念です。言語の疎通問題が今後、日本の統一教会内で問題になると思うのですが、ひとまず心を通じ合わせ、親しくなる期間をもって、似ている面を探し出していくように努力したいと思います。言いたいことはあまりにも多くあるのですが、この胸の高鳴る思いを、言葉ではすべて表現することができません。
2 お父様が一九六七年六月十二日、日本に行った時に感じたことは、信仰の本国に対する日本の食口たちの心を単一化しなければならないということでした。今までは、外国に出ていって宣教活動をする宣教師を中心に動いてきたので、一つの方向に向かって一定に進むことができませんでした。これをそのままにしておけば、時間がたてばたつほど、食口全体に良くない影響を及ぼすだろうと思わされ、また心配にもなりました。
今回、本部の幹部たちを日本に連れていったのは、地方ごとに派遣して、日本の食口たちと心情的な絆を結ばせるためでした。それで、日本に到着して二週間、修練会を開催し、その次は地方を十三日間、巡回しました。そのように過ごしたのちには、日本の重要な工場にほぼすべて行ってみたのです。なぜなら、私たちが宗教的な問題を中心として信仰運動を行うことも重要ですが、今後、韓国の国家発展という遠大な目標を念頭に置いて計画を立てなければならないからです。
それで、現在、日本産業界の実際の状況がどのようになっているのかを見ようと、十ヵ所以上の工場を訪問したのです。そこで感じたのは、韓国もこれからは国を挙げて団結しなければならないということでした。
3 一九六七年に日本に行った時、日本の食口たちの祝福問題について考えました。ところが、日本の食口たちは祝福を受けることは夢にも思っていませんでした。彼らは、もう二年ないし三年してから祝福をしてほしいとのことでした。それで、お父様は非常に満足しました。「自分たち個人のためよりも、心から日本のために生きることができず、心から活動することができなければ、神様のみ前に立つことができない」と言うのです。それはもっともな話です。
このような一つの事実だけを推し量ってみても、今、皆さんに新たな姿勢がどれほど差し迫って求められているかが分かります。したがって、神様が皆さんに対してどれほど大きな期待と願いをかけているかを、はっきりと知らなければなりません。
4 統一教会は、今まで日本民族から弾圧を受けてきました。しかし、お父様は一九六七年に日本に行き、大きな旋風を巻き起こしました。お父様が日本に行くというので、日本の新聞記者たちが私に会見を申し込んできました。国家の高官や首脳たちも、「会おう」と言えば快く応じてくれるので、私も会ってくれるだろうと考えたのです。
彼らはお父様のことを知りませんでした。私は、彼らに会ってあげませんでした。門前で追い払ったのです。すると、彼らは悔しく思い、あることないことを言いながら、統一教会について騒ぎ始めたのです。結局、一九六七年の日本言論界で話題の中心になりました。統一教会に関する内容がトップ記事になったのです。
5 お兄さんはお父さんの代わりであり、お姉さんはお母さんの代わりです。そのような気分をどれほどもつかが問題です。兄弟姉妹の間では、自分を中心として相手を批判しやすいからです。このような限界をどのように克服するかが、日本を離れるに当たり、心配されることの一つです。どのようにすれば、教会の指導者を父母様の分身として感じられるのでしょうか。教会の責任者を自己中心的に見つめず、神様と同じ立場から見つめなければなりません。教会責任者の成長過程や学歴などを見るとき、自分より優れていないこともあるかもしれません。ある面では、教会責任者が自分に学ぶ立場に立つべきときもあります。そのようなとき、普通の人々は、責任者を一から十まで批判するものです。お父様はそのような文化になることを憂慮しています。日本の教会に、父母のような心情をもった食口がどれほどいるかが重要です。お父様は、そのような食口たちが多くなることを願っています。
6 共産党が問題です。まず先に、韓国が立ち上がり、共産主羲に対して精神武装をしなければならないので、徹底的に教育させました。今や韓国が勝共の基準を確立したので、日本も今後、勝共問題を解决する出発点をつくらなければなりません。日本は様々な面で、重要な位置にあります。摂理的に見れば、韓国と日本はアダム国家とエバ国家です。堕落は、二人のうち、エバが先にしました。エバが先に、サタンにだまされたのです。現在、日本はそのような立場に立っています。したがって、日本が自分を中心とした思いで動いてはいけません。エバが、エバ自身だけのことを考えて動くのではなく、アダムと相談しなければならなかったのと同じです。日本の若者たちの中には、何も知らずに、共産党や左翼に友好的な人々が多くいます。そのような見解からすれば、私たちは重大な責任を担っています。私たちは共産党に対して、理論的に正面から立ち向かわなければなりません。共産主義に対して、民主主義が優秀であることを見せてあげなければなりません。今までは、ずっとアメリカが後方を守ってくれたために安全でしたが、今後、いつでも無防備状態に置かれ得るのです。そのようになれば、いつやられるか分からないというのです。中共がいて、ソ連がいるので、日本としても、きちんとした計画をもって、至急に対応しなければなりません。
7 東京に行ってみると、日本共産党の看板が赤い文字で書かれ、堂々と掲げられているのを街で目にすることができます。また、彼らは真昼にも東京駅の前や渋谷駅の前で、自信をもって共産党の宣伝をしています。日本の国会でも、共産党員たちは社民党と手を結び、自民党に対して闘争を展開しています。自民党が発議したものにはすべて反対するなど、国会でも共同作戦を行っているのです。彼らがそのようにするのは、日本の共産主義者と労働者、農民全体を扇動して、彼らを一つの道具として利用し、地下基盤を強固にしようというところに、その目的があります。共産主義者たちは、そのようなことに血眼になっているというのです。
8 お父様が日本を巡回するとき、どんなことがあったでしょうか。日本の原理研究会の学生たちが、学校まで辞めて「日本を救わなければならない」と言いながら、開拓伝道の活動をしているのですが、このことについて新聞ごとに大きな話題になっていました。彼らの父母たちが、それについて新聞社に、一方では反対する投書を行い、一方では賛成の投書をしていたのです。特に、ある新聞では、統一教会に反対する内容ばかりを報道しました。
それで、私たちは、「この新聞は左翼新聞なので、勝共路線をとる統一教会が思想的に自分たちと敵対する立場であるがゆえに、私たちの教会を謀略にかけようとしている」と主張しました。すると、また違う新聞は、「統一教会に反対する報道内容は、すべて事実とは相反する」と報道したのです。このように、言論機関にも私たちに反対する側と支持する側があります。
私たちを支持する新聞は、父母たちが私たちに賛成する投書の内容を報道しています。その内容は、「青年男女たちを必ず統一教会に送らなければならない。今まで統一教会に反対した新聞の記事は、すべて偽りだ。私たちの息子、娘は、そこに行って、これこれこのような点が良くなった」というものでした。それで、お父様の名が毎回、出てくるようになったのです
一九七三年、三度にわたる日本訪問
真の父母様は、一九七三年七月八日に日本を訪問され、七月二十二日まで滞在された。この期間中、真のお父様は、七月十一日に狭山公園で静岡以北の食口たちを対象にみ言を語られたのに続き、十二日には兵庫県の宝塚研修センターで、名古屋以西の食口が集まる中、集会を主宰された。また、真の父母様は、八月七日から十日まで、二度目の日本訪問をされた。そして、十一月十七日から二十四日まで、この年、三度目の日本訪問をされ、第二回「科学の統一に関する国際会議(ICUS)」で演説をされるなど、多くの行事と集会を主管された。
9 日本は、二年以内に運命の審判を下さなければなりません。私たちは、いくつかの道を行くべき、重要な時点に立っています。後退することはできません。死を覚悟して、前進しなければなりません。作戦を変えなければならず、方向を転換しなければならない緊急事態に入っているのです。
改めて、決意を固めなければなりません。目的に向かって突進しなければ、日本は危険です。お父様が話したとおり、日本の情勢は流れていっています。アジア情勢も同じです。時間がさらにたてば遅いのです。一時間が惜しいのです。一時間、努力しなければ、数千年が飛んでいってしまう、悲惨な運命に置かれます。この一時間、一瞬が、危機に直面しているのです。皆さんにすべてがかかっています。
10 日本はアジアに連結される大陸を慕っています。その梯子であり、根拠地は韓半島しかありません。しかし、韓半島の上の方には北朝鮮があり、周辺ではソ連と中共が待ちかまえています。日本が被害を受ける瞬間、アジア全体が被害を受ける可能性があるのです。日本の使命は、エバ国家の使命です。自分が飢えても、アジア民族に経済援助、心情的援助をすることのできる国にならなければ、日本の将来はありません。それは当然の話です。「統一思想」を受け入れれば、日本民族は世界的な民族になることができます。日本は世界の先頭に立つ民族になるでしょう。新婦がお嫁に行ってよく尽くす場合、家のすべての世論(支持)が集中する主人になるのと同じです。ですから、日本は真の父母様と天に忠誠を尽くさなければなりません。それしかありません。使命を果たせば、日本は滅亡しないのです。
11 お父様が神様であれば、ここに集まった日本の若者たちを死ぬほど追い立てるでしょう。日本のために死ぬとすれば、その人によって、日本が本当に祝福を受けられるからです。神様は、万民のために死んだイエス様のように、犠牲となる人を祝福することができます。皆さんは歴史始まって以来、誰よりも深刻な立場で、強い愛国心と忠誠心をもって公的な立場に立ち、日本民族のために先頭に立つことを願います。どれほど素晴らしいでしょうか。どのみち一度は死ぬ人生をそのように生き、それ以上の真心を尽くした愛の心で死ぬという人がいるとすれば、永遠にこの一人を通して、神様は日本を祝福せざるを得ません。神の国は、皆さんの中からよみがえるでしょう。
12 日本は、アメリカ、フランス、イタリアなど、西洋文明圏に対して新しい先駆者となる東洋の代表国家になり得るでしょうか。日本は、「エコノミックアニマル」と呼ばれています。これは、気分の悪い言葉です。世界の多くの国が、世界の中に多くの名前を残してきましたが、日本は何を残しているでしょうか。日本は、日本のために生きています。このような日本人が、日本のために生きるのと、世界のために生きるのとでは、どちらが素晴らしいでしょうか。
日本人が世界のために生きようとすれば、過ぎ去った歴史を蕩減し、新しい伝統をつくらなければなりません。先祖たちが誤ったすべてのことを正していかなければなりません。ですから、皆さんは歴史的に先祖が犯した罪を蕩減復帰しなければなりません。現代の日本が犯した罪も、蕩減復帰しなければなりません。そのようにしてこそ、私たちの時代が来るのです。過去を蕩減できなかった人は、自分の理想的な現実を迎えることができません。日本がために生き、血と汗と涙を流しながら真の基準に符合する実績をもつことが重要です。完全投入しなければなりません。
Saturday Jun 10, 2023
真の父母経 第162話
Saturday Jun 10, 2023
Saturday Jun 10, 2023
13 私は、今まで日本の国を動かすために努力し、アメリカの朝野で、新しい文明圏を形成できる雰囲気をつくるために努力してきました。韓国は、韓国自体だけでは、今後、生きていくことができません。三千四百万が団結して北朝鮮の共産党を打倒したとしても、その後ろに残った中共とソ連を克服できないのです。今日の共産主義は、神様に代わり、悪魔を中心とする宗教形態を背景として登場しました。神側の宗教を中心とした統一文化圏の世界国家を形成して、共産主義を屈服させなければ、世界に希望はありません。統一教会の信徒たちが、国家と国民を代表し、民主世界において神側の宗教を代表し、結束して進み出るべき時が、正に今です。韓国の統一教会員たちは、今回の救国世界大会によって、世界に精神的姿勢と誇りを植えてあげなければならないことを忘れてはいけません。正に今、この活動において、韓国の統一教会の食口たちを中心として、世界の統一教会の食口が結集しています。ここで一つとなり、歴史にない、神様のみ旨による一つの「統一思想」を中心とした勝利的旗印を、初めて表すべき場が汝矣島広場における大会です。ここで勝利すれば、世界文明園において、神様が西欧大陸、ナイル川を中心として地中海、ローマ、イギリスを経て、アメリカ大陸で形成した文明圏を、太平洋文明圏に移すようになるのです。
14 汝矣島広場は歴史的な広場なので、今回の救国世界大会は、神様のみ前に歴史的公義の審判を受ける立場に立つのです。統一教会は、それこそ世界史的な神側に立った団体か、民族を生かすことのできる団体か、そうではない団体かというのです。
統一教会の家庭は、民族的家庭を代表して導くことのできる主体性をもったのか、統一教会の人々は、この民族と向き合って主体性を生かし得る個人個人になったのかを、救国世界大会で見せてあげなければなりません。そのような天からの公義の判定を受ける良い機会だというのです。
これだけではなく、世界人類の前に公義の判定を受けた権威を立て得る時であり、民族の前に今まで悲しく恨めしかった歴史的なすべてのものを清算し、新しい受難の代価として善意の功績による恵沢、恩徳を受けられる時だというのです。ですから、この瞬間こそが深刻なのです。
15 救国世界大会には、大勢の人々が集まるでしょう。そして、霊界から数千億が集まるというのです。皆さん一人で一万人にもなれるという決意(をもち)、六十ヵ国を代表する皆さんの国の国民全体が集まったというのです。皆さんの先祖と霊界が動員して、どれほど注目するでしょうか。
皆さんは、「私はフランス人だ」、「私はドイツ人だ」という感情を抜き取ってしまわなければなりません。超民族的な感情をもたなければなりません。神様の名のもとには、そのようなものがあり得ません。ですから、皆さんは、六十ヵ国を代表する代表者として参加したという誇りをもたなければならないのです。
16 一九七五年六月七日、国際(伝道)機動隊を中心として汝矣島で救国世界大会を行った時、キリスト教と統一教会の間に大きな争いが起きました。私たちの(伝道)機動隊は、全世界の若者が参加し、祖国光復のために入城して、反対するキリスト教、反対する主権、反対するその何ものかに対して闘ったのです。
その時は、蕩減復帰をする時です。主権的な基準の前に、今や家庭を取り戻したので、国とぶつからなければなりません。そうして、父母様を中心として、政府と一つにならなければなりません。政府と一つになり、すべてを動かさなければならないのです。国家版図を中心として、釜山、大邱、大田、ソウルの四大都市でキリスト教と統一教会が正面衝突をしました。それで、「今、国際的に後援を受ける中で復興会をしているのに、なぜ反対するのか」と言って、完全にキリスト教を降参させました。このようになって百二十万が集まったのです。
その時、韓国政府も驚きました。六十ヵ国以上の人々が来て、「私たちの信仰の母国を侵犯する時には、私たちが守護する」と宣布したのです。それで、実質的な面において、国と霊肉を中心として私が主導的な位置に立つのです。
17 皆さんが軍隊の訓練を受けるときには、「大韓民国のために」という観念をもって受けましたが、今からは違います。これから皆さんは、伝道して義勇軍をつくらなければなりません。支署長と面長、郡守を動員して義勇軍を編成し、何としてでも彼らを教育しなければなりません。
今後、有事の際には、村に代わり、郡に代わって一つの義勇軍を編成して、何千、何万の人を指導できる自分にならなければならないという気概をもってください。お父様は、この緊急な時に、国際義勇軍をつくって有事の際に備える主導的な基盤が必要なので、指示を下したのです。
今後、統一教会を中心として、キリスト教徒たちとすべての宗教者たちまで糾合し、「義勇軍編成運動をしよう」と主張するのです。その際、郡守と警察署長まで招請し、「これは統一教会のためではない。実権は皆さんが握り、訓練だけ私がしてあげよう。幹部たちの精神武装まで私がしてあげよう」と言いなさいというのです。このようなことをしなければならない時が来ました。
18 イエス様が十字架で亡くなったのは、三年の公生涯路程の二年目の時からかみ合わなかったからです。そうして、イエス様は逆さまに落ちていきましたが、今は二年目の過程から、かみ合わずに反対に上がっていきます。一九七五年、七六年、七七年の三年の期間は、世界的な霊的勝利の基盤の上に、肉的勝利の基盤を連結させる時です。ソウルの汝矣島広場で救国世界大会を通して、国家基準を中心として霊肉勝利の条件を立てたので、それが可能なのです。そのような勝利の条件を立てたので、誰がいくら反対しても、私たちを追い出すことはできません。私たちをいくら打っても、彼らは勝利できないという原理的な絶対権限を私は知っているので、腹を決めて今闘っているのです。
19 大韓民国は、世界の運勢を迎えられる時が来たので、反対してはいけません。民族的な出動をする時が来たので、一九七五年に初めて世界の若者たちを韓国に連れてきて、韓国の若者と一緒になって、「希望の日」フェステイバルという、歴史にない、国を挙げた大行事を挙行することができました。ですから、「希望の日」フェステイバルには、我知らず、勢いに押されて数多くの人々が集まりました。どんな宗教の集会もかなわない歴史的な記録を破ったのが、一九七五年の「希望の日」フェステイバルでした。このような基盤を基にして、国家的な勝利の基盤に連結したのです。イエス様の時代に、霊肉を中心として国家と世界を連結できなかったので、一九七五年に霊肉を中心として、国家基準と世界基準を完結しなければなりません。
このような摂理観があるので、一九七二年から父母様が本格的にアメリカで活動したのです。韓国の統一教会が、霊的基準では国家より高い位置、主導的な立場に立ちました。キリスト教が反対しても、統一教会が問題の中心となり、すべての人々の関心を呼び起こせる宗教となって、霊的な国家的勝利基盤の上に、霊的世界基準のキリスト教を連結するためのものが、アメリカにおける三年間の作戦でした。そうして、一九七五年に勝利の霊的基盤を世界的に連結し、ようやく大韓民国に来て、霊肉を中心とした勝利の基準を決定する闘いをしたのが、汝矣鳥広場の救国世界大会です。
Friday Jun 09, 2023
真の父母経 第161話
Friday Jun 09, 2023
Friday Jun 09, 2023
4 世界的なキリスト教文化圏を吸収し、韓国を中心として、帰結させなければなりません。ですから、一九七四年、お父様が全世界のキリスト教の中心国家であるアメリカに行って、一つの州ももらすことなく、隅々まで巡回しました。すべて巡回しながら旋風を巻き起こし、大勝利の旗をもってくるのです。
私は、韓国では反対を受けましたが、アメリカに行って勝利しました。韓国は国家的基準ですが、アメリカは世界的基準です。国家は世界的基準に含まれます。ですから、国家を越え、世界的基準を築いたのです。今までは国家圏内で私が攻勢を受けましたが、今からは世界的基準で私が攻勢をかけるのです。反対です。蕩減するのです。勝利したので、天運を集めて韓国に来たのです。
5 お父様がアメリカで勝利した基盤を総合した一つの材料が、マディソン・スクエア・ガーデン大会です。これが一九七四年までの三年期間の実りです。
それを中心として、七五年一月十六日の「希望の日」韓国晩餐会の時、お父様自身が、初めて韓国の公の席上に現れました。そこには、社会的に地位の高い人々がたくさん来ました。民主世界文化圏の影響を受けた人々が韓国で主導的な役割を果たしていますが、彼らが外信を通して調べてみると、文先生という人は普通の人ではないというのです。そのような人々が晩餐会に参加しました。
そうして、一九七五年を中心とした一つの作戦が始まったのです。それを起点として、お父様が登場しました。聴衆の中で、反対していた人が顔を赤くし、事前に理解できなかったことを恥ずかしく感じながら、「そうでなければならない」と言わざるを得ない立場に立たせた日が、正に一月十六日です。
その次には、統一教会の祝福家庭を立てなければなりません。それが一九七五年二月八日の千八百双の祝福結婚式です。統一教会の祝福家庭が国際的に結ばれることによって、この民族の前に確固不動たる基盤が築かれたのです。千八百双の祝福結婚式を開催することによって、全世界を一度、揺さぶっておきました。
その次には、国民の前に影響を与えなければなりません。世界の統一教会員とこの国民のうち、どちらがより強いか見てみようというのです。誰が主体かというのです。それを示してあげたのが、「希望の日」フェスティバルと七百人近い国際(伝道)機動隊員たちの活動でした。ですから、天的運勢から見ても、統一教会は勝利するようになっていたのです。
誰がいくら反対しても、統一教会は勝利しなければなりません。それは、原理観がそうであり、神様の摂理のプログラムがそうだからです。今まで誰もできなかった歴史的な旋風を巻き起こすという所信を、お父様はもっています。私が打てば、キリスト教は反対しようとするのですが、いくらしてみたところで、付いてくることができないというのです。このような闘いが、予想したとおり釜山から起きました。大邱でも反対しました。ソウルから、仁川、全州、光州、大田でも同じでした。そして、汝矣島広場にまで来て、反対をしたのです。そのような闘いを汝矣島広場でもしましたが、勝利を収めました。国家と民族を動かせるようになったのです。私たちには内的な力があるというのです。イエス様の時代の氏族的基盤を、皆さんが各分野で築き上げ得る根が、全国にすべて張られるようになりました。まだ芽は出ていませんが、ここに接ぎ木すれば、一気に大きな木になることができると考えます。結局、汝矣島広場を中心として、国家を凌駕し得る基準を成し遂げたのです。これは、人間の力でしたのではありません。天運がそのような竜巻をこの韓半島で起こしたのだと考えるのです。
7 韓国は国家体制を備え、ある基準で共産世界を凌駕できる経済的基盤を立てましたが、思想的な面では凌駕できる何の対策もありません。このような精神的武装に、今日、キリス教が責任をもつことはできないというのです。そのようなことが私には分かったので、統一教会が精神的武装をする責任を果たさなければならないという思いで、今まで世界舞台と連結させ、準備してきたのです。そのような事実が、外的、内的に現れた結果を見ることができるのが、「希望の日」フエステイバルの大会です。
救国世界大会
韓国の歴史上、類例を見いだせないほど大規模な勝共大会である救国世界大会が、一九七五年六月七日、六十ヵ国から来た千人以上の代表をはじめ、全国各地から百二十万人がソウルの汝矣島広場に詰めかける中で開催された。真のお父様は、「世界の中の韓国」というテーマで講演された。特に、世界各国の代表が、信仰の祖国であり、聖域である韓半島を保護するために国際義勇軍を編成し、有事の際には参戦することを宣言するなど、救国の喊声と熱気が天をつく大会となった。
8 国際(伝道)機動隊がアメリカから日本を経由して韓国を訪れたのですが、摂理的な流れがそのようになっているので、そのような作戦をするのです。復帰時代なので、お父様がアメリカに行って旋風を巻き起こしたそのすべてのものが、日本を経て韓国にまで入ってこなければなりません。そのように、世界的な第一次霊的世界イスラエル圏と第二次キリスト教イスラエル圏を、肉的な第三次世界的イスラエル圏に結びつけなければ、第三次国家的イスラエル圏が第三次世界的イスラエル圏に発展することはできません。これは、摂理上における必然的な帰結であり、歴史的な帰趨です。
9 韓国は、摂理史的な立場から見るとき、総合文明圏を形成して統一しなければならない使命が残っています。兄弟同士では一つになれません。父母が来てこそ、統一することができます。兄弟たちが争うのを、韓国が「統一思想」によって統一できるというのです。このようになることにより、神様を中心とした理想的な祖国が創建されます。そこから世界は、初めて平和の世界、一つの世界、統一の世界、勝利の世界に収拾されていくでしょう。そうして、地上に天国を形成すると同時に、神様と一致しなければなりません。天上天国の主体であられる神様を地上にお迎えし、統一された一つの天国を形成しなければなりません。これが、統一信徒たちが果たすべき使命です。そのような基盤のもとで、初めて父母と子女が一つになることにより、平和の天国生活が始まるでしょう。「希望の日」フェステイバルを勝利に導いたので、汝矣島での救国世界大会も勝利に導かなければなりません。ここで勝利した内容と材料をもって、日本とアメリカと自由世界に影響を及ぼさなければなりません。この大会は、霊界が総結集し、世界の人が総結集して、未来において私たちの子孫が希望の基盤として眺めながら、祝福を待ち望む大会にならなければなりません。ですから、神様の解怨成就、人類兄弟の解怨成就、今後の希望的な後代の解怨成就をすべて完結できる大会が、正に救国世界大会なのです。
10 一九七五年四月一日から全国九ヵ都市で「希望の日」フェスティバルをすることによって、統一教会と統一教会の人々が表に出たので、キリスト教ではそれを憎むのです。霊界から啓示を受けた人が、「今回、統一敎会に負ければ、キリスト教は終わりだ」と言ったというのです。「ひたすらがむしゃらに闘って統一教会を減ぼさなければならない」と言いながら、ありとあらゆることをしましたが、私たちは滅びませんでした。完全に圧倒してしまったのです。蘇生の釜山から長成の大邱、完成のソウル、そして、仁川を経て全州、光州、このように九つの都市に付いて回りながら反対しました。とにかく、彼らは、もはや思い残すことはないでしょう。
そして、六月七日、汝矣島広場の救国世界大会の時には、「雨よ、降れ」と祈り、「雨が降らないなら、その代わり、反対に太陽が燦々と照りつけるようにしてほしい」と祈ったというのです。このような闘いをして、結局、統一教会が表に出たというのです。そうして、個人として現れ、家庭として現れ、私たち全体として現れ、その次に民族として現れなければなりません。
11 統一教会自体で見れば、汝矣島広場の救国世界大会は一つの冒険です。大きな冒険です。その広場を満たすというのは冒険ですが、私たちがこのような大掛かりなことを行うのは、この時代の運勢に合わせることになるのです。神様の摂理から見るとき、この時がどのような時かが分かるので、この時代に合わせて、このような大会をしなければなりません。
今、韓国は全世界が注目する情勢に直面しています。韓国の動きは、韓国自体だけでなく、全世界に影響を及ぼすことができる段階に入ってきました。韓国が直面していること自体を見れば、民主世界が勝利へと進む道を模索するか、もしくは共産世界が勝利する道が形成されるかという、分かれ道に立っているのです。
ここで、誰が道案内をするかが問題になります。誰が先に、ここで天運に合わせられる旗手の使命を果たすのでしょうか。民主世界が勝利するためにも、ある動機となる個人なら個人、団体なら団体、国家なら国家が存在しなければなりません。
歴史は、個人を中心としたり、団体を中心としたり、あるいは国家を中心とするなどして、必ず新しい次元に転換されて発展していくのです。このような緊迫した実情において、もちろん大韓民国が天の運勢に合わせようとしなければなりません。しかし、大韓民国自体は、天がどのようにして、大韓民国を通して世界に行こうとしているのかが分かりません。
ですから、ひとえに、これを知っている、宗教を代表したある団体が責任をもたなければならないというのです。その宗教団体の中でも、統一教会がそのような旗手の使命を果たさなければなりません。このような責任を統一教会が果たそうといって進み出たのが、ソウルの汝矣島における救国世界大会です。
12 韓国政府打倒が、全世界の共産勢力の宣伝目標になっています。アジアで最後に残った西欧文明圏の基地が、まず韓国です。共産勢力は次に、日本解放を主張するでしょう。その次には、アメリカ解放を主張するでしょう。これが、公式的に展開されるのは間違いありません。ですから、内的に韓国の統一教会と、日本の統一教会と、アメリカの統一教会が完全に結束し、韓国と日本とアメリカを席巻して、主導的な旗印を掲げなければなりません。今や、そのような時が近づきました。韓民族は、塗炭の苦しみの中で死ぬか生きるかという時点にいます。そのため、今、私たちは国を挙げた「希望の日」フェステイバルを掲げて現れました。こうして、宗教的基準で統一教会にはかなわないという勝利的実績を見せてあげたのです。これが、国民運動として、国を挙げて同胞とソウル市民を糾合し、世界に宣布する救国世界大会です。
Thursday Jun 08, 2023
真の父母経 第160話
Thursday Jun 08, 2023
Thursday Jun 08, 2023
17 マディソン・スクエア・ガーデン大会は、摂理的な観点から見るとき、歴史的意義があります。アメリカにおける一九七二年から七四年までの三年期間は、イエス様当時の三年期間に該当するのです。ですから、この大会は、イエス様が亡くなることなく成功したとすれば、ローマ帝国に行って、大講演会をしようとしたその基準に相当するのです。ローマがイエス様を歓迎し、イエス様と一つになれたとすれば、そこから世界的に、天の国のみ旨が展開するようになっていたでしょう。ローマの支配を受けるイスラエルの国のような立場にいる国が、現在、アメリカの援助を受ける韓国です。同じです。そのようなアメリカの中心都市がニューヨークであり、ニューヨークの中心部の集合場所がこのマディソン・スクエア・ガーデンなので、ここに爆発的な火をつけなければならないというのは、摂理的な観点で歴史的な意義をもたざるを得ません。ローマはイスラエルと怨讐の立場にあり、今日、アメリカはキリスト教を中心として、ローマのような国ですが、昔のイエス様の時代とは違う環境です。すなわち、アメリカは、神様が二千年間苦労して、この一時のためにつくっておいた、歴史的基盤だというのです。
18 私たちは、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン大会に二万五千人(を動員し)、超満員にしようと思います。道端で一度会っただけでは、いくら精誠を尽くして出会ったとしても、流れていってしまいます。一度出会ったその人に再び会って同じ効果をあげようとすれば、もう一度同じくらい努力しなければなりません。家を訪ねていき、通り過ぎる道端の人に対して精誠を尽くすぐらい精誠を尽くせば、その人は逃げていかないのです。二回、三回訪ねていって精誠を尽くせば、その態度や純粋性、現在のアメリカが必要とする青年らしさを見て誰もが感動するので、若者がそのように切実に求めることを聞き入れざるを得ないというのです。自分の息子のようであり、娘のような人たちなので、そのようになるのです。
自分の息子、娘はヒッピーになり、家を出ていってぶらぶらしているのに、「この世の中で、あの人はあそこまで純粋でいられるのか。あのような人と私が親しくなることによって、私の息子、娘も良い方向に向かわせる一つの道ができるだろう」と考えるようになれば、同意するのです。必ず関心をもって、この若者の勧めに応じるようになっています。
19 私たちがマディソン・スクエア・ガーデンの競技場を借りて講演するということを、アメリカ社会が低く評価することはできません。その上、私たちは、一般の広告会社を通して、アメリカのニューヨークで三十万ドルにも及ぶお金を宣伝費として使っています。外部の会社を通して宣伝すれば、費用は五倍ないし七倍もかかるというのが、一般的な慣例になっています。ビリー・グラハム牧師のときでさえも各教派が協助して行うのに、お父様は単独で三年以内にすべてやってのけました。そして、私たちはみな、若者たちです。今回、アメリカの青年六百人以上が断食祈祷をしましたが、この事実を志ある人々は相当高く評価しています。それから、組織力が強いことを認めています。また、お金をもっていることを認めるでしょう。このように、数百万ドルをかけて大会をするのを見るとき、アメリカのどんな財閥も無視できないのです。それにもかかわらず、「マディソン・スクエア・ガーデン大会は失敗するだろう。人が集まらないだろう」と思っています。私がそれを完全にひっくり返すでしょう。これをひっくり返すようになれば、私たちが今回活動した全体が、その人々の研究材料になるのです。世界的に有名な人が、たくさん問い合わせてくるでしょう。
20 アメリカは世界的な中心国家なので、ここで私が巡回講演を行っているのです。そうして、三年間で随分と上がってきました。最初、私が「リンカーン・センターで集会をする」と言ったときには、誰も鼻先で笑うことすらしませんでした。「お父様は、集会を一度して逃げ出すだろう」と言ったのです。その次に、カーネギー・ホールでするときにも、「半分、三分の一も埋められないだろう」と言いました。しかし、一ヵ所だけではありません。アメリカ全域で、講演を一九七三年から行いました。カーネギー・ホールから二十一ヵ都市、一九七四年には三十二ヵ都市を回り、アメリカ全土を席巻しました。このような活動は、膨大な資源がなければ不可能です。お父様の移民問題が生じると思って、瞬時にしなければならないと考えました。そのようにして、集会を成功裏に終えたのです。ヨーロッパの食口たちがアメリカに来て、三年間、お父様と一緒に活動をしたのですが、彼らが歩調を合わせることができなければ、アメリカに基盤を築くことは絶対にできませんでした。
21 第二次七年路程を終結して第三次七年路程に越えていき、韓国と日本とアメリカが世界的な事件に引っ掛かり、上がったり下がったりするこのような時に、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン大会を行いました。私たちがアメリカまで来る際には、霊的な国家的基準を中心に連結させてから来たのです。キリスト教が霊的世界の基盤なので、霊的な国家的基準を越えることによって来ることができましたが、肉的基台が成立していなかったので、これをどのように連結させるかが問題でした。これが一週間の期間内に連結される条件として提示されたということは、驚くべき事実です。韓国とアメリカ、韓国と日本がいくら分かれていくとしても、この統一教会はアメリカと一つになることができるというのです。
摂理的に、キリスト教圏内に霊肉を中心とした国家的基準形態の条件を立て、霊肉を中心とした世界的な第三次七年路程を出発できる起源を確定できたのが、マディソン・スクエア・ガーデン大会でした。これを蘇生として、長成と完成の大会をすることにより、一九七六年、七七年、七八年までのこの三年の期間で、アメリカを貫いて世界を越えていける一つの起源をつくらなければなりません。この三年間で、霊肉を中心として世界的な基盤を築かなければならない分野が残っているというのです。
22 マディソン・スクエア・ガーデン大会を通して天の国を取り戻し、その場を通して万民を解放しようとする神様のみ旨が成就されることを知らなければなりません。そこがジャンプできる一つの基盤になり、歴史的事件になります。ここで、数多くの民族が同じ心をもち、同じ努力をして、同じ汗を流し、顔立ちや感情は違うかもしれませんが、皆が一つの体のように動けば、このニューヨークを見つめながら絶望するしかなかった神様が、ようやく皆さんを見て、希望をもつ良い機会になるというのです。
23 一九七二年にニューヨークのリンカーン・センターで講演を行い、七三年にはカーネギー・ホールで講演を行い、七四年にはマディソン・スクエア・ガーデンで講演を終えました。お父様は、三年の期間に、心の中で誰も分からない神様の作戦を定めました。ですから、アメリカに来る時は深刻だったのです。三年間で、必ずアメリカ人全体にこれを伝えなければならない責任があるというのです。そのようにしなければ、神様の摂理に支障があることが分かったので、この機会をどのようにしてつかむかと、今まで苦心してきました。
最初に問題になったのは、人がいないということでした。三年の期間でこのマディソン・スクエア・ガーデンを満席にして余りある人員を準備しなければならないのですが、それをどのようにするかを悩みながら、目標にしてきたのです。
24 アメリカを中心とした第二次七年路程までは、サタンが天を攻撃する時でしたが、第三次七年路程からは世界的基準を越えていく時代に入るので、アメリカに向かって攻勢をかけなければなりません。
昔はカインがアベルを攻撃しましたが、今はアベルがカインに攻勢をかけるのです。今まではサタンが攻撃しましたが、第二次七年路程で一九七一年までに蕩減条件を立てて越えてきたので、今やサタンが屈服しなければならない時に入りました。サタンが攻勢を受ける時に入ったというのです。ですから、世界的基準を中心として、アメリカで攻勢をかけ始めたのです。
一九七二年に、父母様が「アメリカで七ヵ都市講演会を行う」と言った時、誰も成功するとは夢にも思いませんでした。それは、アメリカの食口たちも、信じなかったのです。一九七二年に講演会をすることも、アメリカに来て初めて発表し、始めたのです。誰も知りませんでした。
その次からは、二十一ヵ都市を攻めました。その時は、「カーネギー・ホールを埋められるわけがない」と言われました。しかし、カーネギー・ホールをすべて埋めたので、アメリカ人たちが「素晴らしい」と考えるようになり、結局は、まともに見つめるようになったのです。その次には、三十二ヵ都市で引き続き講演会を行いました。
第四節 「希望の日」韓国大会と救国世界大会
韓国「希望の日」フェスティバル
「希望の日」韓国晩餐会が、一九七五年一月十六日、著名な人士七百人以上が参加する中、ソウルの朝鮮ホテルで開催された。真のお父様は、「ために生きよ」というテーマで講演され、この日の晩餐会で、指導者層の人士たちを集めた韓国の公式的な席上に初めて登場されたのである。そして、四月一日から五月十六日まで、韓国九大都市の「希望の日」大講演を主宰された。この大会は、アメリカでの勝利を韓国に連結させるためのものであり、真のお父様は「人類の新しい未来」というテーマで講演された。「希望の日」大講演は、世界統一十字軍が先頭に立って活動し、キリスト教の反対にもかかわらず、成功裏に行われたのである。
1 第二次七年路程完結まで三年を残し、お父様は一つの時代を先駆けていかなければならない使命があるので、アメリカに渡りました。キリスト教が築いた基盤は世界的基盤ですが、統一教会に反対することによって、完全に崩れざるを得なくなりました。この世界的基盤を再び収拾して統一教会に連結しなければならない天意(があり)、霊的にでも世界的に連結させなければならない天意があるので、お父様はアメリカに渡ったのです。
アメリカは民主世界を代表する国家であり、世界のキリスト教を代表する国家なので、お父様は民主世界の国家の代表であるアメリカに渡り、三年間、攻勢をかけました。キリスト教を中心として韓国では攻勢を受けましたが、世界的舞台では攻勢を仕掛けたというのです。天が優位に立ったという事実を展開してアメリカ全域を席巻する際、彼らは反対しましたが、私たちが行く道を妨げることはできず、私たちは勝利の旗を掲げ、一九七四年十二月二十九日を期して韓国に帰ってくることができました。
このような事実は、それこそ世界的な霊的運勢を一手に集めて握ったことを意味します。この国家と民族の前に、国家的基準を代わりに立てて帰ってきたというのです。そこから、この民族に霊肉を中心とした世界的事件を展開しなければなりません。
2 今は、天運が大韓民国に押し寄せてきて、私たちが責任を果たすことを願っています。天運が大韓民国に来たのですが、どこにも行くことができず、ぐるぐる回りながら、竜巻を起こしているのです。ですから、方向を提示することが、私たちの使命です。現在の時点は、このような時なのです。天運の方向を私たちが受け継いでいける道を提示すべき時になりました。統一教会で三百人の(伝道)機動隊が実際に活動するようになれば、数十万人が押し寄せてくるでしょう。このように、自ら願って共産党を打ち倒す先鋒隊だとすれば、これは世界的です。そのようになれば、日本も統一教会を立てて国家的に後援し、アメリカも後援するでしょう。全世界に、共産党を防ごうとする国があるとすれば、「統一教会、どうぞいらっしゃいませ!」と言うでしょう。統一教会は嫌いですが、共産党が憎いので、「どうぞ来てください」と言う時代になりました。百二十ヵ国に私たちの道を開いておいたのです。彼らは、韓国で開催される「希望の日」フェステイバルに対しても、関心をもって見守っています。
3 イエス様当時の三年路程では、ユダヤ教がイスラエルの国と合同で反駁する立場に立ちましたが、今日、アメリカを中心とした統一教会の作戦は、ユダヤ教の立場のようなキリスト教に向かって攻勢をかけていくのです。私は、韓国では攻勢を受けましたが、反対に、世界舞台で攻勢を仕掛けて勝つようになれば、韓国で被ったすべてのものを蕩減復帰することができます。ですから、三年路程を中心としてアメリカ全域を回りながら、攻勢をかける闘いを展開したのです。これが波紋を起こして、三年の期間で一大勝利を収め、すべてのキリスト教徒が認める環境を造成し、韓国に帰ってきました。韓国に帰ってきて、勝利的キリスト教文化圏を霊的に引き継いで、連結しておきました。このように連結するとともに、家庭を中心として、主体と対象の関係基盤を韓国に連結しなければなりません。今や、国際(伝道)機動隊が韓国に入ってきて一つになり、国を挙げた活動をしなければなりません。
Wednesday Jun 07, 2023
真の父母経 第166話
Wednesday Jun 07, 2023
Wednesday Jun 07, 2023
天勝日」と「地勝日(天地勝利の日)」宣布
真の父母様は、一九七六年十月四日、アメリカ、ニューヨークのベルベディア修練所において、ワシントン大会の勝利記念集会をもたれ、この日を「天勝日」と宣布された。
ワシントン大会を通して、霊肉を中心とした世界史的勝利基盤が整ったことを宣布されたのである。そして、真の父母様は、一九七七年二月二十一日、ニューヨークの世界宣教本部において、十一ヵ国七十四双の祝福結婚式を主宰された。続いて、二月二十三日、真の父母様の御聖誕日に新しい時代の宣布と「地勝日」を制定、宣布されたのである。
28 私は新しい時代、新しい真理を宣布するために、アメリカに来ました。人々が私を受け入れようと受け入れまいと、それを宣布することが、神様から与えられた義務です。それは、神様が私に現れ、「アメリカに行って真理を伝えなさい」と語られたからです。アメリカでの巡回講演を通して、私はこの宣布の任務を多少なりとも完遂しました。「希望の日」フェスティバルを行った期間に、五十州を歴訪しました。それは、一般的な概念の伝道集会だということだけではありませんでした。それは、神様の摂理であり、霊的な面でも、大きな意味があります。霊界についてどれほど洞察し、理解しているか分かりませんが、統一教会の運動では、その世界があまりにもはっきりとしています。統一教会の運動は、横的な運動だけでなく、神様との縦的な運動でもあります。統一教会が行うすべての活動は霊界に反映され、また、霊界の出来事は私たちを通して反映されるとともに、この二つの世界が共に働くのが、私たちの運動の特徽です。横的な見解からすれば私たちの活動は、恐らく意味がないでしょう。時には、時間と財力と精力を浪費しているように見えるかもしれません。しかし、時として、私たちが地上で行うことが、霊界を助けることになります。また、聖霊が地球上に満ちあふれるようにするための条件を造成しているのです。
アメリカのキリスト教と宗教団体は、一般的に、世俗的な考え方に傾いており、世俗的な文化に汚染され、斜陽の一途をたどっています。しかし、統一教会は違います。私たちは、統一教会の運動の中で、いかなる精神的退歩も感じません。私たちは開拓者であり、私たちの意志は活火山のようです。私がワシントン大会以降に行った様々な演説の中で、「全霊界が協力する時が正に今である」と語ったことを、皆さんは聞いたでしょう。霊界は、私たちの運動に協力する準備ができています。
私はワシントン大会ののち、一九七六年十月四日を「天勝日」として宣布しました。これを契機に、新しい時代が幕を開け、霊界では宗教間の障壁が、事実上、崩壊しました。実際に、霊たちが地上世界を協助しています。このような現象は、様々な様相を呈しながら起こっているのです。
29 今まで霊界は、すべて塀で塞がっていました。仏教を信じていた人は仏教圏に入り、儒教を信じていた人は儒教圏に入り、キリスト教を信じていた人はキリスト教圏に入り、イスラームを信じていた人はイスラーム圏に入るのです。このように、宗教ごとの系列に分かれた霊界になっていました。そうして、世界的な一時、すなわちメシヤが来る時まで自分の宗教のために準備をするので、塀を積み上げてきたのです。
人間の堕落によって生じた神様の恨とイエス様の恨、お父様の今までの恨を、すべて霊界と肉界で解ける基準が立つまでは、その塀を崩すことができません。ワシントン大会で勝利することによってそのような恨を解くことができるようになったのです。ですから、霊界が統一されます。霊界が今や一つの組織体になり、それに従って地上も相対的に一つになるのです。
30 一九七六年十月四日は、お父様にとって忘れることのできない解放の日でもあります。私が韓国で西大門刑務所に入ってから出てきた日でもあるというのです。そこから始めて、アメリカに来てワシントン大会まで勝利し、解放を記念する一日として、この意義ある日をもったこと、二つの解放を祝うこの日を迎えたことを、有り難く思います。まずは、神様のみ前に感謝し、それから、皆さんに感謝いたします。
それで、きょうという日は、ワシントン大会の勝利を祝うと同時に、膨大な内容と天的な意義をもっているので、この日を統一教会で歴史的に守るべき記念の日として定めました。天が勝利した「天勝日」という祝祭日として定めたのです。
31 ニューヨークのヤンキー・スタジアム大会のとき、「私はアメリカが病気になったので、医者として来た。また、アメリカが火事になったので、消防士として来た」と言いました。ワシントン大会では、「退廃していくアメリカの青年たちを救い、あすの希望の若者として導くために来た」と堂々と宣布したのです。その言葉が、「ニューヨーク・タイムズ」や「ワシントン・ポスト」によって宣伝されました。それでも「私はレバレンド・ムーンのことを知らなかった!」と言うとすれば、それは話にならないのです。私は自分の責任を果たしました。そのような意味で、この大会がどれほど歴史的な大会であり、一九七六年がどれほど歴史的な年であったか分かりません。歴史的な転換の年でした。
このようになって、霊界のすべての霊たちが、お父様歓迎ムード一色になりました。分かれていた霊人たちがお父様によって一つになり歓迎するムードをつくったのです。ですから、一九七六年十月四日に「天勝日」を定めることができました。霊界には、今までは、仏教、キリスト教、儒教、イスラームの集団に分かれて多くの境界線があったのですが、それをすべて統一したのです。ですから、「天勝日」、神様が勝った日だと宣言したのです。
32 今までの神様の摂理運動の歴史において、重要な年が一九七六年です。ワシントン大会を中心として、神様が統一教会を保護し、支持して、大勝利を収めました。韓国の谷間からお父様が現れ、自由世界の中心国家であり、全世界が羨むアメリカで、ゴリアテの前のダビデのごとく、内的闘いを繰り広げたのです。皆さんも信じませんでした。しかし、事実です。このように闘うとき、天が介入し、歴史が介入し、人類が介入し、未来が介入して、「私たちが勝利した」と宣布できる日、それが「天勝日」なのです。
33 「天勝日」は、サタン世界で神様の血統を中心として、血縁関係において転換期をつくり出した世界的に代表となる日です。その次には、死亡の世界で死ぬしかなく、地獄に行しかないこの人々に接ぎ木(の役事)をして、永遠の生命に転換させることのできる世界的な基準を立てた日です。また、死亡世界の塗炭の苦しみの中で呻吟していた人類が、神様の愛を中心として解放圏で喜ぶことができるその日を、全世界を懸けて選び出し、勝利の杭を打ち込んだ日です。
それでは、「天勝日」は、天の側を中心として、どの基準になったのでしょうか。サタン世界の個人が反対することは問題になりません。家庭的サタン反対圏、氏族的サタン反対圏、国家的サタン反対圏、世界的サタン反対圏が、真の父母の前では対抗することができず、背を向けて地獄に向かっていく時代に転換される時です。
34 私たちは、サタンの血縁世界から解放されました。サタンの生命圏から解放され、サタンの愛圏から解放され、サタンの文化背景を中心とした国家と民族、伝統から解放されたというのです。そのすべてのものがサタン側だったのですが、これから、新しい伝統を受け継いだ私たちには、個人もありますが、家庭もあり、氏族もあり、民族もあります。世界の五色人種を編成して、国家、民族解放時代に越えていっているのです。闘わなくても解放されるようになっています。「解放の世界に前進すべし!」、これを標準として誇る日が「天勝日」です。その伝統を中心として、「私たちは、一つのアダム文化圏、一つの真の父母、真の神様の文化圏を創造する勇士として生きるべし!아주!」という群れが、統一教会員です。
35 一九七七年からは、アメリカにおける私たちへの反対はすべて過ぎ去ります。三年間、国税庁から来て調査し、AP通信が大騒ぎし、国会でも大騒ぎでした。私たちは、既にそのような峠をすべて越えました。お父様とぶつかったのです。そのようにしなければ、条件が成立しません。もしワシントン大会を終わらせなければ、すべてが崩れてしまいます。上がれなくなるのです。(もし失敗すれば、)お父様が再臨することを遺言で残して死ななければなりません。キリスト教が数多くの犠牲的代価を払ったのと同じように、統一教会も数多くの代価を共産勢力に払うことになったでしょう。
しかし、ワシントン大会を終えることによって、一九七七年二月二十三日、お父様の誕生日を中心として、新しい時代に入っていくという「地勝日」(天地勝利の日)を発表するのです。今までは霊界と肉界との間がすべて塞がっていました。そのように塞がっていたものを、今や壊すのです。個人復帰、家庭復帰、氏族復帰をして破壊し、条件を立てて上がっていくのです。
もしワシントン大会がなかったならば霊界と肉界との間が塞がってしまっていたので、霊界が肉界に降りてくる道がありません。人間の世界に来て、定着して働くことができず、少し協助しては、また行かなければならないのです。行ったり来たりしなければならないというのです。これが開かれることによって、数多くの善の霊たちが、自分の子孫の家庭、個人にまで訪ねていける領域ができました。
善の霊人たちが地上に降りてきて何をするのでしょうか。サタンと霊的に闘わなければならないので、霊的境界線ができ始めるのです。このような時代に入るので、世界が二つに分かれる現象が起きます。キリスト教も分かれ、共産主義も分かれ、家庭も分かれて、すべて分かれるのです。
一九七六年以前は、闘えば悪の側が勝ちました。悪の側が優勢だったのです。カイン側が勝っていたのです。霊界と肉界が塞がっていて、また、すべてがサタン圏内にあったからです。しかし、これからは道が開かれ、無制限に霊人たちが協助するので、闘えば闘うほどアベル側が勝利するというのです。