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Saturday May 20, 2023
真の父母経 第156話
Saturday May 20, 2023
Saturday May 20, 2023
23 アメリカを中心とした摂理を推進させるのは、キリスト教が統一教会に反対することにより、世界の霊的基盤であり、世界的キリスト教の中心であるアメリカまでも侵食されたからです。しかし、一九七〇年代の初めに統一教会がアメリカに行き、反対を受けずに歓迎されることによって、キリスト教を復活させることができました。大韓民国は国家的立場で反対しましたが、アメリカが世界的立場で歓迎したという条件を立てることにより、再び韓国に帰ってきて、国家的に失敗したことを連結させられるのです。そのようにしなければ、生きる道がありません。ですから、一九七二年にアメリカ全域にわたって巡回講演を行い、ヨーロッパにまで連結させる大会をしながら、外的世界の基盤を築いてきました。アメリカのキリスト教や、その国の誰一人としてできなかったことを、短期間のうちに席巻して果たさなければなりません。アメリカを中心とした全自由世界が、ここで旗印を高く掲げて歓迎すれば、世界的圏内で統一教会を中心に祝福を受けることができる場に再び進んでいきますが、反対すれば、被害が大きいというのです。それで、復興会を始めながら、一九七三年四月三十日に永住権を取得したのです。
24 お父様は、この地上に再臨主、新郎として来て、新婦となる母を迎え、アダムとエバが堕落した、その位置から出発しなければなりません。「統一原理」から見るとき、アダムとエバが長成期完成級で堕落し、その位置で愛の関係を通して子女を繁殖したので、お父様は間接主管圏を完成した基準、すなわち直接主管圏内から出発することができません。完成基準を残した長成期完成級から出発することによって、七年路程を前にしてサタン圏内に降りていき、家庭をもって激しい風霜を経なければならないのです。
父母様の家庭が祭物となる時代になるというのです。アメリカで、数多くの迫害を受けました。み旨を成し遂げることができずに亡くなったイエス様が生前に遭った立場を再現させ、それを民族、国家、世界の基準を総合した基盤の上で蕩減しなければなりません。ですから、サタンを除去したという条件を立てなければ、天理の道を道理にかなった基準に連結させる道がないのです。そのため、父母様は摂理史的な運命を背負い、アメリカに向かわざるを得なかったのです。誰かと相談して行ったのではありません。神様とお父様以外には、誰も知りませんでした。
一九七一年、アメリカの地に降り立つ時、お父様は無名の一人の青年のような姿でした。しかし、三年でアメリカをひっくり返しておかなければならず、十二年以内に天の側に向かわせなければならないという使命を背負っていたのです。
私がアメリカでしたことは、何だったのでしょうか。人類歴史を代表して、誰よりもアベルを愛しました。実践路程で勝利的覇権を握らなければならなかったのです。神様のために、地のために祈ることにおいて、私以上に心情的な祈りをした人はいません。神様を痛哭させる一人の息子の姿で人類を抱き締め、解怨成就という怨恨の基盤をつかんで闘わなければなりませんでした。
25 一九七三年七月一日、アメリカで「勝祝日」という歴史的な記念日を制定しました。今まで様々な記念日を韓国で制定しましたが、世界で勝利を祝う日を制定したのは、今回が初めてです。統一教会の歴史に、新たな起源を備えた日です。「勝祝日」は、第二次七年路程における残り三年のうち、半分の峠を無事に越えたので、制定することができました。峠をすべて無事に越えたので勝利を祝うのです。
今からはいくらサタンが反対しても、反対するほど(逆に)崩れ落ちていきます。昔と違うというのです。遠くない将来、統一教会が全米で台風のような旋風を巻き起こすでしょう。アメリカのいかなる主権者でも抜き取ることのできない基盤を築いたのです。
26 父母様は、アメリカに来るやいなや手を付けて、一年以内にアメリカ教会自体の中に整備基盤を築きました。私たちが活動できる体制を備えた基盤を築いたので、一九七三年七月一日に勝利を祝う日、「勝祝日」を制定したのです。神様の心情を中心として、この世界に足場を築くことのできる勝利の焦点を成立させたというのです。
神様の心情世界に内的な勝利基準を立てるためには、必ず外的に勝利の結果が現れなければなりません。それで、一九七三年にアメリカ全土で活動を展開したのです。一九七三年と七四年に、四十ヵ都市で大講演会をすることによって、お父様がとても有名になりました。そのようにしながら、国家基準でアメリカの大統領と関係を結ぶところまで連結させておいたのです。
第二節 世界統一十字軍の活動
世界統一十字軍の編成
真の父母様は、一九七二年の第三次世界巡回の期間に、アメリカ(五十人)、イギリス(十五人)、ドイツ(オーストリアを含む、六十人)、日本(六百人)韓国(三百六十人)の五ヵ国を対象に、世界統一十字軍(国際伝道機動隊)を結成された。世界統一十字軍は、神様のみ旨を伝える前衛部隊として、若い人々を中心に出発した。真の父母様は、一九七三年、新年の初めから修練会を開き、世界統一十字軍の組織編成および活動方針を立てられた。一月三十一日には、ヨーロッパ食口の世界統一十字軍の班編成を指揮して九十九人を十の班に分け、二月一日にアメリカの各地に配置されるなど、世界統一十字軍の活動に全力を投入されたのである。
1 統一教会は、世界的な教団の立場で犠牲にならなければなりません。全世界のキリスト教徒と全世界の人類に代わって、アベルの使命を果たさなければなりません。ですから、一九七二年一月八日にアメリカで、新しく世界統一十字軍という名称の世界的組織を結成したのです。この世界統一十字軍の本部は、韓国ではなくアメリカです。世界の十字軍だというのです。
十字軍というのは本来、中世時代に様々な国のキリスト教徒たちが、ムスリムと闘ってイスラエルを奪還するために出発した遠征軍です。同じように、私たちも新しいイスラエル圏を奪還する運動を始めようというのです。統一教会がこの公式的な原則に従って行動するとき、統一教会は滅びず、世界を制覇するようになるというのです。これは、神様のみ旨を中心とした結論です。
2 一九七二年から三年路程の期間は、世界最後の統一戦線を守護しなければならない時です。国家もこの三年路程を経なければならず、世界も三年路程を越えていかなければなりません。三年路程を越えていくべき世界的運勢圏内に来たので、この時に私たちは総結集しなければなりません。霊界が総動員して協助できる時なので、地上で世界的に総動員命令が下される時に備えて準備してきたのですが、それが国際伝道機動隊の編成です。
3 韓国でもお父様を恐れ、日本や中国の高位階層の人々も、お父様をとても恐ろしく思っています。このような基盤を、誰の協助も受けず、お父様一人、素手で築いてきたのです。誰かからの後援や援助もなく、相談する相手もいませんでした。その代わり、私が何かをしようと思えば、神様は喜ばれるのです。私が相対できる方は神様お一人しかいませんが、最も頼もしいお方です。
今後は、お父様が何かしようと言うことに対して、皆さんが同調するかしないかによって、世界的事件を起こせるか起こせないかという問題が左右されます。神様の願いを成就し、今までの人類の願いを成就して、歴史的な希望の国を開門できる人は私たちしかいないという信念をもって、これに反対するサタンの先鋒である共産世界を打破して勝利の基盤を築く勇士になろうと決意しなければなりません。「私たちが天国を開門しなければならない」という信念をもった勇士として団結し、総進軍しなければなりません。このような平和的十字軍を編成するために、第三次世界巡回を行っているのです。それで、その名を「世界統一十字軍」と名づけました。アメリカ十字軍、ドイツ十字軍、イギリス十字軍、この三ヵ国が一つになり、共産世界を防御できる時を早く準備しなければなりません。
4 お父様は、超民族的、超国家的な立場で世界的な十字軍を編成して(韓国に)帰ってきました。世界統一十字軍です。天が選び立てたイスラエルの国、天の国の聖殿を守り、天の国の聖殿を争奪するために数多くの民族を糾合し、イスラーム圏と戦った軍隊が十字軍です。
そのような戦いを、もしイエス様の時代に、イエス様を中心として行っていれば、失敗したでしょうか。その時は、地上の国が許されていない状態で戦ったために失敗しましたが、私たちの時代には、そうではないというのです。韓国が包囲されれば、お父様はアメリカに行って基盤を築き、アメリカの青年たちを動員して「韓国を奪還せよ」と命令するでしょう。そのようにして十字軍を編成し、北朝鮮以上に動員すれば、問題なく勝利するのです。
この国の解放のため、韓半島の怨恨のどん底である三十八度線を撤廃するためには、韓国にいる韓民族が団結しなければならないことはもちろんですが、それとともに、世界の民族が加わって、大韓民国を協助できる基盤を広げようというのがお父様の考えです。ですからその遠征部隊が間もなく編成されてやって来ます。
歴史始まって以来、「世界統一十字軍」という名をもって、天の直接的な命令に従い、軍隊を編成して横的な自分の国と民族に対し、「天に帰りなさい」と言いながら闘いを展開した教会、あるいは宗教はありませんでした。大変な時に最前線に出ていった軍隊を、自分の生活よりもっと重要視する民族になれば、その国は滅びません。世の中が大変になっているにもかかわらず、「十字軍とか機動隊などと言うが何が軍隊だ。やりたければやり、やめたければやめればよい」という無関心な人々は、滅びるようになっているのです。
5 一九七四年まで、霊的三年期間を中心としてキリスト教文化圏を連結させたとすれば、今からは肉的三年期間を中心として、肉的世界基盤を連結させなければなりません。ですから、一九七八年までのこの期間に、霊的、肉的に世界的な基盤を築かなければならないのです。そうして、第三次七年路程の期間に、霊肉を中心とした世界的な蕩減復帰の基盤を西欧社会に築かなければなりません。これがお父様の使命です。霊肉を中心とした世界的基盤を完結しなければならないというのです。
ですから、この三年間に、アメリカですべての基盤を築かなければなりません。肉的基盤までも、築かなければならないのです。これが、どれほど難しいことか分かりません。これが終われば、そのまま世界に押していくのですが、霊的には一九七五年から、世界に押していくのです。それが国際(伝道)機動隊です。それが、アメリカから世界に向かって一歩を踏み出す運動です。
Saturday May 20, 2023
真の父母経 第155話
Saturday May 20, 2023
Saturday May 20, 2023
11 お父様は、韓国で活動していたときも、アメリカで活動するときも同じです。特に変わることはありません。心が同じです。アメリカに来ていますが、大韓民国の一人として来ているのではありません。観点が違うというのです。「私がたとえ髪は黒く、肌の色は黄色人種で、アジア人の顔であっても、私の心だけは、天のために生き、世界のために生きる純粋なアメリカ人である」と考えるのです。
ですから、アメリカの中に属している私ではなく、アメリカのために生きる私だというのです。観点が違います。そのため、アメリカでのあらゆる受難を、甘んじて受けようというのです。アメリカでのすべての困難を、他人事ではなく、自分のこととして責任をもつのです。
12 私が一九七一年にアメリカの地に渡った時、「あなたたちアメリカを神様が祝福してくださったのは何のためか。それは、アメリカが民主世界を代表し、来られる主を迎える一つの世界を準備するためである。そのようなみ旨の中で神様が祝福したのだ。ところが、アメリカは滅ぶようになった」と強く主張しました。「もはや、アメリカのキリスト教は希望をもつことができない。私は韓国の地で生まれ、哀れに追いやられている立場だが、あなたたちには私が必要ではないのか。気に入ろうと気に入るまいと、私のするとおりにしなさい」と言いながら、孤独な身でアメリカ大陸に足を踏み入れたのです。
民族をあとにし、追われる立場の身ですが、このアメリカの民を自分の民よりもっと愛さなければならない運命にあることを私は知りました。私は、自分のために生まれたのではありません。夜も昼も自分のために生きようとはせず、自分のために死のうとはしませんでした。「神様と人類のために生きることができる場が私の前に来たのだから、歓喜で迎えなければならない」と考えたのです。
13 私はアメリカに行って、「イエス様が三年の公生涯路程の中で、ローマを動かし、世界平和の基地を形成しようとしてできなかったことを、アメリカで私が形成しよう。三年以内にアメリカで、私のことを知らない人が誰もいないように幼子の中にもいないようにしよう。イエス様が民族の反逆者として死んだのと同じように、アメリカ国民が私に対して、殺してしまおう、と言うところまで行くだろう」という話をしました。それが一番早い道なのです。ですから、すべて計画どおりにしたのです。
14 私たちには、韓民族を抱え、世界の共産圏を抱えて、神様を中心に談判祈祷しなければならない三年路程が残っています。このような切迫した問題があるので、私たちの活動基盤を世界的に拡大しなければなりません。ですから、一九七二年の秋には、十二ヵ国以上の国で(伝道)機動隊をつくるでしょう。そのようにして、彼らを直接管理するのです。国内に長くいることはできないでしょう。
私は、この大韓民国の息子として生まれ、大韓民国の誰にも負けないほど国を愛しました。愛国者たちにも恥ずかしくないほど忠誠を尽くしました。第二次七年路程が終われば、苦労した人々をすべて世界的な人物にするのです。アメリカに行って活動しながら、ヨーロッパ一帯の先進国家を指導できる巡回師を育てなければならず、監督要員たちを育てなければならない責任があるのです。
15 時が差し迫るように巡っていき、時間が切迫しているので、お父様が命令したことに対して必ず結果が付いてこなければなりません。それをしなければ、赦しよりも叱責を受けるようになるでしょう。皆さんは、世界史的な犠牲(を払い)、皆さんが想像できず、皆さんの先祖ができなかった歴史的な犠牲を払う覚悟をしなければなりません。そして、絶対服従しなければなりません。そのようにしながら、謙遜にすべてを受け入れなければならないのです。
今、皆さんは、ここべルベディアに来てお父様に会っていますが、お父様は、最前線で皆さんに会おうと思います。巡回に出なければならないというのです。今回、アメリカの上下両院の議員の中で有名な人、私が会いたかった人には、ほぼ全員会いました。次は、何人かの世界的な学者に会おうと思います。その次に、最前線にいる皆さんに会わなければならないというのです。皆さんは、寝ても覚めても、一切をお父様に合わせなければなりません。
16 アメリカが霊界を動かす基盤を築くために、アメリカの指導者たちに会っています。上院議員たちを中心としてアメリカを動かすためには、彼らの先祖を動員しなければなりません。彼らは国の各州の指導者ですから、言うならばカイン的存在です。
彼らが私の動きに関心をもつようにしてこそ、霊界が相対になり、私たちのみ旨を展開できる霊的基盤が造成されるというのです。アベルに屈服する人が一人でもいれば、そこから基盤が定まるようになります。それで今トップの人々にすべて会っているのです。
17 イエス様を中心として見てみるとき、イスラエルの国の人が一つにならなければならず、その次には、ユダヤ教が一つになって、イエス様と一つにならなければなりません。ところが、国が反対し、教会も反対しました。ですから、今、アメリカの責任者たち、イスラエルの主権者のような人々が、み旨に対して反対しない基盤を築くことが最も急務なことです。
それで、アメリカの最高責任者に会い、次には教会の責任者に会うのです。国の最高責任者に会ったあとは、アメリカで最も有名な教会の責任者を呼んで会うでしょう。その時は、政府の権威ある人々の後援を受けて推進される計画を立てなければなりません。そのようにすれば、霊界が地上に協助できる基盤がつくられます。
言い換えれば、教会と国が一つになり、通じる道ができるので、霊界は地上と連携できるのです。カイン、アベルが連携するのと同じです。それが、お父様によって成し遂げられたため、結局、蘇生、長成、完成が平面的に形成されるというのです。そのようになれば、旧約時代、新約時代、成約時代の霊界全体が協助することができます。そのような基盤を築こうというのです。それを今、しなければなりません。お父様は、それを最も重要な問題と見ています。
18 一生を中心として見れば、お父様がアメリカで過ごした期間が一九七二年からなので、年数で二十七年です。お父様の一生において四十年復帰路程の半分以上をアメリカで過ごしたのです。自分の国を離れて、なぜアメリカに来て、このように重要な時を過ごしたのかというのです。
この時期が、お父様にとって最も重要な時です。基盤を築いて実を結ぶ時に、なぜアメリカに投入したのか、ということが歴史的な質問です。それは、キリスト教のためです。キリスト教は、イエス様が残した世界的な実績基盤です。イエス様が残した実績基盤であるこのキリスト教のために、アメリカに来たのです。
キリスト教は、旧教と新教に分かれています。これが一つにならなければなりません。聖霊の役事が母の役事であり、イエス様の役事が父の役事です。イエス様と聖霊が父母の立場でつくっておいたキリスト教なので、兄弟が一つにならなければならないのに、分かれているというのです。
19 今年、アメリカで大復興会をしようと思います。九月から来年四月まで、ですから、満七ヵ月にわたって行おうと思います。それを一九七四年まで行いながら、アメリカの重要な責任者たちと教会の重要な責任者たちが、父母様について関心をもてるようにし、彼らをすべて横的に連結させなければなりません。アメリカを動かす動機になるので、それをしなければならないというのです。
ですから、上院議員たちも、父母様と関係を結べば皆さんにつないであげます。地方につないであげるのです。そのようにすれば、自然に地方はカイン・アベル復帰の基盤になります。
アメリカ定着と「勝祝日」宣布
真のお母様は一九七三年二月二十六日、真のお父様は四月三十日、アメリカの永住権を取得することにより、アメリカを中心に世界宣教を展開できる基礎を整えられた。特に、「一九七二年から七四年までの三年期間は、イエス様の三年路程を世界的な舞台で連結させる期間である」と語られ、一九七三年七月一日、アメリカのベルベディア修練所において、韓国、日本、アメリカ、台湾、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、オランダ、オーストリアなど、世界十ヵ国の代表が参加する中、第二次七年路程で世界的勝利の足場を築いたことを祝う記念日として、「勝祝日」を宣布された。
20 皆さんは、世界のために生きなければなりません。ですから、世界の途上、皆さんを前に立てて苦労させなければなりません。これがどれほど悲惨でしょうか。皆さんには分からない事情があるのです。お父様は原理を知ったので、死なずに生きてこのことをしているのです。
一九七二年から三年間、このようにすることによって、何を蕩減できるのでしょうか。イエス様は、公生涯の三年間で父母になることができず、子女をもてなかったことが恨になりました。それを収拾する基準が、この三年の期間に立てられるのです。皆さんは、イスラエルの国に代わり、民族に代わる家庭的基盤として登場できるので、父母様は世界的出発をすることができるというのです。そのような基盤のもとに、父母様はアメリカの地に入ったのです。
21 ドイツ人、日本人は、アメリカ人と怨讐関係です。ところが、日本人がアメリカに来て命を懸けて「アメリカを救おう」と言い、ドイツ人が来て命を懸けて「アメリカを救おう」と言うのです。主にドイツ人と日本人をアメリカに連れてきて、旋風を巻き起こしています。このようにしているので、反対派の人たちがその知らせを耳にするようになりました。
私は既に、すべて知っています。一年半以内に基盤を築くことができなければ、日本とドイツから来た統一教会の人々が追放されるというのです。私も追放されます。しかし、追放されるわけにはいきません。ですから、第一次、第二次の巡回講演が終わったあと、一九七三年四月三十日に永住権を取得しました。そのようにして一年半以内に完全に基盤を築き、アメリカ人を(リーダーとして)代わりに立てるようになったのです。そして、経済基盤をつくりながら、怨讐関係の日本とドイツの人々を教材として、アメリカの青年たちを教育しました。
22 一九七三年、父母様の永住権取得を中心として、それこそ霊的基盤、世界のキリスト教版図を復活させる基準を立てました。それは、霊界全体のすべての勝利的基準を立てたことになるのです。韓国から世界舞台にキリスト教文化圏を連結した基準の上で、勝利的な実体の実績基盤を連結しなければなりません。そのために、父母様が韓国で祝福家庭を動員して成し遂げたことを基盤として、一九七一年にアメリカに行き、七三年に定着するための準備をしたのです。そのようにしようとすれば、アメリカで勝利した基盤がなければなりません。勝利的基盤がなければならないのです。そのような霊的基盤を築き、一九七三年四月にアメリカの永住権を得て、七四年十二月二十四日に、韓国に帰ってきたのです。ですから、十八ヵ月の間に決定的な基盤を築きました。
Saturday May 20, 2023
真の父母経 第154話
Saturday May 20, 2023
Saturday May 20, 2023
第二章 真の父母様のアメリカ摂理と巡回講演
第一節 真の父母様のアメリカ摂理出発
困難を経て実現したアメリカ路程
第三次世界巡回は、真の父母様がアメリカに滞在しながら世界宣教活動を主導するために推進されたが、序盤から難関にぶつかった。韓国出発から、日本を経由してカナダ、アメリカ到着に至るまで、多くの困難が伴ったが、奸余曲折の末にアメリカに到着され、アメリカを中心とした世界宣教の陣頭指揮を執られるようになったのである。
1 一九五九年に、世界的基盤を築くため、アメリカに宣教師を配置しました。宣教師たちが責任を果たしていれば、相当な影響を及ぼしたでしょう。私がアメリカに行って、二一年路程を通して血を流す路程を経なくても、難なく勝利できる基盤を築いていたのです。急がれる天のみ旨と天的な使命を知っていましたが、アメリカにいる宣教師たちを中心としては、アメリカを手際よく処理できませんでした。彼らはアメリカを相手にすることができないというのです。それで一九七一年にアメリカに行く時、神様と約束をして出発しました。韓国と日本を突破したので、アメリカを突破しなければならないと考えたのです。
2 私たちが最初、韓国から日本に出発しようとした時が、韓国政府が国家非常事態を宣言(一九七一年十二月六日月曜日)する正に前日でした。よくよく見れば、事態が切迫しているというのです。それで、出発しようとしたのですが、日曜日で手続きができないのです。外務部旅券課課長の決裁を受けておかなければならないのですが、受けていませんでした。日曜日だとしても出発しなければならないのに、認証書がないので出発できなかったのです。ところが、出国三十分前に旅券課の課長と会うことができました。それは天の役事です。
3 一九七一年に、私がアメリカに出発する時には食口たちに話しませんでしたが、神様の特別な命令があり、三年間で、アメリカに対する世界史的な使命を果たさなければならない責任を感じて、アメリカに向かいました。アメリカ国民に対して、どのように三年間で新しいキリスト教、新しい信仰の道へと向かうように方向を設定してあげるかということが、神様の求めるみ旨であると知ったので単独でその巨大な国に行ったのです。
行く道がどれほど大変だったか、金浦空港を出発する時から問題が起こりました。その時、出発できなかったはずなのですが、特別な縁が結ばれて出発できました。そして、日本に寄ってみると、そこでも問題が起きました。アメリカに入ろうとすれば、ビザがなければならないのですが、ビザが出なかったのです。入らなければならない神様のみ旨があったので、どのような冒険をしてでも、アメリカに入らなければなりませんでした。
それが思いどおりに行かないので、カナダに入ってその道を開こうとしました。それで、カナダにいる統一教会の食口たちを前に立てました。私に対して、アメリカ国務省が何を理由に入国許可を出さないのかを、カナダにあるアメリカ大使館に行って調べたのです。
アメリカ国務省から来た報告は、「レバレンド・ムーンは一九六七年以降に、共産勢力と一つになって協助した前歴があるので、入国させることはできない」というものでした。誰かが、統一教会の文某という人は共産党と手を組んで協助したという報告をしたのです。それで、それに対して抗議しました。アメリカの上下両院議員たちに電話で連絡を取り、彼らを通してカナダにあるアメリカ大使館を四方から攻めたのです。
ですから、彼らは国務省に連絡したのですが、その時、かなり大きな問題になりました。韓国大使館まで問題になったのです。このようにして、自分たちの報告が事実でないのが明らかになることによって、仕方なく私にビザを出し、アメリカに入れるようになりました。
4 カナダで数日だけでも延長されたとすれば、入ることができません。それを見て、悪の勢力、見えないサタンの勢力が、神様のみ旨を成就しようとするその道に、あらゆる手段で反対していることを如実に感じました。そうして、カナダからワシントンDCに行こうとするのですが、希望する時間に飛ぶ飛行機がありませんでした。
当時、「リトル・エンジェルス芸術団」が、一九七一年十二月十八日にケネディセンターで公演するその時間までに、そこに行く約束をしていました。何としてでも、その時間に合わせて到着しなければならないのですが、飛行機がないので、仕方なく双発機に乗って非常に低く飛び、山合いを通りながら六時間もかかって到着しました。このようにしてアメリカに入ったのです。
アメリカを中心とした世界宣教摂理の背景
一九七一年十二月十八日は、真の父母様がアメリカに入城され、世界摂理の路程を本格的に出発された歴史的な日である。そして、一九七二年から七四年まで、アメリカで活動された三年間は、真の父母様が神様のみ旨を中心としてアメリカを立てるため、渾身の力を注がれた期間である。特に、天の側のアベル国家であるアメリカを中心に、世界宣教の堅固な基盤をつくられたのである。
5 氏族(的)メシヤ圏を立てようとすれば、国家的基準と世界的基準を探し求めなければなりません。神様の代わりにメシヤを派遣するためには、家庭的基準を越え、国家的基準を越えて、世界的基準まで行かなければなりません。神様は、一度選んだ人が失敗すれば、二度と再び用いることはありません。二度と使うことはないので、イスラエルの民も四十年間、二世を通して役事をしたのです。失敗した一世を再び立てることはできません。キリスト教がお父様と一つになれないことにより、四十年を中心として、蘇生旧約時代と長成新約時代をサタンにすべて奪われたので、基盤がありません。旧約イスラエル圏、新約キリスト教圏ができあがってこそ、成約完成圏が立てられます。蘇生と長成が立てられたあとに完成が立てられ、旧約と新約の上に成約が立てられるのです。ところが、それが完全にサタン世界に行ったので、再び取り戻してこなければならないのですが、それを一人ですることはできません。アメリカを奪ってくるためには、闘わなければなりません。なぜなら、父母様がアメリカを天の側のアベル国家に定めたからです。父母様がアメリカを選んだので、その期間にアメリカを解放してあげなければなりません。現代のローマであるアメリカを、大韓民国を中心として世界に連結させて、世界的版図を立てなければなりません。アメリカはイスラエルとローマの延長である世界版図なので国家基準と家庭基盤を中心として、全国的な版図を私たちが拡大しなければなりません。
6 第二次七年路程の期間は、国家的基準です。第三次七年路程は世界的基準です。ですから、私は世界復帰路程を行くのです。したがって、世界を回りながら、韓国に寄れるなら寄るのであって、私が韓国に来て闘わなければならない時代は過ぎました。
その代わり、韓国で闘った以上に、世界の舞台でこの三年の期間に熾烈な闘いをしなければなりません。アメリカの朝野を動かさなければなりません。韓国で方向を提示したのと同じように、民主世界を主導するアメリカが今後の行くべき道を見失ってしまったので、私が三年間で基盤を築くのです。統一教会と父母様の家庭を中心とした二十一年路程がアメリカで終われば、統一教会の家庭を中心とした勝利の版図が世界的に現れるでしょう。家庭を中心として編成したので、家庭的世界圏を拡大できる時代に入るというのです。
7 一九七二年から残りの九年を越えれば、統一教会は世界的な宗教として登場するでしょう。これは、皆さんだけがするのではなく、父母様も一緒にするのです。全員が一緒にしなければなりません。
父母様は、今まで杭を打ち込み、縄を掛けておきました。そして、旗を掛けておきました。今年も、アメリカを中心として伝道をするために、ニューヨークに家を買い、今後、ワシントンDCにも家を買って、大々的に世界的な教育を行うことを計画しています。そのようにして、アメリカの上院議員たちや著名な人士たちと連結させるための活動をしているのであり、大学教授たちを中心にアジア協議会から世界協議会をつくるのです。今後、アメリカが共産勢力の活動舞台になることを防備するための準備をしていくのです。
8 復帰は、外的なことからしていかなければなりません。いくら心的な基準ができていても、外的な基準、体的な基準を収拾しなければ復帰ができません。旧教は外的な基準である体の部分であり、新教は反対を受ける立場である心的な基準です。新教のアメリカが、旧教のヨーロッパのすべてのものを、二百年間で受け継いだのです。完全に移して世界の新教と旧教を連合し、外的世界と内的世界を統合して起きたのが第二次世界大戦ですが、ここでキリスト教文化圏が勝利したのです。
歴史始まって以来初めて、内外を統一しました。神様を中心として内外を統一した時は一度しかありません。この時、統一基盤をもったのです。外的世界と内的世界を初めてキリスト教の名で統一した時は、第二次世界大戦終結直後しかなかったというのです。ですから、アメリカの願いは、「神様のもとの一つの国」でした。これは、イエス様が抱いた願いです。イエス様が願っていたのは、イスラエルの国を中心とした「神様のもとの一つの国」だったのですが、失敗したので、カインとアベルであるユダヤ教とイスラエル民族を一つにして、国を取り戻そうとしたのです。これを成し遂げることができなかったので、世界的舞台で国を探し求める立場に立つようになり、「神様のもとの一つの国」という言葉が出てきたのです。
9 私が国を背にし、韓国の食口たちのもとを離れてアメリカの地に一人現れる時のその悲壮な心情は、誰も分かりませんでした。しかし、「あなたのみ旨により、このアメリカ大陸を私の手中に渡してくださり、私の手に握らせてください。私は強く雄々しく歩みます。私の栄光のためではなく、民主世界のために、この国を父のみ前に復帰しなければなりません」と祈ったのです。
ここに暴風雨が吹きつけ、受難の道が何重にも横たわっているとしても、これを回避するのではなく、直行するでしょう。既に、手錠をはめてFBI(連邦捜查局)とCIA(中央情報局)の鉄格子の中で眠ることを覚悟したのです。
10 私は、アメリカに行くやいなや、一九七二年からアメリカで有名な上院議員たち、私が必要だと思う人にすべて会ってみました。彼らを中心として、ホワイトハウスをどのように動かし、上下両院の議員たちにどのように影響を与えるかという問題について祈りながら、今まで信仰の道を開拓してきたのです。アメリカ全体を思想武装させなければなりません。なぜなら、巨大な全世界の共産勢力が、今日、アメリカを最高の敵とみなし、四方から矢を放つ立場にいるからです。アメリカがそれを防ぐためには、神様を中心として、国家的に確固たる精神武装ができていなければなりません。
共産党は神様を否定しますが、マルクス共産主義理論を中心とする経済体制の世界観を中心として現れる一つの宗教形態と同じです。その時代において、物質的に神様のような権威をもって現れるのが共産党です。彼らは、所願成就のためであれば悪魔サタンと同じように行動するので、彼らが行く道には許しがありません。自分にとって妨げになれば、切り捨ててしまうのです。このような共産勢力に備えるためには、天の側でも、すべての国家を代表するアメリカが確固たる精神武装をしなければならないというのです。ですから、彼らに会ってそのようなことを主張したのです。
Friday May 19, 2023
真の父母経 第153話
Friday May 19, 2023
Friday May 19, 2023
真のお父様が食口たちに送られた手紙
16 孝元氏と食口の皆さんへ。この期間、みなお元気でしたか。皆のことを遠くから慕っています。もうお別れをしてから二十数日がたちました。金浦空港を出発した日、多くの食口たちの大々的な歓送を受け、過去と今と未来を心の中で思いつつ、感慨無量でした。千人以上の若者たちが、一人の師に誠心のこもった歓送の思いを表してくれたことに対し、天のみ前に感謝すると同時に、それがただ天の栄光になることを願い、心で申し訳ないという思いを抱きました。食口たちの前で手を振りながら、振り返って別れを告げる時の決意は、今も心の中にみなぎっています。立派に闘うことを願う思いと、今回の巡回に天が定めた高い意義を心に抱きながら広場を回り、デッキに出て手を振ったことが鮮やかに心に残っています。最後に搭乗台に上がる時、故国の地を見つめながら、「四十数年の歳月を共にした故国の地よ、元気でいなさい!」と思い、感謝しながら、何とも言えない感慨を覚えました。
「故国の地よ、食口たちをしっかり養育し、しっかり守ってほしい!」と心から念を押しながら、搭乗台に上りました。同時に、食口たちの歓声の高まりに対して、心の中の祈りで答えながら飛行機に乗り込みました。もう少し、食口たちのほうを向いて眺めようとしたのですが、乗務員の勧めに従い、そのまま中に入ってしまいました。席に着き小さな円形の窓から外を見ながら、二ヵ月間、元気でいることを祈るばかりでした。出発時間になって飛行機が動き始め、食口たちの姿が見えなくなって数分後、離陸しました。
飛行機は、金浦空港を離れて次第に高く上がり、一万メートル以上の上空に高度を定めて東京に向かいました。韓国という故国の地を通り過ぎ、日本の地が見え始めると、すぐに時間となり、東京着陸の信号とともに到着しました。大勢の日本食口の歓迎を受けながらデッキを降りる際、深まっていくたそがれに、羽田飛行場のネオンサインと赤い電気の光が刺激的でした。次の瞬間、日本の食口全体が先生に気づき、大きな歓声で迎接エリアの前のほうに押し寄せる中、返礼の意を表し、空港の税関を通って出口に進むと、食口全体の出迎えに囲まれてしまいました。その後、高速道路を走り、四十分で東京の教会本部に到着しました。道路の周辺を見回してみると、二十数年前からは見違えるほど発展した様子を窺うことができました。
食口全員が参加する中、歓迎集会に臨み、初めて日本語で所感の一端と日本食口たちの新たな覚悟を深めるみ言を伝え、十二時過ぎになって東京での生活に入りました。その後、十五日間は巡回期間として忙しい日程を組み、日本全国を巡回して、十二日にアメリカに向かいました。到着は、十二日の朝五時頃でした。
異色な風情を感じながら、歓迎に出てきたアメリカの食口たちと喜びの中で会い、自動車で空港をあとにして教会に着き、食口の前で挨拶の言葉を述べて歓迎和動会を終え、アメリカでの生活を始めました。多くの名勝地と重要な都市を選び、数日が過ぎて、ようやく遠く韓国を思い、食口たちの名を呼びながらペンを執りました。
天の加護があることを祈るばかりであり、複雑な日程を送り、多くの苦労をしながら過ごしていると思いますが、心配はしないようにします。十九日からサンフランシスコを発ち、全米のすべての州を巡回する路程を出発して、ワシントンDCには三月二十四日か二十五日に到着する予定です。アメリカの巡回に四十日近い日程が必要になるでしょう。この期間の日程表はサンフランシスコから送りますから、便りを伝えようとするときは、そこの住所に手紙を送らなければなりません。そのあとの日程は追って知らせますので、そのように承知して、苦労が多いと思いますが、耐えながら、大きな使命に誠心を尽くしてくださるように願います。食口の皆さん、お元気で。一九六五年二月十五日、サンフランシスコにて。
17 食口の皆さんへ。故国が平穩であることを、皆さんが伝えてくれた知らせを通して、よく知っています。先生が出発する時、故国の山河は冬の季節でしたが、今は春も過ぎ、夏の季節になりました。既に六ヵ月がたちました。自然が移り変わっていくように、み旨の道も移り変わっているだろうと思いながら、はるか遠い三千里の山河、故国を慕わしく思います。四十年以上の生涯を涙と血と汗でぬらしながら手にしたその地と民族、その中でも、食口たちをどうして忘れることができるでしょうか。将来の平安な祖国と食口たちの安泰を、夢にも忘れることができません。いくら外国の文化が優れ、偉大だとしても、心情を通して連結したその崇高な力の前には、自然と頭が下がる思いがします。共に苦労しながら交わした情と、何にも増して強い力は、時代と世界を超越して存在することを痛感しています。そのような私が、どうして故国の山河を忘れるでしょうか。
以前に先生が全国を巡回しながら祈っていた心情と、いかなる他国でも見いだせない痛切な思いを、様々な国々を訪問するほど体験するだろうと思います。日本とアメリカを訪ねていくとき、私たちの先祖たちが責任を果たせなかったことを感じれば感じるほど、子孫である私たちの時代にその責任を蕩減しなければならないことを思いながら、現在の統一食口の立場がそうであることを知っています。
しかし、どれほど長く忍耐して闘っていかなければならないのかを思うと、私たちの行く道で、再び十字架を目標としなければならないことを、より一層感じます。けれども、私たち民族の悲惨な歴史より、天の悲惨な歴史がもっと大きいことを感じます。天宙のための役軍である統一信徒たちが行く道を見つめるとき、私たちの哀れさも大きいですが、私たちを指導し、導かれる天のお父様の苦痛と悲しみがどれほど大きいかを、誰が推し量れるでしょうか。天と地に大きな過誤をもたらした人間の責任が私たちにあることを思えば、心苦しく、焦るような思いで喉が締めつけられ、思わず涙したくなります。
しかし、再び行かなければならない道で、上がるか下がるかの運命を決しなければならない祭物的立場にいる私たちは、四方を見渡すのではなく、祭壇から離れてはいけない犠牲の祭物であることを忘れてはいけません。韓国の困難もありますが、世界のより大きな困難が残っていることを知らなければならない私たちなので、国家的十字架も私たちが忍耐して背負い、世界的ゴルゴタまで越えて意気揚々と前進しなければなりません。私たちに残された国家的十字架と世界的十字架に向かって勇進する若き闘士たちにならなければなりません。
私は、外国を巡りながら、今後の計画のために世界的基盤を準備しなければならないことを痛感し、日本とアメリカから青年たちを各国に派遣するつもりです。今年中に十二ヵ国以上にならなければならず、さらには、早く二十ヵ国に広げなければなりません。外国の青年食口たちが本国の青年食口たちに負けないと決意するのを見て、天のみ前に感謝しています。私は今、ワシントンDCでブラジル宣教師の任務を携えてきた日本の青年を見てうれしく思っています。彼は二一歳の青年で、言語も全く分からない中、命を懸けて他国に向かうのですが、その統一青年の勇気をうれしく思うのです。
本国にいる食口の皆さん、本国の威信と体面を立てるためには、国内だけでも天的な要求に臨む責任を果たしてくれることを、外国の食口たちは切に願っています。本国は、苦労の汗と涙と血を流した十字架の道を行く手本を、全世界の統一青年たちに伝統として残してあげなければなりません。私たちには、それ以外に必要なものは何もないのです。しかし、これ以上に貴い宝がどこにあるでしょうか。忍耐して、また忍耐して歩んでいけば、光明のあすが私たちを待っています。本国の旱魃が厳しいようですが、私たちは、そうであるほど忠誠を果たすべき道が訪れてくると思って越えていかなければなりません。ですから、先生は最も暑い季節に出発しようとするのです。外国の地で熱い汗を流しながら、故国の地で苦労する食口たちの汗と困難を体験したいと思います。
あすは七月一日ですが、これからアメリカでの生活が半分くらい残っています。私は食口たちの将来と天の責任を通じた忠誠を、世界の至る所で輝かせてみようと思います。外国歴訪は、全体が共にあることを手紙で伝えて出発します。天の保護が私よりも食口の皆さんにあることを願うばかりです。
紙を書いてみるとまた苦労しなさいと書いてしまいました。しかし、行くべき運命なのですから、どうすることもできません。師の道と父の道を相続する人たちの世界は、私たち韓民族に向かって訪ねてきているではないですか。耐えていきましょう。精いっぱい忠誠を尽くしましょう。
また、夏季伝道期が訪れます。三年路程と四年路程が私たちに何をもたらしてくれるのでしょうか。今、韓国の事情と世界の事情を見て、耐え忍び、死なずに残って、称賛される人になることを願います。これから出発すれば、十月の中旬くらいに祖国に到着します。大勢の食口たちから手紙をもらいましたが、返信できないことを理解してください。外国の知らせを伝えることができないことを了解してください。書きたいことはたくさんありますが、送別の時間になり、先生の登壇を告げる賛美の声が聞こえてきたので、これで筆を置くことにします。
ソウルの報告によれば、食口たちが一生懸命に活動しているとのことですが、そのように一生懸命に活動する食口たちに感謝します。再会する時まで全員が健康であることを願い、天的な使命に忠僕となることを願います。乱筆をお許しください。常に平安であることを願います。食口の皆さんへ。先生より。一九六五年六月三十日、ワシントンDCにて。
真のお父様が興進様に送られた手紙
18 興進!気品があり、熱い心をもっている私たちの興進。お父さん、お母さんに会いたいだろう。お父さん、お母さんは興進のことを一番愛しているよ。だから、本当に会いたいな。今はアメリカで、韓国に一番近いサンフランシスコに来ている。二十六日にはニューヨークに行くよ。兄弟姉妹同士で愛し合いながら、元気にしていることだろう。お父さん、お母さんが帰る頃には、随分大きくなっているだろうね。勉強を一生懸命にして、お兄さん、お姉さんに自慢しなければならないよ……。ハンサムな興進だから、そのようにすればどれほど格好いいだろう!クリスマスと新年に、たくさんの福があるように。本当に会いたいよ。それでは、元気でね。一九七二年十二月二十四日、サンフランシスコにて。
真のお母様が孝進様に送られた手紙
19 孝進、会いたいな。いつでも呼んで、思い出し、走っていって抱き締め、放したくない、良い子でかわいい、大切な、愛する息子。あなたたちの父母を愛する天の心もまたこれと同じなのですから、孝進、少しの間、離れ離れですが、あなたたちは幸せな天の息子であり、娘です。寝ても覚めても、いつも小さなものから大きなもの、小さなことから大きなことについて天と相談し、天を前に立てて生活するあなたたちになってこそ、さらに大きな祝福と愛が共にありますよ。私たちの孝子、孝進!天の孝子であり、地の孝子であり、全宇宙の孝子、孝子の手本になる私たちの善良で賢い孝子である孝進、愛しています。
この前の子供の日、電話でだったけれど、あなたの凜々しく成長した姿を感じることができました。お父さんとお母さんは、み旨に従っていつも忙しい生活で、あなたたちと過ごす時間が少なくてとても残念だけれど、お母さんもお父さんもあなたがいるから、頼もしく思います。孝進、あなたは普通の子たちとは違います。ほかの子たちと一緒にいても、あなたの根本を、天の品位を損なってはいけません。ですから、他の人よりもさらに一生懸命に学び、努力して、あなたの実力を豊かに育まなければなりません。そのようにしようと思えば、他の人が眠る時もあなたは努力しなければならず、一分一秒が惜しいことを感じなければなりません。世の中の有名だというあらゆる博士たちを、越えなければならないでしょう。孝進なら、やれば何でもやり遂げることができますよね。お父さん、お母さんは、いつもあなたを誇らしく思っています。近いうちにまた会ったとき、お父さん、お母さんをたくさんたくさん驚かせてくれますか。
孝進、写真を何枚か送るので、興進と一緒に見てね。興進のことを、たくさんたくさん愛してあげてね。あなたはお兄さんだから、お父さんの代わりでしょう。おいしいものがあったらまず興進にあげ、良いものがあれば弟を思って世の中にまたとないお兄さんであり、弟でしょう。「お父さん、お母さん、僕よりも弟の興進をもっと愛してください」と言えなければならないでしょう。格好いいお兄さんになるよね。すてきな服を着て、ハンサムなだけが格好いいことではありません。これはすべて殼です。心が、心のもちようが立派であってこそ、本当に格好いい人です。孝進はよく分かっていると思います
お父さん、お母さんはあなたに対して、大きな夢をもっています。格好いい人、本当に格好いい孝子、孝進になってほしいという夢です。お母さんは待ちながら、いつも祈っています。健康でいてください。元気でね。一九七三年五月十二日、ベルベディアにて。
Friday May 19, 2023
真の父母経 第140話
Friday May 19, 2023
Friday May 19, 2023
天情父母地和子女定着終最一体完了天宙定着天一国萬歳
31 二〇一一年の標語は、「天情父母地和子女定着終最一体完了天宙定着天一国萬歳」です。新年に天地が一体的統一の心をもち、神様の祝福と万民の祝福を受け、万天宙に宣布し、分別してください。
32 二〇一一年二月三日のきょう、天地、霊界と肉界の勝利的覇権の権限をもった父母様が、天地全体を連結し、勝利の覇権的王の位置に立って、二〇一〇年十一月四日、「天地人真の父母定着実体み言宣布大会」で語ったみ言を、父母様の生涯路程全体を中心とする教材教本を代表するみ言として宣布します。そこで語ったみ言の中には、第四十四回「真の神の日」のみ言と、神様王権即位式で語ったみ言がすべて入っています。ですから、もはやみ言を語らなくてもよいのです。
父母様は死んだ人ではありません。表象的な銅像ではあません。生きた人として、全体勝利の覇権的王座の旗をこの地上に掲げて登場できる、新しい時代に出発する日がきょうなのです。
33 天宙の中心になる核と柱である天地父母、真の父母、天宙の善王、子孫たちが一体になり、無限な大宇宙の愛によって咲き始める、永遠の理想祖国、永遠の霊界と共に生きていける地上・天上天国を創建しなければなりません。そうして、天の父母と地の父母が一心一体になり、真の愛の種を万国万海、天地のどこにおいても、祝福をけた天の民たちが、真の愛によって蒔いたものを養育することを(願い)、父母の愛と夫婦の愛と兄弟の愛の花の種から芽が出たものを育てることを願います。
そうして、永遠無窮な天宙の真の父母の血統と連結された、すべての父母と兄弟が一つになり、永遠無窮に真の愛の結実をもって生活し、守ってあげられる標準として生きることを願います。真の父母様の名で、地上と天上における一心一体となった実体の一つの中心、一つの核と一つの柱を中心として、永続的な天国理想を拡大し、守っていくことを願います。
天地人真の父母勝利解放完成時代
34 二〇一二年の標語は、「天地人真の父母勝利解放完成時代」です。天地人真の父母は一つであって、二つではありません。皆さんは一つになった場で、皆さんの生涯のプログラムを再び組んで、父母様と一緒に歩調を合わせていかなければならないので、自己の所有はすべて天に捧げなければなりません。そうして、天から再び返してもらうのです。
今回、Dデーの父母様の結婚式の時に、天の国の印を父母様が受けて、皆さんに分けてあげるので、皆さんの八代がこのみ言の中で一つになって、同化、同族、同権の時代に越えていかなければなりません。そのようにしてこそ、天地人真の父母の定着が終わるのです。それでこそ、思いどおりにできるのであって、それができなければ、永遠に引っ掛かります。どんな困難があるとしても、それぞれの家庭がこのような実績を残さなければならないと話しました。父母になり、先祖になる人々は、必ず三代を経て浄化することを忘れてはいけません。そのようにしなければ、天地の道が遮られ、塀で塞がれるようになります。
35 皆さんは、二〇一二年一月二十八日、真の父母様の御聖誕日であるきょうから、前後左右、全体の環境条件を越えていかなければなりません。個人時代、家庭時代、氏族時代、民族時代、国家時代をすべて越えなければなりません。最後に引っ掛かったものを、死生決断し、全力投球して越えなければなりません。皆さんは入籍問題を解決しましたか。皆さんが「天地人真の父母定着実体み言宣布大会」の冊子を見て分かるように、教本教材がすべてできています。現時点において自分がいる所で願うことが、大韓民国を越え、アジアを越え、世界を越えて、天地を越えていかなければなりません。今や、天地人真の父母の勝利圏と解放圏と完成圏を越えた時代に入るのです。ですから、息をすることから変わらなければなりません。歩き方が変わらなければなりません。
36 二〇一三年、天暦一月一日、元旦と「真の神の日」を迎えました。今や、私たちは天の父母様を敬い畏れながら、高く奉ってさしあげなければなりません。そして、地の果てまでみ言を伝えなければなりません。聖書にも、み言と鉄の杖で万国を治めなければならないとあります。それはどのような意味でしょうか。伝道しなければならないということです。
神様がお住まいになる国が必要です。天の父母様がお住まいになれる国です。国ができるには民が必要です。それでは、どのようにしなければならないのでしょうか。伝道しなければなりません。神氏族メシヤの使命を果たさなければなりません。残された生涯において、皆さんはこれをしなければならないのです。これができなければ、霊界に行って、真のお父様にお会いする面目がありません。真のお父様が、「私が地上でこのようにあなたたちに教え、お母様までもあなたたちにこのように切実に頼んだのに、なぜしなかったのか。このことはあなたたちだけでなく、あなたたちの子孫のためにも、必ずしなければならないことである」と言われるでしょう。
創造主、天の父母様に似た、真の愛を実践する天一国の真の主人になろう
37 二〇二〇年まで私たちが携えていくべき標語は、「創造主、天の父母様に似た、真の愛を実践する天一国の真の主人になろう」です。私たちは、日々生活する中で、天の父母様を忘れてはいけません。私たちが地上生活をする間、創造主であられる天の父母様が造られたこの地上界が、きちんと保存されなければなりません。ですから、私たちの使命は、伝道をして人々を教育することです。堕落した人間を復帰しなければならないということです。私たちがすべきことは伝道です。
その次に、天の父母様が全力を尽くして創造されたこの美しい自然を、きちんと保全しなければなりません。人間の無知によって、今、世界の至る所で、どれほど多くの被害を受けているかを考えてみてください。今日の私たちがあまり被害を受けていないからといって、立ち止まっていてはいけません。この人間の無知を悟らせて、環境をきちんと保全しなければなりません。死にゆく地と海を生かさなければなりません。それを私たちがしなければならないのです。ですから、天の父母様のように真の主人意識をもって、みな一つになり、互いに協助しながら、このことを必ず成し遂げなければなりません。
38 すべてのことにおいて責任意識がない人は、流れていってしまいます。真の主人、これは私たちが二〇二〇年まで、この国の復帰と世界の復帰のために、一日も、一時間も、一分一秒も忘れてはいけないことです。考え、また考えて、天の知恵を借り、人間としてできるあらゆる方法と能力を動員して、変えておかなければなりません。私たちが変えておかなければ、私たちの未来はありません。
私たちは、統一の一家族です。どこにいても、心を一つにし、志を一つにして、この目的を達成しなければなりません。そうして、創造主、天の父母様が私たちを信じ、喜ばれる実績を、毎月、毎年、より大きく、高くお返しする真の孝子、真の孝女、真の忠臣になろうというのです。ただ行ったり来たりする人になってはならず、すべてのことに責任をもった立場で、主人意識をもち、責任ある行動をしなければなりません。
Friday May 19, 2023
真の父母経 第139話
Friday May 19, 2023
Friday May 19, 2023
天宙平和連合天一国双合七八禧年万歳
23 二〇〇八年の年頭標語は、「天宙平和連合天一国双合七八禧年万歳」です。「天宙平和連合」と「天一国」という言葉が入りました。神様が求める国は、二人、二つの組、二つの内外、二つのクラブが統一された国、天一国です。天宙というのは、天の国と地の国の主人たちが暮らせる家です。
24 二〇〇八年の標語である「天宙平和連合天一国双合七八禧年万歳」に、「七八禧年」という言葉があるのですが、まだ禧年は終わっていません。二つの世界の七八が一つになって万歳をすることによって、九数は問題なく越えていきます。
九数が私たちのものになるというのです。そして、十数、十一数、十二数までですが、十二数は六数と六数を合わせた数です。
前編の一から六までと後編の七から十二までが、カイン・アベルのペアになって、ギアがかみ合い、回っていくように、一つの統一的運勢圏に越えていくのです。ですから、双合七八禧年万歳です。
25 二〇〇八年の年頭標語を通して、双合七八禱年を発表することにより、七数から八数に越えてきました。真の父母は神様の代身者です。神様が真の父母を信じ、この地上に来臨するのです。父母が中心ではありません。中心は神様です。天宙平和連合天一国双合七八禧年時代が来たと宣布したのですが、そこの王の中の王は、真の父母ではなく神様です。真の父母は責任を完遂し、この地を離れなければなりません。ですから、一日が忙しいのです。千年、万年、待てる余裕がありません。そのようにできる日を千年の希望のDデー(D-Day)として定め、祈り、願わなければなりません。
原理は、何の原理でしょうか。神様を解放しようというのです。真の父母は既に解放されています。しかし、数多くの人を救ってあげる責任が残っているので、一つの生命でもサタン世界に残さず、解放してあげ、神様を立てることによって、解放を公認されなければなりません。そのようにできるその日が、父母様の生涯の決定的なDデーだというのです。
天地父母天宙安息圏絶対性真の愛真の生命真の血統権勝利宣布時代
26 二〇〇九年の標語は、「天地父母天宙安息圏絶対性真の愛真の生命真の血統権勝利宣布時代」です。絶対「性」とは、一人で成し遂げられる言葉ではありません。神様が男性格主体であるだけでは、絶対ではありません。相対的な何かがなければならないのです。天地父母天宙安息圏に入らなければならないのが絶対「性」ですが、天だけではできません。神様が一人で絶対「性」と言うことはできません。ですから、絶対「性」の中で相対的な存在になろうとすれば、どんな属性を備えなければならないのでしょうか。絶対「性」の前に必要なものとは何でしょうか。唯一です。
絶対になろうとすれば、二つではなく一つ、唯一でなければなりません。その次に、変わってはいけません。絶対の前には唯一がなければならず、永遠がなければならず、不変がなければなりません。絶対だけでは駄目で、唯一でなければならず、不変でなければならず、永遠でなければなりません。絶対を支えてあげられる重要な属性が必要だというのです。一番重要な中心属性である絶対には、唯一がなければならず、不変がなければならず、永遠がなければならないのです。
27 「天地父母天宙安息圏絶対性真の愛真の生命真の血統権勝利宣布時代」の「血統権」の「権」は、「圏」の字ではなく、力のことを意味します。最高の理想的な力としての「権」の字を書くのです。「天地父母天宙安息圏絶対性真の愛真の生命真の血統権勝利宣布時代」、そこにすべて入っています。
統一教会の結論は、蘇生、長成、完成を通してそれらが一つになり、第一次のアダム時代旧約時代、第二次のアダム時代新約時代、第三次のアダム時代成約時代、第四次アダム時代を経て、心情圏世界に安着してこそ、整理が終わると考えるのです。
その結論を出すのが易しいことでしょうか。旧約時代は蘇生時代であり、新約時代であるイエス様の時代は長成時代であり、成約時代は完成時代として、世界を一つにして天の国まで行くのです。そうして、天の国に住む神様に侍って暮らそうという、第四次安息圏安着時代を夢に抱いているのです。
28 「天地父母天宙安息圏絶対性真の愛真の生命真の血統権勝利宣布時代」において、安息圏は個人、家庭、氏族、民族など、八段階の安息圏があります。レベルがすべて違います。
八段階は種類が違うのですが、父母様がこの八段階をつなげたのです。父母様の腹中生涯から、神様解放圏の位置までつなげました。
アベル国連を中心として、神様と父母様の王国連圏が出てくるようになれば、統一天下を中心として一つにならざるを得ません。勝利した真の父母国連、一つの血統を中心とした理想世界統一解放・釈放永遠太平聖代になるのです。人類の祖国と本郷の地を完成したというのです。
真の愛天宙安息権清心一萬勝一萬歳
29 二〇一〇年の標語は、「真の愛天宙安息権清心一萬勝一萬歳」です。清心一萬勝一は、流れていく話ではありません。きょうの勝利的な転機を迎える表題が「真の愛天宙安息権清心一萬勝一萬歳」です。天の代身者の権限と相続権が与えられる時間なのです。
30 二〇一〇年を迎えての特記事項は、「新・旧暦を統一する時代」だということです。今や陽暦は必要ありません。陰暦は、千歳暦(せんざいれき)を中心として千年の歴史になっていて、万年の歴史になっています。陰暦は伸びたり縮んだりします。しかし、陽暦はそのようにはなりません。陰暦は三年に一度ずつ、十二ヵ月が十三ヵ月になるのです。それで、十三数になることもあるのですが、十三の峠を越えるのは難しいのです。
十三の峠を越えれば、新天地になります。神様によって「あなた」と「私」が出発したので、神様を中心として、カインとアベルが平和に家庭と一族をつくることができます。一族を七代や八代までつくれるというのです。
Thursday May 11, 2023
真の父母経 第148話
Thursday May 11, 2023
Thursday May 11, 2023
7 アジアで、韓国、日本、台湾の三ヵ国を中心として連結してこようとしたのがお父様の作戦でした。それが今や、世界時代に越えていきます。アジアで防ぐことができなかったため、それが世界にまで及ぶのです。これを、第二戦線であるアメリカが防がなければなりません。アメリカで防げなければ、第三戦線はドイツになります。
一九七七年は、一九一七年に共産国家が出発してから六十年がたつ年です。それで、お父様はアメリカに行き、「一九七七年、七八年になれば、アメリカは共産世界の脅威を防ぐことができなくなるだろう」と話しました。
そのようになる前に、統一教会員たちは三年間でそれを準備しょうというのです。三年間準備して完全に防御戦線を拡大することが、お父様の第三次世界巡回の中心的計画でした。
アジアの日本と韓国と台湾に続き、第二防御線を準備しなければならないので、西洋で自由世界を代表する国家を中心として、アダム国家型、エバ国家型、天使長国家型を備えなければなりません。これらの国が、アメリカとイギリスとドイツです。
ですから、今まで韓国が築いてきた基盤を、そこに植えてあげるのです。連結させるのです。今や、父母様が韓国だけに住まなくてもよい時が来ました。第三次世界巡回路程を終えて韓国の地に帰り、責任を果たせば、韓国の(国家レベルの摂理)時代は過ぎていきます。
8 キリスト教は、霊的救いの宗教です。実体を失ってしまいました。今までは僕復帰の歴史、言い換えれば、天使長復帰の歴史だったのです。今までの霊界の役事がそうです。
イエス様は、亡くなって霊界に行っていますが、愛を受けられる息子の使命を担いました。息子になれば、父の家に行かなければならないのですが、父の家に入ることができずに楽園に入っているので、天使長復帰の使命に責任をもってきたのが、キリスト教の霊的救援摂理です。ですから、これから統一教会が霊肉を中心として、イエス様が追われていったとき以上の基準さえつくっておけば、天使長世界は屈服するようになっています。
イエス様が父の家に入れなかったのは、国家基準で勝利できなかったからです。国家基準を抜け出すことができる基準さえ立てば、天使長世界は地上に絶対服従するようになるのです。そのようになれば、霊的アダムを中心とした本然の世界圏が形成されます。その基準を立てるためのものが、第三次世界巡回路程です。
9 統一教会は、霊肉を中心として、国家基準で、いまだにアベル的な勝利の基盤を築くことができていません。しかし、霊的な基準で国家基準と世界基準を見るとき、思想的な面では私たちが先頭に立ちました。私たちの理論は、誰にも負けません。宗教で言えば、統一教会が内外に公認される時が来ました。ですから、外的にはまだですが、内容ではそのようになったというのです。霊的基準で、国家を越えたアベル基準を復帰したというのです。
霊的基準でアベル復帰を完成したので、霊的基準でカイン復帰の完成に向かって出発できるのです。お父様は第三次世界巡回路程で、霊的カイン世界であるキリスト教文化圏に「悔い改めよ、天国は近づいた」と宣布しました。アメリカはカイン国家の代表国なので、その代表国に宣戦布告をしたのです。
昔、イエス様の時代には、霊肉を中心としたアベルの立場を宣布して、イエス様は命を奪われました。したがって、国家に対して霊的な立場で宣布をしたのですが、命を奪われることなく、反対されずに帰ってくるとき、そして、歓迎を受けたという立場に立つときには、肉的復帰の出発時代に入っていくというのです。原理がそうなっています。そのために行ったのが第三次世界巡回路程です。そのようにして帰ってくれば、韓国は肉的復帰の内的基盤がつくられていくというのです。
10 今回、アメリカで大衆集会を開くようになれば、それはお父様の生前において初めてのことになるでしょう。少なくとも、七ヵ都市でこのような集会を行う計画です。各都市で三日間ずつ行い、二十一日かかるでしょう。これは、公的にみ言を宣布する路程の最初の出発です。皆さんは、この計画に対して責任感をもたなければなりません。反対や迫害があるでしょう。また、歓迎する人もいるでしょう。ですから、ラジオと新聞を利用しなさいというのです。そうして、皆さんが各都市の細部計画と日程を立てれば、お父様がみ言を語るでしょう。また、ドイツとイギリスでも集会を開催します。これは、歴史的な事件です。今回が第三次世界巡回なので、お父様が自ら語らなければなりません。お父様は、この日を待ってきたのです。
11 父母様が韓国を出発する時には、霊的基準で既に韓国を越えていたのです。韓国が統一教会の方向に従ってこざるを得ない霊的基準を、既に設定してきたというのです。それは、現政府やキリスト教が、統一教会の活動と行く道を標榜せざるを得ない段階に入ってきたということです。霊的基準では、キリスト教の権威を越えて、国家基準を越える蕩減条件を成就することができました。一九七二年、七三年、七四年の三年路程の期間に、韓国を離れ、民主世界の中心国家であるアメリカを中心として、全世界に連結させなければなりません。キリスト教民主世界について見てみれば、アダム国家型がアメリカであり、エバ国家型がイギリスであり、天使長国家型がドイツです。ですから、霊的な面でこの三ヵ国を連結させる運動のために行ったのが、一九七二年の三ヵ国を中心とした講演会でした。これは、イエス様の当時に、ユダヤ教を中心としてローマまで連結させなければならなかったように、その相対的国家を中心として連結させる、新しい福音宣布の戦争なのです。
12 アメリカの七ヵ都市をはじめ、イギリスとドイツで講演会を開催しました。なぜアメリカで七ヵ都市を選んだのでしょうか。アメリカは世界的主導国なので、世界に影響を与え得るこれらの地域を選ぶことによって、イギリスやドイツにとって一つの基準になるため、そのような作戦をせざるを得ませんでした。これは、どこまでも霊的な運動です。ですから、肉的基準を連結しようとすれば、このようなことを通して、韓国と連結しなければなりません。一九七二年に入り、そのような基盤を中心として私が新たに出発し、日本食口とドイツ食口、そしてイギリス食口たちを動員したのです。アメリカを中心として、アメリカ食口はもちろんのこと、イギリス食口、ドイツ食口、日本食口など、主導的な国家の食口たちが動員されました。お父様が築いたその霊的な一次基盤の上に、一九七二年から七四年まで、全世界の統一教会員たちを連れてきて、この基盤と一致させる運動をしてきたのです。霊的にするのであって、肉的にするのではありません。お父様だけが霊的基盤を築けばよいのではなく、食口たちが相対的に霊的基盤で一つにならなければなりません。
世界宣教の基盤造成
真の父母様は、一九七二年十一月二十一日に韓国を出発し、日本を経由して、二十三日にアメリカに到着された。第四次世界巡回というタイトルで韓国を出発したが、実際には、アメリカに滞在して宣教活動を集中的に展開し、八ヵ月後の一九七三年七月二十二日に帰国された。このときのアメリカ訪問の目的は、世界宣教の基盤造成と世界統一十字軍(国際伝道機動隊)の再教育であった。第三次世界巡回当時に編成された世界統一十字軍の実績を検討し、国家を超越して世界的な舞台で活動ができるように、拡大、改編したのである。また、真のお父様は、一九七二年十一月二十三日から二十六日まで、ニューヨークで開かれた第一回「科学の統一に関する国際会議」において、「世界の道徳啓蒙に対する統一科学の任務」というタイトルで基調演説をされた。
13 お父様は、国家なら国家を中心として、統一の一族であれば統一の一族を中心として、成し得る限界まではすべてやりました。今からは、皆さんがお父様のために生き、み旨のために生きることにおいて、より大きな範囲で責任をもち、全世界的に活動しなければならない時になっていきます。
言い換えれば、今までは皆さんがお父様についていきながら活動してきましたが、これからは、それではいけないのです。反対に、皆さんが(自ら)訪ねていって活動できる立場に立ってこそ、お父様が定着することができます。
今、お父様個人を見れば、いまだに定着できていないのです。環境的にもそうです。父母様の家庭が定着してこそ、祝福を受けた家庭が順番に定着していくのです。祝福を受けた家庭が、すべて定着しなければなりません。そのような基盤が広がり、このような一つの国家さえ成立すれば、世界復帰は短期間のうちに成就されるというのです。
14 皆さん自身が、お父様の使命を引き継ぎ、責任を果たせるかが問題です。お父様が国のために闘い、国のために迫害を受けたのであれば、皆さんは国のために迫害を受けるより、世界のために迫害を受ける覚悟をしてこそ、国が保護を受けられる圏内に立つようになるのです。言い換えると、お父様が個人的に侵犯を受ける問題が生じるようになれば、それを皆さんが世界的に責任をもって防げるか、守れるか、ということが問題になります。
父母様の第三次世界巡回路程と同じように、皆さんも世界に対して巡回路程のような新しい道を、三回以上行かなければなりません。個人的にも行かなければならず、家庭的にも行かなければなりません。父母様の家庭が直面する受難の道や、外的に直面する何かがあるとすれば、そのすべてに責任をもち、サタンから守ろうという決意をもった家庭がなければならないのです。
15 今の世界の国々を見るとき、アメリカも共産党に襲われやすい状況であり、日本も、韓国も、ドイツもそのようになっています。すべて、サタン圏に追われる立場にいるのです。その闘いの標的、目的を失い、いかなる方向に進んでいるのかを、自由主義国家圏では誰も知りません。そのような時が来れば、その時が終末です。
その反面、統一教会は、個人復帰、家庭復帰、氏族復帰、民族復帰、国家復帰、このように復帰の基盤を広げて、条件的には既に世界の横的基盤までつくりました。父母様は、三次の世界巡回路程を中心として、韓国で二十年以上闘って収めたその実績を、そのまま横的に世界に連結させる運動をして帰ってきたのです。
16 私たちは、外的な世界時代に向かって前進しなければなりません。ですから、「死線を越え、命を懸けて行きなさい」と言えば、無条件に行かなければなりません。このようにして、韓国だけでなく、世界的な機動戦線をつくらなければなりません。一つは共産圏であり、一つは民主圏ですが、世界を中心として、このような内外の戦線を守護すべき責任があるので、一九七二年は「統一戦線守護」という目標が出てきたのです。
このようなことを私がアメリカでしょうとするのですが、そこでも、サタンがどれほど反対するか分かりません。アメリカの食口たちに一次、二次と話をし、三次まで話をしても、信じなかったというのです。信じないようになっています。ですから、父母様が自ら先頭に立ち、経費を出してその基盤を築いてあげて帰ってきた路程が、第三次世界巡回路程でした。今度は伝道機動隊を再教育するために行きます。これが第四次世界巡回路程です。再教育をして強い組織をつくり、徐々に世界的な舞台に拡大していくでしょう。
17 お父様は、第三次世界巡回路程中、時間がないにもかかわらず、一週間でアメリカの上院議員十人に会いました。そして、下院議員十五人にも会いました。今や、お父様は有名になりました。「ニューヨーク・タイムズ」と、「ワシントン・ポストIの一面を使って記事が出ました。アメリカの七大都市で復興会をし、リンカーン・センターを借りて、彼らもできないことを今までしてきたので、お父様が「会おう」と言えば、上院議員も好奇心からでも会うようになっているのです。
会って、これからのアメリカの展望について話をしました。また、今後、共産党に引き込まれてはいけないと警告したことが問題になっています。上院議員百人のうち、十人に会ったのですから、十分の一に会ったことになります。その人たちに会って国際情勢について話したため、お父様の言葉は、すべてうわさになるようになっています。ですから、第四次世界巡回中にアメリカに行けば、またどのような影響を及ぼすだろうかと、あらゆる人が注目しています。
大韓民国では、国会議員を一人も門の中に入れず、訪ねていくこともしなかった私が、なぜアメリカでは、そのようなことをしなければならないのでしょうか。それは、今後の作戦のためです。大韓民国が問題ではないというのです。
18 父母様はそう遠くない将来、第四次世界巡回路程に出発するでしょう。これからニューヨークに行けば、一九七二年十一月二十三日に、「科学の統一に関する国際会議」で講演しなければなりません。それは、私が創設しました。世界的に優秀な人々を、韓国に呼び集めなければなりません。そのようにしてこそ、韓国を生かせるのです。統一教会員たちが、今後、世界に行く道も築いておくのです。
世界的な環境ができるのも、そう遠いことではありません。父母様は、世界巡回に出発すれば、何ヵ月間か滞在し、また帰ってくるでしょう。韓国を完全に離れるのではありません。アメリカに早く統一教会の食口をたくさんつくり、韓国人を家庭ごと連れてきて一緒に住みたいと思うような状況にしておけばよいのです。ですから、そのような基盤を造成しなければなりません。
Thursday May 11, 2023
真の父母経 第147話
Thursday May 11, 2023
Thursday May 11, 2023
強行軍の中で世界の食口を激励
真の父母様は、第二次世界巡回の期間を強行軍で歩み、各国の宣教師と食口たちを激励して新たな指針を下さった。特に、第二次世界巡回の期間にアメリカ、ドイツ、日本において、十ヵ国、四十三双の祝福結婚式を主宰された。
9 世界を巡回しながら外国の食口たちに、「願いは何か」と尋ねてみると、皆が「韓国に送ってほしい」と言いました。実際は、父母様が送ってあげるのではなく、自分たちで、自ら来ればいいのですが、来るときは、ただ来るのではなく、条件を備えていなければなりません。その条件とは、韓国語ができなければならないということです。今は英語が世界共通語になっていますが、これから見ていなさい。父母様が生きている間に伝統を立てておけば、今後、世界語は間違いなく韓国語になるでしょう。
第二次世界巡回路程中、ドイツで十一ヵ国の宣教師を集めて会議を行いました。少なくとも一九七〇年四月までには、聖地を選んだ四十ヵ国に宣教師を派遣する計画です。そして、三年後には百二十ヵ国にまで宣教師を派遣するでしょう。今や私たちの時が近づきました。皆さんは、私たちの思想が途方もないものであるという事実を知らなければなりません。また、私たちの民族がこれから世界的に誇り得る民族になることを知り、統一教会に入ったことを誇りに思わなければなりません。
10 世界各地を回るたびに、外国の人たちがお父様にすがって涙を流すのを見るとき、うれしい反面、悲しい心情にもなりました。数多くの人々の中で、彼らが私を慕い、私が行ってしまうといって涙を流すその絆は、どこから出てきたのでしょうか。六千年前から出てきたというのです。
アダムとエバが罪に対して全責任を背負って神様の懐を離れるとき、(絶望の)涙を流していったので、そのときの絶望によって分かれていった人類が、歓喜の希望の中で出会うためには、この地上に涙の海ができなければなりません。そうでなければ、それを蕩減復帰することができないのです。
民族と国家を越え、東洋と西洋の文化を超越し、その方が涙の交差路を行くとき私も行き、その方が死ぬとき私も死ぬという決心をしなければなりません。そうすれば、たとえ自らが滅んでも、自分は勝利者であるということを感じるでしょう。
11 私が数十ヵ国を巡回しながら、数多くの民族に願ったこととは何でしょうか。その人々は、韓国人のことを取るに足らないものと思っていました。それなのに、韓国にいる私という人の何が良くて、従わなければならない運命に置かれているのかというのです。私が願うことは、私に従うのではなく、神様に従うことです。私を愛そうとするなら、神様を愛してから愛しなさいというのです。
このような人々と向き合うとき、私が責任者として、一つ忘れないことがあります。それは、彼らに負債を負っていくのか、負債を負わせていくのかということです。私は絶対に負債を負いません。彼らが夜を徹して精誠を捧げたとするならば、私も夜を徹するというのです。ですから、眠気に襲われ、疲れていても、それが問題ではありません。この国を経てきた数多くの恨多き霊人たちが、私を仰ぎ見ているとすれば、彼らのために悩まなければならないのです。彼らの心情とどのように一致するかが問題です。絶対に負債を負わないというのです。ですから、私が行った国で与えたものに対しては、蕩減しなければなりません。
12 父母様は、第二次世界巡回をしながら、各地にいる私たちの宣教師に指示をしました。そうして「一九六九年六月一日から四ヵ月間は、全世界的に信仰の祖国である韓国のために精誠を捧げなさい」と言ったのです。世界の食口たちが、朝になれば韓国に向かって切実に祈っているというのです。
今回の世界巡回の期間は、父母様にとって本当に大きな闘いの期間でした。疲れも限界に達しました。彼らは数年間、父母様が来るのを心から待ち望み、ようやく会ったのですから、時間制限というものがありませんでした。夜十二時になろうと、一時になろうと、父母様が少しでも長くいてくれることを願う彼らの気持ちが分かるので、それを無視して、疲れたからといって思いどおりに休むことはできませんでした。アメリカから、ドイツをはじめとするヨーロッパ、日本を経て帰ってくるときには、それこそ精神力で持ちこたえることができたのであって、そうでなければ倒れていたでしょう。本当に無理をしました。
13 第二次世界巡回路程中にも、父母様はアメリカと日本とドイツで、多くの人を祝福してあげました。祝福家庭でも他の家庭でも、男性と女性が一緒に暮らすのは同じです。それでは、何が違うのでしょうか。一番貧しい人と一番のお金持ちの人を互いに比較してみると、何が違うのでしょうか。同じように目があり、鼻があり、口があり、耳があるというのです。韓国で一番のお金持ちでも、乞食の服を着せておけば、乞食と変わらないように見えます。乞食ではなくても、乞食の振る舞いをすれば、乞食に見えるというのです。しかし、たとえ乞食の服を着たお金持ちが死んだとしても、世の中の人々は「お金持ちが死んだ」と言うのであって、「乞食が死んだ」とは言いません。
このように、表に現れた姿は同じだとしても、その内容が違うのです。これと同じように、統一教会が違うのも、その内容が違うというのです。神様を中心とした家庭は貴いのです。
第三節 第三次世界巡回
世界的宣教基盤を築いた第三次巡回
真の父母様は、一九七一年十二月五日から七二年五月八日まで、十五ヵ国を対象に第三次世界巡回を行われ、この期間、特にアメリカ、イギリス、ドイツの三ヵ国の主要都市で講演会を主宰された。真の父母様は、アメリカのビザの問題で日本とカナダを経由し、十二月十八日、紆余曲折の末、アメリカに入国したのち、巡回講演をされるなど、目覚ましい活動を展開された。そして、一九七二年三月十六日にイギリスのロンドンに到着し、二十日から二十二日まで巡回講演を行われ、三月二十三日にはドイツのエッセンに到着して、二十八日から三十日まで巡回講演を行われた。三月三十一日、オランダに到着された真の父母様は、フランス、オーストリア、イタリア、ギリシャ、イスラエル、イラン、インド、タイ、台湾、日本などの地を経由して、帰国の途に就かれた。真の父母様は、第三次世界巡回を通してアメリカに滞在しながら、その間、個別的に行われていた宣教活動を組織化し、食口たちを直接、教育することによって、宣教の新しい時代を開かれた。
1 第三次七年路程が一九七五年から出発するので、三年前から基盤を築かなければなりません。その基盤を築くことができなければ、世界的な第三次七年路程で、有効かつ適切な勝利を収めることができないのです。それで、一九七二年から三年間を準備期間に定めたのです。三年の間に、この峠を乗り越えなければなりません。
父母様は、第三次七年路程を通して、大韓民国を世界に連結させる責任を果たさなければならないので、今まで大韓民国で築いた基盤を中心として、一九七二年にアメリカなど、世界の重要な国家に相対的な基盤を築いて帰ってこなければならないのです。その基盤を築くのが第三次世界巡回路程です。
2 一九七〇年、十ヵ国が参加する中、韓国で七百七十七双の祝福結婚式が行われました。それは、第三次世界巡回を準備するためのものでした。また、韓国で築いた基盤をその国々に連結させるためのものであり、その基盤を他の国々に横的に拡大するためのものでした。したがって、この祝福結婚式に参加した人々は、韓国に来なければならなかったのです。
3 お父様は、第三次世界巡回路程において世界的な計画を立てています。今までは韓国のキリスト教を救おうとしましたが、これからは韓国のキリスト教よりも、世界のキリスト教とアメリカを救ってあげなければなりません。ですから、新しい角度に方向を定め、国際的な活動を準備しようと思います。そのようにするためには、相当な資源が必要です。そして、講師たちや若い人々を準備しておかなければなりません。
遠くない将来に、韓国を代表する世界的な復興団が出現する時が来るでしょう。全世界を代表する復興団が世界を歴訪するでしょう。そして、国家を代表する復興団が世界を歴訪できる組織を、遠くない将来につくります。そのようにして、何ヵ国かの復興団が一つのチームとしても活動し、あるいは何ヵ国かにおいて同時に活動する作戦も実施しようと思います。
4 今からは、世界的な基盤を築くための準備をしなければなりません。国内外で統一教会が追われる時は過ぎていきます。私たちが世界に旋風を巻き起こさなければなりません。共産党が新たな整備をして世界進出を夢見るのと同じように、これに備えて天の側も新たに整備し、外的な世界に影響を及ぼしていかなければなりません。ですから、世界本部を建てよと汝矣島の土地を買い、世界的な修練所を造らなければならないので、清平の土地を買うのです。世界的な大学を建てるためにも土地を買いました。外的に備えて世界に進軍しなければならない時になったので、このような準備をしてきたというのです。ですから、今回、世界巡回に出れば、少なくとも四十ヵ国以上に宣教部を設置して帰ってこなければならないという使命を感じています。そして、数年以内に百二十以上の国に宣教部をつくらなければなりません。
5 「六・二五動乱」は、北朝鮮が韓国を打つことによって起きた戦争です。この時、民主世界が韓国を支援し、北朝鮮の侵攻を防いでくれたため、韓国を守ることができたのです。ここには十六ヵ国が参戦したのですが、これは四数に四数を掛けた数です。それでは、なぜ民主世界の代表国家が韓国に来て戦ったのでしょうか。摂理的な次元から見るとき、韓国は彼らの祖国のような立場なので、彼らが祖国光復のために血を流さなければ、民主世界が生き残る道がないからです。それによって、民主世界がお父様を助けてくれたことのようになり、国を助けてくれたことのようになりました。
言い換えれば、お父様が獄中から出てくることができるようにしてくれ、国が滅びるところを助けてくれたので、その両方を助けてくれたのと同じ立場になったというのです。ですから、民主世界が再び福を受ける道が開かれるようになったのです。
今、アメリカも落ちていき、イギリスも落ちていっています。このような時に、私がその恩を返す活動をしているのです。アメリカも引き上げてあげなければならず、イギリスも引き上げてあげなければなりません。統一教会が神霊を中心として、霊的基準において勝利できる完全な内外の基盤を築いたという立場に立ってこそ、霊的民主世界のキリスト教圏を協助しこのように引き上げることができるというのです。統一教会がそのような立場で世界を連結させるためのものが、第三次世界巡回路程です。
6 一九七一年は、第二次七年路程の中間の年です。この年に父母様は、第三次世界巡回をしているのですが、これには大きな意味があります。韓国を出発して日本に行き、カナダに寄つてアメリカに来ました。アメリカに来るまで多くの障害物と闘わなければなりませんでしたが、そのような困難は次第に減っていくでしょう。
カナダは、アメリカに対してエバの立場にあります。カナダはエバの立場にあるイギリスの延長だからです。父母様は、韓国で収めた勝利的な基盤を、日本、カナダ、そして、アメリカに連結させようとしていました。カナダを経由してアメリカに来たのですが、カナダがアメリカに対してエバの立場にあるので、そのようにすることができたのです。
父母様がアメリカにその勝利的基盤を連結させようとしたので、サタンはそれをさせないようにしようと全力を尽くしたのです。ここに来るのに多くの困難があった理由が、そこにあります。また、アメリカの国務省もじっとしてはいませんでした。そのような条件を打破することによって、天が韓国で復帰した勝利の基盤を皆さんが相続できるようになったのです。
アメリカの次は、ドイツに行く予定です。イギリスを経由して行かなければなりません。それが成功すれば、そのような条件はなくなるでしょう。復帰摂理は、公式なくしては成し遂げられません。徹底的に公式に従わなければならないのです。
Thursday May 11, 2023
真の父母経 第146話
Thursday May 11, 2023
Thursday May 11, 2023
アジアおよび日本第二次巡回
真のお父様は、一九六五年九月七日、インドのニューデリーに到着したのち、アジア八ヵ国を歴訪しながら聖地を選定された。七日から十一日までニューデリーに滞在していた元サラワク王のアンソニー・ブルック卿からは、特別な案内を受けられた。十二日からインドのコルカタ(カルカッタ)を回られ、二十八日まで、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、香港、台湾などを歴訪された。九月二十九日、日本に到着された真のお父様は、十月一日に日光、五日、六日に箱根、熱海を訪問され、エバ国家である日本の使命などについて語られた。そして、真のお父様は、出国から二百五十六日ぶりとなる十月十日、韓国に戻ってこられたのである。
46 お父様がアジアの南方国家を歴訪しながら、最も大変だったのが暑さでした。暑い所で宣教をするのが一番難しいというのです。インドのコルカタ(カルカッタ)に行って約一週間滞在したのですが、温度が摂氏四十一度まで上がりました。ここで伝道をしようとすれば、本当に大変だろうと思いました。
皆さんの中で、そこに行く人はいますか。アジアでどこに人がより多く住んでいるかと考えてみるとき、極東地方より熱帯地方にたくさん住んでいるのです。中国でも、全人口の半分が暑い地方で暮らしています。割合で見れば、アジアでも、北より南に人が多くいるというのです。
47 皆さんは、日本統一教会の最も困難な立場に立つことができ、困難なことに責任をもつことができる人にならなければなりません。私たちの目的を達成するためには、果てしなく前進しなければなりません。皆さん一代で成し遂げることができなければ、二代、三代の子孫を通してでも、必ずやその目的を達成しなければなりません。世界的な波が打ちつけてくるとき、その中に飛び込む人の数によって、民族的な勝利が決定されます。統一教会の食口たちは、目に見えない世界的な運動をしていますが、それはある一時になれば、この地上に現れ、問題になるでしょう。そのような時期が間違いなく来るでしょう。その時になって、日本が一番目になれば、日本は世界の中心になるのです。
48 今後の問題は、世界を動かすことです。そのためには、第一に理念の徹底化、第二に組織の強化、第三に共同活動で一致しなければなりません。ですから、私たちは共産主義に対して、共産主義以上に強い組織力と活動力をもって対決しなければなりません。さらに進んで、組織化しなければならないのです。私たちには夜も昼もありません。食事も忘れてしまうのです。私は、そのような人々をたくさん育てようと思います。
日本もそうです。近いうちに日本でも、政府が統一教会に対して注目しなければならないようになっています。そのような時期が来るというのです。皆さんによって日本は救われるのです。その基盤が立てられれば、ある峠を越えてからは、組織運動をしなければなりません。
第二節 第二次世界巡回
世界宣教に拍車を掛けた第二次巡回
真の父母様は一九六九年二月二日から五月二日まで世界二十一ヵ国を対象に、第二次世界巡回を行われた。二月二日、日本の東京にある本部で地区長会議を主宰し、三日には名古屋に到着して、リトル・エンジェルスの日本における最終日の公演を参観された。二月四日、アメリカ巡回に出発された真の父母様は、三月十六日からはポルトガル、スペイン、イギリス、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、スイス、オーストリア、イタリア、ギリシャ、エジプト、キプロス、イスラエル、イランなどの地を巡回された。そして、イランのテヘランを出発し、インドのニューデリー、タイのバンコク、香港を経由し、四月十八日午前零時頃、日本の東京に到着、五月二日に帰国された
1 一九六九年は、失われた世界を取り戻すために、民族の運命から国家の運命、すなわち最高の峠を越えなければならない非常に重要な時期です。アジアで、さらに最高の峠を越えていかなければならない時です。父母様は、このような覚悟で約百日間、世界を巡回しようと思います。
新しく入ってきた統一教会員たちも、過去、どのように生きてきたにせよ、この途方もない思想を中心として、伝統を立てなければなりません。年を取った人は、過去を否定して犠牲になり、年の若い人は、統一教会の未来のための役軍にならなければなりません。そうして、この思想をこの民族と国家の前に一つの基点として立て、その目的が達成される瞬間まで総進軍しなければなりません。
ですから、民族を愛し、国を愛する中で、神様に侍って生きていける三千里半島になり、三千万の民族がもろ手を挙けて神様を歓迎するようになって、この国の主権全体が神様をたたえる世界的な事件が起こる三千里半島になるようにしなければなりません。そのようにして、世界を統一するだけでなく、指揮することができ、二十世紀だけでなく、数十世紀以降にまで新しい歴史時代を開く、源泉的動機となる基盤を整えようというのです。これが統一教会員たちの行く道です。
2 一九六八年に入ってから時代が変わりました。「神の日」を設定したというのは、エデンの園で失ってしまった本然の基準を、勝利的に探して立てたことを意味します。ですから、今までは神側の人々を犠牲にして救援摂理をしてきましたが、今からは蕩減歴史の方向が変わったので、反対の現象が起こります。神側の人を犠牲にして祭物にするのではなく、サタン側の人を打つことによって蕩減する時代に入ったというのです。ですから、国際情勢を見ても、東ヨーロッパでも新たに西欧の思想が芽生えるようになったのです。そして、世界的に優れていると誇る人々の勢いが、それ以上に上がらず、(勢いを)そがれて下がっていきます。最高の基準で世界を動かしてきた彼らの勢力が、今や下がっていかなければならない運命の時代に入るようになります。父母様は、一九六八年から一九七〇年までの三年の期間を、摂理的に一つの過程として見ています。したがって、摂理的に見るとき、この三年の期間は、私たちが全体的に一つの過程を革新して清算し、越えていかなければならない期間です。アジアの情勢も慌ただしい状態に置かれています。その上、韓国を中心として見るとき、韓半島の情勢は、今年、一九六九年が危険な峠なのです。
3 今の時代は、相当に緊迫した時です。世界を巡回しながら感じたことは、全世界が私たちの(目指す)み旨を緊急に求めているという事実です。一九六五年と一九六九年では、天地の差があります。世界には想像もできないほど、多くの変化がありました。アメリカやヨーロッパなど、世界のどこに行っても、今や私たちの(目指す)み旨でなければ世界は収拾できないことを、目の前の事実として感じられました。歳月が流れれば流れるほど、私たちの(目指す)み旨は広がっていき、世界はだんだんと死亡圏内に落ち込んでいくようになるでしょう。
4 これから、皆さんは、統一を中心として祈らなければなりません。また、聖地を中心として祈るのですが、父母様が世界巡回を終えて帰ってくるまで、男女を問わず、時間ができ次第、聖地で祈りなさいというのです。早朝に行けなければ、昼や夕方に聖地に行って祈るのです。
父母様が草創期に、この聖地で涙を流しながら祈ったことを考えてください。これまで聖地を選定し、「父母の日」、「子女の日」、「万物の日」を定めるまで、どれほど苦労の道を歩んできたかを考えてください。それを中心として、一九六八年一月一日、「神の日」を定めるまで、どれほど苦労したかを知らなければなりません。
神様もかわいそうだったのであり、父母様もかわいそうだったのであり、統一教会員たちもかわいそうでした。今や、統一の起源を全世界に打ち立てなければならない責任が皆さんにあります。たとえ硬い石の上に座って祈るとしても、石が涙を流し、山や川が頭を下げるほど祈らなければなりません。私が世界巡回をする間、皆さんは、本当は昼食を抜かなければならないのですが、そのようにさせたいとは思いません。その代わりに、聖地祈祷を熱心にしなさいというのです。「統一の歌」を一生懸命に歌い、その心が民族感情と人類および神様の復帰摂理に対する統一的な感情をもつようにして、万民が手本とすることができるよう、聖地を中心として精誠の限り、祈りなさいというのです。また、父母様が帰ってくるときには、数多くの民族に統一の起源を立てる責任を果たして帰ってくることができるように、祈らなければなりません。
5 お父様が世界を巡回しながらエルサレムに寄った際、オリーブ山に登って、古いオリーブの木が立っているのを目にしました。二千年前にイエス様がぺテロ、ヤコブ、ヨハネの三弟子を率いてゲッセマネの園に登り、三度の祈りを捧げた時、その三弟子が、恐らくその木の下で居眠りしたのでしょう。そこは、イエス様に叱責を受けた場所であり、弟子のユダが来てイエス様を売り渡した場所ですから、口では言い表せない所です。ところが、そこに来る人々はみな、「私たちの主は、死ぬためにここに来られ、私のために死んでくださった。よくぞ死んでくださった」と考えるというのです。本当に口では言い表せない所なのです。
6 一九六九年に二十一ヵ国を歴訪しながら、一九六五年に四十ヵ国を歴訪した時とは、世界的な情勢に多くの違いがあることを感じたのですが、神様の復帰摂理を中心として見るとき、今や、神様が目指すみ旨と、この世界の情勢が一つになる時が近づいたという結論を下すことができました。一九六五年にお父様がアメリカに行った時、アメリカ人の社会生活を見て感じたことは、民主主義の先導国家として、自分たちの国でなければ世界を収拾できないという自負心を、いつももっているということでした。それを、彼らの社会の中でかいま見ることができたのです。
しかし、今回行って感じたことは、アメリカ自体の力では、アメリカはもちろん、民主世界全体の問題を収拾できないことを、全国民が認識しているということでした。このような社会的状況と社会的流れを全般的に推し量ってみるとき、私たちが果たすべき使命の時期が差し迫ってきていることを切実に感じました。
東南アジアと、その他のアジアは言うまでもなく、ヨーロッパ一帯のすべての国が、アメリカと同じだというのです。ですから、このような時に、「統一理念」を中心として、世界的な使命を果たすべき統一勇士たちの世界的な任務は、極めて重大だというのです。
7 私はアメリカの食口たちに、「アメリカという国が太平洋の遠くにあるからといって、ベトナムから手を引いてうまくいくと思いますか。共産党はアメリカの中にもあります。もしベトナムから手を引いてしまえばブラジルやメキシコのような国がそばにあるではないですか。私が一九六五年に南米一帯を調査してみた結果、南米の大部分が反米思想をもっていました。ここで、キューバの近隣諸国のうち、一国だけでも共産圏に加担し、メキシコのような国に火をつければ、アメリカの鼻の先でベトナム戦争のようなことが起こるのが、なぜ分からないのですか。十年以内に共産党がそのような政策をもって、アメリカの地に火を放つことを考えないのですか。アメリカはそのようになっています」という話をしました。間違いなく、そのようになっているのです。
ですから、アメリカが対共作戦で後退することはあり得ないというのです。それで、私がこれに備え、アメリカにおける防衛網を張るために全力で活動するように強調してきました。
8 神様の六千年の歴史を通して解けなかったすべての歴史的な問題を、お父様の一代で解きました。もはや死んでも、「統一原理」は世界を制霸するようになります。いくら日本の一億の国民が反対しても、「統一主義」には勝てません。神様は、日本自体だけを求めるのではなく、世界を必要とするからです。霊界と地上世界、天宙を必要とするからです。神様は、環境を先に造られました。今は、少しだけ動けば、世界がすぐに動く時代圏に入ってきています。統一教会の青年たちは、「神様がいない」ということを夢にも考えることができません。神様は、観念的な神様ではなく、生活圏内に実存される神様です。神様の心情は、感傷的な心情ではなく、実証的な心情です。復帰の路程を完全に通過しなければ、言い換えると、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙のあらゆる圏内に入ってサタンに讒訴されない基準を立てなければ、祝福の条件を立てたと言うことはできません。
Thursday May 11, 2023
真の父母経 第145話
Thursday May 11, 2023
Thursday May 11, 2023
34 アメリカがいくら暮らしやすいといっても、神様の本然の心情を中心として見るときには、神様の喜びの資料になることができず、栄光の象徴に近づくことができずにいます。このように、アメリカの天地が悲しみと嘆息のどん底に引き込まれていくのを神様が見るとき、唖然としてしまうというのです。
ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルに行って祈ったことがあります。アメリカの燦爛たる文化として造り上げた、世界で最も高いというビルです。「このニューヨークの地で、お前を中心として天と縁を結ぶ人々がどれくらいいるのか。お前にも蕩減の道を歩ませよう」と考えました。ニューヨークの地をいくらくまなく探しても、神様と本然の心情に通ずる真の父母がこの地上に来られるとき、真の血縁的な絆を結んで息子、娘になれる人がいませんでした。ニューヨーク市民の中で、一人でもいるかというとき、いなかったのです。アメリカ国民をくまなく探し回っても、いませんでした。アメリカ人が住む前から、アメリカの主人は神様です。インディアンが住む前から、神様が主人なのです。したがって、神様が最も愛する人が、アメリカの主人になるのです。
35 今日のアメリカ合衆国は、二千年前のローマ帝国と同じ立場にいます。「二十世紀のローマ」と言えるアメリカは、自分たちの文化ばかりを誇っていた一世紀のローマのようになってはいけません。また、他国を支配するためだけに苦心する国であってもいけません。
神様の祝福は、絶対的に公的なものです。その祝福は、ある個人だけのためのものではなく、またある家庭だけのためのものでもなく、ある国家だけのためのものでもありません。また、世界だけのためのものでもありません。神様の祝福は、宇宙全体のためのものです。アメリカの兄弟姉妹の皆さんは、神様がこの地の上に大きな祝福を下さり、この場を準備されるまで、どれほど多くの苦難に遭ってこられたのかを知らなければなりません。今や、偉大な理念が本当にこの地上に誕生しなければなりません。世界人類は一つの兄弟であるという、偉大なイデオロギーが誕生しなければならないのです。
36 私は、韓国を愛しています。しかし、私の使命は、韓国よりもつと大きく、世界的なところにあります。私の祈りと関心は、韓国を越えて全世界に集中しています。同じように、アメリカの兄弟姉妹たちも、アメリカだけのために祈ったり、あるいはアメリカに対してのみ関心をもったりしてはいけません。
皆さんは、アメリカの人々だけのために十字架を背負ってはいけません。全世界のために十字架を背負わなければならないのです。アメリカだけのために泣いてもいけません。涙を流すならば、世界のために涙を流さなければなりません。皆さんは、全世界のために血と汗を流さなければならないのです。世界を愛するがゆえに、アメリカを愛するという立場に立たなければなりません。
37 一九六五年にアメリカに行った時、アイゼンハワー元大統領に三大条件を実践しなさいと話しました。歴史的な問題、宗教的な問題、そして、思想的な問題をどのようにするのかについて尋ねました。初めは、面会時間が五分間と定められていました。ところが、二十分超過したのです。「帰る」と言うと、彼は名残惜しそうにしながら、私を二階に連れていき、自分の生活館を見せてくれました。そして、彼は、自分の一世一代の忘れ難い記念品をくれました。また、チャーチルやスターリンのような人たちとどのようにしたということなどを誇つたりもしました。
統一教会は、アメリカを第一飛行場にしなければなりません。そして、統一教会の一人の青年が現れ、全世界に向かって何かを語ったとき、「事実がそうである」と人類が共感すればよいのです。
38 私はアイゼンハワー元アメリカ大統領に会い、「六・二五動乱」の参戦問題を中心として話をしました。「民主世界が作戦を立てて共産世界を防ぐ立場に立たなければ、民主世界が共産世界に勝ったとしても、共産世界はイスラーム圏を通して、再び民主世界に対抗してくる」と言ったのです。
サタン側である左翼は、外的な共産世界と内的な宗教型(イスラーム原理主義)を中心に一つになっているのですが、神側の立場にある右翼は、外的な民主世界と内的なキリスト教が一つになれませんでした。神様が六千年間計画した人を送るために準備したアメリカが、右翼的な立場で天を擁護しなければならないにもかかわらず、カイン圏と手を結んで同調するというのはあり得ないことです。
アメリカは、民主世界の主導的な責任を担って今まで歩んできました。アメリカ国民は、神様がアメリカを二百年間、無限に祝福してくださったことを知らなければなりません。サタン世界のものを奪い返して与えたのです。サタン世界を凌駕できる力を与え、次に、怨讐の国民よりも大勢の国民をもたせました。その次に、物質主義が問題になることを御存じの神様は、物質主義を防止できる祝福をアメリカに下さいました。アメリカは、右側の強盗の責任を担当し、どんなことがあっても神様を擁護し、キリスト教を擁護し、物質中心の生き方になることを防ぐために最後まで責任をもたなければなりません。
中南米、ヨーロッパ、中東巡回
真のお父様は、一九六五年七月三日にパナマ、四日にコロンビア、五日にチリ、七日にアルゼンチン、八日にブラジルなど、中南米の五ヵ国を歴訪された。そして、七月九日にブラジルを出発し、アフリカのセネガルを経由して十日、ポルトガルに到着され、八月二十四日までヨーロッパの十七ヵ国を巡回された。続いて、八月二十四日にギリシャのアテネを出発し、エジプトのカイロに到着したあと、九月六日まで中東六ヵ国を歴訪し、世界の食口たちを激励された。特に八月三十一日、エルサレムの聖地巡礼の際、イエス様がゴルゴタの山頂まで十字架を背負って登られた路程を回想しながら、哀切なその事情を酌んで深く慰労された。
39 お父様がブラジルに行ったとき、現地の言葉も話せないある日本の食口が、神様のみ旨を伝えるため、若い年齢でありながら、自ら進んで十字架を背負うのを見ました。その荒地のような場所に行って苦労しているのを見て、心が痛みました。
心情の世界は、国境と武力で遮ることはできず、いかなる思想も遮ることができません。その人は、既に日本人ではありませんでした。韓国人より、もっと心情的でした。たそがれ時の飛行場に立ち、飛び立つお父様を涙で見送るその忠誠にあふれた姿を、私は今も忘れられません。世界に向かって祭物として訪ねていく、その涙の基盤の中で統一の役軍(担い手)に出会うことができなければ、このみ旨と使命は民族的なものにしかなれないというのです。
40 ヨーロッパを巡回しながら祈って考えてみましたが、アルプスを越えるのは問題ではありません。ヒマラヤを越えるのも問題ではありません。それ以上の困難な所、最前線に行って闘うのです。これがお父様の作戦です。この道は復帰の道なので、原理原則に合わなければ解けません。私たちは、切迫した時を迎えています。
共産党がどうして「自分たちの怨讐は宗教である」と言ったのかというのです。「宗教の怨讐は共産党である」という世界的命題のもと、私たちは闘っているのです。
41 ローマのバチカン宮殿の前で神様に祈りを捧げました。「神様、二千年の歴史をもち、六億以上の信徒をもつ教会がここに建つています。しかし、彼らがどのようになるかを考えるとき、心配せずにはいられません。数え切れないほど分裂した教派と教団を、父なる神様が願われるとおりに、一つに統一いたします」と祈ったのです。
そこは、ヨーロッパ文明の総本山の地であり、また集結地です。ヨーロッパ文明の真髄が集まっている所です。しかし、神様が私と共にあるので、今に見ていなさいという気持ちで祈りを捧げました。真と偽りがぶつかれば、偽りが砕けるのが原理です。
42 ナセルを中心として軍部が治めているエジプトを訪問した日は、エジプト軍創設記念日でした。それで、その国の軍事規模など、いろいろなことを調べたのですが、エジプト軍も最新型の武器で武装していることが分かりました。それから、エジプトの首都カイロでは、彼らの工業や産業の発展状況を見ることができなかったので、カイロから四十里以上離れたアレクサンドリアに行って、彼らの産業と工業の発展状況を見たところ、エジプトがいくら大きなことを言ってもかなわないだろうと思いました。
見てみると、その時のエジプトは、イスラエルより十年ないし二十年は遅れていました。ですからお父様は、「エジプトが東西冷戦を利用して計画したことが、第一次は的中して発展したが、今や方向転換しなければならないだろう」と思って帰ってきたのです。
43 お父様は第一次世界巡回の時に、シリア、イスラエル、ヨルダンを中心として、中東一帯を注意深く調べてみました。それは、彼らの背後にいる霊人たちがどのように動いたかを知りたかつたからです。
また、新たに入ってきたイスラエル民族には、「野営地」とも言える彼らの収容地があります。この民族は、主権を復帰しようという復古思想をもち、昔アブラハムが祝福を受けた地を再び訪ねてきたのです。
このようなことを見るとき、イスラエル民族からその選民思想を抜き取ることはできないと感じました。彼らの選民思想は、彼らがどのような環境に追い込まれても、終始徹底しているというのです。
44 お父様がエルサレムを訪問した時、イエス様がゴルゴタの山頂まで登っていく途中で倒れたという所に、立て札が立っていました。三回も転んだというその場所を見つめながら、「イエス様は、このような蕩減の道を通っていったのだ」と思いました。
その場でお父様は、「暗黒のような二千年前に、新しい天的な使命を背負い、砂漠と荒野のような、このまっただ中に訪ねてこられたイエス様の事情は、どれほどやるせなかったでしょうか。しかし、大きく豊かな多くの民族をすべて押しのけ、このようにひどくみすぼらしく、ひどくやせたイスラエル民族を訪ねてこられたのは、民族復帰の恨を一日も早く解こうとした父の事情があったからだということを知りました」と祈ったのです。
そこを訪問する人はみな、イエス様が抱いた事情を深く慰めてさしあげる祈りをしてこなければなりません。そのようにしてこそ、その場でサタンは気をもみ、神様は慰労をお受けになることができるのです。ですから、サタンは悲しくて泣き、神様はうれしくて泣くことができなければなりません。アダムが堕落することによって、神様が痛哭し、サタンもアダムも涙を流しました。復帰の道では、神様とサタンに涙を流させなければならないのです。「私」の涙が神様を泣かせ、サタンまでも泣かせられなければ、復帰することはできません。
45 お父様は、エルサレムに行った時、多くのことを感じました。そこに行ってみれば、半分は砂漠地帯です。らくだを見て、あの大きな体格でおなかいっぱい食べることができるのだろうかと思うほど、草のない半砂漠地帯でした。そこを眺めながら、韓国は福地の中の福地だと悟りました。
そこのぶどうのつるは、一抱えにもなりません。昼には太陽の熱で、三分の一が枯れてしまいます。その葉があまりにもしおれて、ぶどうのつるなのか、何のつるなのか分からないほどです。他のつるのようです。ところが、昼が暑い分、夜と明け方には露がたくさん降ります。その露で、植物が再び生気を取り戻すのです。このように、イスラエルの地、ユダヤの地で育っている植物のごとく、ユダヤの民たちも明け方を待ち、その静かな早朝に、神様のみ前で絶叫して祈ってきた民族であることを切々と感じました。
また、彼らの目をじっとのぞいてみると、何かあるのです。感動のようなものがあります。感動して歌う歌が最高の叫びであり、心霊のこもった祈りなのです。ですから、「ここから新しい歴史が始まったのだ」と感じました。