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Monday Nov 07, 2022
平和経 第379話
Monday Nov 07, 2022
Monday Nov 07, 2022
イスラエル民族が不信した背景
旧約聖書を見れば、イザヤ書第九章、第十一章、第六十章の三つの章を見ると、救世主が栄光の主として堂々と来ることが記述されていますが、第五十三章では苦難を受けることが預言されています。信じて迎えることができずに、イザヤ書第五十三章の預言が成就され、栄光の主の預言は延長して再臨のときに成就されるようになることを、皆様は知らなければなりません。
新約聖書も、旧約聖書と同じように、メシヤが来ることに対する預言は、蕩減復帰の原則によって両面で預言されています。ヨハネの黙示録第一章七節を見れば、再臨するメシヤは、間違いなく雲に乗ってやって来ることが記述されています。しかし、テサロニケ人への第一の手紙第五章二節を見れば、「主の日は盗人が夜くるように来る」と預言されています。雲に乗って来るのに、盗人が夜くるように来ることができるでしょうか。今日のキリスト教徒たちは、雲に乗って来ることは信じ、盗人のように来ることは信じていません。
ですから、私たちは、知恵深くなければなりません。旧約時代の実情から見て、主が雲に乗ってくることもあり、人として来ることもあることを私たちは知らなければならないのです。ユダヤ民族が何よりも待ち望んだメシヤを神様が送ってくださったにもかかわらず、どうして彼らは、来られたメシヤを殺害してしまったのでしょうか。
旧約聖書のマラキ書は、新約聖書の黙示録に該当します。マラキ書第四章五節以下を見れば、「見よ、主の大いなる恐るべき日が来る前に、わたしは預言者エリヤをあなたがたにつかわす。彼は父の心をその子供たちに向けさせ、子供たちの心をその父に向けさせる」と堅く預言されているという事実を私たちは知らなければなりません。
エリヤは、イエス様が来られる九百年前の人であり、火の車に乗って昇天した人です。人々は、火の車に乗って行ったエリヤがそのままの姿で来ると信じていたところに、エリヤが来たという話もなく、突然イエス様がメシヤを宣布したのです。
すると人々がイエス様の弟子たちに、「あなたの先生がメシヤであるならば、エリヤはどこにいるのか」と質問するので、弟子たちがイエス様のところに来て尋ねる場面が、マタイによる福音書第十七章十節から十三節の内容です。
「弟子たちはイエスにお尋ねして言った、『いったい、律法学者たちは、なぜ、エリヤが先に来るはずだと言っているのですか』。答えて言われた、『確かに、エリヤがきて、万事を元どおりに改めるであろう。しかし、あなたがたに言っておく。エリヤはすでにきたのだ。しかし人々は彼を認めず、自分かってに彼をあしらった。人の子もまた、そのように彼らから苦しみを受けることになろう』。そのとき、弟子たちは、イエスがバプテスマのヨハネのことを言われたのだと悟った」。
するとユダヤ人たちの不信はより一層深まり、イエス様が洗礼ヨハネをエリヤだと言ったのは、自分がメシヤを装うためであると不信したのです。さらに、ユダヤ教とイスラエルの国を滅ぼす魁首だと言い、ベルゼブルの頭だと決めつけてしまいました。
このように、イスラエル民族が信じていた観点が、イエス様を送られた神様の摂理のみ旨とは異なっていたという事実を知らなければなりません。この地上に神様のみ旨を成し遂げるために、万民に神様から送られたメシヤは、ユダヤ教徒たちが従わなかったことによって、食い違いの事情を抱えたまま死んでいったという無念の歴史が、私たちの知らない中で起こっていたのです。
イエス様は、ユダヤ民族中心の救世主を待つ信仰の前に現れました。実際にイエス様を通した神様のみ旨は、ユダヤ教とイスラエルの国を越え、全世界を救おうとされるものでした。地で期待する希望と天で成し遂げようとするみ旨がずれてしまったのです。
再び来られる主の場合も同様です。再臨主のために準備された基盤は、せいぜいキリスト教徒だけの救援を願うというのが精いっぱいの信仰基盤でした。しかし、再臨主は、神様が願われる世界と万民の救援、さらには創造本然の理想世界を成し遂げようとして来られるのです。
その世界は、信じて救われるような宗教圏の世界ではありません。堕落とは無関係で、宗教が必要ない、宗教を卒業した真の愛と真の父母の世界を成し遂げようとして来られるのです。
創造主神様の根本は真の愛です。真の愛は、与えて、また与えて記憶しない利他的愛です。この真の愛によって天国を成し遂げようとされる神様のみ旨のために、私は、生涯を投入して与えながら生きてきました。
摂理の中心三ヵ国である韓国、日本、アメリカは、平和理想世界を形成する模範にならなければならない位置にいるのです。天道に従い、世界と全体のために生きて大きく与えるとき、無限な神様の祝福による繁栄を成し遂げるでしょう。もし、自国の利益だけを追求すれば、摂理の中において中心の位相を守ることができず、もっているものも失うことになるでしょう。
Sunday Nov 06, 2022
平和経 第378話
Sunday Nov 06, 2022
Sunday Nov 06, 2022
16.摂理観から見た韓国、日本、アメリカの位相
日付:二〇〇二年五月二十一日
場所:アメリカ、ワシントンDC、シェラトン•ナショナル•ホテル
行事:韓国、日本、アメリカ三ヵ国指導者会議
高名な韓国、日本、アメリカの最高指導者、そして紳士淑女の皆様。皆様がアメリカの首都ワシントンDCにいらっしゃいましたことを心から歓迎いたします。韓国と日本とアメリカは、共に太平洋圏の国家です。そして、韓国と日本は、隣同士であるばかりでなく、両国ともアメリカと同盟関係を結んでいます。この三国とも、互いに内外に連結した共同目標をもっています。
二十一世紀は太平洋時代
私たちは今、二十一世紀に入っておりますが、この二十一世紀は太平洋時代だと言われております。言うまでもなく、太平洋時代は、この日韓米の三国によって主導されるでしょう。それだけでなく、世界は、この三国のモデルに従っていこうとするでしょう。しかし、指導的な立場というものは、自動的に成り立つものではありません。それは、関連国家の相互間における強力な連関性を土台として成り立つものであり、特にその指導者レべルにおいての相互連関を絶対に必要とするものです。
したがって、皆様がこの日韓米三ヵ国会議を通して、緊迫した当面の問題を論議すると同時に、お互いの友誼を誓うことによって、新しい二十一世紀を開拓する基盤を準備してくださることを願います。
三ヵ国の指導者の皆様。私は、この会議に参加するために、六千マイルにもなる遠い所からここまで訪ねてこられた代表者をはじめとした、すべての参加者の皆様に儀礼的な挨拶をしようと、この壇上に立ったのではありません。
神様と一心、一体、一念で生きてきた私の生きた経験によれば、神様は、歴史と現実の中で生きて役事される方です。このような摂理的観点から、韓国、日本、アメリカの位相を知るということは、とても重要なことです。
神様の創造理想は、アダムとエバが神様の真の愛によって真の人として完成し、真の父母となり、真の家庭を成し遂げることです。その真の父母と真の家庭を始原として、人類は、真の社会、真の国家、真の世界、さらには天宙へと繁栄しながら、地上•天上天国を成し遂げるようになっていました。ところが、不幸にもアダムとエバは、未完成段階において、天使長の偽りの愛によって堕落してしまいました。また、真の父母ではなく偽りの父母となったアダムとエバが築いた最初の家庭において、兄カインが弟アベルを殺害することによって、罪悪が結実してしまったのです。
イエス様の死と第三アダムである再臨主
本然の創造目的を回復するために、神様は、第二アダムである救世主をこの地に送って摂理を進められました。その摂理のための最初の基盤がユダヤ教とイスラエルの国でした。その基盤の上に、イエス様が救世主として来られたのです。
イエス様は、このように真の父母と真の家庭の理想を、選民イスラエルの国において成就し、それを全世界に伝播するために来られたのです。しかし、ユダヤ教とイスラエルの国は、イエス様がメシヤであることを理解することができず、イエス様を不信したのです。その不信はとうとう極に達し、イエス様は、再臨を約束されながら十字架の道を行かれました。復活されたイエス様は、霊的に第二イスラエルであるキリスト教の基盤を立て、これを世界的に築いていかれました。世界のキリスト教によって摂理される神様のみ旨は、第三アダムとして来られる再臨主を迎える準備をすることです。
アメリカは、すべてのキリスト教を代表した国家、すなわち第二イスラエルの長子国家です。アメリカは、建国の始祖たちの信仰も、建国の精神も、すべてキリスト教に由来します。神様が準備された地において、アメリカが短い歴史の中で世界を指導する強盛な国になることができたのは、再臨主として来られる第三アダムのみ旨に従うという神様の摂理によるものなのです。第二次世界大戦のとき、アメリカ、イギリス、フランスを中心とした連合国が、日本、ドイツ、イタリアを中心とした枢軸国に勝ち、キリスト教の基盤を極大化したことや、韓半島に熱烈に受け入れられ結実するキリスト教を宣教した主な国がアメリカだったという点、第三イスラエルである韓国の防衛に、国連軍の旗のもとで十六ヵ国の派遣軍が一つになって犠牲的な支援をし、二つの国が特殊な関係を維持している点など、すべて神様の摂理の中で行われているのです。
準備されたキリスト教が、第二次世界大戦直後に、私を通して神様の教えを受けていたならば、七年以内に神様が望まれたみ旨が成し遂げられていたでしょう。アダム国家である韓国の統一も成し遂げられていたはずであり、共産圏の世界的な膨張もなかったでしょう。ところが、不幸にも、キリスト教が先頭に立って私に反対し迫害したのです。摂理の中心存在を拒絶したキリスト教は、衰退の道へと落ちていきました。第二次世界大戦直後と比較するとき、今日の教会は、信仰も、熱意も、純粋性も、生命力も、すべて失いつつあります。
世界のキリスト教が責任を果たせなくなることによって、エバ国家(母の国)になるべきイギリスの代わりに日本が選ばれました。実際、神様の中心摂理であるキリスト教圏とは関係の遠い日本は、天の特別な恩恵で選ばれたのです。このような点から、日本は神様の使命を果たしてくださることを願います。
それでは、神様が送られた摂理の中心である救世主は、なぜいつも不信されるのでしょうか。堕落によって築かれた悪主権の世界なので、善の実体を歓迎しないのです。これを憂慮された神様は、イスラエル選民とユダヤ教を立ててイエス様を迎えるようにされたのであり、世界的なキリスト教基盤を築いて再臨主を迎えるようにされました。しかし、選んで準備した第一イスラエルと第二イスラエルの、摂理に対する無知と自己中心的な思考のために救世主は苦難を受けられたのです。
メシヤが雲に乗ってやって来るものと思っているユダヤ教徒の前に、人として現れたのですから、信じられなかったわけです。旧約聖書を間違って解釈することによって、メシヤの命を奪ってしまったという事実を知らなければなりません。また聖書の預言は、両面で預言されていることを知らなければなりません。
なぜかというと堕落した人間は、気まぐれにああしたりこうしたりするからです。神様と一つになっていた人が、背を向けてサタンと組んで神様を滅ぼし、サタンと組んでいた人が、神様のところに戻ってきてサタンを滅ぼすということがあるのです。
Sunday Oct 23, 2022
平和経 第384話
Sunday Oct 23, 2022
Sunday Oct 23, 2022
還故郷する氏族的メシヤの姿勢
還故郷する氏族的メシヤの姿勢は、堂々として毅然(きぜん)たるものでなければなりません。そこには不平はあり得ません。大声で痛哭しながらでも行かなければならない宿命の道です。数千数万年、子女を失った恨の心情を抱いてお待ちになった父なる神様の事情を知るならば、涙なくしては行くことのできない道であることを知らなければなりません。
また、愛の種を蒔くために行く皆様の足取りは、希望に満ちあふれていなければなりません。一度蒔いた真の愛の種は、誰一人として盗んでいくことができません。真の愛の心情の種だからです。その種から芽生えた家庭や国家は、永遠に神様の所有として残り、子々孫々神様の代身者を輩出する天の名門の家となり、一等国となるのです。
皆様。今、神様の人類救援のための摂理は、完結すべき切迫した摂理的時期に到達しました。子女を愛する父母の心情が、取りも直さず神様の人類に対する愛であり、心情なのです。このまま放置しておくことはできないこの世界の淪落と不道徳を正し、永遠に戦争と葛藤の壁を撤廃するために、神様はついにこの地にレバレンド•ムーンを派遣されました。神様御自身の実体として顕現した救世主、メシヤ、再臨主、真の父母の資格を賦与して送られたのです。
そして最近、神様は自ら書信を送られ、レバレンド•ムーンの一生を慰労し、激励するだけではなく、霊界の五大聖人と数多くの歴代の預言者と王たち、そして驚くことに、ヒトラーのような希代の殺人鬼だけでなく、スターリンやレーニンのような赦し難い共産主義者たちまでも、レバレンド•ムーンの教えを受けて悔い改め、感謝の手紙を送ってきています。
しかし、過去を顧みれば、当然、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の道理を果たして侍り、奉るべき真の父母であるレバレンド・ムーンに対し、人類は逆に、迫害と苦難で綴られた荒野路程八十有余年を歩ませてしまったのです。だからといって、挫折したり放棄したりするレバレンド•ムーンではありません。その程度の人間であるならば、神様は最初からレバレンド•ムーンを御自身の代身者として、この地に降臨させることはなかったはずです。
言葉で言い表せない受難と逆境を克服しながらも、レバレンド•ムーンは、一度たりとも神様を恨んだり、与えられた使命を避けたりすることなく、ついに神様のみ旨を完成させてきました。天の摂理を知らない皆様は、自分だけの志を立てて生きてきたかもしれません。しかし、レバレンド•ムーンの一生は、天のみ旨に従い、天宙の公人として一点一画の狂いもない真の父母の真の愛を実践する生活によって、人類救援のためにすべての蕩減を勝利してきた生涯でした。
真の父母の伝統に従って真の師、真の主人、真の父母となろう
尊敬する貴賓の皆様。今や人類は、希望をもって力強く前に向かって前進できる時代圏に入りました。既存の国連の不正と不条理を根絶し、人類の様々な問題をその根本から解決できる「アベル国連」が誕生したのです。去る十月三日、レバレンド•ムーンの志に従う千五百人余りの世界の指導者たちがアメリカのニューヨークに集まり、この歴史的で摂理的な「アベル国連」の創設を成し遂げたのです。
レバレンド•ムーンは、既に三十八年前、アイゼンハワー•アメリカ元大統領と会って「アベル国連」の必要性を力説したことがあります。ところが、天の時を悟り得ない責任者たちの無知によって、きょうまで摂理が延長されてきたのです。しかし、天はこれ以上待つことができなくなりました。今年、摂理的な要請によって、レバレンド•ムーンに従う数多くの義人たちが、怨讐間の感情を拭い去って立ち上がりました。
同じ場に一緒に座ることも拒否してきた宗教指導者たち、すなわち第一イスラエル圏を代表するユダヤ教の聖職者たち、イスラーム圏を代表する中東の聖職者たち、そしてキリスト教を代表するアメリカの聖職者たちが、エルサレムに結集して、互いの手を握り「エルサレム宣言」を発表しました。続いて、第二イスラエル圏であるキリスト教を代表するアメリカの首都ワシントンDCにおいても、数多くの宗教指導者たちが教派を超えて集まりました。彼らは、霊界から送られた、五大聖人をはじめとする多くの指導者たちの決意文に呼応して、地上決意文を宣布しました。
このように、エルサレムとワシントンDCでの宣布の土台の上に、去る八月十五日には、韓国ソウルで第三次宣言である「ソウル平和宣言」を採択し、参加したユダヤ教、イスラーム、キリスト教などの聖職者全員の名前でこれを満天下に宣布しました。
「アベル国連」が創設されるまでには、このような摂理的な準備と段階があったことを覚えておいてください。「アベル国連」とは「平和国連」のことを言うのです。既存の国連がカイン的国連であり、紛争の国連であるのに対して、「アベル国連」は、世界平和を保障する国連だからです。これこそ神様の人間創造以来、最も革命的で驚異的な事件と言わざるを得ません。
これから世界は急速に変わっていきます。全霊界の千二百億組を越える善なる祝福家庭が総動員されており、地上界でも、今は数万人の平和大使たち、そして世界の至る所でこの「平和国連」の成功のために烽火を掲げた指導者たちの数が数百万人に達しています。
人類は、今や「平和国連」を通して神様と人類が何よりも待ち望んだ「平和の天国」をこの地球上に創建すベき責任があります。神様を私たちの王として迎え、内的には天一国、外的には第四イスラエル国を中心として、この地上に霊界と肉界の二つの世界を代表する超宗教超国家的平和世界を創建して安着させる責任があるのです。
平和国連を通して地上•天上天国創建
レバレンド•ムーンは、今まで八十年余りの間に血と汗と涙で築いてきたすべての基盤を、今喜んで「平和国連」の所属として帰属させることを満天下に闡明(せんめい)する次第です。また私が創設し、現在世界百九十一ヵ国に宣教部を設置している家庭連合をはじめとして、数十の各種団体と機関が最初に「平和国連」の所属になるのです。アメリカの「ワシントン•タイムズ」とUPI通信社、中東の「ミドル•イースト•タイムズ」、南米の「ティエンボス•デルムンド」、韓国と日本の「世界日報」などのすべての言論機関も、きょうからは「平和国連」の代弁言論となるのです。
さらに、韓国の鮮文大学、アメリカのブリッジポート大学、仙和芸術中高等学校、善正女子中高校などの様々な教育機関も、「平和国連」の崇高な目的のために指導者を養成する専門教育機関となります。スポーツ部門でも大韓民国最高の名門サッカーチームとなった一和天馬サッカーチームはもちろん、ブラジルの有名プロサッカーチームとして定着したソロカバとセネも、同一目的のために力を合わせるでしょう。
皆様。レバレンド•ムーンには、世俗的な未練は何もありません。十六歳(数え)という青年の年から天命に従って歩んできた八十年余りの生涯でした。残る生涯も、引き続き天命を実現するために、未練なく天のみ前に奉献していきます。「平和国連」を通して神様の恨を解いてさしあげ、真の愛を中心とした自由、平和、統一、幸福の地上、天上天国を必ずこの地上に創建してみせます。
貴賓の皆様。どうか今からでも心の扉を大きく開き、一心、一体、一念の精神で天の召命を受けられ、真の父母様の伝統に従って、真の師、真の主人、真の父母の生活を実践躬行してくださるようお願いします。その道が正に天と真の父母様の代身者となる道であり、相続者となる道なのです。そして、平和王国を創建する真の愛の道理であり、使命なのです。
貴賓の皆様。きょうこのように尊い天のみ言に接することになった御縁を大切に心の奥深くに刻み込むように願います。今から新しい次元の生活を開拓していく皆様の壮途に、天の大いなる祝福を祈願する意味で、私の報告祈祷文を代読させて本大会を天のみ前に奉献しようと思います。ありがとうございました。
Sunday Oct 23, 2022
平和経 第383話
Sunday Oct 23, 2022
Sunday Oct 23, 2022
還故郷と氏族的メシヤ活動
皆様。人類は、再び故郷を訪ねていかなければならない運命に置かれています。ところが、故郷を一時離れた人はその故郷を再び訪ねていくことができますが、故郷を失った人は、思いどおりに帰っていくことができません。人類歴史の始まりとともに、人間は故郷を失ってしまい、追い出されて彷徨するジブシーとなって生きてきました。帰ろうとしても帰ることのできる立場に立つことができず、帰る道も知らないまま、故郷を失った旅人となって数千年さまよっているのです。
北朝鮮から独り避難してきて失郷民となって暮らしている方々は、その無念でつらい生活がよく理解できるはずです。友人もなく、兄弟もなく、父母もない立場です。
故郷があることは知っていますが、思いどおりに訪ねていくことができる故郷ではありません。訪ねていく道も知りません。極端な環境で生活しなければならない立場です。それこそ何の基盤もなく、ゼロから再び人生を開拓していかなければならない壮絶な立場なのです。たとえ運がよく、避難生活の中で裕福になり、出世したとしても、彼の心の深いところに根づいた故郷に向かう哀切な願いは、消し去ることはできないのです。
同じように、人間始祖の堕落によって天涯の孤児となってしまった人類は、今日まで故郷を失ってしまったかわいそうな立場に転落して生きてきたのです。故郷の主人であられる神様が厳然として待っておられるのに、人類は故郷に帰るという願いまでも忘却したまま生きてきました。天地の前に顔も上げられない恥ずかしい姿になってしまいました。
六十億に規模が拡大する時まで、人類は昼夜を区別できない悲惨な生活を送ってきたのです。そのような子女たちの姿を見つめておられる神様は、どれほど悲惨な心情でしょうか。子女の悲惨な姿を見て、父母以上に悲しく苦痛に思う人がどこにいるでしょうか。神様は人間を御自身の子女として創造されたのです。
そうだとすれば、神様の願いは何でしょうか。何としてでも、道に迷った子女たちが故郷を訪ねてこられるように解放してあげることです。その道を開くための作戦が宗教の出現です。宗教運動を通して、それぞれが置かれている環境、言語、文化、民族的背景、理念、体制、思想を超越して、共に故郷に帰っていくことができる基盤を築いてこられたのです。神様は、皆様が暮らしている環境圏を数限りなく訪ねながら、心を痛め、気をもみつつ、その日だけをお待ちになったのです。
各時代と文化に合う宗教運動を通して摂理してこられた人類の縦的真の父母が、ほかならぬ神様であることを、皆様は知らなければなりません。このすべてのものは、ある特定の宗教団体のためのものではなく、ある特別な国家のためでもありません。すべてが皆様自身の解放のための、神様の真の愛の発露だったのです。皆様が自由に故郷を訪ねていける橋を架ける作業だったのです。
したがって、皆様一人一人は、皆様の家族はもちろん、皆様の国家と人類全体を代表し、さらには霊界に行っている皆様の先祖たち、そして、将来生まれてくる皆様の子孫までも代表する立場に立っていることを銘記してくださるようにお願いします。そのような貴い解放された姿として、天と人類の前に責任を完遂する私たちにならなければなりません。
私たちが故郷を慕うのは、そこにために生きる愛があるからです。父母の愛、兄弟姉妹の愛、妻子と隣人、親族たちの愛が所々にしみ込んでいる地です。そのすべての縁と関係が、ために生きる愛によって結ばれており、すべて抱きかかえたいと思う情愛深い所です。解放された自分となって、そこに堂々と現れ、山川草木を抱き、一家親族を愛しながら歓喜の歌を歌いたいと思うのが、故郷を失った旅人の郷愁であり、願いなのです。
故郷を追われ、本郷の心情の根を失ってしまい、故郷に行きたくても行けなかった、永遠の孤独の敗亡者である人類が、流浪の旅人として生きたのちには地獄にしか行けなかった人類が、今や解放されて、夢にも忘れられなかった故郷を訪ねていくことのできる道が開かれたのです。人類にとって、これほど大きな祝福の日がいつまたあるというのでしょうか。アダムとエバが失ってしまった故郷を、皆様が見つけ出してあげるのです。
天一国家庭を探し立てることが氏族的メシヤの使命
皆様が故郷を訪ねていく時は、アダム完成の立場で、イエス様完成の立場で、そして再臨主の代身者の立場で行くのです。その家庭には神様が臨在されます。祖父母、父母、子女、孫と孫娘が一緒に暮らす四代の家族となるのです。祖父を歴史的な先祖の根として侍って暮らさなければなりません。
そのような家庭に歴史の根が生きており、天国の根が伸びて入ってきているのです。地上天国の根が下りている所がそのような家庭です。永遠に続く王権の根もそこに定着するのです。過去、現在、未来の根がそれぞれ祖父母、父母、孫と孫娘で代表されるのですが、過去の根は霊界を代表し、現在の根はこの世界を代表する王宮であり、未来の根は孫と孫娘を王子と王女として立て、二つの世界、すなわち霊界と肉界を代表する平和の宮殿を建てて暮らすのです。
このように祖父母、父母、子女、孫と孫娘を中心として、四代が一つの家庭で、永存される神様に侍って暮らす天一国家庭を探し立てることが氏族的メシヤの使命であり、神様の願いなのです。神様も、どこかに外出してから、慕わしくて再び訪ねてくる家庭を探し立てなさいというのです。父母が子女の家を訪ねていくように、気楽に訪ねることができる家庭を準備しなさいというのです。それがほかならぬ神様に侍って暮らす生活なのです。
そのような家庭には、神様が縦的な良心の主体となり、その縦的主体に従って皆様は心と体を統一するのです。そこでは、父母の愛、夫婦の愛、子女の愛、兄弟の愛の四大愛圏、すなわち四大心情圏が完成するのです。そのような家庭であってこそ、上下、前後、左右が一つに連結され、球形運動を続けながら、永存するようになるのです。
皆様。結婚はなぜしなければならないのでしょうか。主人の位置を見いだすためです。男性も女性も、独りでは片側の人間にしかなりません。神様の創造はそのようになっています。それで神様は、愛の器官である生殖器の主人を互いに取り替えておいたのです。妻の生殖器の主人は夫であり、夫の生殖器の主人は妻なのです。互いにために生きる愛を中心としてこそ、相手の主人の位置に立てるのです。このような主人の位置を確保するために、人間は結婚するのです。
それでは、主人の位置を見いだしてからは何をしようというのでしょうか。その位置で神様を占領しようというのです。神様は三大愛の主体でいらっしゃいます。天宙の主人として、「真の愛の師」、「真の愛の主人」、「真の愛の父母」でいらっしゃいます。これが正に真の三大主体思想です。このようなすべての教えと真理が、真の家庭の生活を中心として創出されるのであり、これを拡大すれば、社会と国家、そして世界と天宙までも平和の王国に変えることができるのです。
Sunday Oct 23, 2022
平和経 第382話
Sunday Oct 23, 2022
Sunday Oct 23, 2022
真の愛の回復のために生涯を生きてきたレバレンド•ムーン
皆様。フリーセックスはサタンの罠です。世の中の裕福な人たちは、その財力でサタンが仕掛けた罠にはまり、享楽にふけりながら死んでいくのです。サタンは邪悪な人々に、より大きな財物の祝福を与え、彼らが絶対に退廃の沼から脱出できないように防御壁を張っておくのです。酒、たばこ、そして麻薬とフリーセックス、この四つがサタンの主な武器であることを、皆様は知らなければなりません。このような武器を通して、サタンは、人類が肉体的な満足に酔って苦しみ、そのまま地獄行きの列車に乗るように導くのです。
それで、レバレンド•ムーンは、「人類はこのような悲惨な地獄行きから抜け出し、良心の呵責を受けない真の人間となって真の愛の生活に戻らなければならない」と教えているのです。心と体を一つにして天国行きの列車に乗ることができる唯一の道がその道だからです。
言い表すことのできない反対と迫害の中でも、レバレンド•ムーンは、八十年余りの生涯を、ひたすら真の愛の回復による人類平和の具現に命を懸け、犠牲の道を歩んできました。決して一瞬たりとも倒れませんでした。命を狙って襲いかかってくるサタンの前でも、絶対的なプラスの立場を固守して、あらゆることを克服し、自動的に絶対的なマイナスを確保してきたのです。一言で言えば、本然の創造原則に従ってきた生涯でした。
レバレンド•ムーンは、宇宙の原則に従って生きてきました。いかなる苦難と逆境の中でも、絶対に妥協せずに天の道を歩む一本道を貫く男です。勝利者の位置まで進みさえすれば、神様をはじめとしてあらゆる被造万物が、万歳して歓迎する道がその道であることをはっきりと知って出発したからです。サタンは、いつも天とレバレンド•ムーンを嘲弄しながら、自分の勢力版図を誇ってきました。
「私の武器は永遠にさびつかない。いくら全知全能の創造主である神様も、このような戦いでは私に勝てない。見よ!体のほうが良心を完全に踏みにじっているだろう。今では愛も、完全に私の計略どおりに転落してしまった。祖父が孫娘と、息子が母親と連れ添って暮らすおもしろい世の中になっているではないか。このような悪の世界を、どのようにして再び神様の理想世界にひっくり返すというのか。どこの誰にそのようなことができるというのか」。
しかし、神様はこのように叫んでこられたのです。「待っていなさい、サタンよ!真の父母であるレバレンド・ムーンの活躍によって、地上界では既に真の愛の影響圏が次第に広がっていっているではないか。真の父母が真の愛の主人である。真の愛の王である。サタン、お前もこの真の愛の前では、なすすベがないではないか」。
救世主、再臨主、メシヤであるレバレンド•ムーン
皆様、それでは、真の愛はどのようにして復帰するのでしょうか。これは真の父母の責任です。いつも良心世界が勝利する本然の世界、すなわち人間にとって最も高貴なその絶対善の世界を探し立てなければならないのです。その秘密は簡単です。
真の父母、真の愛、真の生命、真の血統の前では、偽りの父母であるサタンは、いくらじたばたしてもなすすベがないのです。神様のみ旨に永遠に一致するためには、神様と人類が真の愛を中心として主体と対象の関係を永遠に結んでいくことです。そのような永遠の関係の中に、どうしてサタンが割り込むことができるでしょうか。
皆様が、神様の創造理想であるために生きる真の愛を中心とした生活さえするようになれば、祝福を受けて真の血統に連結され、永生まで保障されるのです。皆様の子孫を通して、真の愛、真の生命、真の血統が永遠に続いていくのです。
しかし、そこには真の父母が絶対に必要です。誰彼を問わず、人類は例外なく堕落の後裔です。堕落によって一寸先も予見できない盲人になっているのですから、誰が誰を救うことができるというのでしょうか。
神様が直接送られた誰かが、すなわち、人間の堕落とは無関係の立場に立って世界を診断し、人類を死亡の道から救い出せる、その誰かが現れなければならないのです。正にその立場でレバレンド•ムーンが来たのです。神様がレバレンド•ムーンを人類の救世主、メシヤ、再臨主、真の父母として、印を押して送られたというのです。
したがって人類は、今後真の父母の教えに従って、絶対良心圏を復帰すればよいのです。そこから初めて絶対的な所有権も得られるのです。絶対愛権と絶対生命権、そして絶対血統権も、正にそこから見つけ出すようになるのです。
したがって皆様は、まず、神様と一つになる道を見いださなければなりません。それは何を通して可能でしょうか。ために生きる愛の基盤はどこから出発するのでしょうか。皆様の愛の器官です。皆様の生殖器が、ほかならぬ皆様の愛の王宮であり、生命の王宮であり、血統の王宮なのです。そこを通して生命が結ばれ、そこを通して愛が成就し、そこを通して血統が連結される、この厳然たる真理を、人類は今日まで知らずに生きてきたのです。
知ってみれば、これよりも貴い真理はありません。数千、数万年間、人間を支配してきたサタンも、ほかならぬこの生殖器を通して支配してきました。一八〇度方向を変えて、人間の堕落を引き起こしたのです。
真の父母の勝利圏と氏族的メシヤ
もし堕落がなかったならば、救世主、メシヤ、再臨主、真の父母などの単語は必要ありませんでした。しかし今、人類の真の父母がこの地に再臨したので、人類はサタンの束縛から解放されるようになったのです。堕落によって失ってしまったあらゆるものを再び回復できるようになったということです。また本心を通して、人間の本然の価値を取り戻せるようになりました。二度とサタンがのぞき込めない絶対的な善の世界圏を完成するようになったのです。
真の父母の勝利圏とは何を意味するのでしょうか。サタンとの闘いにおいて、すべて勝利したということです。個人的な圏内で勝利し、家庭的な次元で勝利し、氏族的、民族的、国家的、世界的な基準で完全勝利を得たのです。それは決してたやすくはない険しい路程でした。しかし、万難を克服して勝利を勝ち取り、ついに二〇〇一年一月十三日に「神様王権即位式」を奉献することによって、神様までも解放してさしあげる奇跡を成し遂げました。
世界的な次元で共産主義の根を抜き、アメリカのキリスト教を再び生かしてあげている人もレバレンド•ムーンです。それは、真の父母の任務なのです。それだけでなく、没落した共産主義諸国までも、真の父母は再び真の愛で赦してあげ、抱いていくのです。共産圏を解放させ、生かしてあげているのです。
皆様。レバレンド•ムーンは、既に十年以上前から、世界のすべての祝福家庭に「氏族的メシヤになりなさい」と宣言しました。自分たちの氏族の新しい先祖になりなさいというのです。皆様のあらゆる先祖が歴史を通して切実に抱いてきた願いが、ほかならぬ氏族的メシヤです。
人類のメシヤとしてあらゆることに勝利した真の父母様の基盤を相続させてあげるので、皆様も氏族的次元で勝利したメシヤになりなさいということです。レバレンド•ムーンから祝福を受けて祝福家庭の隊列に入った家庭は、今や世界を率先して導く指導者であり、氏族的メシヤとして人類を救う救世主になるのです。
数千、数万年待ち望んでこられた神様の恨を解いてさしあげる孝子となり、愛国者となるのです。あれほど悪辣だったサタンの反対と迫害に勝利し、あらゆるものを相続させてくださる真の父母の勝利圏を、あらゆる方面に展開する前衛隊となって、全世界を解放し、天のみ前に探し立てるのです。氏族的メシヤは、人類のメシヤから分かれた枝のようなメシヤ格です。この分枝メシヤから葉が出て、花が咲き、実を結ぶようになれば、その実は、大本のメシヤの価値をそのまま一〇〇パーセント所有するようになるのです。善なる霊たちが保護できる圏内に進入するようになるというのです。
Sunday Oct 23, 2022
平和経 第381話
Sunday Oct 23, 2022
Sunday Oct 23, 2022
17.平和国連を通して平和天国を完成しよう
日付:二〇〇三年十月十五日
場所:韓国、ソウル、リトル•エンジェルス芸術会館
行事:「超宗教超国家平和協議会」創設韓国本部大会
尊敬する内外の貴賓の皆様。今日の世界は、前後、左右、東西、南北のどこを見回しても、戦争と疾病、人種紛争と宗教的葛藤、そして不倫と腐敗が荒れ狂う絶望の世界です。
大小二百ヵ国以上の国々が五大洋六大州に広がって角逐戦を繰り広げているこの地球星において、果たしてどの国が、今日の人類が直面している様々な問題を解決してくれると思いますか。五十年ほど前、世界平和政府を標榜して出帆した国際連合の現住所はどこにあるのでしょうか。
国連は、自国の利益に血眼になり、政治的な力学関係の奴隷になっている極度の利己主義者ばかりが乱舞する舞踏場となり、一歩も踏み出せない人のような姿に転落してしまいました。世界平和の具現はいうまでもなく、一寸先も予見できない今日の世界情勢に対しても、何の解決策も希望も提示できずにいます。
世界的混乱の原因
皆様。きょう私は、実に感激と感動に満ちあふれた思いでこの場に立ちました。私たちは、まず神様に感謝を捧げましょう。今や人類に光明の新時代が明けてこようとしています。神様の恩寵と愛が全世界を照らす平和の天一国を創建する天地開闢の鬨の声が、地軸を揺り動かしています。きょう私は、「平和国連を通して平和天国を完成しよう」という題目で、天がこの時代に人類に下さったみ言の一端をお伝えしようと思います。
この世界には、六十億に及ぶ人類が暮らしていますが、人間の根源がどうなっているのか、ということについて、はっきりと知っている人は誰もいません。失敗したのか成功したのか分からない不明確な過程で歴史は出発し、その歴史が継続して今日まで続き、今は六十億という人類になったのです。
出発が不明確であり、過程も不明確なので、その終わりも不明確にならざるを得なくなったのです。ですから、今日の世界は、混沌と混乱の連続です。
最初から正しい道を見いだしていたならば、混乱や混沌はなく、そのまま地上、天上天国に向かう一方通行となっていたのです。しかし、人間の堕落によって、そのような一方通行の道を失ってしまった人類の運命は、善でもあり悪でもあり、時には上がっては、また下がったりしながら流れてきました。
それでは、善に向かっていた道が、どうして下がっていくようになったのでしょうか。下がっていきたいとは思わなかったのですが、下がっていってしまったのです。それが問題です。善を続けたかったにもかかわらず、仕方なく下がっていってしまったのです。それでは、なぜ善に向かっていたものが下がったのでしょうか。人間の生活が善の絶対的な原則に反するときには下がってしまうのです。それは何を意味するのでしょうか。善と悪の交差を意味するのです。
この世のどんな王や大統領でも、自分たちの主権がいつ上がりいつ下がるのかを知らずに生きています。主権者は、永遠に上がることを願うでしょう。しかし、いかなる主権者でも、真の善の基準に一致せず符合しないときには、必ず勢いがなくなって滅びるようになり、下がっていくのです。
それでは、善悪を主管するのは誰でしょうか。いくら強大な権力を行使する王朝があったとしても、その王朝の支配権によって善と悪が左右されることはないという事実を私たちは知っています。言い換えると、いかなる主権者も、自分の思うままにこれを調整することはできないのです。何か見えない背後の力によって調整されているという事実を私たちは否定できません。
一つの国を見ると国法があります。善を立てるために国法は存在するのです。あらゆる国の憲法が、このように善を擁護し守るために制定されたのであって、破壊する目的で制定された法はありません。したがって、国法を犯せば、誰でも監獄に行くのです。
ところが問題は、どのような国でも、主権者の資質次第で善の基準が誤って適用されることもあるということです。ですから、人類は今日まで、繁栄する道と滅びざるを得ない道の二股の道であえいでいるのです。
人間の堕落の結果
人間は二重構造になっています。良心はプラスで天の側に属し、肉欲に支配された体はマイナスでサタン側に属します。本来は、心と体は神様を中心に完全に一つになるべきだったのですが、人間始祖の堕落によってそのようになることができず、体がまた別の主体の立場に立とうとしたので、心と体の間に衝突が起こり、ついにはサタンが体を占領するようになったのです。
堕落を通じ、愛の綱を伝ってサタンの血統を連結させ、人類を繁殖させてきたのです。これが問題です。この心と体の争いは、癌やエイズよりも恐ろしい、慢性的争いになっています。したがって、いかなる犠牲を払ってでも、体を再びマイナスの位置に追い込まなければならないのです。宇宙の法則によって、同じ極同士は反発し合うようになっています。しかし、主体と対象が完全に一つになれば、天運を受けるようになり、宇宙が自動的に保護してくれるようになっているのです。
絶対的な主体があれば、絶対的な対象、すなわち相対は生まれるのです。レバレンド•ムーンの生涯を見ても、天命を受けて出発した絶対的な主体の生涯の前に、アメリカが反対し世界が反対しても、絶対的主体はなくならず、かえって絶対的な主体を打った側は自動的に対象圏となって吸収されるのです。それは、善なる側に立って反対を受ければ、周囲すなわち宇宙が保護してくれるからです。そのような原理的な観をはっきりと知っているので、レバレンド•ムーンは、個人的な闘争、国家的な闘争、そして世界的な闘争を経ながら闘って勝利してきました。
人類歴史を調べてみると、今まで神様は、原則的な方向、すなわち真の愛の目的に向かって進んできたのですが、悪魔は、それとは反対の破壊的な勢力によって敵対してきました。サタンが先に人間始祖を堕落させて先手を打ち、家庭、氏族、民族、国家、世界を占有しました。最初に地獄行きとなった人間は、人類の最初の先祖アダムとエバです。天国に入ることができなかったのです。このように、サタン圏によって被造世界が先に占領されたという事実を、皆様は知らなければなりません。
それでは、悪魔とは何でしょうか。神様の民を自分の民にして占有しようとする存在です。他人の子女を拉致して自分の子女にし、厚かましく所有権を主張する恥知らずな者です。ところが、そのような罪悪が露見してすべて奪われるのではないかと心配するあまり、創造の根本となる神様の良心が向かうべき未来の道に、逆に向かって座りこみ、神様と人類の解放を妨げているのです。
その手段として、あらゆる人類の体を占領し、神様が最も理想として重要視される愛をめちゃくちゃにしてしまったのです。今日、皆様が目撃するフリーセックスがその良い例です。愛の道を混乱の中に陥れ、良心が体を自由に主管できないようにするのです。この二つがサタンの戦略であり戦術です。
Friday Oct 21, 2022
平和経 第377話
Friday Oct 21, 2022
Friday Oct 21, 2022
そのような現実を心配された神様の声を聞いた私は、いち早く一九七一年に祖国と家族をあとにしたままアメリカに渡ってきました。そして私は、数度にわたって全国を巡回しながら「火事の家に消防士として来たのであり、病気にかかったアメリカを治療する医師として来た」と叫びました。
既にそのとき、私は、神様がアメリカから離れつつあるのを発見しました。アメリカのあらゆる所に神様がいらっしゃらなければならないのに、反対に随所から神様が離れ始められたのです。人々の心から、家庭から、学校から、教会から、神様が離れつつあったのです。
振り返ってみるとニューヨーク、マンハッタンの五番街を歩きながら、アメリカを離れられる神様にすがって、とめどなく涙を流したのがきのうのことのようです。不幸にもアメリカは、私の予言したとおり、道徳的に衰亡の道を歩んでいます。
皆様。どうしてレバレンド•ムーンがアメリカで反対され、苦労し、このように叫んでいるのでしょうか。私は、神様がアメリカを訪ねてこられるまで流された血と汗と涙の御苦労を誰よりもよく知っているので、この三十年間、アメリカにいながら、一日として気を楽にして過ごしたことはありません。
神の国建設のために選ばれた国として資任を果たすべき
アメリカの主人は誰でしょうか。白人でも、黒人でもありません。神様がアメリカを愛されるように、アメリカを愛する人が本当のアメリカの主人です。アメリカは、地上に「神の国」を立てるために選ばれた長男のような立場の長子権代表国なので、今もイエス様は主に、霊的にアメリカの地におられながら、神様のみ旨を成就してくれることを切実に願っていらっしゃいます。
一方、私は、神様のみ旨に従って、一九八二年に「ワシントン•タイムズ」を創刊し、アメリカの行くべき正しい方向を提示する保守紙としてアメリカの世論をリードしてきました。そして、真の家庭の価値運動と青少年たちのための純潔運動を通じて強力な救国救世運動を展開してきました。それらすべては、アメリカが神様の摂理の前に正しく立つことができるようにと願う心から投入したのです。
私が一九六五年にワシントンDCを訪問した時に定めた、ホワイトハウス近くの聖地には、今も夜を徹してアメリカのために祈祷する人々が大勢います。皆様は、心の扉を開いて、あの清教徒をはじめとした歴代の愛国の烈士たちの切なる願いの声を聞くことができなければなりません。
内外の貴賓の皆様。今始まったばかりの新千年紀は、六千年間追求してこられた神様の救援摂理歴史が終わり、エデンの園で失った創造理想が天宙的に実現する時です。人間の堕落によって主人を失ってしまった万物の嘆きも解放される時であり、長い間分かれていた父母と子女が再会する、これ以上涙のない新しい天と新しい地がつくられる時であり、地上と霊界が一つに通じ、地上と天上に「神の国」が建設される時代なのです。
生きておられる神様の直接主管が全般、全能の勢力として現れる時代です。ひいては、東洋と西洋の全体が天地父母を中心として「唯一なる神様のもとの一つの宇宙」として、地球星大家族主義世界が実現する時です。それは、聖書に預言された旧約の約束と新約の約束が成就する成約時代の完成を意味します。
旧約の約束と新約の約束が成就する成約時代
今や時が来ました。アメリカがもう一度、覚醒すべき時が来たのです。第二の建国運動を挙国的に展開し、神様を中心とした真の父母、真の家庭、真の国家、真の世界を探し出す時なのです。そのようにして、離れつつある神様を再びお連れしてこなければなりません。
六千年間準備して訪ねてこられた神様が、アメリカを離れられたら、どこに行かれるでしょうか。神様に正しく侍りさえすれば、家庭問題、倫理問題、青少年問題、人種問題は、自ずと解決します。五色人種が一つになって生きていくアメリカは、地上天国のモデルなのです。この時に私たちは、一致団結して人類の行くべき道を開かなければなりません。長子の国であるアメリカが先頭に立って、天の父母様に侍り、世界各国を神様のみ前に導く先導的な使命を完成しなければならない時です。その歴史的な課題、課業を完遂するために、みな共に参加してくださるようお願いします。
改めてこの場にお越しくださった皆様に深甚なる感謝を捧げ、天と地に平和と自由と正義があふれる新しい千年王国が始まることを願いながら、私のお話を終えようと思います。皆様の御家庭と国に神様の祝福が共にあることを願います。ありがとうこさいました。
Friday Oct 21, 2022
平和経 第376話
Friday Oct 21, 2022
Friday Oct 21, 2022
宗教指導者の使命と責任
天のみ旨を悟った私は、理論だけではなく、以上のような神様の構想を実現するために、外的に五大洋六大州で私の手が及ばない所はありません。アラスカ、南極、南米の三十三ヵ国、旧ソ連の各国とアジア、アフリカ大陸の国々など、全方位的な宣教と事業基盤を通して、到来した新千年紀の時代に、人類が直面する公害や食糧問題などを解決できるよう準備してきました。近年には、ブラジルのパンタナールとアマゾン川を中心として、地球環境保全に対する実質的な基盤を整えてきました。一方、内的には、これまで「国際合同結婚式」と「真の家庭の価値誓約運動」を起こし、ここに約四億三千万組が参加し、神様が長い間、待ち望んでこられた理想家庭を土台とした地上天国の建設に拍車を掛けてきたのです。
内外の貴賓の皆様。これまで世界は、政治、経済、軍事などの分野で優越した力をもった国々が支配してきました。しかし、神様の摂理と一線上に立つことができないとき、永遠の国はありません。輝かしいギリシャ•ローマ文明の滅亡が、その良い例です。今日、超強大国としてそびえ立ったアメリカは、過去のローマと同じ立場です。ローマの滅亡は、外からの侵犯というよりは、道徳的な堕落という内的な原因によって、天の運勢が離れたからでした。
一時期は労働者と農民たちを主体とみなす唯物論と唯物史観に立脚した政治勢力が、旧ソ連と中国を中心として世界の人口の三分の一、地球面積の三分の二を占有したこともありました。しかし、それも永遠には続きませんでした。今後は、神様のみ旨を代弁する宗教人たちが勢力を得る時が来るでしょう。ですから、全人類が希望をもつことができなければなりません。
宗教指導者は、神様のみ旨を地上に宣布し、人類に進むべき方向を提示してあげるべき預言者の中の預言者です。しかし、今のように四分五裂となって継続されてきた教派間の葛藤と宗派間の争いは、神様の摂理に対して障害となるばかりです。
真の父母は人類歴史の希望であり、望みであり、勝利の結実体
ですから、私はかなり前から教会の全体予算のかなりの部分を超教派、超宗派運動に投入し、宗教間の葛藤を解決するために努力してきたのであり、「世界平和宗教連合」を創設し、宗教団体間の和解と一致によって、人類平和を増進する運動の先頭に立ってきました。
最近では、「世界平和超宗教超国家連合」を創設し、これまでワシントンDCで七回にわたって「国際訓読セミナー」を開いてきました。全人類は、人種と宗派を超越して、創造理想世界の実現に向けた神様の摂理を理解し、究極的には神様の心情と一致点をもたなければなりません。堕落によって失ってしまった神様との心情的な関係を回復して、本然の父母と子女の位置を取り戻さなければならないのです。
したがって、神様が約束された「終わりの日」は、真の父母が顕現する日です。言い換えると堕落によって父母を失った人類が、本然の父母を再び迎えることのできる希望の時です。したがって真の父母は、人類歴史の希望の結実体であり、望みの結実体であり、勝利の結実体なのです。
統一教会は、このような伝統を、国際合同結婚式を通じて世界化してきました。民族と人種、皮膚の色を跳び越え、黒人と白人、黄色人種の人々が兄弟姉妹として一つになり、夫婦となることは、地球村を一つにしようとする神様のみ旨の成就において、最も重要なことの一つです。
今日、そのように人類は、本然の兄弟姉妹、夫婦、親子の関係を回復し、究極的に、我が子を失って嘆いてこられた神様を解放してさしあげてこそ、真の幸福の道が開かれるのです。今まで民主主義は「人間の自由」と「人間の解放」を主張してきました。それに対して私たちは、「神様の自由」と「神様の解放」を主張しなければなりません。この問題を解決すれば、人間の解放はもちろん、人間の自由回復は自然と成就されるのです。
アメリカは徹底した信仰をもつ清教徒が建設した国
内外の貴賓の皆様。特別にきょう、アメリカの主要都市で、神様の摂理を語っているのは、大変深い意味があります。アメリカは様々な面において、神様の祝福によって準備された国です。
アメリカを建国した先祖たちは、命を懸けて信仰の自由を求めて国を探してきた清教徒たち(ピルグリム•ファーザーズ)でした。彼らは真の信仰の自由を求め、愛する親兄弟と故郷に別れを告げ、さらには国まで捨てる覚悟で命を懸けて大西洋を渡ってきました。メイフラワー号がニューイングランドのプリマスに到着したのは、一六二〇年十一月の晩秋のことでした。出発した百二人のうち、その年の冬を越えられずに寒さと飢えにより半分以上の人々が死にました。彼らが立派だったのは、子孫のために翌年に蒔く種を残して飢え死にしていったという事実です。
清教徒たちは、何をするにも神様のみ旨のために生きているという信仰が徹底していました。彼らは一年目の収穫を手に神様に感謝を捧げ、先に教会と学校を建ててから自分たちの住む家を建てました。清教徒たちが開拓していく路程で農業を営むときも、戦争するときも、いつも先立たせたのが祈祷でした。
独立戦争当時、かの有名な最後の激戦地であるフォージ渓谷で、ジョージ•ワシントン将軍は、戦闘の決戦に臨んだその瞬間に、命を懸けた祈祷を捧げたでしょう。神様のみ旨を先立たせた戦闘において、神様はアメリカの手を挙げてくださいました。当時、世界的な強大国だったイギリスは、国王と国民が一つになって戦いましたが、アメリカは神様と神様の愛する息子、娘が共に戦ったのです。ですから、アメリカという自由信仰のプロテスタント国家が成立したのではないでしょうか。今もアメリカは、国会が開院するときに祈祷で始めます。大統領が就任の宣誓をするときも、聖書に手を置いて神様のみ前に誓いを立て、聖職者が祈祷をする国がアメリカです。さらには貨幣にも「我々は神を信じる(In God We Trust)」という言葉が刻まれている唯一の国です。このようにして、アメリカはプロテスタントを信奉する世界的な形態を整えた国家となったのです。
ところが、今のアメリカはどうでしょうか。公立学校では、公式的に祈祷を禁じています。創造論よりも進化論を教育しています。さらには五〇パーセントに達する離婚率は、家庭の神聖さを余すところなく破壊しています。
Friday Oct 21, 2022
平和経 第375話
Friday Oct 21, 2022
Friday Oct 21, 2022
神様の救援摂理とメシヤ思想
内外の貴賓の皆様。今まで神様が投入し、犠牲となったものはすべて、誰のためのものでしょうか。それはアメリカのためでもなく、キリスト教自体のためでもありませんでした。結局は、堕落によって失った「私」一人を救うためだったということを知らなければなりません。堕落が一個人から始まったので、救いも一個人から始まらなければならないのです。
ですから、代表的な一人の人が現れて、「この時代の責任を果たします。神様に人間が負わせたすべての負債を清算し、堂々と善なるものをお返しできる私になります」と言って自覚しない限り、復帰の道はありません。漠然とした立場では絶対に蕩減復帰はできないのです。観念的であってはいけません。悲惨なことがあれば、神様に代わって、悲惨さを被っている当事者以上の心情をもつことなしに、神様の心情に到達することはできません。
皆様は、自分の子女が死んでいくというそのような深刻な心情で、世界の人類のために祈ってみたことがありますか。自分自身を犠牲にして、家庭を救い、氏族、民族、国家、世界を救うために、どれほど精誠を尽くしましたか。そのような点では、誰も自信をもって答えることができないのです。そのような絶対的な基準の代表者として来られる方が再臨主なのです。
人間始祖が堕落して以来、救いの摂理を展開してこられた神様は、二千年後にアブラハムを立てられ、その子孫の中から選民を立て、新しい家庭、氏族、民族を編成したのですが、それが正にイスラエル民族です。メシヤを迎えるための勝利的な基台の上に召命された選民がユダヤ民族だったので、将来メシヤを実体で迎えるための主流民族となったのです。その主流の骨髄を調べてみると本来、人間始祖アダムとエバが果たせなかった使命を再現するための基準と理念が必要だったのですが、それが正にメシヤ思想であり、キリスト教徒たちの立場からして見れば、新婦思想なのです。
主を新郎として迎えるために、新婦としての資格を準備することが、最も重要なキリスト教の使命なのです。そのような重大な使命があったにもかかわらず、ユダヤ民族は、イエス様を十字架にかけて殺害することによって流れてしまい、第二イスラエルであるキリスト教が、その使命を継承してきたのです。神様は、その一つの目的を中心として六千年間摂理してこられましたが、その摂理の終末が今のこの時代なのです。
メシヤ思想は世界救援、理想家庭、真の父母の回復
それでは、メシヤ思想の核心とは何でしょうか。それは世界を救い、統一させる思想であり、本然の理想家庭を築くことのできる教えであり、人間始祖が堕落によって失ってしまった真の父母の位置を取り戻すということです。聖書の教えを見ても、メシヤは、父の権勢をもって来られ、聖霊の実体である女性に出会い、真の父母の位置を回復される存在です。ヨハネの黙示録に預言されている「小羊の婚宴」も、新郎と新婦が真の夫婦の段階を経て、真の父母になることを意味するのです。
サタンを中心とした偽りの父母によって、神様が理想とされたアダムの家庭が失われました。神様が望まれた真の家庭、真の氏族、真の国家のすべてを失ってしまったのです。ですから、今日、地上にメシヤを遣わし、その失われたものを取り戻そうとするのが摂理観なのです。
そのような使命のために来られた方、その方がイエス様でした。イエス様は、イスラエルの不信によって民族と国を失ってしまいましたが、神様の希望だった世界と天国のために命を捧げました。十字架にかけられたイエス様の苦難の行路は、神様と共に歩まれた苦難の道でした。イエス様は茨の道にあっても、「彼らの罪をお赦しください!」と切に求めました。死んでいく場でも、未来の勝利を期して、ローマと反対する群れを祝福したのです。ですから、イエス様の生涯は三十三歳で終わったわけではなく、神様の援助の中で、歴史とともに続いてきたのであり、彼の精神を継承したキリスト教は、世界的な宗教にならざるを得ないのです。
人類文明の発達史とその結実地
内外の貴賓の皆様。アメリカは今、世界で最も強大な国と言われていますが、神様の摂理の線上に正しく立たなければ、いつまでも強大国であり続けることはできないでしょう。人類の文化史を見ると古代文明の発祥は、主に熱帯圏で始まりました。
マヤ文明、インカ文明、エジプト文明、インド文明、中国の黄河文明など、古代文明の発祥地は、亜熱帯圏や熱帯圏でした。文明論から見れば、人間が堕落しなかったなら、春の季節に当たる温帯文明から文明が始まるベきでしたが、熱帯文明から始まり、秋の季節に当たる涼帯文明圏に入りました。それが自由世界を中心とした温帯文明圏であり、西洋文明がその中心です。赤道を中心として見ると、その文明圏は大体北緯二十三度圏に連結しており、アメリカ、イギリス、ドイツなど西方の先進諸国がこれに該当します。秋の季節に当たる涼帯文明が終わり、冬の季節に当たる寒帯文明がしばらく押し寄せてくるようになります。それが共産主義の出現でした。知識人たちの多くは、ソ連の解体後、戦後の冷戦体制は終わったものと考えましたが、いまだに唯物論と無神論は、無力化した民主と共産の二大思想の代替理念として世界の随所に蔓延しています。
本来、神様の創造理想は、春の季節の温帯文明から始まるべきだったのですが、堕落によって熱帯文明の原始的な状態から出発したのです。これからは、涼帯文明の危機と寒帯文明の脅威を貫いて、古代から人類が追求してきた真の春の文明である温帯文明が現れるでしょう。
それでは、誰が寒帯文明の冬の季節を溶かすことができるのでしょうか。権力や経済、科学や知識では不可能です。河川と海岸を中心とした文明の循環を調べてみても、文明は循環しています。ナイル川、チグリス川、ユーフラテス川を中心に発達した文明は、ギリシャ、ローマ、スペイン、ポルトガルを中心とした地中海文明に移り、その地中海文明は、イギリスとアメリカを中心とする大西洋文明を経て、最後にはアメリカ、日本、韓国をつなぐ太平洋文明圏で結実するようになるのです。
そのような文化史的な観点から見ると、韓半島の位置は極めて重要です。韓国は、北方にロシアと中国をつなぐ寒帯文明圏の極地点があり、南方にはアメリカと日本をつなぐ涼帯文明圏の極地点があります。したがって、ここに二大文明を消化できる世界史的な春の季節の温帯文明圏が誕生するというのが摂理観です。
そのような側面から、その二大文明の結実地である韓国から、人類の課題として残されている南北問題と東西問題を解決するために、生涯を捧げてきたレバレンド•ムーンが現れたというのは、神様の摂理的な帰結と言わざるを得ないのです。実際に、私が生涯を通して人種と理念と国境を越えて、「神様のもとの一つの世界」運動を展開してきたのは、そのような神様の摂理に沿った道だったのです。これは摂理史的な原則であって、私がつくりあげた特別な理論ではありません。
Friday Oct 21, 2022
平和経 第374話
Friday Oct 21, 2022
Friday Oct 21, 2022
15.新千年紀における人類とアメリカが行くべき道
日付:二〇〇一年二月二十五日
場所:アメリカ、ニューヨーク、ブロンクス、ガーデン•オブ•プレィヤー・カテドラル•チャーチ
行事:アメリカ五十州巡回訓読大会
尊敬する内外の貴賓の皆様。きょう、私の話を聴くため、御多忙にもかかわらず参加してくださった、聖職者を中心とする各界各層の指導者の皆様に、心より感謝申し上げます。何よりも常に私と共にあられ、守ってくださった神様に、すべての栄光をお返し申し上げ、深い感謝を捧げます。
今は天の摂理を完成させる時
私は生涯を通じて、神様の創造理想を実現するという一念で、諸般の難問題の解決のために苦心してきました。神様は、栄光と尊貴な宝座にいらっしゃる方ではなく、堕落によって地獄に落ちた子女たちを捜し出して救うために全力を尽くしてこられた、悲しみと嘆きと苦痛の神様でした。そのような神様のみ旨と心情を知るようになった私の生涯は、一言で言えば、夜も昼も、季節も、環境も跳び越え、ひたすらみ旨を成就するために全身全霊を尽くしてきた日々でした。
過去八十年の歳月を振り返ってみるとき、あらゆる迫害があったにもかかわらず、私がきょうこの場に皆様と席を共にすることができたのは、神様が共にいてくださったお陰です。この意義深い日に、皆様と共に神様の摂理的な視点から歴史と世界を理解するために、「新千年紀における人類とアメリカの行くべき道」という題名でお話しいたします。
神様の救援摂理的歴史観の立場から見るとき、歴史の終末は、サタン主管の悪なる歴史の終末であり、同時に神様主管の善なる歴史の出発の起点となります。したがって、終末とは天の摂理の全般を完成させなければならない時です。すなわち個人完成を完結させなければならない「終わりの日」であり、家庭、民族、国家、世界、さらには天宙の完成を完結させなければならない「終わりの日」なのです。
神様は、摂理路程において終末期を迎えるたびに、神様中心の理念圏に人類を引っ張ってこられましたが、実際、人類は自ら責任分担を果たすことができず、悪なる歴史を整理して善なる立場に立つことを成し遂げられませんでした。しかし、神様は、絶対、唯一、不変、永遠の方なので、神様のみ旨に対する予定もまた絶対的です。ですから、神様は、堕落によって人類が失った真の個人、家庭、社会、国家、世界、そして真の主権の復帰を通して、天上と地上に神様が運行するその世界を探し出して成し遂げられるのです。
神様が探しておられる本然の世界は、どのような世界でしょうか。その世界は、真の父母を中心とした真の世界です。しかし、人類は堕落によって、歴史の過程ではなく、歴史の始まりの時点において、人類の真の父母と真の世界を失ってしまいました。その結果、堕落によって、私たちが住んでいる地も、人類が所有する理念も、どれ一つとして真の父母と直接関係をつないでくれるものはないのです。
誰がこの世界に責任をもつのか
ですから、人類は何よりもまず「真」を見つけなければなりません。そうして、真の父母、夫婦、子女、民、万物、主権、宇宙が、真の神様の心情を通じて共に動ずることができる、そのような日が、人間世界において悪なる世界の「終わりの日」となるのです。そのような理想が実現するその時が「終わりの日」であり、すなわち再臨の時期です。ですから、再臨の時期は、火の審判があり、地が割れ、信じる者たちだけが空中に引き上げられる、そのような天変地異の現象が文字どおり起こるわけではありません。その時期は、絡み合った曲折の悲運の歴史が蕩減され、個人から家庭、社会、国家を経て、世界が正しく立てられる時なのです。
縦的に失った個人、家庭、社会、民族、国家、世界を再び探し出し、横的に連結させて、歴史的な個人、家庭、社会、国家、世界を成し遂げる時です。人類が願って生きてきたその日が、人類の希望であり、人類歴史が行くべき終着地なのです。
ところが、個人も、家庭も、国家も行く道を失ってしまいました。世界では各種の公害問題、食糧問題、さらには宗教間の葛藤、人種間の対立などが至る所で起こっており、各種の紛争の主要原因になっています。誰がこの世界に責任をもつのでしょうか。深刻な問題です。過去に共産主義国家も自らの民族主義を越えることができませんでした。今日の強大国アメリカも汎米主義を越えることができずにいます。自国の利益だけを前面に立てる場合には、世界を指導することができません。自らを供え物としてでも世界人類を抱き、より次元の高い理想的な国に前進しようという理念によって団結した、ある民族、ある宗教が必要な時です。
このような側面から、私は、神様の命を受け、アメリカで青年たちを教育しながら、没落していくアメリカの道徳的な危機に対して強い警告を与えるとともに、地に落ちたキリスト教の再復興のために全力を尽くしてきました。
真の父母の教えの核心
皆様は、レバレンド•ムーンの教えの核心が何か気になるのではないでしょうか。その答えは簡単です。第一は、「より大きなもののために犠牲となって生きよ」ということです。個人は家庭のため、家庭は氏族のため、氏族は民族のため、民族は国家のため、国家は世界のため、世界は神様のために生きよということです。そのようにすれば、神様は結局、「私」を訪ねてこられ、一緒に暮らしたいと思われるのです。家庭でも、父母は子女のため、子女は父母のため、夫は妻のため、妻は夫のために生きなければなりません。よりために生きる人が善の中心者になるのです。
第二は、怨讐を愛することです。神様は、人類を救うために、ひとり子イエス様を遣わして、犠牲の道を歩ませました。怨讐を、実の子よりも愛するところには、サタンも自然屈伏するのです。いつもサタンの戦略は打って奪われるのであり、天の戦略は打たれて取り戻してくるのが公式的なものとなっています。私が全生涯を通じて、数多くの迫害と苦難を受けてきたにもかかわらず、今日、全世界百八十五ヵ国に宣教の基盤を築くことができたのは、そのような天理に従って生きてきたからです。
キリスト教の宣教の歴史を見ても、イエス様を信じたキリスト教の信者たちの歩んだ道は、追われる道であり、迫害の道であり、殉教の道でした。そのように二千年の歴史を経ながら、殉教の血の跡が土壌となって、民主世界という巨大な体制を発展させてきたのですが、今日、そのような原動力となったキリスト教が危機に瀕しています。キリスト教の理念を中心とした国々が、神様を否定し、イエス様を否定し、さらに神様の摂理を否定しています。挙げ句の果てに「神はいない。神は死んだ」という神学まで主唱しているのを見るとき、今まで真の子女を探し求めて、あらゆる犠牲の道を歩んでこられた神様の心情はいかばかりでしょう。