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Wednesday Jun 29, 2022
平和経 第260話
Wednesday Jun 29, 2022
Wednesday Jun 29, 2022
9.二十一世紀と女性の使命
日付:一九九四年十月十二日
場所:韓国、ソウル、リトル•エンジェルス芸術会館
行事:韓•中女性指導者セミナー(真のお母様)
中国からお越しいただいた女性指導者の皆様と国内各界の女性指導者の皆様、そして「世界平和女性連合」の幹部の皆様。きょう、韓国と中国の二国の女性指導者が一堂に会し、平和世界を模索し、また世界女性時代の到来を確認するこの場において、私が激励の言葉をお伝えできますことを光栄に思います。
二十一世紀を数年後に控えた私たちは、激動の二十世紀とともに、また別の新世紀を自らの生涯の中で経験できる特別な立場にある人たちです。これは単に二つの世紀にわたって生きるという意味だけではありません。人類歴史を貫く摂理は二千年を単位として進行するので、二十世紀を締めくくり、二十一世紀を準備することの意義は、実に大きなものなのです。
歴史とは移り変わるものではありますが、今世紀はその変化の幅があまりにも大きく、予測ができないがゆえに、現代の人々は恐れさえも抱くようになるのです。科学技術が高度に発達した未来社会は、果たして人類に幸福ばかりをもたらしてくれるのでしょうか。何年かのちに近づく二十一世紀の人類は、高次元の情報化社会において、いかなる生活様式で暮らすようになるのでしょうか。未来を暗くする人類が直面している数々の問題は、いかに解決されるのでしょうか。倫理と道徳と新しい価値観の確立の問題、犯罪と麻薬、エイズ問題、青少年問題、戦争と飢餓、宗教紛争などは、どのように解決するのでしょうか。このような問題に対する根本的な解決がない限り、二十一世紀にかける人類の夢は決してかなうことはないでしょう。今や、各国の個別的な問題としてではなく、人類の全体的な問題として解かなければなりません。天から啓示された新しい真理によって、問題が解決され、将来が明確に予見されなければならない時なのです。
二十一世紀を目前に控えた女性たちは、これまで女性の真の価値を知らない男性たちから、きちんとした待遇を受けられませんでした。十九世紀の西欧における女性の参政権獲得運動から始まった近世以降の女性運動は、女性解放の旗印のもとに発展してきました。フェミニズム、男女平等、女性労働運動など、主に男性を相手とした女権回復の運動でした。このように女性運動の主流は、女性だけのために男性と対決する形態が大半でした。しかし、私が「世界平和女性連合」を通して展開する運動は、これとは異なるものです。神様の創造理想を中心とした新しい理念基盤の上で推進される、女性だけのためではなく、全体のための女性運動なのです。
男性優越論者は、男性と女性がその生まれながらにしてもつ気質と役割ゆえに、自然と男性が優越した位置に定まったと主張します。言い換えれば、男性と女性は、その気質が生まれたときから異なり、それに従って男性と女性の役割が異なるようになり、それによって男性と女性の身分と位置が上下の地位、すなわち男性優位に定まったという理論です。これまでフェミニストたちは、この理論に過敏な反応で立ち向かってきたと思います。女性は、あらゆる面で男性のまねをし、また男性のような役割を受け持つことによって、男性と対等な地位を確保しようと努力してきました。
それにもかかわらず、完全な男女平等は成し遂げられませんでした。これは問題の本質を知らなかったからです。女性の役割が男性と異なり、その生まれながらにしてもつ気質が男性と区別されたからといって、女性の価値が男性よりも劣り、その地位が低いわけではありません。女性の不幸は、女性が神様からもらい受けた本性と役割がいかに貴いものかを知らないところに由来しているのです。多くの女性たちが、自分のもっているものを忘れたまま、別な一方の男性の気質と役割を女性の標本であるかのように、まねしようというところから問題が引き起こされてきたというのです。
敬愛する女性指導者の皆様。女性は、無形の神様の性相と形状、そして陽と陰の二性のうちの一性を代表する個性真理体です。ですから、女性は、もう片方の神様の一性を代表する男性と競争関係にあるのではありません。また男性の単なる補助者ではなく、男性を全きものにしてあげるべき独立したパートナーなのです。神様は、男性と女性の人間を造られるとき、それぞれを互いの理想的対象体として立て、真の愛によって一つになるようにしました。
真の愛の理想を中心として見ると、女性は男性の完全な愛の対象であり、価値から見て、男性と女性は絶対平等の存在なのです。ここにおいて、男性と女性の気質が異なることは問題になり得ず、かえってそれが愛の刺激を誘発する要因となるのです。本来、真の愛によって一つになった男性と女性は、互いに同じ地位となる同位権をもつようになります。また真の愛によって一つになった男性と女性は、いつどこでも共にする同参権をもちます。さらには、真の愛によって一つになった男性と女性は、互いのものを第二の自分のものとして共有する相続権を得るのです。このように、神様の真の愛の理想のもとに一つになった男性と女性は、同位権と同参権だけではなく、互いのものをもつことによって価値的に完全に平等な存在となるように創造されたのです。
したがって男性と女性は、相手の気質と役割をまねたり、それを羨んで取得したりする必要のある対立関係ではありません。真の愛によって、自分のものを相手に与えることによって、相手側をさらに完成させてあげながら一つになることによって、互いを共有する関係なのです。
女性指導者の皆様。女性は、神様が女性だけにお許しになった貴い本性と愛情をもち、子女を身ごもり養育しながら家庭を指導するという、重要な役割をもっています。女性は、愛の結実を抱き、育てる自己犠牲を通して、一族と人類の代を継いでいきます。外的な母親の労苦も重要ですが、胎教から子女の心性を正しく育て、人格を涵養する母性の役割というものは崇高なものです。
今後人類は、だんだんと世界化と多元化が進む社会の中で暮らさざるを得ません。未来の世界において、女性の崇高な役割は、家庭単位ではもちろんのこと、社会全体が切実に求めるようになるでしょう。つまり、人類の未来全体を宿し、生んで養育することが、歴史的な次元の母親の役割であると言えます。母性の役割がないとするならば、人類の希望と明るい将来はどこに宿るというのでしょうか。未来の主役である善男善女たちはどこから生まれ、誰から基礎教育を受けるのでしょうか。
敬愛する女性代表の皆様。歴史は長い間、男性主導のもとに続いてきました。ほとんどの男性たちは力によって人類を誤った方向に導いたのであり、葛藤と分裂、そして不条理な社会をつくってきました。そのように、歴史の遺産として山積し、清算すべき問題として直面している課題もまた多いのです。人類が二十一世紀を希望の中で迎えるためには、今や女性の役割が絶対的に必要とされるようになったのです。真の父母を中心として天運と共に到来した女性時代を迎え、世界の女性たちは、施しを実践する真の愛運動を生活化し、新しい家庭と新しい社会をつくっていかなければなりません。一つの世界家族として共に暮らすべき二十一世紀に向かう、そのような国際化と世界化の趨勢の前に大きな障害要因となるのは、極端な個人主義と利己主義です。しかし、その道へと突き進む人の心は、真の愛によってのみ克服することができるのです。
真の母と一つになった女性が、愛の感化力によって天道にかなった子女を養育し、母子協助によって夫を全きものにしてあげ、理想家庭を築かなければなりません。これは正に真の父母の真の愛、真の生命、真の血統を受け継ぐ運動なのです。このように立てられた理想家庭を通して理想的な社会、理想的な国家、理想的な世界を創建していかなければなりません。女性指導者の皆様は、この運動の主役となってくださることを願います。
この目標を達成するために、自覚した各国の女性たちの協力と国際的な活動が求められています。各国の指導者たちは世界の共同利益を国益よりも優先しなければならない地球環境の条件と国際関係を切実に感じて実践する時が来るでしょう。
今回の韓中女性指導者たちの集まりと交流が、理想世界を成し遂げるための国際的な女性活動の模範となることを期待します。国境と人種と宗教理念の壁を跳び越え、一つの世界を指向する歴史の進行の前に、両国の女性指導者たちの協力が、アジアの平和はもちろん、世界の平和を成就する転機となることを祈りながら、激励の言葉を終わりにします

Wednesday Jun 29, 2022
平和経 第258話
Wednesday Jun 29, 2022
Wednesday Jun 29, 2022
果たされなかった夢
このように、カイン的存在とアベル的存在が一つとなっていたなら、そのときに「小羊の婚宴」のための基台が造成されたのです。イエス様は人類の真の父となり、新婦は人類の真の母となるはずでした。イエス様の福音は、七年以内、すなわち彼が四十歳になる前に、世界的に急速に伝播され、アジアとローマまでも取り戻すことができたのです。究極的にイエス様は、新婦と共に、個人天国、家庭天国、氏族天国、国家天国を完成することができたはずでした。
しかし、このような栄光の夢は実現しませんでした。宗教人であると自負する人たちがイエス様のみ言を拒み、イエス様を十字架上へと追い込んだのです。イスラエル民族の不信に直面したイエス様は、人類のために霊的救いの道だけでも開くために、命を差し出すことを決心したのです。しかし、イエス様は、霊的救いに加えて肉的救いを行うために再び来なければならないことを御存じでした。
ですから、人間の心はイエス様を通して神様に近づくことができますが、体はいまだに悪の誘惑を受け続けているのです。使徒パウロも、肉身の欲望と心の欲望との葛藤で煩悶しました。キリスト教の多くの偉大な伝道者たちも、このような矛盾ゆえに苦しんできました。ですから、成約時代が開かれて直面している主要な課題は、いかにして霊的救いと肉的救いを受けるかということです。
イエス様が十字架に架かって亡くなられることにより、イエス様と共に処刑された両側の強盗に象徴される左翼と右翼の闘争が始まりました。これは、アダムの堕落によってカインとアベルが分かれたのと同じです。同様に、キリスト教とイスラームが出現し、争いを始めました。このような分立闘争はイエス様が十字架に架かって亡くなられることによって引き起こされたので、神様は再臨のときに、これらカイン側とアベル側を一つにするために役事されるのです。
統一の不可避性
神様は再臨を準備するために、カインとアベルが世界的次元で一体化した基台が必要でした。この基台は、第二次世界大戦を中心として造成されました。キリスト教圏を代表したイギリス、アメリカ、フランスの連合国はアベル圏です。国粋的軍国主義の影響下の枢軸国だったドイツ、日本、イタリアはカイン圏です。この戦争は、カインとアベルの闘いが世界的次元へと拡大したものです。
連合国が勝利した直後、キリスト教を中心として世界平和を具現するための大々的な努力がありました。イギリスは世界的なエバの位置に、そしてフランスとアメリカはそれぞれカインとアベルの位置に立って、共に再臨主を迎える準備を完了した状態にありました。
しかし、このような準備が整ったにもかかわらず、神様の救援摂理は、その当時に完成されませんでした。神様の代身者が神様のみ言を携えてきましたが、二千年前のイエス様のように、その方はあまりにもひどい迫害とほぼ全世界的と言える誤解を受けるようになりました。イエス様のときに、天から火の車に乗って降りてくるエリヤの再臨をイスラエルの民が待ち望んでいたように、キリスト教信徒たちは、イエス様御自身が雲に乗って天から降りてこられることを期待しながら再臨主を待ち望んでいたのです。
ヨハネの黙示録を見ると、イエス様の再臨について語られたみ言の中に、イエス様が新しい名をもって来るという内容があります(三•一二)。これは正にエリヤの再臨がそうだったように、イエス様も再臨の時には他の人の姿で来られることを予示したものです。
第二次世界大戦以後、その重要な時期に、神様は私の夫に、韓国のキリスト教徒に新しい真理のみ言を伝えるように指示されました。ところが、韓国のキリスト教の指導者たちは、このみすぼらしい青年が新しいみ言を伝える機会を剥奪しました。イエス様の当時、ユダヤ人たちがイエス様の権限を不信したように、韓国のキリスト教の指導者たちも再臨主が人の姿で地上に生まれるという事実を信じることができなかったのです。
もしもその当時に、キリスト教が私の夫と一つになっていたなら、地上世界はもちろん、天上世界までも天国を成したはずです。新約時代が終わる一九四五年から一九五二年までの七年間に、神様の摂理に従って全世界が一つに統一されていたはずです。
茨の道を歩まれた文鮮明牧師
彼ら宗教指導者は、私の夫と一つになることはおろか、夫に付き従う人たちが増えることを嫉みました。私の夫の話を聞くこともせず、盲目的に反対しました。甚だしくはうそまでつきました。彼らは人格を抹殺しようとして、私の夫の教えとは正反対の淫乱の教祖と強欲の中傷を広めたのです。
神様は、キリスト教を育て発展させて、再臨主のための道を整えさせるために、アメリカのような強力なキリスト教国家を立てられました。彼らが悟ろうが悟るまいが、その当時、韓国のキリスト教の牧師たちは全世界のキリスト教を代表する位置に立っていました。第二次世界大戦後、アメリカと世界のキリスト教が私の夫と一つになれなかったので、彼らはそのときから下り坂に差しかかり始め、彼らの道徳的権威も失墜し始めたのです。
第二次世界大戦後、アメリカとキリスト教は、カインとアベルが一つになった勝利的な基台の上に立っていました。再臨主を迎える時が熟していました。しかし、その良い機会は実現せず、全世界が私の夫の活動に反対するようになり、夫は荒野へと追い出されました。どん底まで落とされ、そのときから再び上がってきたのです。
そうして冷戦が始まりました。第二次世界大戦の期間中、二つの側に分かれていたように、世界は再びカイン圏とアベル圏とに分かれました。イエス様の左側にかかった強盗のように、神様を否定する共産主義はカイン側の世界です。右の強盗のように神様の存在を認めるキリスト教民主主義はアベル側の世界です。
再び来られる主は、神様のみ旨に従って、このように敵対関係にある二つの世界を一つにしなければならないのです。ですから、私たちは教会組織を動員し、自由世界を代表する右翼と、共産世界に代表される左翼との対決を終息させるために最善を尽くしました。また、私たちはユダヤ教とキリスト教に代わる位置でムスリムとの和解を促進する役割をしてきました。
過去四十年の冷戦の期間中、夫は、失った四千年のメシヤを迎えるための基台を再造成しようと個人的、家庭的、氏族的、国家的、世界的な障壁を崩すために闘争しました。夫は、四百年や四千年も生きることができないので、この短い四十年の間に全人類の歴史を蕩減しなければならないことを知っていました。
この四十年間で、私の夫はアダムからイエス様の誕生までの四千年の歴史と、これまでの六千年の聖書歴史を蕩減復帰したのです。このような蕩減を払ったのちに、ついに、カイン側の国家とアべル側の国家との冷戦が終わったのです。この課業は、世界の百六十ヵ国が韓国を訪れソウル•オリンピックが開かれた一九八八年に、統一教会によって完了しました。
過去数十年間、私の夫は言いようのない無理解の中で生きてきました。北朝鮮の共産主義治下で強制労働収容所に連れていかれ、三年間も牢獄生活をするなど、神様の仕事をする中で、これまで六度も無実の罪で牢獄暮らしをしたのです。その上言論は、夫が私利私欲のために若者たちを洗脳する悪魔のような者であるといって罵倒しました。
皆様の中で、文鮮明牧師こそ全世界的に最も多く迫害を受けた宗教指導者だということに異議を唱える方はいらっしゃいますか。私の夫がいかなる苦痛を受けてきたのかを思うと私の胸は張り裂けるように痛みます。しかし、夫はいつも、「神様の摂理を遂行する中で迫害に遭う者に対して、神様は深く理解しておられる」と言い、かえって私を慰労してくれました。夫と私は、旧約時代と新約時代を含む歴史上のすべての失敗を復帰するために、明確な目的をもって蕩減の道を歩んできました。
韓国は旧約時代に例えることができます。一方、アメリカはキリスト教文化が最高に開花した国として、新約時代に例えることができます。最初の二十年間、私の夫は韓国において、イスラエル国家の立場である韓国とユダヤ教の立場である統一教会を中心として、旧約時代の蕩減路程を歩みました。この基台の上に私たちは、一九六〇年に国家的な基盤の上で、家庭的な次元の真の父母の聖婚式を挙行しました。
その後、一九七一年に、夫と私はアメリカに来ました。過去二十年間私たちは、アメリカで新約時代を完成し、成約時代を出発するための蕩減路程を歩みました。その結果、私たちは神様を中心とした真の愛、真の生命、真の血統の根源となる真の父母の家庭を探し立てることができたのです。

Tuesday Jun 28, 2022
平和経 第257話
Tuesday Jun 28, 2022
Tuesday Jun 28, 2022
家庭崩壊と不倫の愛
紳士淑女の皆様。もし家庭が神様の愛の理想を中心として立っていなければ、家族に対立が生じるようになります。神様の愛を絶対的な中心としなければ、やがてその家庭は壊れてしまうのです。さらには、そのような家庭が集まってできる国も、衰亡の道をたどるようになります。
最初の家庭が不貞で利己的な愛の奴隷となってしまったので、利己心と貪欲が個人、家庭、社会、国家、世界的な次元で、人類歴史を汚し続けてきたのです。正にそのような理由から、神様の復帰歴史は個人の次元から始まります。ところが、サタンもそれを知っているので、人間個々人の次元から集中攻撃をするのです。
終末である今日、利己的な個人主義が普遍的な生活様式になったことは、決して偶然ではありません。人々は日がたつにつれ、周囲からだんだんと疎外感を感じるようになり、自分の属する国家、社会、そして甚だしくは自分の家庭にさえ、さほど責任感をもたないようになっています。離婚率が日に日に増加しているという事実は、夫婦が互いに結婚に対する責任感をほとんど持ち合わせていないという証拠です。父母も子女に対してしかるべき責任をもちません。個人においても人間の尊厳性を失い、自分に対する責任すら取ろうとしません。
アメリカと世界のいくつかの国では、このような現象が一九六〇年代の青年運動とともに現れるようになりました。理想主義的な若者たちは、愛と平和を追求すると言って物質主義を排斥して立ち上がりましたが、その過程で、彼らは物質主義だけでなく人間の道徳性と責任感までも忘れてしまいました。自分たちの追求してきた真の愛を見いだせなくなると、多くの若者たちは自殺、麻薬中毒、フリーセックスに陥ってしまったのです。このような現象の中でも、神様が最も胸を痛めたのがフリーセックスです。フリーセックスこそ、神様のみ旨や家庭の理想とは完全に相反するものです。愛というものは純粋な情緒の刺激から誘発されるものですが、フリーセックスは純潔や真の情緒とは全く関係がありません。
どれほど多くの人が不倫の愛の関係や離婚のために苦痛を受けているでしょうか。一夜のかりそめの愛、そのどこに神様が臨在されるのでしょうか。親から性的暴行を受ける子女たちは、どんなに悪夢でうなされるでしょうか。親のフリーセックスで片親の子女が生まれてもよいのでしょうか。
同性愛、フリーセックス、麻薬、そしてアルコール中毒が横行するところは、真の愛とはかけ離れています。今日サタンは包み隠しもせずに、「酒を飲め。煙草を吸え。麻薬を使え。フリーセックスを楽しめ!」といって扇動しています。一方、神様のみ旨を成就するために働く人たちは、それとは一八〇度異なる人生を生きています。歴史的に自己の犠牲を甘受しながら霊的な価値を追求する道を歩んできた人たちは、異なる人生を生きる人たちから形容し難い反対と迫害を受けてきました。
例を挙げるなら、全世界的な反対をものともせずに統一教会が発展できたのは、ひとえに神様の愛と祝福のゆえでした。戦争で灰と化した韓国の地で無名の教会として出発した統一教会が、三十八年で世界的な宗教にまで成長した事実だけを見ても、神様が絶えず導かれ、お守りくださっていることが分かります。
今も統一教会に反対し、根拠のないうわさを広めながら統一教会の宗教活動を妨げようとする人たちがいます。重ねて申し上げますが、サタンはいつも神様が最も大事にされるものを先に打ちます。しかし、神様のみ旨に逆らう道を行く人たちは、決して繁栄することができません。神様の側に立ち、不当な迫害に耐え抜く人々が天の祝福を取り戻すことのできる権限を獲得するという原理が真理であることを知るようになります。神様の作戦は常に、先に打たれてから取り戻してくるのです。
真の愛の復帰
紳士淑女の皆様。聖書を見るとエバが先に神様の命令に背いてサタンと関係を結んだとあります。堕落によってエバはもちろん、アダムとその息子であるカインとアベルまでも、利己心と偽りの愛を中心としたサタンの血統を受けるようになりました。このようにサタンによって原理軌道を離脱したアダムとエバの子孫になった私たち人類は、誰しもがサタンの血統を受けて生まれているのです。このような理由から、イエス様はヨハネによる福音書第八章四十四節で、「あなたがたは自分の父、すなわち、悪魔から出てきた者であって」といって叱責されたのです。
旧約聖書を見ると、「目には目、歯には歯」という公式に従って救援摂理を展開してきたように説明されています。『原理講論』では、過ちに対する復帰過程について「蕩減を払う」と表現しています。堕落したエバが自らの失敗を復帰するためには、すべての責任を一人で負わなければなりませんでした。エバは自らの堕落行為と反対の経路をたどって再び正し、堕落のすべての段階を、霊的、肉的両面で復帰しなければならなかったのです。エバが次子であるアベルを助け、神様のみ旨に従うように協助しなければならないというのが天のみ旨でした。創世記を見ると分かるように、神様はアベルが捧げた供え物を受けられました。しかし、それがアベルに期待したことのすべてではありませんでした。アベルの愛を通して、カインはアベルのことを神様が選んだ人として認め、彼と一つになることを期待し、エバが彼らを助けて、二人の兄弟が一つになることを願われたのです。
カインとアベルが一つになっていれば、堕落によってもたらされた二つの問題のち、二番目のものは解決されるはずでした。エバを中心としてカインとアベルが一つになったならば、アダムの家庭全体を復帰できる基台を造成していたのです。摂理歴史を通し、堕落したエバの役割を代行し、カイン的人物とアベル的人物を一つにさせるために神様から召された特別な女性たちが、エバと同じ使命を遂行するのを見ることができます。
リベカの模範的事例
聖書に出てくるこのような特別な女性の一人がイサクの妻リベカです。ヤコブとエサウの母である、イサクの家庭のリベカは、アダムの家庭におけるエバと同じ立場にいました。
しかし、リベカは、エバとは違って神様の摂理を理解し、次子ヤコブを協助して、長子エサウが受けるべき祝福を次子が代わりに受けるようにしました。長子エサウはヤコブに祝福が降りたことを知って、カインがアベルの命を奪ったように、弟ヤコブの命を奪おうとしました。しかし、リベカの母子協助とヤコブの努力によって、結局この二人の兄弟は暴力を行使することなく抱き合って和解しました。
この和解は、神様の摂理上、重要な勝利となりました。しかし、それは象徴的な血統転換を意味するにすぎなかったのです。実質的な血統復帰は、腹中で行われなければなりませんでした。これが正にタマルに関する逆説的な物語です。リベカのようにタマルもまた、堕落したエバの立場にあったことを理解すると、彼女の血統であるユダ族の中からイエス様がお生まれになったその理由を理解することができます。
皆様も、聖書でタマルが生んだ双子の息子にまつわる物語を読まれたことと思います。彼女は舅であるユダと関係をもち、双子の息子ペレズとゼラを身ごもりました。聖書には、その二人の息子は母の腹中で長子権をかけて闘ったことが記録されています。
タマルが出産するとき、ゼラの手が母のおなかの中から先に出たのですが、産婆がその手首に赤い糸を結ぶとその手は再び母の腹中へと入り、手首に赤い糸を結んでいないペレズが先に生まれました。このようにしてカインとアベルの位置が、生まれる前の母胎で転換されたのです。イスラエル民族がメシヤを迎える選民としての摂理は、正にこの時から始まったのです。
伝統的な道徳観から見れば、リベカとタマルに関する物語は多くの疑問が提起される内容です。それにもかかわらず、なぜ神様が彼女たちに祝福を与えられたのかという問題は、今日まで神学界の謎となっています。実は、神様はイエス様の誕生のために、サタンから神様の血統を取り戻す必要がありました。このように探し立てた純潔で真の愛の血統の基盤の上に、イスラエルの国は成長し始めました。イスラエルという言葉は、勝利を意味します。この二人の女性の勝利によって、血統の復帰がなされたのです。
マリヤの生活と危険な路程
それからユダの勝利圏は代を重ねながら発展し、氏族、社会、国家基準へと拡大していきました。正にこの血統を受け継いで、二千年後のイスラエルにマリヤが生まれたのです。マリヤには、しかるべき蕩減条件を立てて長子権を復帰することによって、家庭、氏族、国家基準でカイン型とアベル型を一つに結ばなければならない責任がありました。マリヤは他の人たちの目から見れば、彼女の親と、彼女が婚約した男性ヨセフを裏切ったことになりましたが、神様の命令を受けてイエス様を身ごもりました。
その当時は、結婚していない女性が他の男性の子女を身ごもるようになれば、石で打ち殺されるのがならわしとなっていました。しかし、アダムの立場に立っていたヨセフは勇敢に立ち上がり、婚約者マリヤを捨てることなく保護しました。マリヤの信仰とリベカとタマルの貢献で、サタンはマリヤの腹中にいるイエス様に対し、所有権を主張できなかったのです。
ですからイエス様は、神様の完全な直系の血統である真の息子の位置でお生まれになりました。イエス様は堕落した血統を善の血統に転換した後に生まれた、神様の最初の真の息子でした。
正にその理由で、神様のひとり子として生まれたイエス様は、すべての聖人の中の聖人であり、神様の真の血統の先祖となるのです。イエス様の誕生は、国家的次元の旧約時代を終結させ、世界的次元の新約時代を開門する意味があります。マリヤは、堕落したエバを復帰した位置まで進むべき立場で、アベルの位置に立っていたイエス様とカインの位置に立っていたイエス様の従兄である洗礼ヨハネを一つにしなければなりませんでした。この二人が一つになることは、イスラエルの民がイエス様をメシヤとして受け入れるための決定的な鍵だったのです。
洗礼ヨハネは兄の立場でした。多くの人々が彼に付き従い、広く尊敬される位置に立っていました。イエス様が弟子たちに語ったように、洗礼ヨハネの使命は、「来られる主の道をまっすぐにするためにエリヤが先に来る」という旧約聖書の預言を成就することでした。
それでは、神様の摂理を中心として見たときに、いったい洗礼ヨハネは使命を果たしたのでしょうか。ルカによる福音書を見ると、洗礼ヨハネはエリヤの権勢と使命をもって来たとあります。しかし、洗礼ヨハネは自らエリヤであることを否定し、ヨルダン河でイエス様に洗礼を施すときに、天からはっきりとした啓示を受けたにもかかわらず、イエス様がメシヤであることを疑ったのです。また、その当時の人々の目には、洗礼ヨハネは宗教指導者として非常に尊敬される人物である一方、イエス様は貧しい大工の家に生まれた私生児として映ったのです。したがって、洗礼ヨハネの協力なしには当時のユダヤ人たちがイエス様を信じてついていくことは不可能なことでした。しかし、イエス様はたつた一人で、御自身がメシヤであることを宣布していかなければならない困難な道を歩まれたのです。
洗礼ヨハネは、イエス様がイスラエルの宗教指導者となることができるように助けるべきでした。もし、その当時、洗礼ヨハネがその使命を果たしていたならば、アベルの立場にあるユダヤ教とカインの立場にあるイスラエルの国がイエス様を中心として一つとなっていたでしょう。

Monday Jun 27, 2022
平和経 第246話
Monday Jun 27, 2022
Monday Jun 27, 2022
統一教会の創始者である文鮮明牧師とその妻である私は、真の父母の立場で、歴史的なサタン側の讒訴条件をすべて背負い、子女たちの解放のために、神様と一体となって苦難の世界的蕩減の道を歩んできました。真の父母は、イエス様とは反対に、ゴルゴタの峠を生きて越えなければならない歴史的召命を担い、運命的な開拓者の道を歩まなければなりませんでした。
アベル的なユダヤ教とカイン的なイスラエル国家が一つとなってイエス様をお迎えしていれば、世界版図は、イエス様を中心として統一圏として結ばれていたはずであり、その基盤の上にイスラエルは、イエス様の真の愛を中心として接ぎ木され、新たに生まれた世界的長子権国家となっていたはずでした。
ところが、その当時、選民圏を誇っていたイスラエルは、メシヤとして来られたイエス様を中心として全世界を救おうとされた神様のみ旨を知ることができなかったのです。彼らは、「メシヤが来れば、全世界がイスラエル王国をあがめ、そこに仕えるようになる」ということだけを信じたのであって、「神様のみ旨は、個人や家庭、国家の救援のみに限られたものではなく、世界復帰にある」ことを悟ることができませんでした。今日のキリスト教も同じ立場に立っています。
神様は、イエス様が三十年余りの生涯をかけて心血を注ぎ、成就できなかった国家復帰の使命を、二十世紀に入り、キリスト教の中心国になったアメリカを第二のイスラエル圏として立てて完成しようとされたのです。また、第一イスラエル圏であるイスラエルとユダヤ教が失敗したことを蕩減するために、再臨のときには、第二イスラエル圏のアメリカとキリスト教がカインとアベルの立場に立って、世界的な蕩減復帰の版図を造成し、統一を完遂しなければならない使命があるのです。
イエス様が十字架にかかって亡くなることにより、イエス様の時代に完遂しなければならなかった使命が成就されなかったことは言うまでもなく、イスラエルの国まで失ってしまいました。したがって、キリスト教は、霊的に国家の形態を追求しながら、その命脈をつないでくる歴史を形成しました。ですから、再臨のときにはイスラエルの失敗を再蕩減しなければならないので、再臨のメシヤとして来られる方は、世界的レベルで勝利しなければならないのです。イエス様が十字架にかかって亡くなられるとき、共に十字架にかかった右の強盗と左の強盗、そして凶悪な強盗バラバは、地上のイスラエルが失敗することによって生まれた三つの類型です。
再臨のときには、右の強盗の立場にはキリスト教圏、左の強盗の立場にはサタン側の共産主義世界、バラバの立場にはイスラーム圏、このように三つの類型として分かれます。今や再臨されるイエス様は、責任をもって左翼と右翼を一つの方向に結び、バラバ圏であるイスラーム圏まで合わせて蕩減復帰し、一つの方向に収拾しなければならないのです。その方はこれまで地獄に向かって走ってきた人類の方向を一八〇度転換させ、天国に向かうように収拾しなければならない重大な使命をもっているのです。
このように、人類の真の父母としての資格をもって来られる再臨のイエス様は、神様が勝利された基盤を世界的な版図として再整備するために、全霊界を収拾して、地上の先進諸国を、キリスト教を中心として再編成しようと絶えず努力してこられました。特にキリスト教を中心とした、イギリス、アメリカ、フランスが真の父母に反対したので、天は統一教会をキリスト教の代わりに準備させました。
そうして、統一教会は、世界的サタン圏である共産主義はもちろん、キリスト教諸国を含めた全世界をも反対する試練の峠を越えさせ、サタン側を天の側が取り戻して歓迎する立場に立たせなければなりません。そうやって韓国と日本とドイツが真の父母に仕えることのできる世界的国家として現れるようになりました。神様は再びこれらの国家を中心として蕩減の役事(働き)を展開してくることができたのです。
真の父母がなす世界摂理から見ると、韓国はアダム国家、日本はエバ国家、アメリカはアベル国家、そしてドイツはカイン国家として立てられました。日本と韓国は怨讐関係であり、アメリカと日本も互いに怨讐の関係であり、アメリカにとってはドイツも怨讐国でした。
真の父母は、この摂理的四大中心国家を協力させ、第二次世界大戦後にキリスト教を中心としてアメリカが果たすことのできなかった責任を、再び成し遂げるための二十一年の蕩減路程を直接歩まれました。その路程に成功することによって、勝利圏を探し立てたのです。今や、個人、家庭、国家、世界、そして天宙的なゴルゴタを勝利的に越えてきた真の父母の宗教である統一教会は、アメリカに新しい方向を提示してあげ、また希望を失ったキリスト教に新しい希望を植えつけてあげ、さらには、共産圏はもちろん、イスラーム圏まで収拾してきました。また韓半島では、二十世紀において、ヤコブとエサウとが南北の形で対決する、すなわち真の父母と偽りの父母格である金日成主席との対決において、真の父母は、真の愛によって勝利的父母権を蕩減復帰しました。
これをもって、韓国を歴史的勝利を成し遂げた第三イスラエル圏として立てられ、新しい統一世界の選民国家とするのです。今や第三イスラエルである韓国は、統一世界、平和世界を願う真の父母とその子女がみ旨を成し遂げる基地となり、地上天国と天上天国の基盤を構築する中心となるのです。
第二次世界大戦後、韓国、日本、アメリカ、ドイツが大きく復興したのも、摂理歴史の視点から見るとき、韓国はアダム国家、日本はエバ国家、アメリカはアベル国家、ドイツはカイン国家の位置に立つことによって、神様の祝福を受けたためであることを知らなければなりません。
本来エデンの園でアダムとエバが天使長と共に堕落し、蒔かれた種が世界的結実として現れるときが来たので、アダム国家である韓国を中心として、エバ国家である日本と三大天使長国家であるアメリカ、中国、ソ連が権益の争奪戦を繰り広げている所が、正にこの韓半島なのです。しかし、神様の御加護により、韓国を中心として日本、アメリカ、中国、ソ連が共に連合し、イエス様が当時、果たすことのできなかったアジア諸国の統一を世界的次元で復帰すべきみ旨が成し遂げられつつあるのです。
アジア太平洋文明圏時代が到来するのも、真の父母を中心としてイエス様が成し遂げようとされた霊肉ともの世界実体圏を、アジアで完成しようとするところにみ旨があるのです。言い換えれば、今日アジア諸国は真の父母様を中心として統一世界を成し遂げなければならないということです。今や、世界史的勝利の伝統を立てた真の父と、歴史的な女性の代表として勝利した世界的女性の代表である真の母に侍り、真の男性像はもちろん、真の母、真の妻、真の娘の理想像を確立しなければなりません。
私たちは、新しい家庭から新しい社会、国家、世界へと新たに出発する起源を迎え、真の父母の伝統を引き継ぎ、勝利を収める先覚者にならなければなりません。男性たちを正しく導き、アダムとエバを滅ぼした恨を歴史的に解かなければならない使命が、私たち女性にはあるのです。
愛する女性会員の皆様。きょうの大会は「アジア平和女性連合」が母体となって「世界平和女性連合」が創設される意義深い大会です。会員の皆様は、到来した女性時代とともに、夫を抱き、子女を正しく養育する真の愛の模範的な実践運動を全世界的に展開しなければなりません。そうして、夫と子女たちの積極的な支持を得て、「世界平和家庭連合」へと発展しなければなりません。「世界平和女性連合」の運動は、女性だけのための運動ではありません。
まず、夫と子女のために生きる真の愛の運動として、理想的な家庭を結実させなければなりません。このようにして築かれた理想的な家庭が集まり、理想的な国家、理想的な世界を築くようになるのです。「世界平和女性連合」が「世界平和家庭連合」へと発展しなければならない理由がここにあります。そして世界平和の具現のために、政治、経済、文化、そして社会の各分野において女性たちが先頭に立たなければなりません。
左翼と右翼を統一し無神論的唯物論を克服して、二十一世紀以降の永遠の歴史を先導していく「頭翼思想」、「神主義」こそ、私たち女性連合が堅持しなければならない基本的な価値観です。女性として救援摂理史の主役を担ったリベカやタマル、マリヤのような、苦難と迫害の烈女たちを胸に刻みましょう。命を懸けた冒険と逆境に勝利し、天倫の道理を立てた彼女たちのその強靭な意志を受け継ぎ、私たちの家庭を真の父母、真の夫婦、真の子女の家庭として育てていくことにより、今日のこの罪悪世界を天国世界に変える聖業に、私たちは共に決起しましょう。真の愛の主人公であられる真の父母を中心とした平和の世界に向かって総進軍しましょう!神様の祝福が皆様と皆様の御家庭、そして皆様の国と共にあることを祈りながら、私の話を終わらせていただきます。ありがとうございました。

Monday Jun 27, 2022
平和経 第256話
Monday Jun 27, 2022
Monday Jun 27, 2022
8.神様と女性、そして世界平和
日付:一九九三年九月七日
場所::アメリカ、ニューヨーク、国連本部
行事:国連本部招請講演(真のお母様)
尊敬する議長、そして敬愛する来賓と紳士淑女の皆様。きょう、このようにお越しくださり、深い感謝の意を表す次第です。皆様は国際連合の指導者として、世界を、やがて訪れる千年王国へと導くべき責任を担っています。平和で繁栄する未来に対する約束は、きょう、私たちがいかなる行動を取るかにかかっています。
神様の創造理想
御存じのように、今日の世界は、平和で幸福な世界ではなく、葛藤と絶望に満ちています。私たちは、家庭破壊と社会的道徳の退廃の問題などに直面しているのです。
私たちはこのような問題に対して幾度となく論議しましたが、解決策はいまだに見つかっていません。なぜでしょうか。本当の問題の解決策は、神様から出てこなければならないのであり、表面的な問題だけを扱うのではなく、問題の根本から明らかにしてこそ解決できる問題だからです。その根本を明らかにするために、まず神様の創造目的を理解し、私たちが神様の摂理史で最も重要な転換点に置かれているという事実を悟らなければなりません。
歴史上、このような重要な時点で、神様は私の夫である文鮮明牧師に、全世界の人々に新しい啓示を伝えるようにと指示されました。私は、そのような夫を助けてきたのですが、ここ一年間は十二ヵ国を歴訪しながら、「真の父母と成約時代」という題目で講演をしました。数週間前、アメリカ五十州巡回講演の最後に、ワシントンDCでアメリカの国会議員たちに同じ主題で演説をしました。これから国連総会の代表と来賓の皆様に、この重要なメッセージをお伝えしようと思います。
神様が人類始祖アダムとエバを創造された理想は、彼らが真の愛で完成し、真の父母として真の愛、真の生命、真の血統を備えた善の家庭を完成することでした。そのような善の家庭は、家族全体が神様のみ前に心情的に一つになった基盤の上にのみ現れることができるのです。
神様は、息子と娘としてアダムとエバを創造したとき、彼らが御自身よりも立派になることを願いました。このような話は、伝統的な考え方に反していると言えます。ですが、この点についてしばらく考えてみましょう。私たちが親の立場で我が子の顔を見つめるとき、彼らに無限の愛と希望が共にあることを願います。私たちは、子女が成長して私たちの夢をかなえてくれることを願います。
同様に、神様も、御自身の子女たちに対し限りなく与えたいと思われます。神様は一〇〇パーセント与えただけでは満足されません。御自身がもっておられるものの千倍でも与えたいと思う方が正に神様です。神様の愛は、すべてを完全に与えても、与えた事実さえも忘れてしまわれる愛です。ある人は、自分が与えたものがどれほどになるか計算し、これだけ与えたら十分だと自ら決定してしまいますが、神様は永遠という時間の中で、十分に与えたとは判断されない方なのです。
実のところ、神様が被造世界を創造された目的は、愛の相対を探し立てるためでした。親と子、夫と妻、そしてこの世のすべての万物をペアに造られた目的は、御自身の創造を通して真の愛を実現するところにありました。同じように、父母は子女のために生きるようになっており、子女たちは父母のために生きるようになっています。また、夫は妻のために、妻は夫のために生きなければなりません。被造万物のすべては、このようにために生きなければならず、与えながら生きるように創造されたのです。
もしアダムの家庭で神様の真の愛の理想が成し遂げられていたならば、正にその家庭が天国の始発点になっていたはずでした。そうして、そのような天国家庭が歴史的な発展を経て、氏族、国家、世界へと拡大し、この世界が真の愛の世界、すなわち地上天国となっていたのです。さらには、霊界でも天国が水平に拡大していたでしょう。
偽りから始まった人類歴史と救援摂理
もし神様の根本理想が実現していたなら、メシヤはもちろんのこと神様の人類救援摂理も必要ありませんでした。一つの家庭にすぎませんが、アダムの家庭が正に、氏族、国家、世界の中心になったのです。その家庭こそが将来生まれるすべての家庭のモデルになったのです。また神様の理想世界を実現するためのモデルとなるはずでした。
しかし、人間始祖の堕落により、神様の救援摂理が始まらざるを得ませんでした。神様の救援摂理歴史は、旧約時代、新約時代、そして今日の成約時代に至るまで、複雑で苦痛な路程を経ながら、類似した路程を繰り返しながら延長を重ねてきたのです。
神様がアダムの家庭を中心として成し遂げようとされた真の家庭と天国理想は、アダムとエバが神様から離れることによって成し遂げられませんでした。堕落ゆえに、今日の現実世界も、神様の善の理想世界とは程遠い世界となりました。実際、今日の世界は偽りの世界であり、利己的な愛が氾濫しています。これは正にアダムとエバがサタンを中心とした利己的な偽りの愛を土台として、偽りの父母になったからです。彼らは善ではなく、悪を繁殖し、偽りの家庭を形成して、偽りの生命と偽りの血統をすべての家庭にもたらしたのです。こうして、偽りの氏族、偽りの国家、偽りの世界が現れるようになりました。
そのため、神様の救援摂理の目的は、アダムとエバに代わり、一人の男性と一人の女性が神様の真の愛を中心とした真の父母として復帰され、真の家庭を完成することです。そうなれば、その家庭を始発点として、真の氏族、真の国家、神様が本来理想とされた真の世界が実現されるはずでした。言い換えれば、神様の真の愛、真の生命、真の血統が育つことのできる種が創造されなければならないのです。
来賓の皆様。このように罪悪と腐敗に満ちた世界が、どうして善と愛の根源であられる神様から始まったのか不思議に思われたことはありませんか。聖書を詳しく読んでみると、アダムとエバの堕落により、アダムの家庭全体を失う結果がもたらされたことに気づくでしょう。第一に、アダムとエバが堕落によって父母の位置を失い、第二に、カインがアベルを殺害することによって子女の位置を失いました。こうして理想家庭と完成した世界を成し遂げようとされた神様の計画は崩れてしまったのです。
したがって、その本然の家庭を復帰するために、神様は堕落した経路と反対の経路を取り、先にカインとアベルの位置を復帰したのちに、真の母と真の父の位置を復帰する摂理をしなければならないのです。すなわち、真の父母を復帰するための基台として、先に子女のカインとアベルが和解しなければならないということが、復帰歴史を通して現れた神様の変わらない公式となってきたのです。
堕落した人間をカイン側とアベル側に分立する歴史が、ユダヤ教とキリスト教の歴史に繰り返し現れます。堕落によってもたらされた僧しみを取り除こうと、神様は堕落した人間を、サタンを象徴するカイン側と神様を象徴するアベル側とに分けて立てる役事をしてこられたのです。神様は、アベルが先に打たれて犠牲になる作戦をもちいてこられました。その結果として、アベルは自分が犠牲になったその基台の上に、カインを包容し、長子に与えられた祝福まで得るようになるのです。
例を挙げれば、救援の目的について見るとき、最も先を行く宗教は、いつもサタンから最もひどい迫害を受けるようになります。そのような宗教が行く道には、いつも反対がありますが、彼らは罪悪世界を救うために絶え間なく努力しながら犠牲の道を行くのです。同じように、善の人々はいつも先に打たれて犠牲になる道を歩みます。
今日、堕落した世界を見ると、至る所で、カインとアベルが闘争したように、善悪間の闘争を容易に目にすることができます。このような闘争は、一個人の心と体の葛藤から始まります。アべル側に立っている心は、カイン側に立っている体に勝つために身もだえします。個体内のこのような葛藤が、家庭、国家、世界にまで拡大するのです。
その結果、人類は常にアベルのような善の側とカインのような悪の側に分かれ、各階層で闘っているのです。
しかし、神様のみ旨は、片方がもう片方に勝って、負けた側を破壊するのではなく、両方とも復帰されることを願うのです。
このような分立の例として、イエス様が十字架にかけられたときの、アベル側である右の強盗とカイン側である左の強盗を挙げることができます。したがって、神様の救援摂理上の核心的な課題は、真の母と真の父を探し立てるための基台を造成するために、そのように分かれた二つの側を神様の創造理想を中心として一つにすることでした。

Saturday Jun 25, 2022
平和経 第255話
Saturday Jun 25, 2022
Saturday Jun 25, 2022
敬愛する日本の女性指導者の皆様。今この瞬間にも文総裁は、日本をアジアと世界から最も尊敬される国にならしめるために、先頭に立って道を整えています。また日本の若者たちが正しい道を行くように、昼夜を分かたず教育しています。あの純粋で、健康に活動する若者たちを御覧ください。総裁が築いた世界的な基盤を通じて、既に数多くの日本の若者が世界に出ていき、全世界の人々から限りない愛といたわりと尊敬を受けながら活躍しているのです。
文総裁は、きょうのこの夕べにも、皆様一人一人に、本当に日本を生かす道が何であるのか、勧告したいことがたくさんあるのです。私は、夫がこの国とこの国の国民をどれほど愛しているか、よく知っております。しかし今夜は、その深く大きな愛をすべて伝え切るにはあまりに不足な私だけが、一人でこの壇上に立っています。一部の偏見にとらわれた人々が、何も知らないまま無条件に迫害と反対に熱を上げていますが、文総裁の愛と真意が理解される日が一日も早く来ることを望む次第です。
皆様。日本がアジアに出ていくには、韓国と一つになって出ていってこそ、より多くの友を得て、より多くの基盤をつくることができます。近くて遠い国が、これからは近くて近い国となって、アジアの未来を共に背負って進んでいかなければなりません。日本は何よりも韓国の統一に大きな力を注ぐべきであると思います。過去の日本の韓半島支配が結局、分断という結果を招いてしまったことに対する痛切な心の傷は、統一のための真心のこもった皆様の努力によって、きれいに癒やすことができるのです。そのためにはまず、この国には民団と朝鮮総連という二つの韓国人の機構がありますが、それが一つになるように導き、統一のための基盤を整えなければならないでしょう。この二つの機構は、真の愛を中心とした「頭翼思想」によって一つになることができます。韓国と日本が互いに争えば、互いにもっているものをすべて失ってしまいます。
しかし、二つの国が力を合わせれば、未来のアジアと世界の平和建設の最も偉大な主役となるでしょう。古くから世界の精神文明を主導してきたアジアから、世界を生かす新しい女性運動、新しい家庭運動、新しい平和運動が起こることは、歴史の必然なのです。
これまで私が繰り広げてきた世界女性運動は、男性の権威に対する挑戦や、女性の権利ばかりを強調するフェミニズム運動とは、根本的にその性格を異にしています。今まで西欧社会で発展してきた女性運動は、相克的で衝突的な西洋の闘争精神を反映したフェミニズム運動ですが、私たちの運動は、互いに相応的で相補的な東洋の調和の原理が土台になった、和合の女性運動なのです。男性たちにできないこと、すなわち女性たちだけができることを探し出し、男性たちと相互補完的に協力することによって、真の家庭を建設することをその理想としています。
今日、誰も手のつけようもない最も深刻な社会問題として登場しているのは、家庭崩壊の現象です。人類の生存する基盤が、その根底から揺さぶられているのです。アメリカにおいて家庭の価値や社会道徳の問題が、大統領選挙の最も深刻な争点の一つとなっているのも、このためです。これは単に、アメリカや西ヨーロッパに限った問題ではなく、全人類的な危機なのです。日本や韓国も、その例外ではありません。経済発展と同時に、道徳的な危機を憂慮せざるを得ない段階を迎えています。これを防ぐ道は、摂理史的観点による「神主義」と「頭翼思想」を教えること以外にはありません。
特に青少年に対する道徳教育は、とても切迫した実情にあります。私は、少し前に日本で開かれた「柳寛順烈士精神宣揚大会」が、日本の多くの市民から大きな反響を得たと聞いて驚きました。もちろん東洋のジャンヌ•ダルクといわれる柳寛順は、若い青少年たちの愛国心を鼓舞するには最も良い手本であり資料になると思いますが、私をより深く感動させたのは、過去のぎくしゃくした関係を乗り越え、一人の人間に対する新しい相互理解の突破口を開こうという、日本国民の進取的な姿勢とその幅広い包容力でした。
世界の深刻な家庭問題を解決するため、これから特別に、日本の女性の皆様が先頭に立ってくださるようお願いします。それというのも、皆様は、長い歴史を通じて愛と犠牲の精神で皆様の家庭と国を守ってきた、世界で最も立派な女性の伝統をもっているからです。皆様の国が第二次世界大戦の廃墟から立ち上がり、世界一の経済大国にまで発展するにおいて、その隠れた主人公の役割を果たしたのは、正に女性の皆様だったことを、私はよく知っています。
伝統的に守られてきた皆様の犠牲と奉仕の美徳を、今や世界の全人類のために、与え続ける、世界的次元の真の愛へと昇華させなければならないからです。過去の二十世紀を通じて、男性たちが成し遂げられなかった平和世界の建設は、今や私たち女性の手に委ねられています。理想家庭を通じた世界平和の建設は、私たちに与えられた天命なのです。一般的に男性は自分を中心とする生活を営みますが、女性たちは自己を犠牲にする生き方をします。ですからこれからは、自分のために全体を犠牲にするのではなく、全体のために自分を犠牲にする、そのような真の愛が発揮される新しい歴史が出発しなければならないのです。
私たちは、まず「頭翼思想」で武装して立ち上がり、平和世界の主役とならなければなりません。退廃の一途をたどる家庭倫理を、私たちが立て直さなければなりません。脱線の道にさまよう青少年たちを、私たちが正しく導いてあげなければならないのです。今や女性たちが主体的に立って、世界平和に貢献する新しい転換の時代がやって来たのです。誇らしきこの平和の隊列に、皆様すべてが参加し、先頭に立ってくださることを切にお願い申し上げます。
これから開催される全国の巡回講演会のために声援を送ってくださった皆様に、もう一度感謝を申し上げ、皆様と皆様の御家庭に神様の祝福が共にあることをお祈りいたします。ありがとうございました。

Saturday Jun 25, 2022
平和経 第254話
Saturday Jun 25, 2022
Saturday Jun 25, 2022
7.理想世界の主役となる女性Ⅲ
日付:一九九二年九月二十四日
場所:日本、東京ドーム
行事:「世界平和女性連合」日本大会(真のお母様)
尊敬する内外の貴賓、「アジア平和女性連合」の会員、そして紳士淑女の皆様。このたび開催される「世界平和女性連合」の七大都市講演会を前に控え、きょうはこのように盛況を呈してくださり、心からの感謝を申し上げます。
私は昨年(一九九一年)の九月十七日にも、ここ東京において、「アジア平和女性連合」が主催する全国大会で、迤調講演をさせていただきました。そして、その後一年の間に、日本だけでなく、国際的にも大変な反響を得て、女性連合は目覚ましい発展を遂げることができました。昨年の十一月二十日には、大韓民国のソウルで、「アジア平和女性連合」の第一回大会が、一万五千人以上の韓国女性の代表たちにより、大盛況のうちに開催されました。そして今年の四月十日には、世界七十ヵ国以上から集まった平和を渇望する十五万人を超える女性の代表たちが、ソウル•オリンピック•メーンスタジアムをあふれんばかりに埋め尽くす中で、世界の女性運動史上類類例のない、最大の女性大会が開かれ、「世界平和女性連合」が結成されたのです。その間、この大会がこのように驚くべき成長を遂げるために、献身的な苦労と努力を惜しまれなかった関係者の皆様に、心から称賛を捧げたいと思います。
私はこのような国際大会ののちにも、韓国国内で八十一カ所の主要都市を巡回し、「理想世界の主役となる女性」という主題で講演を続けました。行く先々で、雲霞のように集まった延べ百万人を優に超える韓国の女性たちから熱狂的な歓迎を受け、大変な好評を頂きました。私はこの熱気の中で、私たち女性には、未来の世界平和のために寄与できる無限の可能性と潜在力があることを実感できました。
これらの大会は、二十一世紀までわずか八年を残すこの時において、戦争と暴力、搾取と破壊に染まった、男性を中心とした力本位の時代が過ぎ去り、今や愛と赦し、和合と協力によって人類を導いていくべき女性たちの新しい時代が到来していることを覚醒させる、重要な契機となりました。これらの大会を通じて、私は「女性の本然の役割を自覚し、平和と幸福と自由の礎を据えよう」と力説いたしました。すなわち、神様の真の愛が定着する真の家庭を築くことこそが、真の平和の国、平和の世界を建設する近道であると強調したのです。
去る八月二十五日、大韓民国のソウル•オリンピック•メーンスタジアムで行われた三万組の国際合同祝福結婚式は、理想家庭を通じて世界平和が実現できることを示す、最も実証的な大役事でした。第一回「世界文化体育大典」の行事の一環として行われたこの日の国際合同祝福結婚式は、一言で語れば、地上に世界平和の門を大きく開け放つ歴史的な宣布でした。そして神様の愛を中心に、世界は一つの家庭、人類は一家族であることを万民に誇らしく示す、一つの巨大な愛のパノラマだったのです。この日、私の夫である文鮮明総裁と私は、真の父母として、世界百三十一ヵ国から参加した六万人を超える善男善女たちに、翡翠色の青空のもとで祝福を授けました。
翡翠色の青空と輝く太陽のもとで繰り広げられたこの愛の一大祭典で、彼ら新郎新婦は一斉に、神様の愛を中心として真の家庭と真の平和の世界を成し遂げることを、神様と真の父母と全人類に宣誓しました。この日、神様の真の愛を中心に結ばれた約束は、永遠で、絶対的なものです。決して条件的あるいは制約的なものではありません。なぜならば、限りなく与えても、さらに与えようとする真の愛の中での出会いは、互いが離れようにも離れられない、永遠の関係として残るものだからです。ですから彼らには、今日の社会でよく目にする性道徳の紊乱や離婚のようなことは、考えることすらできなくなるのです。
神様の真の愛を中心として出会う彼らには、国籍や人種、言語、風習などが障害になることはありません。すべての障害を溶かしてしまう神様の真の愛の中で、彼らは共通の真の愛の言語を発見し、共通の真の愛の広場で出会うようになるのです。こうした超国家的、超人種的、超宗教的な次元における出会いは、彼らをして世界のために生き、世界を抱くことのできる、未来の世界人に成長させてくれるのです。彼らが世界の至る所でために生き、犠牲になって生きる真の愛の根を下ろすときに、この地上からは憎悪と闘争の哲学が消え去り、戦争と殺戮の惨劇が終わりを告げるでしょう。ただひたすら永遠に互いのために生き、愛し合う真の理想家庭と平和世界が実現されるでしょう。
既に文鮮明総裁は、去る一九八八年に六千五百組を超える永遠の平和の橋を架けました。日本と韓国の若者たちが、神様の真の愛を中心として共に夫婦となって以来、彼らの家庭は真の血統の関係として、両国の国民と伝統、文化を誰よりも愛し、大切にするようになったのです。少なくとも北東アジアの平和は、彼らによって保障されるようになったと言えるのです。
昔から、家庭を守り、育むことは、私たち女性に与えられた固有の特権であり、使命でした。ところが、今日のこの社会には、私たちの家庭を脅かす根本的な要素があまりにも多くあります。実に今日の世界の問題は、軍事力や経済力を発展させたからといって解決できるものではありません。むしろ外的な成長と開発に比例して、伝統的な価値観の崩壊や社会秩序の混乱など、より多くの内的な問題が増加の一途をたどっているのが実情です。今も地球上では、数千万の人々が飢餓にあえいでいます。しかし、これは食糧問題である以前に、飢えに苦しむ彼らを自分の息子、娘、自分の兄弟、自分の父母として見ることができない、愛が枯渇してしまっているところに、より根本的な問題があるのです。今日の社会は、日ごと犯罪によって蝕まれ、麻薬のために衰えつつあります。人類は、たとえ核戦争の危機を避けることはできたとしても、希望のあすより絶望の暗雲が、未来を一層暗くしているのです。
こうした世界の問題は、決して部分的、表面的な治療だけでは治せない、根本的なものです。もし歴史を背後で摂理してこられた神様を排除したまま、人間だけを中心としてその解決点を模索しようとすれば、その結果は失敗に終わるしかありません。
ですから文鮮明総裁は、「頭翼思想」と称される「神主義」を宣布し、あらゆる苦難を経ながらも、ついに人類が今日の問題を解決できる、勝利の新しい地平線を切り開いたのです。つまり、人類が神様との関係を回復し、神様の真の愛を中心として、本然の理想家庭を取り戻して築いてこそ、平和世界の門が開かれるということなのです。
この「頭翼思想」は、アメリカだけでなく、無神論の共産主義思想によって統制されてきたロシアまでも、既に数万人の若者と知識人たちに神様の実在を確認させ、彼らを真の家庭の理想に目覚めさせています。理想家庭を通して、自分を犠牲にし、他のために生きる真の愛を訓練することによって、人種間の対立や暴力、貧富の葛藤、環境破壊、ひいては国家や民族の利己主義など、今日の諸問題に対し、その解決の糸口を見いだすことができるのです。
文総裁は「神主義」を実現するために、生涯にわたって多方面に努力してきました。統一教会をはじめとして、「科学の統一に関する国際会議」、「世界平和教授アカデミー」、「世界言論人会議」、「世界平和のための頂上会議」、「世界宗教議会」、「世界平和連合」、「世界平和宗教連合」、「世界大学原理研究会」、「世界大学連盟」、そして「国際芸術公演団体」など、すべて等しく神様を中心とした平和世界の建設を、その理想と目標にしています。特に理想家庭を通じた世界平和の実現に心血を注いできた文総裁は、「アジア平和女性連合」と「世界平和女性連合」を創設した主人公でもあるのです。そればかりでなく、これまで築き上げた世界平和のための統一された基盤と努力を連帯的に強化するために、世界各国に「世界平和統一堂」を創設しました。
誰が何と言おうとも、文総裁は、宗教界、思想界、学術界、言論界、教育界、科学技術界、そして文化芸術界など、あらゆる分野において、世界の頂上の基盤をつくり上げました。今やこのあらゆる分野が結束して大行進を始める日には、私たちの願う平和世界が、私たちのすぐ目の前に展開するでしょう。
真の愛とは、本来限りなく与えては、またさらに与えようとするものなので、その前に怨讐という言葉は容認されません。そのため、これまで真の愛を中心とする「神主義」を実践するために、あらゆる無理解と迫害、中傷、謀略、そして数え切れない苦難を経験してきた文総裁ではありますが、その前に怨讐という概念はあり得ないのです。そうして過去の世紀に自由世界の仇敵と見られてきたソ連を訪問し、ゴルバチョフ大統領にも会い、また北朝鮮を訪問し、金日成主席にも会って、神様の真の愛を中心とする平和の原理、「頭翼思想」を訴えたのです。ために生きた上に、さらにために生きようとする真の愛を実践するために、文総裁は地の果てのどこまでも行かれるのです。

Saturday Jun 25, 2022
平和経 第253話
Saturday Jun 25, 2022
Saturday Jun 25, 2022
6.世界平和と女性の役割I
日付:一九九二年八月二十六日
場所:韓国、ソウル、シェラトン•ウォーカーヒル•ホテル
行事:「世界平和女性連合」世界大会(真のお母様)
世界各国から韓国を訪ねてこられた「世界平和女性連合」の指導者の皆様、そして韓国の各女性団体の指導者の皆様。きょう、このように世界各国の女性指導者および韓国の各界女性指導者たちが会場を埋め尽くす中、世界平和のための私の所信の一端をお話しできますことを、この上なく光栄に思います。
今の時代は、正に理念の障壁や言語、もしくは文化の違い、または人種的葛藤を越えて一つの世界へと侵入する重要な転換期を迎えています。私たち女性が、愛と平和の新しい世界のためにきょうの集会を開催するようになったことは、単なる偶然ではなく、神様の摂理であり、滔々(とうとう)と流れる歴史の必然であり、宿命なのです。
これまでの歴史においては、男性の役割が強調されました。男性中心の世界であり、社会体制でした。しかし、不幸にも、男性たちが主導してきた世界の実情は、一言で言うならば闘争と罪悪の歴史だったと結論づけざるを得ません。ですから、人類はこのような罪悪と闘争の世界で、善と平和があふれる幸福の世界を夢見てきたのではないでしょうか。戦争、革命、闘争、抑圧、支配、葛藤、暴力などが人類歴史の大半を占めており、男性的な力の論理が通用し、男性的なイデオロギーが支配してきたのです。
しかし、今の時代は違います。今日の歴史は平和、和解、慈悲、愛、奉仕、犠牲を要求しています。男性的な力の論理だけでは現実問題を解決できない時代です。これ以上、人類を抑圧するイデオロギーは必要ないのです。より女性的な愛の論理で現実問題を解決し、歴史の方向を正さなければならない時です。二十一世紀をわずか十年後に控え、暴力革命と階級闘争を掲げて人類を無残に蹂躙してきた共産主義が、その結末を告げているのも、これ以上戦争を許してはならないという世界の言論のひたむきな声も、新しい女性時代の開幕を知らせる兆候であり、女性解放の時代、世界女性時代の到来を宣布する世界史的転換ののろしです。
世界各国からお集まりになった女性連合指導者の皆様。私はこの歴史的な場で、儀礼的な挨拶をしようとは思いません。過去と現在、そして未来の意味を歴史に宣布するお話を語ろうと思います。理解と協力を指向する、この歴史的転換時代に、私は「神主義」を基本として、永遠の平和世界の建設のための大原則を提示しようと思います。すなわち、未来世界を開拓する女性たちの表題とするために、「世界平和と女性の役割」という題目で、夫である文鮮明総裁が主唱してきた「頭翼思想」と「神主義」を再び皆様にお伝えしようと思う次第です。
本来神様は、喜びを享受されるために、愛する相対を造られました。彫刻家は一つの傑作を作るために、夜を徹し、精力を消耗しながら全力を投入しますが、そのような心はいったいどこに由来するのでしょうか。喜びを味わうために愛の対象を創造された神様の心に似たのではないでしょうか。存在世界を見ると、鉱物界、植物界、動物界、そして人間世界までも、すべてペアになっていることが分かります。人間世界には男性と女性、動物世界には雄と雌、植物世界には雄しベと雌しベがあります。
また、分子世界には陽イオンと陰イオン、原子世界には陽子と電子があります。一言で言えば、すべての存在世界はペア•システムになっているのです。ペア•システムとは、すべての存在が愛を中心として互いに相対性を帯びて存在することを意味します。互いがために生き、愛することのできる相対がいなければ存在できないということです。なぜペアで存在するのか御存じですか。それは互いに愛を中心とした理想的な作用をするためなのです。世界のどこにも愛を与え合うことのできる相手がいなければ作用できないのであり、作用できなければ、存在と繁殖ができないのです。したがって、それは既に死んだ存在のようなものです。神様が人間を創造されたのは、愛する対象が絶対的に必要だからです。人間世界において、我が子が親の自分よりも立派になることを願う父母の心は、正に神様が人間をお造りになるときに抱かれた真の愛の心情にその根を下ろしています。自分より相字が立派であることを願う心は、本来神様から来た真の愛によるものです。すなわち、神様は、百を投入すれば百だけの存在にしかならないので、百以上を投入するために、忘れて、また投入するのです。しかし、自分よりも大きな対象が現れるようになるので、引き続き忘れては投入し、最後には生命までも投入するのです。ここから真の愛は始まります。
神様の真の愛は、投入してまた投入し、与えてまた与えても忘れる愛です。与えたという記憶が残っている限り、愛は無限に回ることができないのです。愛は無限に運動するものなので、与えたことが記憶にとどまってはいけません。与えてまた与え続けても記憶に残らないので流れるのです。
本来真の愛とは、神様の絶対愛のことをいいます。そして、愛には相続権があり、一体となることによって永生の論理が成立するのであり、真の愛を実践する家庭と社会は、永遠に滅亡せずに発展するのです。神様の相対として造られた人間が、神様のみ言に逆らわず、神様のみ旨のままに成熟して、絶対不変の真の愛を神様から相続していたならば、人間世界には根本的な平和の歴史が展開されるはずだったのであり、戦争のような血を流す悲惨な歴史はなかったはずでした。その真の愛の中で、個人はもちろん、社会や国家間における対立や葛藤までもが完全に超越され、溶かされて、真の平和世界が形成されていたはずでした。
しかし、人間始祖の堕落により、そのような真の愛を私たち人間は完全に相続することはできませんでした。不幸にも人類は、神様の真の愛の相対者として完成できなかったがために、神様の代わりに真の愛の実体として立つべき真の父母の位置を失ってしまったのです。それでは、人間始祖の堕落の起源は何でしょうか。聖書を見ると善悪の実を取って食べたことが原因となっています。ところが、その善悪の実を取って食べてから、どこを隠したでしょうか。本来は口や手を隠すはずですが、下部を隠したのです。それは、サタンを中心として行われた誤った愛を意味します。これが悪の血統を繁殖する起源になったのです。
人間にとって真の愛と真の生命、そして真の血統の根源地は正に愛の器官なのです。しかし、堕落によって、この神聖でなければならなかった愛の器官が、天理を破壊した凶悪な宮殿となってしまいました。悪の本拠地になったのです。ここに、偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統が植えられました。十代の成熟していないときに、人間始祖のアダムとエバが堕落したのです。そのように悪を植えたので、歴史的に人間世界に悪の血統が広がっていきました。
ですから、終末である収穫の時が来れば、全世界的に青少年たちがアダムとエバのように愛の倫理を破壊し、退廃的な風潮へと流れるのです。このような現象を見たら、サタンの全権時代が極に達したことを知らなければなりません。そのときこそが、神様が鉄槌を下す審判の日となるのです。歴史的に神様のみ前に淫乱な都市、淫乱な国は必ず滅びていきました。
今日、アメリカ、ヨーロッパ、日本など、世界の先進国を見てみてください。東西、四方に吹き荒れるフリーセックスと淫乱の波を誰が押さえることができるでしょうか。堕落してサタン側になった人類は、野生のオリーブに例えることができます。その中で、幸いにも神様が分立して探し出した人類が宗教圏の野生のオリーブですが、これは神様の所有権の中にある野生のオリーブです。ですから、神様が自由に主管することができるのです。再臨主が来られれば一遍に切って接ぎ木しやすいように準備してきたというのです。そのとき初めて野生のオリーブが真のオリーブとなり、本然の状態へと返っていくのです。
私たち人間は、真の愛を中心として神様の血統と連結された真の息子、娘としての一体理想を成し遂げることができませんでした。ですから、メシヤが来なければなりません。メシヤは真の父母として来られる方です。真の父、真の母として来られ、サタンを追放し、自由解放の天国世界、平和世界を創建しなければならない重大な責任を負って来られる方です。
今や、世界史的勝利の伝統を立てた真の父と歴史的な女性の代表として勝利した世界的女性の代表である真の母に侍り、真の男性像はもちろん、真の母、真の妻、真の娘の理想像を確立しなければなりません。男性たちを正しく導き、アダムとエバを滅ぼした恨を歴史的に解かなければならない使命が私たち女性にあるのです。
尊敬する国内外の各界女性指導者の皆様。今や私たちは、到来した女性時代とともに、夫を抱き、子女を正しく養育する真の愛の模範的な実践運動を全世界的に展開しなければなりません。
そうして、夫と子女たちの積極的な支持を得て、「世界平和家庭連合」へと発展しなければなりません。「世界平和女性連合」の運動は、女性だけのための運動ではありません。まず、夫と子女のために生きる真の愛の運動として、理想的な家庭を結実させなければなりません。
このようにして築かれた理想的な家庭が集まり、理想的な国家、理想的な世界を築くようになるのです。「世界平和女性連合」が「世界平和家庭連合」へと発展しなければならない理由がここにあります。
そして世界平和の具現のために、政治、経済、文化、そして社会の各分野において女性たちが先頭に立たなければなりません。左翼と右翼を統一し、無神論的唯物論を克服して、二十一世紀以降の永遠の歴史を先導していく「頭翼思想」、すなわち「神主義」こそ、私たち女性連合が堅持しなければならない基本的な価値観です。
私たちの家庭を真の父母、真の夫婦、真の子女の家庭として育てていくことにより、真の愛の主人公であられる真の父母を中心とした平和の世界に向かって総進軍しましょう。神様の祝福が皆様と皆様の御家庭、そして皆様の国に共にあることを願いながら、お話を終えさせていただきます。ありがとうございました。

Saturday Jun 25, 2022
平和経 第252話
Saturday Jun 25, 2022
Saturday Jun 25, 2022
再臨のメシヤは韓国に来られる
きょう、この女性大会に参加してくださった会員ならびに女性同志の皆様。私たちの家庭を破壊しようとするすべての性犯罪と不倫、退廃が蔓延するこの社会を、何をもって、またどのように正すことができるのでしょうか。もし、この性の問題を解決できなければ、人類社会はソドムとゴモラのような滅亡を自ら招いてしまうでしょう。既にこの審判の火は降り始めています。エイズという恐ろしい性病こそ、性道徳の紊乱に対する天の懲罰であり、警告です。
イエス様は、この罪悪の世の終わりの日になれば再臨するとおっしゃいました。再び来られるイエス様は、人類の父として来られ、この世のすべての男性と女性が行くべき真の子女の道、真の夫婦の道、真の父母の道が何であるかを示してくださるはずです。そうしてこそ、人類の原罪によってもたらされた淫乱や退廃問題が根本的に解決されるようになります。これこそ、人類をこの罪悪世界から救援してくれる真の福音にほかなりません。
人類が真の父母、真の夫婦、真の子女の道を喪失することによってもつれてしまった罪悪歴史を清算するその道を教えることが、メシヤ、救世主の使命です。私はきょうこの場を通して、私の夫、文鮮明総裁こそ、一生をかけて、このメシヤ、真の父母の道を開拓してこられた方であることを満天下に宣布いたします。皆様がよく御存じのとおり、私の夫、文鮮明総裁は、これまで悪の世の中の激しい迫害の中でも、神様の創造目的を明らかにし、人間始祖が犯した原罪を究明することによって、人類の未来を開拓してこられた方です。
私の夫、文総裁の教えである「統一原理」によれば、すべての宗教人が待ち望む教主たちの再臨理想、すなわち弥勒仏、真人、新しい孔子の再臨とイエス様の再臨思想は、一人のメシヤ、人類の真の父母の再臨によって実現するものであり、すべての宗教も連合、統一するようになっています。
メシヤ、真の父母は、一部のキリスト教信徒たちが信じているように、二千年前に亡くなられたイエス様御自身が空中で雲に乗って再臨されるのではなく、イエス様の使命を相続した新たなお方がこの地上に誕生されるのです。その方の生まれる国は、我が国大韓民国であり、したがって人類の真の父母となられるメシヤは、驚くベきことに私たちと同じ言葉を使う韓国人として来られるのです。
それでは、メシヤは、いつ再臨されるのでしょうか。「統一原理」によれば、この罪悪世界が終結するときが終末ですが、再臨されるメシヤは終末に来られるようになっています。一言で言うと終末は、第一次世界大戦が終わった一九一八年から二〇〇〇年までの約八十年の期間に該当します。この期間は、人類の真の父母であられる再臨主が韓国の地に誕生し、罪悪と戦争と闘争に満ちたこの世界を、自由と平和のあふれる善の理想世界にしていく、世界史的な転換時代に該当するのです。
ですから、この時代は、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界に至るすべての構成員の相互間で善と悪の対立と闘争が展開される大混乱の時代となるのです。人類はこの期間に第一次と第二次の世界大戦を経験し、第二次世界大戦後には、民主と共産の両陣営間の絶え間ない対決と闘争がありました。その間、韓国は四十年の日帝植民地下、八•一五解放と南北分断に続く六•二五動乱の惨状を経験し、今日まで世界最後の分断国として残っています。
南北統一は世界平和と統一の鍵
韓半島の南と北は、人類始祖の堕落によりアベルとカインに分立されて蒔かれた善悪の種が、世界的な実となって現れた結実体です。すなわち、北朝鮮の共産主義は、歴史上に現れたカイン型のすべての人生観と体制の世界的な結実体として、宗教的価値観を否定する無神論共産国家を形成したのであり、それは世界の共産陣営を縮小し、代表したものです。
これとは反対に、韓国は、歴史上に現れたすべてのアベル型の人生観と体制の世界的な結実体として、宗教繁栄国家となり、自由世界を代表する国となっています。すなわち、全世界を善悪で分立し、善侧として分立された韓国が、悪側として分立された北朝鮮と最後の対決の場を形成する全世界の縮小版が韓半島なのです。したがって、韓半島の南北統一こそが、世界平和と統一の鍵になるのです。ですから、韓半島の南北統一は、単純な政治的事件や課業ではありません。これは、神様の救援摂理歴史の最終目的である地上天国の復帰、すなわち共生、共栄、共義の理想世界を実現する関門となる摂理史的歴史性を帯びており、地上世界を経ていった数多くの霊人たちとも関係のある立体的な課業なのです。
したがって、大韓民国の統一は、政治家だけで解決される問題ではありません。ですから、韓半島に絡み合っているこのような天のみ旨をよく知っている私の夫、文鮮明総裁は、皆様がよく御存じのように、一九九一年十二月の初めに、七日間の北朝鮮訪問を決行し、北朝鮮の統治者金日成主席と会い、韓半島の統一問題に関連した天のみ旨である天命を通告しました。
「『主体思想』では南北を統一することはできない。『神主義』と『頭翼思想』である『統一思想』によってこそ南北が平和的に統一され、全世界を主導する統一国家となる」と説破し、彼らの常套句となっている六•二五北侵説に対しても、六・二五は南侵であると正面から激しく反駁したのです。
私は、夫に従って全世界を歴訪し、各国首班と数多く出会ってきましたが、先回の平壌訪問の時は、本当に悲壮な覚悟と深刻な決意をもたざるを得ませんでした。私たち夫婦は、ちょうど聖書に出てくるヤコブが、彼の命を奪おうとする兄エサウを千辛万苦の苦難と知恵と精誠で感動させ、最終的には彼の心を動かし、お互いが和解したように、この北朝鮮の金日成主席との談判を成功裏に成就させました。
今や南北統一は政治家だけに任せるものではなく、神様が干渉されるものになったのです。私の夫、文総裁は、今も全世界的な基盤を動員して、神様のみ旨どおりに南北統一を成就し、淫乱と退廃のない理想的平和の世界を建設するために、昼夜を分かたず努力しています。
満場の女性同志の皆様。きょう私が語ったメッセージは、私と私の夫に従っている統一教会員だけが信奉する内容ではありません。全世界百六十ヵ国以上の各界指導層の人士と数多くの青年男女がこの教えに従い、自由と平和のあふれる新しい統一の世界を創建するために汗水を流しています。世界各地で、大韓民国が人類の真の父母の来られた国として既にあがめられ始めており、韓国の言葉と文化を習い、礼儀作法を学ぶために我が国を訪ねてくる外国人たちが急速に増えています。
統一世界を成し遂げる女性勇士とならなければならない
「世界平和女性連合」は、性道徳の退廃、麻薬の拡散、淫乱で紊乱なあらゆる性関係によって私たちの家庭が脅かされているこの現実を救済するために、その根本的な処方をもって、去る四月十日、ソウル•オリンピック•メーンスタジアムで世界七十ヵ国以上の代表と十五万人の韓国の女性たちが集まって創設された世界的な女性機構です。
私たちは、男性が女性を抑圧してきた堕落した社会風土とすべての淫乱、退廃により腐っていく人類社会の未来を救うために、これ以上待つことはできません。真の父母、真の夫婦、真の子女の道理を学び、実践するための私たちの行進は、最終的に「世界平和家庭連合」を結成し、五大洋六大州のこの地球星のどこにも不倫と退廃が足を踏み入れることができないようにしなければなりません。そうして、人類がエデンの園で淫乱という原罪を犯して以来、今日まで苦痛を受けてきた悪の血統を清算した新世界を迎える準備を急がなければなりません。
今までは、人類を滅ぼしてきた淫乱と不倫に対して、誰もが手をこまねいているだけでしたが、今やこの問題を完全無欠に解決する希望の新しい真理が、私たちの生きているこの時代に、我が国韓国から出てきました。真の父母様によって明らかにされたこの新しい真理は、南北を統一し、平和の世界を建設する人類の灯火となるでしょう。私たちは、この新しい真理を知り、有史以来私たちを苦しめてきたこの罪悪の世界を終結させ、自由と平和と幸福のあふれる統一の世界を建設する女性勇士となるために総決起しましょう。
真の母の道を行きましょう。真の妻の道を行きましょう。真の娘の道を行きましょう。どうもありがとうございました。

Saturday Jun 25, 2022
平和経 第245話
Saturday Jun 25, 2022
Saturday Jun 25, 2022
人類は、偽りの父母であるサタンを中心とした偽りの愛と偽りの生命と偽りの血統を清算するために、接ぎ木の方法を通して、野生のオリーブの木を真のオリーブの木に戻さなければなりません。すなわち、人類は、神様と真の父母様に接ぎ木され、真の愛と真の生命と真の血統を取り戻し、地上天国と天上天国を実現しなければならないのです。これが、救援摂理、復帰摂理、再創造摂理の目的となるのです。
このように真の父母の顕現は、途方もない歴史的な重大事件なのです。真の父母様は、人類歴史の終結であり、結実体であり、また人類文化の完成であり、宗教歴史と哲学史の勝利なのです。それでは、真の父母の顕現に先立ち、蕩減復帰と再創造路程が必然的なものなので、その路程がどれほどつらい大変な歴史路程だったかを詳しく見ることにしましょう。
それを知るようになれば、私たちの責任がどれほど重要であるかが分かるからです。聖書に立脚した歴史路程は、命には命、目には目、歯には歯で蕩減される路程でした。堕落の責任は、サタンを中心として、エバから始まり、アダムに移りました。すなわち、偽りの生命の種を受けたエバの立場からすれば、神様に代わってサタンが父の位置でエバと一体となって、アダムを生んだ立場となり堕落がなされました。
こうしてエバは、天使長とアダムを各々父と息子のような立場に立てて堕落したので、蕩減復帰路程で探し立てられた神様のみ旨にかなう血統を受け継いでいこうとしなければなりません。聖書を研究してみると、私たちには到底理解できない摂理歴史が秘められていることが分かります。エバは本来、天の父とその息子であるアダムと一体にならなければならない立場でしたが、堕落して逆に天使長と一体化して、次にアダムをも堕落させて、彼をサタンの立場に立ててしまいました。
これを逆に蕩減復帰するために、たとえ堕落したとはいえ、永遠性をもって創造された原理的な基準のあるアダムの家庭から摂理をされました。したがって、サタンがエバを奪った最初の愛の象徴であるカインをサタン側に立て、本来エバの夫となる立場にあったアダムとの二番目の愛の象徴として生まれたアベルを天の側に立て、善悪闘争の歴史を通して根本的な蕩減復帰路程を展開してきたのです。
サタンの占有する長子権を天の側の次子権が復帰して占有しようとするので、次子を祝福してあげなければならない歴史が現れるようになるのです。例えば、カインとアベルが同時に供え物を捧げたときも、神様はカインの供え物は受けず、アベルの供え物だけを受けられましたが、その理由は正に、次子が天の側に立っていたからでした。カインが自分の供え物を、アベルを通して捧げていたなら、神様、アダム、天使長の本来の秩序を形成して復帰することができたはずでしたが、カインがアベルの命を奪うことにより、天はセツを立てて摂理を継承させました。
このように、カインとアベルが別々に生まれた兄弟としてみ旨を成就できなかったので、母の腹中にまで戻っていく歴史が展開するのです。双子であるエサウとヤコブの兄弟が母リベカの腹中で闘うので、リベカが不思議に思って神様に尋ねると、「二つの国民があなたの胎内にあり、……兄は弟に仕えるであろう」(創世記二五•二三)とおっしゃいました。そのときからリベカは次子として生まれたヤコブに、より関心をもつようになったのです。先に生まれたエサウから、次子のヤコブを通して長子権を蕩減復帰させるために、リベカはエバの立場に立って責任を果たさなければならなかったのです。
出エジプトのとき、イスラエルを中心としてエジプトの長子を打ったことも、ヤコブがヨセフの息子マナセとエフライムの手を交差して祝福したことも、長子権と次子権を入れ替えるための、天の隠されたみ旨があったからなのです。エバが、父である神様とその息子であるアダムをだまして堕落したので、リベカは反対に天の側に立って、父イサクとその息子エサウをだまし、ヤコブが祝福を成就できるように母子協助したのです。ですから、ヤコブは長子権を取り戻し、母子協助の基盤の上に勝利したイスラエル選民を出発させることができたのであり、天の側の長子権、次子権を条件的に得て、勝利的選民編成を成し遂げることができたのです。
しかし、ヤコブが長子権を獲得したのは四十歳以降のことだったので、依然として四十歳以前の圏内は、サタンから勝利したという条件を探し立てることができませんでした。したがって、歴史は再び、ユダの嫁タマルを通して腹中で分別の勝利を得るために、もともと弟であるはずだったペレズが、腹中において双子の兄ゼラを押しのけ、先に兄として生まれたのです。このように押しのけて出てきたという意味でペレズと名づけられたのです。
有史以来、母の腹中に植えつけられたサタンの血統を神側に復帰し、腹中で長子権と次子権を天の側が取り戻し、本然の血統権を探し立てるようになり、その基盤の上にユダ支派を通してメシヤ誕生の基盤を築くことができるようになったのです。
タマルという女性もまた、エバの立場を清算するために舅と息子を否定する立場をとり、蕩減条件を立てました。タマルによる胎中聖別によって、真の血統がサタンの讒訴なしに天の子女として懐胎、出産できる蕩減条件が確立したのです。腹中勝利を収めたこの基準は、続いてイスラエル民族とユダヤ教の子孫たちへと引き継がれ、真の父母であるメシヤを送ることができるときを待たなければなりませんでした。なぜならば、サタン側では既に世界的国家が立てられていたので、イスラエル民族もこれに相応する国家的版図を形成したのちにメシヤを送り、世界の国々を蕩減するためでした。神様が約二千年間待ち続けて、国家基準の上でエバのような立場の女性を再び探し立てて摂理されたのが、マリヤを通した摂理です。リベカやタマルはアダム再創造過程において召命を受けた重要な革命的女性でした。アダムとエバが約婚段階にあったように、約婚段階にあったマリヤも、死を覚悟して絶対的に神様と一体となり、父子を欺いた立場で蕩減復帰歴史を完遂した烈女でした。そうして懐胎したイエス様に対してサタンは、マリヤの腹中にいるときから血統的にいかなる讒訴もできませんでした。
このように勝利した女性の体から生まれたイエス様は、神様だけが取ることのできる初愛の実となり、有史以来初のひとり子として誕生したのです。このような血統聖別の過程を通して生まれた聖者はイエス様しかいないので、イエス様を聖者の中の聖者と呼ぶのです。したがって、キリスト教文化圏は世界的に大きく拡張し、神様は第二次世界大戦の勝利とともに、キリスト教文化圏を通して世界統一のみ旨を果たそうとされたのです。
第二次世界大戦を摂理的に見ると、堕落によってサタン側のカインと神側のアベルに分かれました。神側の世界国家次元で結実したエバ国家である島国イギリスと、そこから生まれた次子権のアベル国家であるアメリカ、長子権のカイン国家であるフランスが連合国を形成し、アメリカは世界の連合国を代表した位置に立つようになりました。これに対抗して、サタン側のエバ国家である日本、サタン側のアダム国家であるドイツ、そしてサタン側の天使長国家であるイタリアが枢軸国を形成しました。神様は天の側である連合国が枢軸国と対決し、サタン側に完全勝利した基盤の上に統一世界を探し立てようとされました。
ここで、神様の真の愛をたずさえて来たアダムである真の父母が中心となり、偽りの父母の種を受けた人類を一度に清算し、真の父母の本源的真の愛、真の生命、真の血統を連結して、新しい真の人間の種を継承することを、神様は願われました。しかし、来られる真の父母は、キリスト教から反対を受けることによって荒野へと追い出され、結果的にイスラエルの四千年の歴史を通して築いた蕩減の道を再び失ったことになり、真の父母は一代で四十年再蕩減路程を通して完結しなければならなかったのです。
来られる再臨主は第三次アダムとして来られる方であり、天界の真理をもって来られ、サタン側の個人、家庭、国家、世界路程によって蕩減し、アダムの失敗とイエス様が成し得なかった使命を完全蕩減復帰することによって、統一世界を創建するのです。このように第三次アダムは、第一のアダムが家庭基準で堕落したことを国家基準で蕩減復帰し、さらには世界全体を蕩減復帰して勝利しなければなりません。